ホルモンは何種類あるのか調査!焼肉でおすすめの部位や味も!

意外と種類のある牛のホルモン。全て知っていると、ちょっとした自慢にできるかもしれません。焼肉でお馴染みのものから、あまり市場に出回らないものまで、多岐に渡るホルモンの種類は、いったい、何種類あるのか。様々な特徴を持つホルモンのことを理解すれば、食の楽しみも広がります。ホルモンというと苦手意識を感じる方もいるかもしれませんが、あまりホルモンに慣れていない方でも食べやすく、おすすめな焼肉の部位を中心に調べてみました。

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目次

  1. 1ホルモンは何種類あるの?
  2. 2ホルモンとは?
  3. 3ホルモンの種類と味や特徴
  4. 4ホルモンを焼肉で食べるならおすすめは?
  5. 5ホルモンの種類を理解していろんな部位を食べてみよう!

ホルモンは何種類あるの?

一言でホルモンといっても、種類は実に豊富です。タンやレバーなどは馴染みのある方も多いでしょうが、意外と何がどこの部位であるか、知っていて口に入れている方は少ないかもしれません。カシラやハツやハラミは名前から何となく部位に思い至ることがあるかもしれませんが、マメやハチノスといわれてもホルモンのことと結び付け難いですし、ギアラやウルテに至っては、その言葉だけでは想像もつけ難いでしょう。

そんなふうに個性豊かな名前に彩られた牛のホルモンは、なんと、19種類。タン、カシラ、ネクタイ、ウルテ、レバー、ハツ、ハツモト、シビレ、ハラミ、サガリ、マメ、ミノ、ハチノス、センマイ、ギアラ、マルチョウ、シマチョウ、テッポウ、コブクロです。知っている種類は、このうち、いくつありましたか?

ホルモンとは?

ホルモンとは大阪弁で「捨てるもの」を意味する「放(ほ)るもん」から取られたという俗説があるとおり、かつては捨てられていたそうです。ところが、ホルモンには様々な種類があると同時に、様々な栄養もまた含まれています。

体の免疫力を高めるビタミンA、疲労回復効果のあるビタミンB1、貧血予防に良いとされる鉄とビタミンB12、美容効果のあるコラーゲンや亜鉛がたっぷり含まれている部位もあるのです。このことから、体内の分泌物を表す医学用語のホルモンから転じて、栄養豊富で活力を得られるのでホルモンと呼ぶようになったという説が有力です。

ホルモンの定義

では、ホルモンとは具体的に何であるか、ホルモンの定義とは何でしょうか。一般的に食べる方のホルモンといえば、牛、あるいは、豚や鶏の内臓のことです。臓物=モツと呼ばれることもある種類のもので、特に小腸・大腸のことを指すのですが、もっと広く捉えると、胃や肝臓、膵臓に腎臓は勿論、肺や食道や舌、時には、しっぽまで含まれるそうです。

いわゆる生肉とはならない部位のことと解釈しても良いでしょう。その分、多岐に渡るため、なかなか、何がどこの部位か、ホルモンの種類まで理解するのは難しいようです。代わりに理解できたときには、もっと深くホルモン料理を楽しめるようになるのでしょう。

ホルモンの種類と味や特徴

ホルモンの種類は様々で、味や特徴もまた奥深いです。ここでは簡単にですが、牛ホルモンの種類と特徴を紹介していきます。まずは有名なところからにしましょう。舌の部位である「タン」は根元の部分が柔らかく、肝臓の「レバー」はタンパク質やビタミンが豊富で栄養が高く、味も濃厚です。

次にあまり馴染みがないところから、「カシラ」は発達した頬の筋肉でやや硬いですが、脂身は少なく旨味は強いといわれています。気管の軟骨である「ウルテ」は、ホルモンの中で最も硬く、かなりの歯ごたえを楽しめる部位です。フォアグラのような味わいとされる「シビレ」は仔牛のものは特に珍重される胸腺の部位であり、牛のものはブドウの房状をしている腎臓の「マメ」はクセが強く好き嫌いが分かれるそうです。

牛には四つの胃があることは知っている方もいるでしょう。それぞれ「ミノ」「ハチノス」「センマイ」「ギアラ」と呼ばれ、人間の胃と同じ働きをしているのは第4胃の「ギアラ」のみです。このうち、ホルモンとしては「ハチノス」をおすすめします。何故なら、この部位にはコラーゲンが豊富に含まれているからです。

大腸の部位のことで表面が縞模様に見えることから呼ばれる「シマチョウ」は、厚みがあって食べ応えがあります。鉄砲の形に似ている「テッポウ」は直腸の部位をいい、やや硬くて脂が少ないですが味にはコクがあります。コリコリしていて柔らかく淡泊な味の「コブクロ」は子宮の部位のことをいいます。このようにホルモンには様々な種類があります。これらに加えて、更に三つ、代表的ともいえる種類を詳しく紹介していきます。

ホルモンといえば「マルチョウ」

焼肉屋さんのメニューに大抵あるホルモンといえば「マルチョウ」です。形状はころころしていて、たっぷりの脂には甘みがあり、弾力があって食べごたえのある食感が楽しめることから、人気の高いホルモンです。

マルチョウの部位はどこかというと小腸です。牛一頭あたり10kg前後と大量に取れるホルモンは、これしかありません。ヒモといわれることもありますが、小腸をひっくり返して、輪切りにしたものがマルチョウと呼ばれるそうです。「小腸」を「丸い」筒状のまま食べるから「マルチョウ」ですね。先に触れた通り、狭義でのホルモンは小腸・大腸のことですので、そういう意味でもホルモンといえばマルチョウといってもいいでしょう。

人気のマルチョウですが、たっぷりの脂というとカロリーが気になる方もいるかもしれませんが、実際のところ、どうなのでしょうか。調べてみると、100gで287kcalと、やはり脂の分でややカロリーが高めですが、もともと、ホルモンはロースの333kcalやカルビの461kcalに比べれば低カロリーです。


それでも気になる方はキムチの盛り合わせや海藻サラダなどの野菜と一緒に食べるようにしましょう。食物繊維には脂肪の吸収を抑える効果が期待できます。また、マルチョウは悪性の貧血に有効なビタミンB12と、新陳代謝の活性化を助ける亜鉛が豊富に入っているホルモンでもあります。上手にカロリーをコントロールしながら、健康に必要な栄養を摂りましょう。

クセがなく食べやすい「ハツ」

ホルモンの中でも心臓の部位を「ハツ」といいます。由来は心臓を表す英語「Hearts(ハートの複数形)」から「ハツ」と呼ばれています。ココロやヘルツという呼び方もあるそうです。牛の心臓は2kg前後もあり、人の頭ほどの大きさがあります。切り身にすると、見た目はレバーのようになりますが、脂が少なく旨味があるので、クセがなく食べやすい種類のホルモンです。


ホルモンというと火を通して食べるのが基本のように思いがちですが、このハツに関しては新鮮なものであれば刺身でも食べられるそうです。心臓の部位であるだけあって筋繊維が細く、コリコリの歯ごたえが楽しめるところも魅力です。味付けは醤油もいいですが、塩ダレや塩コショウもおすすめします。塩のようなシンプルな味付けの方がハツのクセのない淡泊な旨味と筋繊維の独特の食感を存分に楽しめるでしょう。

ハツの栄養としては、悪性貧血を防ぐビタミンB12が一日の理想摂取量の15倍、体の成長に必要な代謝を促すビタミンB2は3倍も含まれています。ビタミンB2は肌を健康に保ち、脂質の代謝を促す効果が期待できることからダイエットで注目される栄養素でもあります。

また、心臓はかかる負荷に大きな違いはないため、牛の個体ごとの当たりはずれが少ない種類であるともいわれています。ちなみに心臓の大動脈に近い部位はハツモトといい、こちらは脂が多くて軟骨のような食感を楽しめます。もし、お店で見つけたときにはハツと一緒に頼んでみるのはいかがでしょうか?

赤身肉にそっくりな「ネクタイ」

クセのない赤身肉のような「ネクタイ」は、ホルモンといわれても信じられないかもしれません。ノドスジ、スキミという呼び方もされるネクタイは、見た目だけでなく、味も脂身の少ない赤身肉のように感じられます。

何故ネクタイと呼ぶのかというと、ちょうどネクタイを締める位置、牛の食道にあたる部位であるからです。ランプ肉の上に張り付いている細長い肉をネクタイを呼ぶことがありますが、これは形状からそう呼ばれており、ホルモンのネクタイとは別物なので注意が必要です。

焼肉屋さんでは開いて切り目を入れていることが多く、柑橘系と相性が良いため、レモン塩やポン酢と合わせて、すっきり美味しくいただけます。ただ、焼き過ぎると固くなるため、表面を焼き上げて中まで火が通ったくらいの焼き加減をおすすめします。

焼肉だけでなく、天ぷらや鍋に入れて食べることもあるようですので、機会があれば試してみてください。ネクタイは脂が非常に少ないため、ホルモンの種類の中でもヘルシーな部位としても認識されているようです。

ホルモンを焼肉で食べるならおすすめは?

海外にも臓物料理はあるようですが、煮込むことが多いらしく、直火で焼いて食べるのは意外と珍しいことのようです。日本では、焼肉屋さんで食べるだけでなく、自ら生ホルモンを購入して、調理をするということもできますので、鉄板や網を用意して楽しみましょう。

自宅でホルモンを楽しむために上質なホルモンを手に入れる方法は、結局のところ、やはり肉のことは肉屋、ということで、信頼できる精肉店を見つけておくことが一番です。下処理の仕方で味が大きく変わるからであり、そこは業者の腕の見せ所だからです。そういった店が見つからない場合は、ピンク色の肉のもの、脂は透明感を感じる乳白色のものが新鮮ですので、自らの目で確かめて選びましょう。

そして、生臭さを消すための下ごしらえが大事ですが、小麦粉や塩をまぶすという方法があるようです。米を研ぐ要領でよく揉みこみ、水で流せば、臭みが小麦粉や塩に吸着されて流されていくという理論ですね。それから食べやすい大きさに切れば美味しいホルモンの焼肉がいただけるでしょう。では、具体的にどの種類がいいかというと、焼肉屋さんや家で焼肉としてホルモンを食べるなら、おすすめは「ハラミ」と「マルチョウ」です。

ホルモン初心者にも食べやすい「ハラミ」

これも焼肉屋さんでは、お馴染みですが、そうと知らずに食べていることが多そうな種類のホルモンです。「ハラミ」とは横隔膜の背中の部位をいいます。由来は勿論、腹の身だから「ハラミ」ですね。肉厚で甘みのある味わいの赤身肉のようなハラミは、ホルモン初心者にも食べやすく、おすすめです。ハラミはホルモンといっても、横隔膜は肺を動かすための筋肉ですから、内臓というよりも同じ筋肉である赤身肉に近いので、その味わいが似ているのも当然と言えるでしょう。

また、ハラミはカルビに似ているといわれますが、ハラミの方が高タンパク質で低脂肪、低カロリーということでダイエットにもなると人気のようです。網で焼けば更に20%~30%の脂が落ちるといわれていますので、両面をしっかり焼いて食べましょう。多少焦げても大丈夫。その方が香ばしくなって美味しいです。

ちなみに横隔膜の肋骨に近い部位はサガリといいますが、特に区別しない地域もあるようです。サガリの方がハラミよりも脂肪分が控えめで噛み応えがあります。食べ比べてみるのもいいでしょう。またハラミは質の良いものを仕入れるのが難しい種類のホルモンであるらしく、ハラミが美味しければ、その店のどんなお肉も美味しいといわれるほどです。そういう意味でも初めはハラミがいいのでしょう。

定番の「マルチョウ」は外せない

カロリーが少々気になるものの、ホルモンを食べるのなら、やはり、マルチョウは外せないでしょう。タレに漬け込んでから網や鉄板の上で焼くのがシンプルな調理法であり、おすすめです。マルチョウはホルモンの中でも脂が多い種類ですので、焦げ付きにだけ注意して焼けば美味しく食べられます。

漬け込むタレは醤油ダレ、塩ダレ、味噌ダレなどがあります。網で焼く場合は脂が落ちてしまうので中火でゆっくりと。鉄板ならば溶け出した油が固まらないようにコロコロ転がしながら焼くのがいいでしょう。火が通りやすいので軽めの焼き加減で構いません。白っぽい脂が透明になってきたら食べ頃です。独特のプリプリ食感と脂の甘みを堪能できることでしょう。

ホルモンの種類を理解していろんな部位を食べてみよう!

ホルモンは種類が豊富であり、栄養も豊富であり、かつ、脂が少ない部位も多々あります。ホルモンというと食べにくさを感じている方も多いかもしれませんが、「ハラミ」や「ネクタイ」のように赤身肉と変わらない部位もありますから、一度試してみてください。

また、これまではホルモンの種類と意識しなくても口にしていた方も、これからは少し意識することでまた違った味わいを感じることができるでしょう。そして、未だ口にしていないホルモンの種類への興味の入口となれば幸いです。ホルモンならではの醍醐味がまだまだありますので、いろいろな種類の部位を食べて、食の世界を深めていきましょう。

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