2022年09月02日公開
2024年11月27日更新
五香粉は臭いって本当?香りや活用したレシピも合わせて紹介
五香粉が臭いと言われていることについて興味がある人はいませんか。この記事では、五香粉の臭いや味について解説しているほか、その効能や役割、五香粉を活用したレシピについても紹介しています。五香粉を使ってみたいと思っている人は、参考にしてみて下さい。
「五香粉は臭いって聞くけど本当?」
「五香粉の効能や使い方、活用したレシピを教えてほしい」
このように、五香粉の臭いや使い方に関する疑問や興味を持っている人もいるのではないでしょうか。
本記事では、五香粉の効能や使い方などの基礎的な知識とともに、臭いに関する疑問や購入できる場所、五香粉を活用したレシピについて紹介します。
この記事を読むことで、五香粉は本当に臭いのか、五香粉がどのようなものなのか知ることが可能です。その知識をもとに、五香粉が持っている役割や使い方を理解したうえで美味しいレシピに活用することができるでしょう。
五香粉を使ってみたいけれど臭いが気になるという人は、この記事をチェックしてみて下さい。
五香粉は臭い調味料?
五香粉(ウーシャンフェン)はチンピ・シナモン・クローブ・スターアニス・花椒などの複数のスパイスで調合されている香辛料です。中華料理には欠かせないスパイスであり、日本で用いられている五香粉は、チンピ・シナモン・クローブ以外は自由に調整して使われています。
そんな五香粉は中国などでは一般的に用いられているのですが、日本の家庭ではあまり用いられておらず、臭い・まずいと言われることもあります。このため敬遠している人もいるのですが、実際はどうなのか気になるという人もいるのではないでしょうか。
ここからは、そんな五香粉の香りや味について紹介します。
五香粉の味
五香粉の味は調合されているスパイスの内容によって若干異なりますが、一般的には漢方独特の味わいを感じる人が多いとされています。これは五香粉に用いられているスパイスに塩味や甘味がないためであり、あくまで香りづけのために用いられていることが理由です。
ただ香りづけのためとはいえ調合されているスパイスそれぞれには何らかの味がついているので、調合次第で漢方のような味になる以外にも七味唐辛子のような辛味を感じる場合もあります。
このような点から五香粉はまずいと称されており、うま味を感じることは少ないようです。
五香粉の香り
五香粉の香りは直接かぐときつく、薬っぽくて臭いと感じる人が多く見受けられます。これは五香粉内に調合されているスパイスのひとつであるスターアニスが原因だとされていて、日本人にはなじみのない独特の臭いが特徴です。
スターアニスは四川料理や台湾料理で用いられることが多い香辛料であり、現地の人たちにとっては食欲を増進させてくれる良い香りとして親しまれています。このため本場の四川料理や台湾料理でかぐことができるスパイシーな香りの多くは、五香粉が演出しているのです。
五香粉の効能
日本人にはなじみがない臭いを持っている五香粉は、複数のスパイスを混合していることからそれぞれのスパイスが持っている効能を一度に取り込むことが可能です。
このため体調に関して何らかの不調や悩みを抱えている場合、五香粉の効能を活用することで不調や悩みを改善できる可能性もあるのです。
ここからは、そんな五香粉が持っている効能として新陳代謝が上がる点や腸内環境を整えてくれる点について紹介します。
新陳代謝が上がる
五香粉のスパイスの中には辛味系のスパイスも含まれていて、体温を上げてくれる効果が高いとされています。元々スパイス自体に体温を上げてくれる効能があるため、より効果的に体温を上げてくれるようです。
その結果、新陳代謝が活発になって体内に溜まっている老廃物や余分なものを排出しやすくなります。ほかにも冷え性を改善する、肌の調子をよくするなどの効果にもつながります。
出典:スパイスの栄養って!?~五香粉(ウーシャンフェン)~|馬込駅前あくつ小児科耳鼻咽喉科
参照:https://www.magojibi.jp/nutritionist_blog/2728/
腸内環境を整えてくれる
新陳代謝を高めてくれるほかにも、五香粉の効能として挙げられているのが腸内環境を整えてくれるものです。
五香粉に含まれているスパイスの中でも、クローブは腸内に溜まったガスの排出を促してくれるなど、腸内環境を整える効果が高いものとなっています。またマンダリンと呼ばれるスパイスを調合すると、胃腸の働きを活発にしてくれる効果も得られるのです。
ほかにも新陳代謝を高めて胃腸が温められると消化吸収が良くなり、結果として便通が良くなって腸内環境が改善されるという効能につながっています。
出典:スパイスの効能と効果|日本安全食料料理協会
参照:https://www.asc-jp.com/syokubu/spice/%E3%82%B9%E3%83%91%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%81%AE%E5%8A%B9%E8%83%BD%E3%81%A8%E5%8A%B9%E6%9E%9C/
五香粉の役割と使い方をご紹介
五香粉の効能としては、新陳代謝を上げて体を温めてくれるものや腸内環境を整えて健康面やダイエット面をサポートしてくれるものがあります。これらの効能を踏まえたうえで、五香粉をどのように使えばいいのか考えなければいけません。
一般的には五香粉そのものには塩味や甘味、うま味などは含まれていないので、味付けというよりは独特の臭いを活用した香りづけなどで用いられることが多いです。また薬っぽい味ではあるものの、使い方によって本格的な中華料理の味の決め手にもなります。
ここからは、そんな五香粉の役割や使い方について紹介します。
食材の臭みを消してくれる
五香粉に調合されているスパイスの中で、クローブとシナモンは抗菌・殺菌作用や食材の臭いを消してくれる作用が含まれています。そのため、五香粉には食材の臭い消しの役割を担ってもらうことが多いです。
特に肉料理の下ごしらえの際に塩コショウと一緒にもみ込む、スープを煮込む際に入れるなどの使い方をされています。肉料理の場合は生肉の生臭さを消してくれますし、スープに入れる場合は食材が持っている臭いを消して味をスッキリしやすいです。
このような点から、幅広い料理の下ごしらえで使いやすいスパイスとして利用されています。
出典:香辛料の抗菌性 と食品保蔵への応用|Japan Science and Technology Agency
参照:https://www.jstage.jst.go.jp/article/cookeryscience1968/25/2/25_159/_pdf
料理の隠し味になる
ほかにも五香粉の役割や使い方として挙げられているのが、料理の隠し味です。本場の中華料理には五香粉が入れられることが一般的であり、臭いや味が独特の風味を演出しています。
このため普段作っている麻婆豆腐や炒飯に五香粉を入れると、普段よりも本場の料理に近い臭いや味わいを楽しむことが可能です。普段よりももっと本場の中華料理に近づけたい、四川料理や香港料理を本格的にしたい場合の隠し味として活躍してくれます。
ただ入れすぎてしまうと薬味やスパイスの味が強くなってしまうため、あくまで隠し味程度に入れることがポイントです。
五香粉が購入できる場所は?
五香粉を購入したい場合は、海外輸入食品店を取り扱っているお店に行くことがおすすめです。基本的に日本ではあまりなじみのないスパイスなので、確実に購入できるお店を探すのであれば海外輸入食品店の方が可能性が高いと言えます。
ちなみに少しずつ日本でも取り扱っているお店が増えてきているため、海外輸入食品店が近くにないという場合は大型のスーパーでも購入できる場合があります。小さなスーパーや個人経営のお店では取り扱っていない可能性が高いので、注意が必要です。
ほかには、ネット通販を利用すれば購入できる可能性は高くなります。
五香粉を活用したレシピをご紹介
五香粉は中華料理との相性が良いほか、鶏肉を使ったレシピとの相性が良い傾向があります。そのため五香粉をうまく活用したいという人は、中華料理や鶏肉を使ったレシピに挑戦してみるのがおすすめです。
特にルーローハンは日本でも徐々に普及してきている中華料理として人気を集めており、本格的な風味を演出するのに五香粉は欠かせません。ほかにも五香粉の独特の臭いを活用した美味しいレシピを知っておけば、本場の味を楽しむことができます。
ここからは、そんな五香粉を活用したレシピを4つ紹介します。
味染み大根と豚バラのご飯がっつりルーロー飯
五香粉を活用したレシピの中でも定番とされるのが、ルーローハンです。通常であれば豚肉だけですが、大根を加えることでボリュームアップしているところがポイントになっています。
先に青梗菜や温泉卵を準備し、大根・豚バラブロックを角切りにします。フライパンに五香粉をはじめとした調味料と水を入れて煮込み、大根・豚バラブロックを入れて味を染み込ませて煮込むだけです。
濃厚なたれとまろやかな温泉卵、そして五香粉の本格的な風味が温かいご飯に絡むことで絶妙な味わいを楽しむことができます。
雲白豚(ウンパイロー)
本格中華の代名詞である、雲白肉のレシピです。五香粉を使った本格的な風味のたれが特徴で、低温調理でしっとりとしたゆで豚との相性を楽しむことができます。
作り方はシンプルで、下味をつけた豚バラブロックをジップロックに入れて63℃のお湯で約1時間煮込みます。こうすることでしっとりとした柔らかい仕上がりにすることが可能です。
豚バラブロックを煮込んでいる間、みじん切りした白ネギの芯やにんにく・ショウガ、五香粉、醤油、黒酢、ごま油、砂糖、豆板醤を入れてよく混ぜたらたれが出来上がるので、煮込んだ豚バラブロックにかければ完成です。
ジーパイ(鶏排)
揚げ焼き、溶き卵不要で簡単♪しかも、味しみ&外はザクザク食感😋❗️
ザクザク食感が魅力のジーパイ(鶏排)のレシピで、片栗粉と白玉粉をブレンドした粉をたっぷりまぶして食感を作り出すところが特徴です。また五香粉がアジアンテイストの香りを演出してくれるため、アジアの屋台の雰囲気を楽しめます。
作り方は、まず鶏むね肉を開いて半分に切り、ラップをして綿棒などで叩いて薄く伸ばします。伸ばした鶏むね肉を五香粉をはじめとした香辛料とともにポリ袋内でもみ込み、片栗粉と白玉粉をブレンドした粉をまぶして揚げるだけです。
揚げるときは揚げ焼きにすれば、表面がカリッとしてザクザク食感になります。
よだれ鶏
こちらは低温調理器を使ったレシピですが、鍋や炊飯器での調理も可能です。また香味野菜の香りを楽しむレシピとなっているため、にんにくやしょうがは直接すりおろしたものを使ったり五香粉の臭いでより本格的な風味を演出したりするのがおすすめとなっています。
作り方は、まず下準備として鶏むね肉を酒・塩・砂糖でもみ込んで30分ほど冷蔵庫で寝かせます。あとはポリ袋に入れて60~65℃のお湯に入れて1時間ほど煮込みます。その間に五香粉などの調味料を混ぜてたれを作り、それぞれを皿に盛るだけです。
五香粉がないときは何を代用すればいい?
五香粉を使ってみたいけれどもお店で取り扱っていない、ちょうど切らしてしまったという場合、ほかの香辛料で代用してみる方法もあります。
五香粉の代用として使えるものとしては、以下のものがあります。
・シナモン
・生姜
・七味唐辛子
・カレー粉
・ガラムマサラ
中でも七味唐辛子やガラムマサラは五香粉に近い風味はあるので、代用品として使いやすいです。またシナモンや八角(スターアニス)など複数のスパイスを併用することで、五香粉の味や臭いに近づけるという方法もあります。
ちなみにカレー粉は臭い消しとして利用できる点が共通しているものの、カレーの風味が強い点や黄色に着色されてしまう点に注意が必要です。
五香粉を使ってみよう
まずい・臭いというイメージが強い五香粉ですが、実際には日本人になじみがないだけで、中国や台湾では食欲をそそる香りの欠かせない香辛料です。そのため本場の中華料理の風味を演出してくれるアイテムとして、徐々に日本でも取り入れられています。
そんな五香粉は臭い消しや料理の隠し味に使えるほか、新陳代謝を上げて腸内環境を整えてくれるなど、健康面やダイエット面でも活躍してくれる便利な香辛料となっています。
このため本場の中華料理を作ってみたい、普段の中華料理のグレードアップをしてみたいという人は、臭いに負けず使ってみてはいかがでしょうか。