2022年05月17日公開
2024年05月21日更新
なまこの保存方法と日持ち期間は?下処理や美味しく食べるコツも紹介
なまこの保存方法と、日持ち期間について解説します。なまこの種類や下処理方法も詳しく説明!なまこは傷むとどうなるのか、腐ってしまったときの見分け方も紹介します。美味しい食べ方もまとめているため、保存方法と併せてチェックしておきましょう。
なまこの保存方法や日持ち期間を紹介
なまこは食卓に上がる機会が少なく、食べたことがないという人もいるでしょう。いざ食べようとして買ってみても、その保存方法に悩んでしまうことがあります。
本記事では、ナマコの正しい保存方法や、日持ち期間について解説します。下処理の方法も紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
なまこを保存する前の下処理方法
なまこの種類
なまこには、赤なまこ、青なまこ、黒なまこの3種類があります。どれも食用のなまこで、生息地によって種類が変わります。この中でも比較的手に入れやすいのが、お手頃価格の青なまこです。少し色が濃くなると、黒なまことして扱われます。
黒なまこは干しなまこに加工され、中国に輸出されることが多いです。中でも特に高級品として扱われているのが、赤なまこです。外洋に面した岩場に多く生息しており、風味と食感が良いといわれています。
青なまこ・赤なまこ・黒なまこには、見た目だけでなく味や食感にも違いがあります。なまこは、口にしたときに独特の磯の香りが広がるのが特徴ですが、黒なまこや青なまこは、赤なまこに比べてその香りが少ないため、味に関しては赤なまこが最も優れていると言われています。
なまこの下処理方法
【下処理のやり方】
- なまこの口の部分を切り落とします。
- 腹を上に向けて、縦に包丁を入れて開きます。
- 残っている口を切り落とし、内蔵を取り除きます。
- 塩を両面にたっぷりとかけ、こするようにして洗います。
- 4を水できれいに洗います。
- 内側にある筋を、ピンセットで取ったら完了です。
生のなまこは柔らかくて処理しにくいため、切る前に包丁で叩いてあげましょう。刺激を与えると身が固くなり、扱いやすくなります。
筋の部分は取らなくても食べられますが、取ったほうが口当たりが良くなります。下処理が終わったら薄くスライスして、酢の物などに使いましょう。
なまこを保存する方法と日持ち期間
方法と日持ち期間①冷蔵保存
海水に浸かった状態で売られているなまこは、そのまま保存することが可能です。なまこが入った袋を新聞紙で包み、冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。海水に浸かっていなかった場合は、海水と同じ塩分濃度の塩水を作ります。
大きめのボウルに水を入れて、水に対して1割の塩を加えます。そこへなまこを入れて新聞紙を乗せ、冷蔵庫の野菜室で保存すればOKです。浅いボウルだと逃げてしまうことがあるため、深さがあるボウルを使ってください。
また、ラップなどで密封してしまうと、呼吸ができなくて死んでしまいます。新聞紙やキッチンペーパーを、軽くかける程度にしておきましょう。海水や塩水に漬けて保存した場合の日持ち期間は、冷蔵庫で約2日です。
すぐに食べる予定があるときは、塩水に漬けなくてもかまいません。なまこを1つずつ新聞紙かキッチンペーパーで包み、深い皿に入れて野菜室で保存してください。
この場合の日持ち期間は、1日程度です。塩水がないとすぐに死んでしまうため、早目に食べるようにしましょう。
方法と日持ち期間②冷凍保存
すぐに食べる予定がないときは、冷凍保存することも可能です。冷凍する場合は、先に下処理をしておくのがポイントです。内蔵を抜いておかないと、生ぐさくなったり、鮮度が落ちやすくなります。
あらかじめ内蔵を取り除き、きれいに洗った状態で冷凍しましょう。下処理が終わったら食べやすい大きさに切り、ジッパー付きの保存袋に入れます。
空気を抜いてしっかり封をし、冷凍庫で保存してください。冷凍保存した場合は、1〜2ヶ月ほど日持ちさせられます。ただ、解凍後は食感が悪くなってしまうため、刺身ではなく調理して食べるのがおすすめです。
方法と日持ち期間③なまこ酢にしてから保存
酢の物に加工してから保存すると、生の状態よりも日持ちします。まずは醤油、砂糖、酢を1:2:3の割合で混ぜ、合わせ酢を作りましょう。清潔なタッパーに合わせ酢を入れたら、下処理をしたなまこを丸ごと入れます。
しっかりフタをしたら、冷蔵庫で保存してください。なまこはスライスすると味が染み込みすぎるため、丸ごと漬けるのがポイントです。酢の物にしてから保存した場合、冷蔵庫で4日ほど持たせることができます。
また、酢の物に調理済みのなまこも、冷凍保存することが可能です。調味液ごと保存袋に入れて封をし、平らな状態で冷凍しましょう。この場合の日持ち期間は、生で冷凍した場合と同じく、1〜2ヶ月ほどです。
干しなまこを保存する方法は?
干しなまこは他の乾物と同じように、清潔な密閉容器に入れて保存します。常温保存が基本ですが、保存する場所には注意が必要です。直射日光は避けて、できるだけ涼しく風通しの良い場所で保存しましょう。
また、温度変化が激しいと劣化が進むため、気温が一定になる場所に保存してください。市販の商品であれば、正しく保存すれば1年は日持ちします。
しかし、手作りの場合は、日持ち期間が短くなります。家庭で作った干しなまこは、1〜2ヶ月を目安に食べるようにしましょう。
なまこが腐ったときの見分け方
なまこは腐ると生ぐさいにおいがしたり、表面がドロドロとしてきます。また、腐ると身が柔らかくなり、食感が悪くなります。味も変わってくるため、いつもと違う味がしたらすぐに吐き出しましょう。干しなまこの場合は、カビが生えてくることがあります。
カビが生えていなくても、なんとなくカビくさいときは要注意です。また、食べたときに、酸っぱい味がすることもあります。生でも干物でも、少しでもおかしいと感じることがあったら、食べずに処分したほうが良いでしょう。
なまこの美味しい食べ方
固いなまこを柔らかくする
コリコリとした食感が人気のなまこですが、柔らかいほうが好きな人もいるでしょう。柔らかい食感にしたいときは、できるだけ薄くスライスするのがおすすめです。また、緑茶やほうじ茶で湯通しすると、生より柔らかくなります。
コリコリとした食感を完全になくしたいときは、一度冷凍してから食べましょう。冷凍すると繊維が壊れるため、歯ごたえを感じなくなります。
干しなまこの戻し方
干しなまこを戻すときは、耐熱性がある保存袋を利用します。なまこを入れた保存袋をボウルに入れて、たっぷりと熱湯を注ぎます。何回か熱湯を注ぎ直しながら、半日ほど放置してください。
ある程度戻って大きくなってきたら、袋から出して直接熱湯を注ぎます。あとはラップをかけて、しばらく放置するだけです。完全に戻るとだいぶ大きくなるため、少量ずつに分けて戻したほうが良いでしょう。
なまこの美味しい食べ方
なまこは酢の物に使うことが多いですが、酸味が苦手な人は蒸し物にするのがおすすめです。蒸し器で5分蒸すだけで、簡単に美味しい一品が出来上がります。ポン酢など和風の調味料はもちろん、ラー油やコチュジャンなども良く合います。
少し変わった食べ方をしたいときは、アヒージョや炒めものに利用してみましょう。おつまみやご飯のおかずなど、いろいろな場面で活用できます。
なまこを正しく保存して美味しく食べよう
なまこは日持ち期間が短く、冷蔵庫に入れても2日程度しか持ちません。しかし、冷凍したり酢の物にすることで、日持ち期間を伸ばすことができます。
正しい保存方法を覚えて、上手に保存することが大事です。正しく保存ができたら、鮮度が落ちないうちに、いろいろな食べ方で楽しんでみてください。