ツナ缶の栄養成分やカロリーは?オイル漬けとノンオイルの違いも解説

ツナ缶とシーチキンの違いをご存じでしょうか。この記事では、これら2つの違いに加えて、ツナ缶の栄養成分と効果、カロリーについても説明していきます。ツナ缶を利用したレシピも紹介しています。手軽に使えて便利な食材のツナ缶を、毎日の食卓に上手に活用していきましょう。

ツナ缶の栄養成分やカロリーは?オイル漬けとノンオイルの違いも解説のイメージ

目次

  1. 1ツナ缶に使われている原料は?
  2. 1シーチキンとの違いは?
  3. 1ツナ缶の栄養成分と効果
  4. 1ツナ缶を使ったレシピ3選
  5. 1オイル漬けとノンオイルはどう違う?
  6. 1汁も一緒に使うのがおすすめ
  7. 1ツナ缶を上手に活用しよう!

「ツナ缶とシーチキンって何が違うの?」
「油が使われているから、カロリーが心配」
「ツナ缶の栄養って、どんなものがあるのだろう」
ツナ缶は、缶を開けるだけですぐに調理に使用できる便利な食品ですが、含まれている栄養素とその効果、カロリーについて、案外知らないことも多いのではないでしょうか。


この記事では、ツナ缶の栄養成分と効果、カロリーやシーチキンとの違いについて説明していきます。ツナ缶の原料となっている魚の種類や、オイル漬けとノンオイルの違い、ツナ缶を使ったレシピについても紹介していきます。


この記事を読むことで、ツナ缶の栄養効果について詳しくなり、レシピに合わせてピッタリのツナ缶を選べるようになるでしょう。身近で便利な食材のツナ缶を、毎日の食生活に活用していきましょう。

ツナ缶に使われている原料は?

ツナは「マグロ」を意味する英語の「tuna」に由来する言葉です。とは言え、ツナ缶がすべてマグロから作られている訳ではありません。ツナ缶のツナは、魚を使用した加工食品という意味でも使われることが多く、現在約15種類ほどの魚がツナ缶として加工され、市場にでています。


普段なかなか魚を食べることがない人には、このような缶詰の魚は日持ちすることや、低価格であることからも大変便利でしょう。魚の栄養を簡単に摂取できるという点も、ツナ缶のメリットです。

シーチキンとの違いは?

シーチキンとツナ缶は、同じものと思っている人も多いでしょう。しかし厳密には、シーチキンは「はごろもフーズ株式会社」が製造、販売している缶詰商品の名称になります。


現在シーチキンで使用されている原料の魚は「ビンナガマグロ」「キハダマグロ」「カツオ」の3種類です。ビンナガマグロは白い肉質で味が淡白、キハダマグロは柔らかい肉質で旨味が多い、カツオは赤身で柔らかく旨味たっぷりといった特徴があります。


マグロの油漬けはアメリカ発祥ですが、日本では戦後「はごろもフーズ株式会社」の元となる会社が国内向けに生産を開始しました。その後商品名であるシーチキンがツナ缶の通称として広まり、現在に至ります。


サラダに和えたり、ツナサンドやおにぎりの「シーチキンマヨネーズ」、お寿司のネタやそのまま酒のつまみにしたりと、その味は大人から子供まで広い年代で好まれているでしょう。

ツナ缶の栄養成分と効果

ツナ缶は、ビタミン、ミネラル、たんぱく質といった栄養成分が、1つの缶の中にぎゅっと詰め込まれた食品です。ここからは、ツナ缶に含まれる代表的な栄養成分とその効果を紹介していきます。食事の栄養バランスを整えるための参考にしてみてください。


出典:ツナ - カロリー/栄養成分/計算 | カロリーSlism
参照:https://calorie.slism.jp/110263/

鉄分

鉄分は体に必要なミネラルの1つで、体内では酸素を運搬する「ヘモグロビン」の構成成分となる栄養素として欠かせないものです。ツナ缶の大1缶中(165g)には、0.83mgの鉄分が含まれています。


鉄分は、肉や魚など動物性たんぱく質由来の「ヘム鉄」と、野菜などの植物性たんぱく質由来の「非ヘム鉄」に大別されます。ツナ缶に含まれるのは動物性タンパク質由来のヘム鉄で、これは非ヘム鉄よりも体内での吸収効率が良いのが特徴です。


鉄分摂取量は多くても少なすぎても、健康に影響する可能性があります。しかし鉄分の過剰症に関しては、サプリメントなどを使わず普通の食生活を送っている限り、まず心配する必要はないでしょう。


一方、ダイエット中などで食事内容が偏っていたり、食事量がいつもより少なくなっている場合は鉄分が不足しやすくなります。鉄分が不足すると、頭痛、食欲不振、集中力低下といった「鉄欠乏性貧血」の症状が出たり、筋力が低下したり、通常より疲れやすくなったりします。


出典:鉄|厚生労働省
参照:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-022.html


出典:ツナ - カロリー/栄養成分/計算|カロリーSlism
参照:https://calorie.slism.jp/110263/

たんぱく質

たんぱく質は人体のうちの約20%を占める栄養で、髪の毛・爪・肌・内蔵などはこのたんぱく質から作られます。そして毎日新しく作り替えられ、古いものと交換されます。


たんぱく質が不足すると、筋肉量の減少や髪や皮膚のハリが消え、シワやたるみの原因になります。たんぱく質が多く含まれる食品は、肉類や魚介類・卵・大豆・乳製品です。ツナ缶の大1缶中(内容量165g)のたんぱく質は29.21gです。


たんぱく質の1日摂取量の目安は、一般的に体重1kgあたり1gですので、体重50kgなら50gを目安に摂取するようにします。ダイエットには筋肉をつけて基礎代謝をあげる必要がありますので、ダイエットするのならたんぱく質を摂取して筋量を増やすのが効果的でしょう。


ツナ缶は種類によっては脂肪が少なく、脂肪の燃焼を助ける成分も含まれているため、ダイエットしたい人は肉をツナ缶に換える「ツナ缶ダイエット」に挑戦しても良いでしょう。


出典:たんぱく質|厚生労働省
参照:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-044.html


出典:ツナ - カロリー/栄養成分/計算|カロリーSlism
参照:https://calorie.slism.jp/110263/

ビタミンB群

ビタミンB群とは水溶性ビタミンに分類される栄養素で、糖質や脂質などを代謝してエネルギーを産生する機能を主に担っています。


ビタミンB群は豚肉、鶏肉などの肉類、カツオなどの魚類のほか、ゴマや玄米、アーモンドなどにも多く含まれています。ツナ缶の大1缶(165g)に含まれているビタミンB群は、B1(0.02mg)、B2(0.05mg)、B6(0.43mg)などです。


ビタミンB1の主な作用は、糖質とアミノ酸の代謝です。ビタミンB1の摂取不足は、神経や脳へのダメージにつながる危険があります。逆に摂りすぎは、頭痛、イライラ感、不眠、皮膚炎やかゆみといった症状を引き起こす可能性があります。


ビタミンB2は、脂肪酸などのエネルギーや物質代謝に関わる栄養素です。ビタミンB2の摂取不足は口角炎、口内炎、皮膚の炎症などの原因となります。一方で、通常通り食事している限り摂取過剰による健康被害まず起こらないため、心配する必要はないでしょう。


ビタミンB6は主にアミノ酸代謝に関与し、体の抵抗力の維持にも欠かせないビタミンです。食生活に極端な偏りがない限り摂取過剰になることはまずありませんが、ビタミンB6の摂取不足は皮膚炎、口角炎、抑うつ状態、けいれんなどの原因になります。


出典:水溶性ビタミン|厚生労働省
参照:https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000067134.pdf


出典:ツナ - カロリー/栄養成分/計算|カロリーSlism
参照:https://calorie.slism.jp/110263/

ナイアシン

ナイアシンもビタミンB群に分類される栄養素で、体内では糖質、脂質、たんぱく質を燃焼し、エネルギーに変換するために必須のビタミンです。ほかにも、ステロイドホルモンや脂肪酸を合成したり、DNAの修復や合成などの大切な役割を担っています。


ナイアシンはアミノ酸の1つであるトリプトファンを原料にして、体内で合成できる栄養素です。もちろん食物からも摂取可能で、魚介類、肉類、キノコ類に多く含まれています。ツナ缶の大1缶中(165g)のナイアシン含有量は14.52mgです。


ナイアシンの摂りすぎは、下痢、便秘といった消化器系の症状や肝機能低下を引き起こすとされ、逆に摂取不足は「ペラグラ」の原因として指摘されています。ペラグラの症状は、皮膚症状(発疹)、消化管症状(口舌炎、下痢)、神経障害が主なものです。


出典:ナイアシンの働きと1日の摂取量|健康長寿ネット
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-niacin.html


出典:ツナ - カロリー/栄養成分/計算|カロリーSlism
参照:https://calorie.slism.jp/110263/

1缶当たりのカロリー

油漬けのツナ缶の場合、大1缶(165g)で441kcalです。しかし、ツナ缶は油を使ったものだけではなくノンオイルのものもあり、メーカーや製法によってカロリーに違いがあるので注意しましょう。


ノンオイルのものと比較すると、油漬けのツナ缶の方がどうしてもカロリーが高くなってしまいます。カロリーを気にする人は、油汁を捨てたり、一度に全部食べないなどして、カロリーコントロールしていくと良いでしょう。


出典:ツナ - カロリー/栄養成分/計算|カロリーSlism
参照:https://calorie.slism.jp/110263/

ツナ缶を使ったレシピ3選

手軽に利用できて、たんぱく質やビタミン、ミネラルなどの栄養成分を含むツナ缶は、毎日の食事に取り入れていきたい食材の1つです。


ここからは、ツナ缶を使ったレシピを紹介していきます。いろいろなレシピを参考にして、ツナ缶を使ったレパートリーを増やしていきましょう。

1:夏にさっぱり!混ぜるだけ♪【トマトと大葉のツナ明太パスタ】

夏にさっぱり!混ぜるだけ♪【トマトと大葉のツナ明太パスタ】
【夏にさっぱり!ボウルで混ぜて完成❣️簡単お昼ご飯♪】 パスタをゆでたら明太子や
ツナと一緒にさっぱりだれを
絡めてパパッと完成❣️
夏に美味しい冷製パスタです♪ めんつゆベースの
さっぱりレモン風味だれ、
青じその香りにツナのうま味が
明太子の組み合わせとばっちり(^^)👌 簡単なのに美味しくて
ちょっとオシャレで気分が上がる
おうちごはんです🍝

ツナ缶などの具材を茹でたパスタと混ぜ合わせ、めんつゆ、レモン汁、砂糖で作ったソースを絡めて作るパスタです。


青じそのさわやかな香りと明太子の風味、ツナの旨味がさっぱり系のソースとマッチして、暑い季節でも食欲をそそります。ミニトマトできれいに盛り付ければ、カフェで食べるようなお洒落なパスタに仕上げられるでしょう。

2:ぱくぱく食べられる!オクラとひじきのツナマヨ和え

ぱくぱく食べられる!オクラとひじきのツナマヨ和え
旬のオクラが美味しく食べられる、オススメの副菜です✨
ひじきも入って栄養たっぷり!
白だし入りのコク旨マヨ味で箸がすすみます♪

「ぱくぱく食べられる!オクラとひじきのツナマヨ和え」は、ツナ缶とひじき、オクラを組み合わせて、マヨネーズで和えて作るレシピです。すりごま、白ごまの香ばしい風味が良いアクセントとなって、一層食が進むでしょう。


オクラは低カロリーで、ビタミンやミネラル、食物繊維といった栄養素に富んだ野菜です。
なかでも、オクラに含まれる脂溶性ビタミンのビタミンA、E、Kは、油と一緒に摂取することで吸収率がアップするため、オイル漬けのツナ缶と相性が良い食材でしょう。


出典:ビタミン|厚生労働省
参照:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-027.html


出典:オクラ - カロリー/栄養成分/計算|カロリーSlism
参照:https://calorie.slism.jp/106032/

3:ボリューム満点《ツナマヨカレーたっぷり》厚揚げのチーズ焼き

ボリューム満点《ツナマヨカレーたっぷり》厚揚げのチーズ焼き
厚揚げにカレー味のツナマヨとチーズをたっぷりのせて😍
子供達にも大人のおつまみにも人気です♪♪
ボリューム満点✨

ツナ缶にニンニク、カレー粉、マヨネーズなど混ぜ合わせたものを厚揚げにかけて、レンジで加熱して作るレシピです。仕上げにとろけるチーズをのせて、オーブントースターで焼くと完成です。


ニンニクとスパイシーなカレーが食欲を刺激する、ボリューミーな料理になります。チーズたっぷりで、大人にも子供にも好かれる味になるでしょう。ご飯のおかずにもお酒のお供にも、おすすめの一品です。

オイル漬けとノンオイルはどう違う?

ツナ缶は、製法によって「オイル漬け」と「ノンオイル」に大きく分けられます。オイルを使ったツナ缶には、調味液に半分以上の油が入った「油漬け」や、油漬けに比べて油が全体の半分以下の「油入り水煮」があります。


一方で、野菜や魚肉のエキスと水だけを使用した「水煮」や、余計なものは加えず魚と水だけで作られた「食塩・オイル無添加」はノンオイルのツナ缶です。


オイル漬けとノンオイルのツナ缶ではカロリーも異なり、油漬けのツナ缶だと大1缶(165g)で441kcalですが、ノンオイルで作られた水煮のツナ缶は、1缶(80g)で57kcalとなります。


ツナ缶は、オイル漬けとノンオイルの違い以外にも、素材となる魚の違いや、フレークタイプ、ブロックタイプなど身の形状の違いなど、様々なタイプに分けられる食品です。使う料理に合わせて、ピッタリのものを選んでいきましょう。


出典:ツナ・ライト水煮 - カロリー/栄養成分/計算|カロリーSlism
参照:https://calorie.slism.jp/110260/

汁も一緒に使うのがおすすめ

ツナ缶を使うとき、中の油や水煮の汁を捨てる人もいるでしょう。しかしツナ缶の油や水煮の汁には、旨味成分のアミノ酸のほか、EPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)などの栄養成分が溶け込んでいるため、捨てずに一緒に使うのがおすすめです。


EPAもDHAも青魚の脂に多く含まれる栄養成分です。人の体内で生成できないことから、食品からの摂取が必要な不飽和脂肪酸となります。どちらも血液をサラサラにして血栓を防いだり、LDLコレステロール値を下げて動脈硬化を予防する効果がある栄養素です。


ほかにも、EPAは炎症を抑えて花粉症やアトピーの症状を和らげると言われており、DHAは記憶力のアップや認知症の予防効果もあるとされています。


また、ツナ缶の油に含まれているリノール酸は、人体では生成できない必須脂肪酸のひとつです。コレステロールを下げたり、血管を健康に保つ働きがあるため、動脈硬化を予防するなどの働きがあります。


ツナ缶の油をすべて摂取すると過剰摂取の可能性がありますが、パスタを炒める時のオイル代わりに使ったり、ドレッシングに少量使うなどすることで、ツナの風味が一層味を引き立ち、栄養成分も無駄にすることなく活用できるでしょう。


出典:ツナ - カロリー/栄養成分/計算|カロリーSlism
参照:https://calorie.slism.jp/110263/


出典:不飽和脂肪酸|厚生労働省
参照:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-031.html

ツナ缶を上手に活用しよう!

ツナ缶を含め、魚を使った缶詰製品は魚不足の現代人にとっては手軽に使え、低価格で簡単に手に入れられるとても便利な食品です。


メーカーごとにこだわりの製法や油、ミネラルウォーターを使用するなど、その安全性や健康志向への対応もなされており、栄養成分もたっぷり含まれる優秀な食材のひとつでしょう。


ツナ缶を使ったレシピも多数ありますが、そのまま食べられるため非常食にもなります。また、サッと手を加えるだけで、もう一品欲しいときのおかずに変身します。


あまり使わない人も今一度ツナ缶を見直して、毎日の献立に役立ててみてはいかがでしょうか。

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