ゴーヤの種まきの方法と時期は?発芽を成功させるコツを徹底解説!
いまや、美容や健康に良いということをほとんどの人が知っているゴーヤ。身体に嬉しい栄養が豊富に含まれていて、スーパーなどでもよく目にするこの野菜について、皆さんはどのくらい知っていますか?そして、自分で栽培してみたことはありますか?もし興味があっておいしいゴーヤを自分で作ってみたい方へ、ゴーヤの種まきの方法や、そのた種まきに適した時期、そしてゴーヤの発芽を成功させるコツをとことん紹介していきます。
目次
ゴーヤってこんな野菜!
ゴーヤとは
ゴーヤー(苦瓜)はウリ科ツルレイシ(ニガウリ)属のつる性の一年草です。日本はもうおなじみの野菜で、栄養もギュッとつまっていて非常に人気のある野菜です。ブツブツとした表皮に覆われ、その苦みから「ニガウリ」とも呼ばれ、日本では暖かい気候の沖縄や九州南部地方でよく生産されています。最近では夏のエコ対策としてベランダ等でゴーヤを育て、緑のカーテンとしても人気があります。
ゴーヤの産地と美味しく食べられる旬の時期
ゴーヤの原産地は熱帯アジアで、日本へは中国を経て渡来したと言われています。沖縄をメインに最初は生産されていましたが、1993年に沖縄の青果物が県外へ出荷されるようになると、その頃の沖縄料理ブームの相乗効果もあり、ゴーヤも全国で食べれられるようになっていきました。国内のスーパーで比較的年間を通して見ることができますが、最も流通量の多い旬の時期は5月から9月頃です。
ゴーヤってどうやってなるの?
出典: https://horti.jp
ゴーヤは蔓を伸ばし、実はぶら下がるように生ります。原産地からも分かるように、高温な気候にも強いため、気温が高くなればなるほど蔓がよく伸び、葉もたくさんついて成長が活発になります。太陽の光をたくさんに浴びて葉と実を生い茂らせる姿は、見ただけで「夏が来た!」という感じがします。
ゴーヤの種まき時期
ゴーヤの種まきはいつが最適?
ゴーヤは、前述したとおり暖かい気候に強い野菜です。種まきの時期も、4月上旬以降の、地温が十分に高くなるタイミングに行いましょう。寒冷地など、4月になってもまだ肌寒い地域等は、種まきの時期も注意が必要です。適した温度でなければ発芽しません。あくまでも地温が25度~30度程度の時期に種まきするようにしましょう。
ゴーヤの種まき方法
種まきに必要なもの
植物にはそれぞれ、栽培するのに適した環境があります。ゴーヤにも、発芽させ育てていくのに適した栽培環境を整えましょう。まず必要なのがプランターです。ゴーヤは根っこを広く伸ばしていく植物なので、大型のプランターを用意しましょう。1株につきおよそ20個ほど実がなるので、70cm幅のプランターでだいたい2株植えるとほど良いでしょう。ホームセンターで選ぶ際はなるべく大きめのものを選びましょう。
次に必要なのが土ですが、今ホームセンターの園芸コーナー等に行くと、多くの種類の園芸用の土が並んでいます。野菜用の土を選べば、そこに腐葉土や赤玉土、肥料がすでに混ぜてあるので、自分で配合する手間が省けて初心者にもおすすめです。そして、プランターの底には鉢底石を敷きましょう。水はけが良くなり、根腐れを防ぐことができます。
ゴーヤの育て方・栽培方法
①種まき
ゴーヤの種まきの際、事前準備として種を一晩水に浸けておきます。水に浮いたままの種は発芽しないので、確認して浮いている種は取り除いておきましょう。大型のプランター1つにつき2粒を目安に種まきします。間隔は20cm程あけます。種まきしたら1cm位土をかぶせ、たっぷりと水やりします。発芽するまでの期間はおよそ1週間程度ですが、その間に土の表面が乾いたらたっぷりの水をあげるようにしましょう。
②発芽・間引き・支柱
種まきからおよそ1週間後に発芽し、本葉が2、3枚出てきたら、その中で小さい方の株を切り取ります。順調に大きく育っているゴーヤの葉を残し、それ以外の小さい葉をカットすることを間引きといいます。そして蔓が伸びていく前に支柱を3本程立て、その支柱に対して垂直に棒を何本か組み、そこにネットを張ります。ゴーヤの蔓が伸びていく環境を整えておくのです。ゴーヤは育つと実が重くなるので、園芸用のネットを選びましょう。
③摘心・誘引・追肥
ゴーヤの本葉が5、6枚になったら、蔓の先を2、3cmカットします。これを摘心といい、こうすることでカットした蔓の横からまた新しい蔓が伸びていき、さらに美味しいゴーヤを育てることができるようになります。新しい蔓も伸びてきたら、ネットに這わせるように麻紐等で固定していきます。これを誘引といいます。ベランダ菜園等でグリーンカーテンを作りたい場合は、バランスよく誘引していきましょう。
ベランダ菜園で育てる場合は、蔓は放っておくと手すりなどにも巻き付いていくので、誘引はこまめにしてあげるのがコツです。そしてゴーヤの実を大きくしたければ、50cm程度の大きさに育った時点で追肥しましょう。あらかじめ肥料入りの土を使用していれば問題ありませんが、大きなゴーヤを作りたければ、2週間に1回程度追肥することをおすすめします。
④受粉・収穫
自然豊かな環境で育てれば、受粉はミツバチや蝶等の虫を介して行われますが、都心のマンションのベランダなどではそうはいきません。ですので、その場合は雌花と雄花をくっつけ、受粉させるようにします。ゴーヤの雌花は雄花よりも後に咲きます。雌花が咲いたら雄花の方をカットし、花粉同士が触れるように受粉させます。午前中だと花粉がたっぷり残っているので、時間帯も注意して受粉させましょう。
ゴーヤの実が育ってきたら、いよいよ待ちに待った収穫です。実の色が緑色のうちに収穫しましょう。実が黄色くなってしまうと、ゴーヤの栄養素も半減してしまいます。収穫のタイミングはこまめにチェックしましょう。育てている間にも葉の色等の確認をして、黄色っぽかったり葉が痩せているようなら追肥して上手に育てましょう。
種まきからの発芽率は?
実はゴーヤは、種まきしてから発芽させるのが一番難しいと言われています。何もせずに種まきしても、発芽率は20%~30%程度です。一度発芽してしまえばその後はさほど手間もかからずぐんぐん育ってくれるのですが、この発芽を成功させるにはひと手間とコツが必要です。今回はそこも紹介していきます。
種まきから発芽までの難しさ
しかし、ゴーヤの種の発芽はなぜこんなに難しいのでしょうか。そのポイントは温度にあります。発芽させるまでにどれだけ温度を一定に保てるかが発芽成功のコツになります。高価な発芽器を使えば簡単ですが、一般家庭でそれをわざわざ準備するのは負担が大きすぎます。25度~30度を保つことに重点を置きましょう。
ゴーヤの発芽を成功させるコツ
ゴーヤの発芽環境
ゴーヤの種が発芽するには適温は25度~30度と言われています。それ以下だと発芽しません。そして、ゴーヤの種は固い皮で覆われているので、そのまま飢えても発芽するまでに時間がかかるのです。その殻をうまく破れさせるようにひと手間かける方法を紹介します。
種まきから発芽を成功させるコツ
ゴーヤの種の尖った部分を、爪切り等で少しカットします。そしてそれらを小皿に移し、水をひたひたになるまで入れます。3、4日経つと白い根っこが出てきますが、その時点で水に浮いたままの種はもう発芽しないので取り除きます。根っこが出てきたものをプランターに植えましょう。ちょっとしたひと手間をかけるこの方法だと、発芽率がグンと上がりますので是非試してみてください。
ゴーヤの種にカビが生えないようにするには?
発芽率を上げるための方法として紹介したこのひと手間ですが、水の量が多すぎたり、適温に届かず長く水に浸した状態が続くと、種にカビが生えてしまうことがあります。せっかく手間をかけてもこれでは台無しです。そうならないためにも、水の量は種がぎりぎり浸る程度で、そして25度~30度は保つようにくれぐれも注意しましょう。
種まきの時に注意すること
前述した発芽を促す方法には注意点があります。ゴーヤの発芽は本来土の中で行われるものです。種を水に浸したら、直射日光の当たる場所ではなく、発泡スチロールの箱や新聞紙を被せる等、なるべく土の中で発芽するのに近い環境を整えてあげましょう。そして小皿にラップをかけておけば、比較的温度管理も簡単です。
ゴーヤの栽培に光は必要?
ゴーヤの発芽には直射日光は必要ありませんが、発芽した後の栽培育成には太陽の光は必要不可欠です。本葉が出てきて蔓を伸ばしていくと、たくさんの太陽の光を浴びてぐんぐんと葉も実も大きくしていきます。さすが南国そだちの野菜なだけあって、暑さにも強いので、葉が出てきたらたくさん日光を浴びさせましょう。ただ、天気予報はこまめにチェックし、栽培初期に根腐れ等しないように、土の乾燥具合等も見るようにしましょう。
あなたもゴーヤ栽培にチャレンジしてみよう!
いかがでしたか?今回は、ゴーヤの種まきの方法や、発芽をうまく促す方法・コツを紹介しました。自分で上手く栽培できたら、料理に使う際も愛着が湧きます。種まきの際のひと手間や温度管理等きちんとコツを理解できていれば、育てるのはそんなに難しくおりません。ぜひ皆さんも、自家菜園でゴーヤ栽培にチャレンジしてみてください。