2022年04月25日公開
2024年05月21日更新
メロンの漢字表記と由来を解説!中国語の書き方や読み方が難しい果物も
メロンの漢字表記について解説します。メロンの漢字表記や、中国語での書き方などを詳しく説明!なぜ漢字で書くようになったのか、意味や由来についてもまとめています。バナナやマスカットなど、漢字での読み方が難しい、他の果物も紹介します。
メロンは漢字でどう書く?
メロンはカタカナで書くのが一般的ですが、漢字だとどう書くのでしょうか?本記事では、メロンの漢字表記や、その由来について解説します。バナナやマスカットなど、漢字表記が難しい他の果物も紹介します。
メロンの漢字表記と由来
漢字表記と由来①甜瓜
メロンは漢字だと、「甜瓜」と書くのが一般的です。日本ではもともと「真桑瓜(まくわうり)」という、メロンの変種が食べられていました。真桑瓜は一般的な瓜より甘味があるため、「甜瓜」と表記されていました。
しかし、西洋のメロンが日本に伝わると、真桑瓜と同じ「甜瓜」という漢字が使われるようになります。このままでは紛らわしいため、西洋のメロンを「甜瓜」、真桑瓜はそのまま「真桑瓜」と書くようになったようです。
漢字表記と由来②真桑瓜
真桑瓜は、岐阜県の真桑村で作られていた瓜です。現在のメロンほどの甘味はありませんが、日本では昔から好んで食べられていました。前述した通り、真桑瓜はもともと「甜瓜」と呼ばれていました。
しかし、西洋メロンの登場により、「真桑瓜」と名前を変えたのです。真桑瓜は厳密にいえば、メロンとは別物です。しかし、「東洋のメロン」という意味で、メロンを「真桑瓜」と書くこともあります。
マクワウリはウリ科キュウリ属の一年生草本です。
東アジアで発達した東洋系のメロンの仲間で、日本へは2000 年以上前に中国や朝鮮半島から伝来したとされます。
マスクメロンの漢字表記は?
マスクメロンは香りが強いメロンの総称で、メロンの品種ではありません。高級な香料である「ムスク」になぞらえ、「マスクメロン」と名づけられたようです。
「ムスク」は日本語にすると、「麝香(じゃこう)」という意味になります。そのため、マスクメロンを漢字にすると、「麝香甜瓜」という表記になります。
中国語の書き方
メロンは、中国語でも「甜瓜」と書きます。読み方は日本語と少し異なり、「ティェングァ」と発音します。メロンの原産地はアフリカや中近東で、そこから世界各地へ広がりました。
西側へ広がった品種は「メロン」と呼ばれ、東側へ広がった品種は「瓜」と呼ばれていました。中国へ伝わった際、「甘味がある瓜」ということで、「甜瓜」という表記になったようです。
メロン以外に漢字表記が難しい果物
①バナナ
バナナは一年を通して安価で、毎日の食事に利用しやすい果物です。普段からよく目にする果物ですが、漢字表記を見る機会は少ないでしょう。バナナは漢字にすると、「芭蕉」「甘蕉」「実芭蕉」と表記されます。
それぞれの読み方は、「ばしょう」「かんしょう」「みばしょう」です。日本にはもともと、バショウ科バショウ属の植物が自生していました。この実はバナナに似ていますが、味が悪く食べることはできません。
外国から食べられるバナナが輸入された際、見た目が似ていることから、バナナを「芭蕉」と書くようになりました。しかし、バナナを「芭蕉」と表記すると、観賞用の芭蕉と区別がつきません。
そこで、食用と観賞用を区別するために、「実芭蕉」という言葉が生まれたのです。もうひとつの「甘蕉」は、中国でのバナナの漢字です。中国語では、「香蕉」と表記することもあります。
②パイナップル
パイナップルの漢字表記は「鳳梨」で、読み方は「ほうり」です。台湾で作られた言葉で、それを日本でもそのまま使っています。「鳳梨」の「鳳」は、伝説の鳥である「鳳凰」を意味しています。
パイナップルの葉が鳳凰に似ていることから、この文字がつけられたようです。台湾では、「菠蘿(ポーロー)」という文字を使うこともあります。
③マスカット
マスカットの漢字は難しく、「麝香葡萄」と書きます。マスカットは甘味が強いだけでなく、他のブドウよりも強い芳醇な香りが人気です。
そこで、「ムスクのような強い香りのブドウ」という意味から、「麝香葡萄」という表記になったようです。
メロンの漢字は2通りある
メロンの漢字表記には、「甜瓜」と「真桑瓜」の2通りあります。ただ、「真桑瓜」は違う種類の瓜を指すこともあり、西洋メロンは「甜瓜」と書くのが一般的です。
漢字を使うことはほとんどありませんが、雑学のひとつとして覚えておくと良いでしょう。他の果物の漢字と一緒に、メロンの漢字を練習してみてください。