かいわれ大根の栄養素と効果を解説!効果的な食べ方やレシピも紹介
ひょろひょろして頼りなく見えるかいわれ大根は栄養があるのでしょうか。この記事ではかいわれ大根に含まれる栄養素やその効果を引き出す方法を解説するとともに、栄養を摂取できるおすすめレシピも紹介しています。かいわれ大根を健康や美容に活かしたい方はぜひご覧ください。
「かいわれ大根は栄養価が高いって本当?」
「どんな料理に使えばかいわれ大根をおいしく食べられる?」
このようにかいわれ大根の栄養や、食べ方について疑問のある方は多いのではないでしょうか。
野菜売り場に行くと常に並んでいるイメージの野菜ですが、いつ頃から食べられているのでしょう。
本記事ではかいわれ大根に関する知識をはじめ、含まれる栄養素と期待できる効能、効果的な食べ方やレシピのほか、新鮮なものを見分ける方法、購入後の保存の仕方も紹介しています。
記事を読んでおくとかいわれ大根に含まれる栄養素を把握でき、目的に合わせて調理方法を考えて、無駄なく使いこなせるようになるでしょう。
かいわれ大根の栄養素や栄養価、食べ方、選び方、保存方法を知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
かいわれ大根はどういう野菜?
かいわれ大根は、発芽後の子葉とその茎の部分を食べる野菜です。名前に大根と入っていますが、根がしっかり育つよう品種改良されている大根とかいわれ大根では種が異なります。
かいわれ大根は種を撒くと10日ほどで収穫でき、家庭でも簡単に育てて食べられるため、家庭菜園初心者でもチャレンジしやすい野菜と言えるでしょう。
かいわれ大根は歴史ある野菜
かいわれ大根栽培8日目 pic.twitter.com/OCkKPN9InT
— きんたん Fallout解説 (@KeentanF) May 21, 2022
貝割や貝割菜とも呼ばれるかいわれ大根の歴史は意外に古く、平安時代に貴族の間で食べられていたとされています。
昭和40年代の半ば頃までは、スーパーの野菜売り場で気軽に買える野菜ではなく、一部の飲食店で使われていた高級食材でした。大量生産により価格が下がり、一般的に使われるようになったのは昭和50年代半ば以降です。
かいわれ大根はスプラウト野菜
発芽してすぐに収穫し食べられる野菜をスプラウトといいます。スプラウトには発芽する、新芽という意味があり、新芽野菜とも呼ばれます。レッドキャベツ、ブロッコリー、マスタードなどのスプラウトはかいわれ大根と同じ仲間です。
スプラウトには種の頃に存在しない栄養素が含まれていることから、健康維持への効果、効能が注目されています。
かいわれ大根の栄養素と効果
かいわれ大根は、料理に彩を添えるだけでなく、栄養摂取の面でも期待できる野菜です。体に必要な様々な栄養が含まれていますがカロリーは低めで、健康を気遣う方も食材として取り入れやすいでしょう。
下記にかいわれ大根に含まれる主な栄養素をまとめてみました。各栄養素が持つ効果も併せて見ていきましょう。
出典:かいわれ大根‐カロリー/栄養成分/計算|カロリーSlism
参照:https://calorie.slism.jp/106128//
カロリー(小1パック 49gあたり) | 10cal |
---|---|
タンパク質 | 1.03g |
脂質 | 0.25g |
炭水化物 | 1.62g |
ビタミンC | 23.03㎎ |
ビタミンK | 98㎍ |
ビタミンE | 1.03㎎ |
葉酸 | 47.04㎍ |
モリブデン | 2.94㎍ |
免疫力を高める「ビタミンC」
ビタミンCは、体内で活性酸素から細胞を守る手助けをしてくれます。植物性食品から摂取できる鉄の吸収を良くする働きがあるほか、免疫力を高め病気を防ぐ効果も期待できるでしょう。
水溶性ビタミンのビタミンCは水に溶けやすいため、かいわれ大根を茹でずにそのまま生で食べると効率よく摂取できます。
出典:ビタミンC Vitamin C|厚生労働省
参照:https://www.ejim.ncgg.go.jp/public/overseas/c03/09.html
出典:ビタミンC|オーソモレキュラー栄養医学研究所
参照:https://www.orthomolecular.jp/nutrition/vitamin_c/#:~:text=%E3%83%93%E3%82%BF%E3%83%9F%E3%83%B3%EF%BC%A3%E3%81%AF%E3%80%81%E4%B8%80%E8%88%AC%E5%90%8D,%E3%81%AE%E3%81%AB%E3%82%82%E5%BF%85%E9%A0%88%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82
免疫力を高める「ビタミンC」
ビタミンCは、体内で活性酸素から細胞を守る手助けをしてくれます。植物性食品から摂取できる鉄の吸収を良くする働きがあるほか、免疫力を高め病気を防ぐ効果も期待できるでしょう。
水溶性ビタミンのビタミンCは水に溶けやすいため、かいわれ大根を茹でずにそのまま生で食べると効率よく摂取できます。
出典:ビタミンC Vitamin C|厚生労働省
参照:https://www.ejim.ncgg.go.jp/public/overseas/c03/09.html
出典:ビタミンC|オーソモレキュラー栄養医学研究所
参照:https://www.orthomolecular.jp/nutrition/vitamin_c/#:~:text=%E3%83%93%E3%82%BF%E3%83%9F%E3%83%B3%EF%BC%A3%E3%81%AF%E3%80%81%E4%B8%80%E8%88%AC%E5%90%8D,%E3%81%AE%E3%81%AB%E3%82%82%E5%BF%85%E9%A0%88%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82
不足しがちな「ビタミンK」
かいわれ大根には加齢により不足がちになるビタミンKも含まれています。脂溶性ビタミンのビタミンKは、吸収を高める油と一緒に摂るのがおすすめです。
ビタミンKは、血液が固まるのに必要な物質が作られる時の助けとなります。また、骨を形成する細胞から作られるたんぱく質を活性化させる働きがあり、骨の健康維持にも役立つとされています。
出典:ビタミンKの働きと1日の摂取量|公益財団法人長寿科学振興財団
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-k.html
生活習慣病予防に効果的な「ビタミンE」
ビタミンEは血管や血液の健康を守るのに必要な栄養素です。活性酸素による脂質の酸化や、血液中のLDLコレステロールの酸化を防ぐ効果があるとされています。
また、体内で発生した健康を脅かす物質により細胞が傷つかないよう手助けします。不足すると血行が悪くなり肩こりなど様々な不快な症状が表れやすくなるため要注意です。
出典:ビタミンEの働きと1日の摂取量|公益財団法人長寿科学振興財団
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-e.html
出典:ビタミンE Vitamin E|厚生労働省
参照:https://www.ejim.ncgg.go.jp/public/overseas/c03/11.html
妊婦は積極的に取りたい「葉酸」
葉酸はビタミンB群に属する水溶性ビタミンで、ビタミンB12と一緒に赤血球の生産を助ける働きをします。妊娠中は初期から後期までどの期間も、普段以上の量が必要です。
妊娠中のお母さんの貧血予防だけでなく、お腹の赤ちゃんがすくすく育つためにも葉酸は欠かせません。妊娠前から十分に摂取しておくとより良いと言われています。
出典:葉酸の働きと1日の摂取量|公益財団法人長寿科学振興財団
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-yousan-biotin.html
代謝を助ける「モリブデン」
モリブデンは鉄やタンパク質の代謝に関わっているとされています。
ミネラルの中でも量の少ない微量元素と呼ばれるものの一つで、肝臓、腎臓、皮膚などに存在しますが、体内には僅かしかありません。過剰に摂取されたモリブデンは尿で排泄されます。
出典:微量元素の働きと1日の摂取量|公益財団法人長寿科学振興財団
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/mineral-biryou.html
かいわれ大根の効果的な食べ方
屋内で栽培されることの多いかいわれ大根は天候に左右されず、いつでも手に入りやすいのが魅力です。コツをつかめば家庭でもコンスタントに収穫でき、一年中使えます。
野菜の少ない時期にも活躍してくれるかいわれ大根は、生でも加熱しても食べられる便利な野菜です。ここではかいわれ大根の効果的な食べ方を紹介します。
加熱するとたくさん食べられる
辛みのあるかいわれ大根を生のままたくさん食べるのは大変ですが、加熱するとかさが減り、辛みも感じにくくなるため、たくさんの量を食べられます。
生で食べるイメージの強い野菜ですが、加熱調理に利用できない訳ではありません。スープ、卵焼き、そのほか様々な料理に活かせます。ただし、加熱により失われてしまう栄養素もあります。
しっかり噛んで食べよう
かいわれ大根を食べる時は、しっかり噛んで食べましょう。よく噛むことにより、かいわれ大根の中に含まれるイソチオシアネートが効果的に働くことが期待できます。
イソチオシアネートはかいわれ大根の辛み成分で、抗酸化作用や解毒作用のある化学成分です。また免疫力を上げる効果やがんの予防効果も期待できます。
出典:ファイトケミカルとは|公益財団法人長寿科学振興財団
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/phytochemical.html
栄養素をそのまま摂りたいときは生食で
栄養素をしっかりと取りたい時は、生で食べると効果的です。加熱しなければ、豊富に含まれる栄養素とともに、消化を助けてくれる酵素のジアスターゼも摂取できます。
サラダ、和え物、メインディッシュの付け合わせやトッピングなど、かいわれ大根を生で食べる方法は数多くあります。加熱する場合は、さっと火が通る程度にとどめましょう。
かいわれ大根を使ったおすすめレシピ
かいわれ大根は、見ためからは想像できないほど栄養価の高い野菜です。中に含まれるビタミンやミネラルなど身体の役に立つ成分を摂取して効能を得るには、調理法を選ぶ必要があります。
火を通さない料理にすれば、作る過程でかいわれ大根の栄養を損なうことはありません。ここでは、かいわれ大根を生のままメインの素材として使える料理を紹介します。
1:かいわれ大根とキャベツのサラダ
粗みじん切りにして塩もみしたキャベツと食べやすい長さに切ったかいわれ大根、輪切りにしたきゅうり、コーンを使いマヨネーズをメインに使って味付けした、食べ応えのあるサラダです。
コーンの甘みとかいわれ大根の辛みがアクセントになります。冷蔵庫に残っている野菜や好みの野菜を使ってアレンジも可能です。
2:野菜のさっぱり漬け
野菜を漬けるタレは、『キッコーマン わが家は焼肉屋さん 中辛』と酢だけ!
さっぱりとして濃いめの味付けなので、ご飯やそうめんなどの麺類にかけて食べるととても美味しいです♪
これからの夏にさっぱりと食事をしたい時は、ぜひこちらのレシピを試してみてください!
焼き肉のたれを活かして作る野菜のさっぱり漬けは、そのままでも、麺類やご飯にかけても食べられる便利な一品です。
下ごしらえしたきゅうりとかいわれ大根などの野菜を一口大に切り、調味料を混ぜて冷蔵庫で寝かせれば約半日で出来上がります。アレンジが利くため、暑さで食欲のない夏場にもピッタリです。
3:水菜とかいわれ大根の韓国風ピリ辛和え
比較的安く手に入る野菜を使って作れる和え物です。食べやすい長さに切った水菜とかいわれ大根、みじん切りにしたネギを使い韓国風に味付けして混ぜるだけで簡単に出来ます。
刺激的な味付けはお酒にも良く合います。短時間で作れるため、覚えておくと暑さで食事を作るのが億劫な時や急な来客時に重宝するでしょう。
かいわれ大根の選び方と保存方法
パックに入って店頭に並んでいるかいわれ大根を購入する時はどこに注目すると良いか、選ぶポイントを知っておきましょう。
また、良いかいわれ大根を選んでも、持ち帰った後で正しく保存しなければ傷んでしまいます。食べ残した分の保存方法や、保存可能な期間もチェックし、無駄にならないよう使い切りましょう。
かいわれ大根の旬の時期と選び方
かいわれ大根は1年を通して栽培されていて、旬と呼べる時期がありません。選ぶ場合は、パックの外側から茎と葉、スポンジ部分をよく見て新鮮かどうか判断しましょう。
茎の部分が白くシャキッとまっすぐに伸びて、葉の色が濃く、みずみずしいものは新鮮です。底に敷いてあるスポンジが変色または乾燥しているかいわれ大根は避けましょう。
かいわれ大根の保存方法
おれ、かいわれ大根。平安時代の麻呂様に食べられていたかも知れないけど、今のプラスチックの入れ物に入って庶民の口に届く様になって30年ちょっと。意外と歴史ある野菜なんだよ。♪───O(≧∇≦)O────♪ pic.twitter.com/8rw4hznH4j
— Sproutsmicrogreensjp (@MicrogreensJP) April 10, 2014
かいわれ大根は未開封のまま冷蔵庫で2~3日保存できます。できるだけ葉の色が変わらない内に食べ切りましょう。食べきれない時は、スポンジに水を含ませてからラップなどで蓋をすると冷蔵保存が可能です。
購入後にすぐに使わない場合は、残ったものと同様のやり方で、1日おきに水を変えながら保存すると少し長めに持ちます。
かいわれ大根で手軽に栄養素を摂ろう
見た目はかわいいかいわれ大根ですが、栄養素をたくさん含んでおり、栄養価の高さから積極的にとりたい野菜であることが分かりました。
1年を通して収穫され、価格も比較的安定している使い勝手のいい野菜です。カロリーも低く毎日の食卓にも取り入れやすい食材ですので、紹介したレシピを参考に、ぜひダイエットや健康維持に役立ててみてください。