セロリ栽培・育て方のコツ!プランターを使う方法や種まきや収穫の時期まで解説
あまり家庭菜園では盛んではないセロリの栽培は、難しいのではないか?と思っていませんか?実は、いくつか気をつける点がありますが、家庭菜園で育てることができます。畑がない方はベランダのプランターで栽培することもできます。セロリはすごく体にいい野菜で、ビタミンB、鉄、食物繊維、カロチン、ビタミンAが豊富です。自宅で栽培してたっぷりと食卓に取り入れて健康を維持していきましょう。ここではセロリの育て方のコツをまとめていますのでセロリ栽培の参考にしてください。
目次
セロリの栽培・育て方のこつ!セロリが好む環境
セロリの栽培に最適な温度は、15~25度の寒すぎず、暑すぎない適度な温度の環境を好みます。日本各地で栽培に適した温度は変わりますので、植え付ける時期よりも住んでいる地域の温度を見ながら栽培してください。
セロリは、日当たりがよく湿った土の環境がふさわしいです。夏の暑すぎる時期には反日は日陰になるような場所か、日陰を作るようにしてください。
セロリの栽培や育て方のコツ!セロリが苦手な環境
セロリは、極端な暑さや寒さが苦手です。種まきや、植え付けの時期は特に気温に気をつけましょう。さらに、乾燥にも弱いですので水は切らさないように注意が必要です。高温多湿をとても嫌います。特に梅雨時期の多湿は病気の原因になります。水はけをよくするために、ほかの野菜と間隔を取って溝を作って水たまりができないようにしましょう。
セロリの栽培・種まきの時期や方法
セロリの種が好む土
種まき用の腐葉土か、赤玉土(小粒)と育苗箱に入れて種を蒔きます。種を蒔いたあとは、うっすらと土で覆うか、土で覆わなくてもいいぐらいです。種をの乾燥を防ぐために湿った新聞紙をかぶせておきましょう。ただし、梅雨時期はカビの発生を防ぐために通気性を良くしておき、気温が高く土の水分が失われるサイクルが早い時に湿った新聞が効果的です。
梅雨時期はカビが生えやすいので腐葉土は使用する前にカビが生えていないか確認しましょう。天気の良い日に新聞紙に土を敷いて日光浴させると菌の繁殖を防ぐことができます。土が一度菌に侵されると、少しづつ畑全体に広がっていき、ほかの野菜にも影響が出てしまいます。
一度病気になってしまった土は菌が定着してしまいます。プランターは被害が少なくてすみますが、畑は畑全体に広がります。菌を退治しないと翌年に野菜を植えても病気になります。特にセロリ科の野菜は全く同じ病気にかかってしまいます。カビ、細菌に効果があるベンレート水溶剤などを使って土から菌を退治し、セロリ科の野菜を植えるときは1年から2年土を休ませてから植えましょう。
セロリの種まきの時期
住んでいる地域で種まきの時期は変わってきます。北海道や東北の少し寒い地域では、4月から6月その他の地域では、3月から6月ぐらいです。種を蒔いたあとはなるべく日当たりの良い場所に置いておきます。種の上にかぶせた土や、新聞紙が乾燥しないように気をつけましょう。
セロリの種は、太陽の光をとても必要としますので、土を被せすぎると日光が行き渡りません。日光が浸透しやすいぐらいの土をかけてください。水分と日光が当たらないとなかなか発芽しません。発芽するまでは毎日日光浴と水やりを欠かさないようにしましょう。
セロリの芽が出てきたらする事
気温にもよりますが、だいたい10日から15日で発芽します。芽が混雑しているところは間引きと言って芽と芽の間隔をあけます。なるべく元気な芽を残しましょう。間引きをする時に混み合っていると他の芽まで傷ついてしまいますので、種をまくときに、なるべく種が一箇所にかたまらないように気をつけましょう。
残ってしまったセロリの種の保管方法
セロリの種を購入すると、一パックに結構な量が入っています。一度では使い切れない場合はジプロックなどに入れてしっかり封をし、湿気のない冷暗所に保管すると2~3年は保管することができます。種の入っている袋には土や水がついた手で触らないようにしてください。
セロリの栽培・種から芽が出て育苗ポットに移し替える方法
セロリの種を植えつけてから10日から15日で発芽し、本葉が2~3枚になれば、一つずつの育苗ポットに移します。移したあとも日当たりと水やりに気をつけましょう。
育苗ポットのセロリをプランターに移し替える時期
セロリの本葉が7~9枚になってきたら、育苗ポットからプランターに移す時期になります。10号鉢には1株ほど植えます。土は、野菜を育てる土で大丈夫です。液肥をしましょう。
鉢に植えるときも、プランターに植えるときにも淵から3センチぐらいまで土を入れてウォータースペースを作ります。セロリは水がたっぷり必要ですのでウォータースペースがないと十分に水を与えることができません。
育苗ポットから畑の地面に植え替えるときの方法
セロリの栽培に適した土作りの方法
セロリは酸度にとても敏感な野菜です。地面に植え替える時期の約2週間前から石灰を使って酸度調節する土作りを始めます。
石灰で酸度調節を行う方法
石灰は、150~200g/㎡まいて、追肥をしてよく耕してから土を休ませておきます。そして土に植え付ける予定日の1週間前ぐらいに堆肥を4~5kg/㎡肥料を150g/㎡まいておきます。土に植える際もプランターに植える際も深く植え付けると腐る原因になりますので気をつけましょう。
セロリの栽培中に雑草や乾燥から守る方法
セロリは、肥料と水分をたっぷり必要とします。そのため雑草もぐんぐん大きくなります。雑草をこまめに取る時間がない時のために、マルチシートを植え替える前に設置しておくと土の乾燥も同時に防ぐことができます。水やりをする時には、根元のマルチの穴にしっかり水が入るように気をつけましょう。
セロリの栽培で生育不良を起こす原因
水分不足
ほかの野菜も水分は大切ですが、セロリは水分を十分に与えないと直ぐに枯れてしまいます。元気がなければ手遅れにならないうちに十分に水分を与えてください。
土の酸度調整ができていない
セロリは土の酸度が強いと、育ちが悪くなりひどいと枯れてしまいます。植え替える前の酸度調節は必ず行いましょう。
セロリに必要な肥料不足
セロリは、水分と同時に肥料が必要な野菜です。土やプランターに植え替えたあと、液肥であれば週に1度与え油かすは、2、3週間に一度与えます。プランター栽培の場合は2週間に一度液肥を与えてください。
セロリを植え替える際に根鉢を壊してしまうと上手く育たない
セロリは根が下に伸びる野菜です。根が壊れてしまうとセロリは上手く成長せず、小さいままになります。植え替えをする際は、なるべくセロリの根鉢を壊さないように気をつけながらプランターや土に植え替えましょう。
セロリを植え替える際は深く植え付けすぎて腐る
セロリを土の中に深く植え付けてしまうと、土の中の茎が腐ってしまいます。根が土の下にどんどん伸びていくので、深く植え付ける必要はありません。腐る原因としてカビや、細菌が原因で徐々に野菜を腐らせてしまいます。水はけが良い場所を選びましょう。
セロリの栽培中に株をしっかり大きく育てる方法
セロリの脇芽の手入れをする
セロリは大きくなってくると下の方から脇芽が生えてきます。余分な脇芽は栄養を取られてしまうので、生えてきた時に丁寧に切り取りましょう。枯れた葉があれば一緒に掃除をすることで風通しがよくなります。脇芽は切り取って食べることができますので、捨てずにサラダ、味噌汁、スープに入れて食べましょう。
黄色くなった葉は、病気の原因になりますので、見つけたら放置しないで切り取りましょう。セロリの葉は綺麗な緑色です。日当たりが少ないと少し色が薄くなります。
追肥を忘れず、水分も十分に与えて夏の日差しが強い時には、半日は日陰になるように栽培しましょう。日陰がなければ遮光シートを設置することをおすすめします。
セロリの栽培の時に気をつけたい害虫
セロリだけではなく、多くの野菜は害虫に気を付けないと、大切な芽を食べられてしまいます。野菜は葉から栄養を取りますので、葉を害虫に食べられてしまうと野菜は育ちません。特にアブラムシや青虫には気をつけて下さい。
セロリの葉にちぎられた跡や、虫に食われて穴があいていれば虫が発生していますので、葉の裏などよく調べて見て早めに駆除していきましょう。殺虫剤は食用なら使っても良いですが、なるべく使用しないほうが体には安全です。
虫の発生を最初から防ぐには、苗を植えた時期に防虫ネットを付けることで予防できます。特に蝶が発生する時期は卵を生みつけに来ますので注意が必要です。防虫ネットは取り外し簡単なものでないと、セロリ栽培中のお手入れができなくなりますので注意してください。
セロリ栽培の収穫時期
セロリの背丈で決める
だいたいセロリの長さが30~40cmぐらいに成長すれば収穫時期になります。根元が大きく厚くなってきます。プランターの場合は成長していくごとに外側の茎から剥いで食べていくこともできます。畑のセロリも同じように食べれますが、温度変化に気をつけながら剥いでください。
セロリの収穫時期をだいたいの期間で決める
セロリを種から栽培して、およそ4ヶ月から半年ぐらいが収穫時期になります。季節的にはだいたい10月から12月です。しかし、気温が10度以下になるとセロリに花が咲き、茎がどんどん硬くなって食べれなくなりますので花が咲く前にセロリの根元から株ごと切って保存しましょう。
出典: https://horti.jp
霜が降りて凍ってしまった場合、セロリは霜に弱いのですが、茎の芯まで凍っていなければ復活する時があります。セロリの葉部分が凍ってしんなりしていても、気温が上がってくれば元気になります。すぐにあきらめないで太陽が当たり温度が上がるまで待ってみましょう。
自家栽培のセロリを白いセロリに栽培するには?
自家栽培セロリと何が違う?
自家栽培のセロリは、たっぷりと太陽の光を浴びて綺麗な緑色のセロリができます。お店のセロリは太陽を遮る栽培方法で、綺麗な白い茎の部分を作っているので同じセロリでも色が全く変わってきます。調理方法によっては白いセロリのほうが、見栄えが良い料理もありますので両方作って使い分けてみると良いです。
新聞紙を使ってセロリを白くする方法
茎が成長するときに、セロリの茎の周りを新聞紙で覆います。上の葉は少し出した状態で茎部分だけをぐるっと一周覆ってください。茎が伸びてくると伸びた部分も隠すようにしていけば茎部分が白いセロリができます。新聞紙は少し厚めにして巻いてください。少し濡れても形が崩れないぐらいが理想的です。
新聞紙以外でセロリの茎を白くする方法
新聞紙は雨や水やりの時に濡れると崩れてしまう時があります。ほかの方法として遮光フィルムを巻く方法や牛乳パックを使う方法があります。牛乳パックは水分を吸収しにくいですので茎の大きさに合わせてカットして使いましょう。ダンボールを使う方法もありますが、水分を吸うと形が崩れてしまいますのでおすすめしません。
セロリの栽培で最も大切な水やり
いろいろな野菜の中でもセロリは特に水を必要とする野菜です。畑で栽培する際はほかの野菜と水やり頻度を合わせていると、成長に影響が出てしまいます。夏の暑い日が続く日は特別毎日水を与えましょう。セロリは日差しは半日で十分ですが、もし一日中日に当たる場所でしたら朝、昼、晩3回与えてください。
セロリの水やりは土の表面が完全に乾く前に与えることが好ましいです。マルチシートが敷いてあればある程度乾燥を防ぐことができます。その他、抜いた雑草を敷いておくと数日間で枯れてそのままセロリを乾燥から守ってくれます。雑草は笹などが好ましいです。雑草の花が咲いているものは種が落ちて雑草が増えてしまうので気をつけましょう。
マルチオアシスという土の乾燥防止材も便利です。土の上に敷いておくと保水や浸透効果があり、蓋の役割をしてくれ、暑い日の土の中の水が蒸発してしまうことを防いでくれます。効果は1ヶ月ぐらいですが、日光の当たり具合と気温に左右されます。マルチオアシスの表面が乾いたら水を与える間隔で大丈夫です。使用後は土に混ぜることができます。
セロリの種を収穫する方法
気温が10度以下になるとセロリは花を昨準備に入ります。花が咲くとセロリの茎は芯ができて固くなり、食用にはできません。しかし、種を収穫することができます。種は地面に落ちてしまうと見つけることが難しいですので、種を作り始めたらタイミングを見て落ちる前に収穫しましょう。
セロリは連作障害がありますので、セロリを栽培した同じ場所にセロリを植えると育ちません。育っても色々な病気にかかってしまいます。二年間までは同じ場所で栽培することができますが、成長に影響が出る場合があります。種が地面に落ちると無駄になりますので、新聞紙等敷いて種が落ちても収穫できるようにしましょう。
畑では一株のみ種収穫用に茎を切らずに成長させます。プランター栽培の場合は成長すると、セロリがとても大きくなりますので、プランターの大きさが小さいと花を咲かすまで成長することができません。プランターで栽培する場合は少し余裕がある大きさのプランターを選びましょう。一株あれば十分種を収穫することができます。
セロリを栽培する方法まとめ
セロリの栽培で大切なことは、温度管理、水やり、肥料です。セロリをカットすればわかりますが、ほとんど水分でできています。たっぷり太陽をあびて、水分もとり追肥をすれば栄養分たっぷりの立派なセロリが育ちます。
セロリを株ごと収穫した後の保存方法は、葉と茎を離して葉の部分はそのまま冷凍します。茎の部分は新聞紙にくるんで野菜室で保存してください。収穫して葉をつけたままだと成長を続けてしまいますので、なるべく早く切り離しましょう。
セロリの葉っぱは、天ぷらやふりかけ、焼き飯、サラダ、和え物、漬物と沢山使い道があります。とても栄養があるので冷凍する前に色いろな料理に使って体の中をきれいにすることができます。茎部分はきんぴら、サラダ、ピクルス、スープ、お肉でまいて焼くと美味しいです。