2022年04月19日公開
2024年05月20日更新
野菜炒めで具材を炒める順番は?上手に仕上げるコツや人気レシピも
野菜炒めの具材を炒める順番を解説します。野菜炒めを作るときの、肉や野菜を炒める順番について詳しく説明!炒めるときの火加減など、野菜炒めを美味しく作るコツも紹介します。すぐに実践できるコツが多いため、ぜひ試してみてください。
目次
野菜炒めで具材を炒める順番と上手に仕上げるコツを解説
野菜炒めは簡単に作れてコスパも良いため、家庭でも作られる頻度が高いメニューです。しかし、お店のような野菜炒めを作るためには、いくつかコツを抑える必要があります。具材を炒める順番を変えるだけでも、仕上がりが格段に変わってきます。
本記事では、野菜炒めの具材を炒める順番や、美味しく作るコツを紹介します。美味しい野菜炒めが作れない人は、ぜひ参考にしてください。
野菜炒めで具材を炒める順番
順番①香味野菜
野菜炒めを作るときは、まずは香味野菜から炒めます。香味野菜とは、にんにくなどの香りが強い野菜のことです。香味野菜を先に炒めることで、油に香りを移すことができます。強火にすると焦げてしまうため、弱火でじっくりと炒めましょう。
辛味をつけたいときは、鷹の爪もこの時点で一緒に炒めてください。そのまま他の具材を入れても大丈夫ですが、焦げそうな場合は一度取り出すのがおすすめです。
順番②肉
香味野菜の後は、肉を炒めます。肉は中までしっかりと火を通し、一度取り出しておきましょう。そのまま炒め続けると、加熱し過ぎで固くなってしまいます。
火が通った時点で取り出すことを、忘れないようにしてください。野菜炒めに使う肉は、お好みの食材でOKです。子どもが食べる場合は、ウインナーなどを入れても良いでしょう。
順番③火が通りにくい野菜
肉を炒めて取り出したら、次に火が通りにくい野菜を炒めます。火が通りにくい野菜は、にんじんや玉ねぎなどの根菜、キャベツの芯などです。にんじんの場合、千切りにするのであれば後で炒めても大丈夫です。
野菜の固さに加え、切ったときの大きさで、炒める順番を判断すると良いでしょう。キャベツや白菜などは、葉と芯で火の通りがかなり変わります。美味しく作るためには、芯と葉に分けて炒める時間を変えてください。
順番④火が通りやすい野菜
先に入れた野菜がしんなりしてきたら、火が通りやすい野菜を加えます。火が通りやすい野菜は、もやしやピーマン、葉物野菜などです。これらは短時間で火が通るため、後入れして手早く炒めるのがポイントです。
ただ、あまり大きく切ってしまうと、火が通るまでに時間がかかってしまいます。できるだけ野菜の大きさを揃え、やや小さめのサイズにカットしましょう。
順番⑤炒めた肉
すべての具材を炒め終えたら、最後に炒めた肉を戻します。この時点ではすでに食材に火が通っているため、炒め過ぎは禁物です。肉を温める程度に、短時間でサッと炒めるようにしましょう。
順番⑥卵
野菜炒めに卵を入れる場合は、味つけの直前に加えましょう。卵はすぐに火が通るため、先に入れてしまうとボソボソになってしまいます。しかし、最後に入れることで火が通り過ぎることなく、ふんわりとした柔らかい食感に仕上がるのです。
野菜の水分が出ているときに加えると、余分な水分を吸いとるというメリットもあります。野菜炒めがベチャッとしてしまうときは、ぜひ卵を一緒に炒めてみてください。
順番⑦味つけ
すべての食材を炒めたら、最後に味つけをします。最初の段階で味つけを行うと、塩による浸透圧で水分が出やすくなります。余計な水分を出さないためにも、味つけは最後に行いましょう。味つけをしたら、強火で水気を飛ばして完成です。
野菜炒めで野菜より肉を先に炒めるのはなぜ?
理由①しっかりと肉に火を通す
肉を野菜より先に炒める理由は、中までしっかりと火を通すためです。野菜を炒めた後は、フライパンの温度が下がっていることがあります。
そこへ肉を入れてしまうと、中まで火が通らなくなる可能性があります。生焼けを防ぐためにも、まずは肉だけを先に炒めましょう。
理由②肉を柔らかい食感に仕上げる
肉はしっかり炒めることも大事ですが、加熱し過ぎると今度は固くなってしまいます。しかし、先に肉だけで炒めることで早く火が通り、肉の焼き過ぎを防ぐことができるのです。
また、野菜と一緒に肉を炒めてしまうと、野菜の水分で肉が水っぽくなることもあります。全体の食感を良くするためにも、肉を先に炒めるのは大事なポイントです。
理由③肉の旨味を野菜に移す
肉を先に炒めることにより、肉の旨味が油に移ります。すると、次に野菜を炒めたとき、野菜に肉の旨味が染み込むことになります。肉の旨味が全体に回ることで、風味の良い美味しい野菜炒めが出来上がるのです。
野菜炒めを上手に仕上げるコツ
コツ①肉は下味をつけておく
野菜炒めの肉には、あらかじめ下味をつけておくのがおすすめです。下味をつけておくと、最後の味つけ段階で、炒め時間を短縮することができます。肉を柔らかく仕上げたいときは、片栗粉をまぶすのもひとつの手です。
下味と一緒に片栗粉をまぶしておくと、肉が固くなるのを防げます。また、片栗粉が野菜から出る水分を吸って、全体の味のなじみを良くすることができます。
味付けにもよるものの、基本は塩コショウを振ってからある程度混ぜ込んでおくと最後の味付けで必要以上に火を通す必要がなくなります。
コツ②野菜は下茹でする
シャキッとした野菜炒めを作るコツは、野菜を下茹でしておくことです。野菜の下茹では、中華料理店などで行われる、油通しと同じ効果があります。油通しや下茹では、野菜の余分な水分を取り除くことができます。
その結果、野菜の炒め時間が短縮され、シャキッとした美味しい野菜炒めに仕上がるのです。下茹でする時間は、火が通りにくい野菜で、約2分を目安にしましょう。火が通りやすい野菜であれば、20秒ほどでOKです。
コツ③弱火でじっくり炒める
野菜には、細胞同士をつなげている「ペクチン」という成分があります。このペクチンが壊れると、細胞同士のつながりが弱くなり、中から水分が出てきてしまうのです。このペクチンを壊さないためには、組織を固くする酵素を活性化させる必要があります。
酵素が最も作用する温度は、40〜60℃程度です。つまり、40〜60℃を維持できる弱火で炒めることで、野菜から出る水分量を抑えることができるのです。仕上げに強火で水分を飛ばすまでは、弱火でじっくりと炒めるようにしましょう。
野菜炒めの人気レシピ
豚バラの肉野菜炒め
【材料】
- 豚バラ肉 150g
- にんじん 80g
- ピーマン 3個(50g)
- キャベツ 120g
- にんにく 5g
- 生姜 5g
- サラダ油 大さじ1
- 塩コショウ 適量
- 塩 小さじ1/3
- 味の素 5振り
- もやし 100g
- 黒コショウ 適量
- 醤油 小さじ1
【作り方】
- にんじんは薄切りにします。
- ピーマンは半分に切り、1cm弱の幅で切ります。
- キャベツは芯を薄くスライスし、葉の部分をザク切りにします。
- にんにくは叩いて芯を取り、粗みじん切りにします。
- 生姜は千切りにします。
- 豚肉を5cm幅程度に切り、塩コショウで下味をつけます。
- フライパンに油をひき、火をつけて6を広げて入れます。
- 強めの中火で炒め、焼き色がついたら取り出します。
- 油の量を大さじ2杯程度に調節し、にんじんを入れて炒めます。
- ピーマンを加え、1〜1分半程度炒めます。
- キャベツを入れて、その後すぐに生姜とにんにくを加えて炒めます。
- 塩と味の素を入れて炒めます。
- もやしを入れて数十秒炒め、肉を戻して合わせます。
- 醤油と黒コショウを入れて、炒め合わせたら完成です。
豚バラ肉で作る肉野菜炒めのレシピです。こちらのレシピでは基本の順番と違い、ピーマンを先に炒めています。ピーマンを先に炒めるとシャキシャキ感は減りますが、その分苦味も感じにくくなります。
そのため、ピーマンが苦手な人が食べるときは、先に炒めるのがおすすめです。特に苦味を気にしない場合は、基本の順番通り後から加えましょう。
塩麹の野菜炒め
【材料】(2人分)
- 豚バラ肉(スライス) 200g
- 玉ねぎ 1/2個
- 白ネギ 1本
- ピーマン 1/2個
- 塩麹 100g
- ごま油 大さじ2
- コショウ 少々
- 濃口醤油 少々
- 油 適量
【作り方】
- 玉ねぎは薄切りに、ピーマンは細切りにします。
- 豚肉を3等分に切り、ほぐしながらボウルに入れます。
- 2に塩麹を入れて揉み込み、20分ほど置きます。
- ネギは薄い小口切りにし、ごま油とコショウと合わせて混ぜます。
- フライパンに油をひいて熱し、玉ねぎを炒めて取り出します。
- 同じフライパンに油をひかず、3を広げながら炒めます。
- 玉ねぎを戻し、ピーマンも入れて炒めます。
- 味を見て、薄い場合は醤油を加えます。
- 器に盛りつけ、4をかけたら完成です。
塩麹を利用した野菜炒めのレシピです。塩麹の酵素の働きで肉が柔らかくなり、しっとりとした食感に仕上がります。また、塩麹だけで簡単に味が決まるため、他の調味料を使う必要がなくなります。
味が薄い場合は、醤油を少しだけ加えましょう。最後にごま油風味のネギをかけることで、普通の野菜炒めとは、ひと味違った美味しさを味わえます。
野菜炒めは具材を炒める順番で美味しさが決まる
野菜炒めは具材を炒めるだけの料理ですが、炒める順番で美味しさが大きく変わります。美味しく作るコツと一緒に、炒める順番をしっかりと覚えておくことが大事です。
しかし、野菜の固さなどは、個人によっても好みが変わります。野菜に関しては基本の順番にこだわらず、好みによって炒める順番を変えてみましょう。コツも自分のやりやすい方法を取り入れながら、各家庭のこだわりの味を目指してみてください。