2022年08月09日公開
2024年05月25日更新
紫玉ねぎに含まれる栄養成分とは?黄玉ねぎとの違いや調理方法も解説
紫玉ねぎを見かけたことはあっても使い方がいまいち分からず、なかなか手が伸ばせないと感じたことはありませんか。この記事では紫玉ねぎの旬や栄養素、レシピなどをご紹介しています。日々の食卓を美味しく鮮やかにしたい感じている方は、ぜひチェックしてみてください。
スーパーで、紫玉ねぎを見かけたことはありませんか。きっと見たことはあってもどうやって使ったら良いか分からず、なかなか手が伸ばせないという方もいらっしゃることでしょう。
紫玉ねぎは、日々のサラダにトッピングするだけで、ビストロで食べるような鮮やかでおしゃれな一品に変身するだけでなく、健康や美容など身体に優しい効果がたくさんあるため、メリットばかりの食材です。
この記事では、そんな紫玉ねぎについて詳しく解説します。栄養や美味しいレシピなど、お役立ち情報をたくさん記載しているため、この記事を読むことで手を伸ばしやすくなるでしょう。
ぜひこの記事をチェックして、明日の食卓に取り入れるための参考にしてください。
紫玉ねぎの特徴や気玉ねぎとの違いとは?
このセクションでは、紫玉ねぎの基本情報を解説します。なぜ紫玉ねぎは鮮やか色を放っているのでしょうか。その理由と栄養成分について、見ていきましょう。ぜひご覧ください。
紫玉ねぎの特徴や旬
紫玉ねぎに、アントシアニンが多く含まれているのを知っているでしょうか。アントシアニンとは、植物が有害な日光やウイルスなどのダメージを防ぐためのバリア機能で、赤紫色の色素を作ります。
紫玉ねぎの特徴的な紫の正体は、アントシアニンの色なのです。このアントシアニンは人間の身体にとって、非常に良い栄養となります。
紫玉ねぎは、5月下旬から7月は出荷が少ないようですが、基本的には年間を通して市場に出回ります。
栄養成分から見た黄玉ねぎとの違い
先ほど述べた通り、紫玉ねぎの大きな特徴はアントシアニンを含有していることです。アントシアニンはポリフェノールの1種で、黄玉ねぎには含まれません。
また、ケルセチンというポリフェノールの含有量も豊富です。他の野菜に比べると、黄玉ねぎにも十分多く含まれていることが分かりますが、紫玉ねぎはさらにそれを上回ります。栄養たっぷりの野菜と言えるでしょう。
野菜ごとのケルセチン含有量 |
---|
ピーマン:約1.24mg |
黄玉ねぎ:約11.92mg |
紫玉ねぎ:約48.13mg |
紫玉ねぎを食べることで得られる効能
紫玉ねぎに含まれる栄養分は、身体のいたる部分に働きかけます。このセクションでは、実際に成分がどのような効果をもたらすのかを解説していきます。血液をサラサラにするだけでなく、肥満の予防や糖尿病の抑制にも作用する、まさにスーパー食材です。
抗酸化作用で老化防止
紫玉ねぎに含まれるポリフェノールには、抗酸化作用があります。
ブルーベリーが目に良いと聞いたことはありませんか。これはブルーベリーに含まれる栄養分のアントシアニンに、目を動かす毛様体筋を和らげる効果があるからです。紫玉ねぎも同じ役割を果たします。
出典:食事について|医療法人つかさ会 山田眼科
参照:https://www.yamada-ganka.jp/gankatsu/index2.html
血流の改善
紫玉ねぎにはアリシンという成分も含有していて、その働きは主に2つあります。1つ目は血管内に溜まった悪玉(LDL)コレステロールを減らし、善玉(HDL)コレステロールを増やして動脈硬化を予防する働きです。これによって、血管を健康に保つことができます。
2つ目は血栓をできにくくする働きです。血液がドロドロになるのを遅らせて、血管内を流れやすくする効果があります。
このようなアリシンの2つの働きによって、血流が改善されるでしょう。
出典:タマネギ| 株式会社わかさ生活
参照:https://himitsu.wakasa.jp/contents/onion/
脂肪の蓄積を抑える
アントシアニンには肥満を防ぐ効果があることも実証されています。
中部大学の津田研究室で行われた研究によると、マウスがアントシアニンを摂取したところ、高カロリーな栄養分を摂取しても肥満につながる身体の働きを抑制することが発見されました。
このアントシアニンは紫玉ねぎにも含まれているため、紫玉ねぎを食べることで脂肪をためる機能を抑制してくれます。
出典:これまでの研究成果| 中部大学応用生物学部食品栄養科津田研究室
参照:http://stu.isc.chubu.ac.jp/bio/public/Food_Nutr_Sci/labo/tsuda_lab/research/research02.html
糖尿病の抑制効果も
アントシアニンにはシアニジン 3-グルコシド(C3G)の成分が含まれます。津田研究室ではこの成分を研究し、血糖値の上昇を抑えたり、糖の代謝を加減するインスリンというホルモンの分泌を促進したりする機能があることを、結論づけました。
2型糖尿病を患うモデルマウスにシアニジン3-グルコシドを体内に取り込ませたところ、実際に上記のような効果がありました。
このことから、紫玉ねぎには糖尿病を抑制する栄養素が含まれていることが分かります。
出典:これまでの研究成果| 中部大学応用生物学部食品栄養科津田研究室
参照:http://stu.isc.chubu.ac.jp/bio/public/Food_Nutr_Sci/labo/tsuda_lab/research/research02.html
紫玉ねぎに適した調理方法
身体に良い成分を多くが入する紫玉ねぎですが、食べるなら栄養を余すところなくとりたいですよね。このセクションでは紫玉ねぎの美味しく健康な食べ方をご紹介します。
栄養分や彩りなどの紫玉ねぎの良さを体感するには、生で食べるのがおすすめです。その理由や辛味をマイルドにする方法、そして加熱する際のポイントを見ていきましょう。
鮮やかな色を活かしてトッピングに
紫玉ねぎの美しい色は、食膳を一気に鮮やかにします。サラダに付け足したり、メインの品に添えたりしてみてはいかがでしょう。彩りと食感が良いアクセントが料理をさらに美味しくします。また、栄養素を補う嬉しい効果もありますよ。
辛みが少ないのでサラダにもおすすめ
紫たまねぎは普通の玉ねぎよりも辛みが少なくみずみずしいので、サラダなどに取り込んで生で食べるのがおすすめです。
もし辛みを感じる場合は、繊維を断つように切ってみてください。そうすれば辛味成分が抜けてマイルドになるので、さらに食べやすくなるでしょう。
加熱する場合は短時間で
紫玉ねぎを加熱して食べることもできますが、その場合加熱時間を短くしましょう。
これは、栄養を内に閉じ込めておくという意味もありますが、長時間熱すると色も水分も抜けてしまう恐れがあるためです。
紫玉ねぎの特徴はやはり、鮮やかな色とみずみずしさですよね。その良さを損ねないためにも、ササッと加熱することが重要です。
紫玉ねぎを使ったレシピ3選
紫玉ねぎの素晴らしさを分かっていただけましたか?ここからは紫玉ねぎの美味しい食べ方をご紹介します。
サラダに入れるだけで様になる紫玉ねぎですが、サラダの他にもマリネやスープにして楽しむことができますよ。日々の食卓に彩りをプラスしてみてはいかがでしょうか。
1:カリカリ豚肉とハーブのサラダ
まずは、和えるだけのシンプルなサラダからご紹介します。紫玉ねぎはエスニックな料理との相性が抜群です。あっという間にセンスあるサラダが完成します。
豚肉に含まれるビタミンBやレタスの食物繊維、紫玉ねぎのアントシアニンが一気に食べられる栄養たっぷりサラダで、健康な身体を目指しましょう。
2:色鮮やか!ビーツのガスパチョ
消化良くペースト状にするので、吸収も素早い!
食欲のない時などにもおすすめです。
汗で多量に失われるカリウムが豊富で、夏にピッタリの野菜でもあります。
アーユルヴェーダの知恵としては
加熱したビーツは全てのドーシャの鎮静に役立ちます。
一つ前のレシピ【万能スパイスナッツ!デュカ】を仕上げにどうぞ。 仕上がりの分量はヴィジョングラスSSサイズ2個分です。
家族4人分だと倍量になります。
お次はスープです。ビーツと紫玉ねぎの赤い色素コンビを使うと、家でもガスパチョを作ることができてしまうんです。
ひんやり冷たい絶品スープを1品付け足すだけで、レストランさながらのごはんに様変わりすることでしょう。紫玉ねぎ特有の鮮やかさを、存分に活かしたレシピとなっています。
3:食卓がぐんとオシャレに!【アーリーレッドマリネ】
最後は王道のマリネのレシピをご紹介します。食べるときにさっと添えるだけで料理がおしゃれになり、栄養もプラスできるので重宝することでしょう。用意するものも少ないので、作りやすいですよ。
嬉しい栄養素を含んだ紫玉ねぎを美味しく食べよう!
このように、紫玉ねぎは見た目だけでなく栄養面においても魅力がたくさん詰まっています。身体に優しい紫玉ねぎを上手に取り入れて、日々の食卓を美味しく、おしゃれに彩ってみてはいかがでしょうか?