生酒とは?原酒との違いや特徴・おすすめのお酒や美味しい飲み方も

生酒について解説します。生酒の特徴や原酒との違いなど、生酒がどのようなお酒なのかを詳しく説明!常温保存は可能なのか?美味しい飲み方は?といった疑問についても答えます。生酒のおすすめ銘柄も紹介しているので、生酒選びの参考にしてください。

生酒とは?原酒との違いや特徴・おすすめのお酒や美味しい飲み方ものイメージ

目次

  1. 1生酒とはどんな日本酒なのか知りたい!
  2. 2生酒とは?
  3. 3生酒の美味しい飲み方
  4. 4生酒の保存方法
  5. 5生酒のおすすめを紹介
  6. 6生酒の特徴や飲み方まとめ

生酒とはどんな日本酒なのか知りたい!

フレッシュな日本酒の美味しさを味わえる生酒は、日本酒好きの人たちの中でも人気が高いお酒です。しかし、普段からあまりお酒を飲まない人にとっては、生酒がどういったものなのかわからないことも多いでしょう。

本記事では生酒の特徴や他の日本酒との違い、生酒の美味しい飲み方などをまとめました。生酒のおすすめの銘柄も紹介しているので、これから生酒を始めようと思っている人はぜひ参考にしてください。

生酒とは?

生酒の特徴

生酒は「きざけ」「なまざけ」「なましゅ」など複数の呼び方があり、一度も加熱処理をしていない日本酒のことを指します。もともと日本酒は祭りや客を迎えるたびにその都度作られており、時間がたつと味が悪くなってしまうことからその場で飲み干してしまうものでした。

これが生酒のルーツですが、時代とともに「火入れ」と呼ばれる加熱処理が行われるようになったり寒造りが定着したこともあり、生酒はだんだんと姿を消していきました。しかし、近年になって造りたてのお酒を楽しみたいという声に応えて、再び生酒が販売されるようになったのです。

生酒は火入れを一度も行うことなく作られているため、フレッシュな香りを楽しめるのが特徴です。お酒が腐敗しないように火入れをするとお酒が持つ深みや雑味までとんでしまいますが、生酒はお酒が本来持っている複雑な味わいをたっぷと残した日本酒になります。

火入れをしないことで菌がそのまま残るため、お酒の中にいる菌が炭酸を発生させてシュワッとした飲み心地が楽しめるのも大きな特徴です。軽い口当たりで飲みやすく、初心者でも気軽に楽しむことができます。

生酒と原酒の違い

原酒とは、絞った日本酒に水をいっさい加えずに作ったお酒のことです。絞った直後の日本酒はもともとアルコール濃度が20度くらいあるのですが、これに水を加えてアルコール度数を調整することを「加水調整」といいます。原酒はこの加水調整をしていないお酒のことを指していますが、他の日本酒と同じように加熱処理は行われています。

原酒は加水調整をしていないため原料の米の旨味や香りをダイレクトに感じることができますが、その分クセも強くなるようです。生酒は先述した通り加熱処理を行っていませんが、原酒と違って加水調整はされています。つまり、加水調整を行っていない日本酒が原酒で、加熱処理がされていない日本酒が生酒と呼ばれるということになります

生貯蔵や生詰めとの違い

生貯蔵とはその名の通り、貯蔵する時に火入れを行わないで作られる日本酒のことです。生貯蔵は絞ったお酒に火入れせず生酒のまま貯蔵し、出荷の際の瓶詰めの時に一度だけ火入れを行います。生酒の風味を残す製法ですので、質も生酒に近く冷酒向きの日本酒となっています。

一方の生詰めとはお酒を絞った後に一度だけ火入れを行い、出荷時には火入れをしない日本酒のことです。こちらも生酒の風味を味わえますが、生酒よりも比較的酸味がなくまろやかな口当たりになります。

生酒の美味しい飲み方

冷酒や冷やがおすすめ

生酒を美味しく飲むためには、できるだけ冷やか冷酒にして飲むのがおすすめです。冷やは冷蔵庫で冷やしたお酒と勘違いされがちですが、日本酒の場合は常温の状態で飲むことを冷やといいます。これは、冷蔵庫がなかった時代に、温めずに常温の状態にあるのが冷たいお酒だという認識があったためです。

現在では冷蔵庫が普及して常温だとなんとなくぬるく感じてしまいますが、常温が冷やだという意味合いは変わらずに使われているようです。逆に冷酒とは、冷蔵庫や氷で冷やしたお酒のことを指します。

生酒の場合は常温の冷やで飲むと酒本来の味をそのまま味わうことができ、生酒の独特な甘みもしっかりと楽しむことができます。キリッとした爽快感を味わいたいのであれば、冷蔵庫や氷で冷やして飲むのが良いでしょう。

冷やすと生酒本来の独特な香りが抑えられるので、生酒が苦手だという人にも飲みやすくなります。レモンやすだちなど、果汁を少し絞る飲み方も女性に人気があります。

お燗はできる?

生酒の最大の特徴は火入れをしないことによる複雑な味わいですが、お燗にしてしまうとせっかくの生酒の美味しさが失われてしまうことがあります。そのため、できるだけ熱燗は避けたほうが良いですが、ぬる燗であればお燗にして飲むことも可能です。

ぬる燗にすると生酒の旨味や甘みがいっそう引き立つので、冷酒とはまた違った美味しさを味わうことができます。酒の熟成度や種類によっても美味しい温度は変わってくるので、その時々で飲み方を変えて楽しんでみると良いでしょう。

生酒の保存方法

保存には注意が必要

生酒は火入れを一度も行っていないため、他の日本酒に比べても保存には注意が必要となってきます。生酒の賞味期限はだいたい半年くらいですが、一度開栓してしまった場合は封を開けてから7〜10日以内に飲み切るのがベストです。また、この期間内であっても保存方法が悪ければ劣化も早くなってしまいます。

生酒をそのまま保存しておけば熟成されるのではないかと考える人もいますが、酒の熟成には徹底した温度管理が必要となります。そのため、家庭内ではうまく熟成できず、ただ単に質を劣化させてしまうことになるでしょう。家庭では保存期間に気をつけて、早めに飲み切ることを心がけてください。

正しい保存方法

通常の日本酒の場合は冷暗所であれば常温での保存も可能ですが、生酒は室温の変化や光にかなり影響されやすいので常温ではなく必ず冷蔵庫で保管するようにしましょう。その際は、冷蔵庫の野菜室に入れておくのが一番です。

野菜室は温度が高すぎず低すぎず、生酒を保管する場所としても最適です。生酒の場合は開栓前でも菌などが生き続けているため、封を開ける前でも冷蔵庫に保管するようにしましょう。

生酒のおすすめを紹介

浦霞純米生酒

霞浦は清涼感あふれるフレッシュな味わいで、まるでイチゴを思わせるような香りが特徴です。純米酒であるため旨味と酸味のバランスが抜群で、キレのある飲み心地は暑い夏にぴったりです。さっぱりとした飲み口ですので、食前酒として楽しむのが良いでしょう。

美味しく飲める温度は10℃〜20℃くらいで、夏であれば少し冷やして飲むのがおすすめです。毎年4月に期間限定で発売されるため、時期を逃すとなかなか買うことができません。宮城県内限定の日本酒ですので、県外の人はオンライン販売を利用しましょう。

白鶴大吟醸生酒

クセの少ないすっきりとした生酒ですが、大吟醸らしい香り高い一面も持ち合わせています。甘口と辛口のちょうど中間くらいの味わいですので、いろいろな料理に合わせることができます。キリッと爽やかで飲みやすいため、飲みすぎには注意が必要です。

大吟醸の香りを高く爽やかにするために、ワイングラスに入れて飲むのがおすすめです。しっかりと冷やしてストレートで飲むのが一番ですが、夏の暑い時期でしたらロックで飲むのも良いでしょう。

廣戸川 純米にごり 生酒

こちらの生酒はにごり酒となっているので、澄んだ酒とはまったく異なる美味しさを楽しむことができます。最初は底のほうにオリがたまっているので、まずは上澄みから味わってみてください。上澄みはサラリとした中にも白桃のような風味が漂い、パチパチとした炭酸が口の中を刺激します。

次に酒を撹拌すると一気に印象が変わり、柔らかな甘みとジューシーな旨味が口いっぱいに広がります。甘みだけでなく適度な酸味もあるため、甘すぎず食事にも合わせやすい生酒です。適度なキレとすっきりとした後味で、とてもバランスが良いと日本酒好きの人たちからも人気を集めています。

純米生酒奈良萬おりがらみ

おりがらみはメロンのようなほんのりと甘く爽やかな香りが特徴の生酒で、微炭酸のシュワシュワ感が口当たりをすっきりとさせてくれます。クリーミーで濃厚な米の旨味を感じられますが、程良い酸のおかげで後味はスッキリとしています

まるでフルーティーな果実酒のような飲み心地ですので、生酒初心者の人や女性からも人気が高い一品です。料理の油を包み込んでくれるので、焼き肉のような脂っこいメニューによく合います。

真澄純米吟醸生酒

クセがなく後味がすっきりとしているので、少しずつ長い時間楽しめる生酒です。酸が柔らかめで料理を引き立ててくれるので、しょうがや柚子胡椒など和風のスパイスがきいた料理によく合います。ただ、あまり濃い味の料理だと負けてしまうところがあるので、和食などのさっぱりとした味付けの料理におすすめです。

生酒の特徴や飲み方まとめ

生酒の特徴や美味しい飲み方、おすすめの銘柄などをまとめました。生酒は火入れをしていないため通常の日本酒よりも日持ちしませんが、その分日本酒本来の香りや旨味を十分に味わうことができます。新鮮さが命ですのでその地元でないと飲めないものも多く、旅のついでにご当地ならではの生酒を発見するという楽しみ方もあります。

生酒はフルーティーな香りで飲みやすいものが多く、日本酒が苦手な人でもチャレンジしやすいお酒です。生酒を手に入れる機会があれば、ぜひ冷酒やロックで楽しんでみてください。

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