梨の食べ過ぎは下痢や胃痛の原因に?栄養素や適量もチェック!

梨の食べ過ぎによる影響について解説します。下痢や胃痛など、梨の食べ過ぎによって起こる症状を詳しく説明します。梨の栄養や適正量、食べ過ぎると太るかどうかといった疑問についてもまとめてあるので、梨好きな人はぜひチェックしてみてください。

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目次

  1. 1梨の食べ過ぎによる影響について解説!
  2. 2梨の食べ過ぎで起こる症状
  3. 3梨は食べ過ぎなければ健康によい
  4. 4梨の食べ過ぎに注意して美味しくいただこう!

梨の食べ過ぎによる影響について解説!

秋に旬を迎える梨は、爽やかな甘みとシャキシャキとした食感が人気の果物です。その食べやすさからついつい手が進んでしまう梨ですが、食べ過ぎると体にどのような影響があるのでしょうか?

本記事では梨の食べ過ぎで起こる症状や、梨に含まれる栄養とその効能について解説します。1日の摂取量の目安もまとめてあるので、梨を食べる時の参考にしてください。

梨の食べ過ぎで起こる症状

症状①下痢

梨を食べるとシャキシャキとした独特の食感を楽しむことができますが、あのシャキシャキ感は梨に含まれる石細胞と呼ばれる成分によるものです。石細胞は食物繊維と似た働きをするため、適度に食べれば便秘解消などに役立ちます。

しかし、石細胞を摂り過ぎると消化不良を引き起こし、お腹がゆるくなったり下痢を引き起こしてしまうことがあります。石細胞だけでなく梨に含まれているソルビトールという糖分も摂り過ぎると下痢になりやすいため、もともとお腹が強くない人やお腹の調子が悪い時には特に食べ過ぎに注意しましょう。

症状②体の冷えや胃痛

梨に含まれているソルビトールには解熱作用があり、体を冷やす効果があります。また、梨に含まれているカリウムにも同じく解熱作用があるため、梨は体を冷やす効果が高い果物です。そのため、夏バテや風邪で熱っぽい時には効果的なのですが、食べ過ぎると体の冷えを引き起こしてしまいます

体が冷えると胃の働きが悪くなり、胃痛が出る場合もあります。梨の食べ過ぎによる胃痛は冷えだけでなく消化不良が原因となることもあるので、食べる量に注意するとともによく噛んで食べるようにしましょう。

症状③吐き気・頻尿

梨は食べ過ぎると消化不良によって吐き気を催すことがあります。しかし、吐き気とともに口の中が痒くなったり痛くなったりというな症状も現れた場合は、単なる消化不良ではなくアレルギーによる可能性が高くなります。軽症であれば時間とともに症状は消えますが、息苦しさを感じたり意識が朦朧としたりした場合はすぐに病院に行きましょう。

また、梨は果実の90%近くが水分でできており、食べ過ぎると水分の過剰摂取でトイレが近くなります。水分だけでなく梨にはカリウムも豊富に含まれているので、カリウムによる作用で頻尿になることもあります。トイレが近くにない時など、すぐにトイレに行けない場合は梨の食べ過ぎに注意しましょう。

症状④アレルギー

梨はアレルギー特定原材料28品目の中には含まれていませんが、人によってはアレルギーを引き起こす可能性があります。果物や野菜によって起こされるアレルギーは「口腔内アレルギー症候群」と呼ばれており、ほとんどは口内や喉の痒みや痛み、腫れといった症状で現れます

全身症状が引き起こされることはあまりありませんが、まれに重篤なアレルギー反応が起こる場合もあるので気を付けましょう。特に果物は生で食べるとアレルギーが出やすいので、梨を食べて口の中が痒くなったりする場合は加熱して食べるのがおすすめです。

症状⑤太る

梨は水分が多いため、他の果物に比べてもカロリーや糖質は低い部類に入ります。しかし、カロリーや糖質がゼロというわけではないので、食べ過ぎてしまえばもちろん太る原因ともなります。ただ、必要以上に食べ過ぎることがなければそこまで太ることもないので、食後のデザートや間食に少し食べるくらいであれば気にしなくて良いでしょう。

逆に、間食に甘いお菓子やスナック菓子を食べるくらいであれば、梨を少量食べたほうが太る可能性は低くなります。ただ、他の食べ物をお腹いっぱい食べた上に梨を丸ごと何個も食べてしまえばもちろん太ることになるので、梨を食べる時は他の食事の量と合わせてカロリーオーバーしないように気を付けましょう

妊婦さんへの影響は?

妊娠中は体を冷やすことは厳禁ですが、梨の食べ過ぎによって体を冷やしてしまうことがあります。妊娠中に体を冷やすとつわりがひどくなったり、便秘やむくみ、お腹の張りなどを引き起こしやすくなります。妊娠している時は梨の食べ過ぎによる体の冷えに注意してください。

しかし、食べ過ぎなければ梨は妊婦さんにも良い果物ですので、食べる時は適量を守って体を温めながら食べるようにしましょう。

梨は食べ過ぎなければ健康によい

1日の摂取量目安

農林水産省が定めている果物の1日の摂取目標は200gです。梨は小ぶりなものでだいたい180g〜200g程度ですので、1日に1個くらいが適量だといえます。ただ、中くらいのものや大きいサイズのものであれば1個丸々だとやや食べ過ぎになってしまうので、大きさによって半分から3/4個程度に抑える必要があります。

とはいえ、200gを少しオーバーしたくらいでは食べ過ぎに当たらないので、大きいサイズを1個食べてしまったからといってそこまで気にする必要はありません。梨の食べ過ぎで下痢や胃痛などが起こってしまった人の体験談を見ると、4個から5個くらい食べているケースが多いです。

人によっても食べ過ぎの量は異なってきますが、1日に梨を食べる量は1個を目安としておくと良いでしょう。ただ、他の果物も一緒に食べる場合は、それらの果物と合わせて200g程度になるように量を調節してください。

梨の栄養と効能①食物繊維

梨には食物繊維が豊富に含まれており、適度に食べれば腸内環境を整えて便秘解消などに役立ちます。食物繊維は腸内環境の正常化だけでなく脂肪吸収を抑えてくれる働きもあるため、ダイエットにも効果的です。また、血糖値の上昇を抑えたり血液中のコレステロール値を下げてくれたりするため、成人病予防にも効果があります

このようにさまざまな効能がある食物繊維ですが、摂り過ぎると下痢や腹痛を起こしてしまうこともあります。特にもともとお腹の調子が悪い時は下痢などになりやすいので、お腹の調子が良くない時は梨を食べるのは控えたほうが良いでしょう。

梨の栄養と効能②カリウム

カリウムはナトリウムとともに、細胞の浸透圧を維持したり水分を保持したりする役割を果たしています。カリウムは余計な塩分を体外に排出してくれるため、塩分の摂り過ぎによる体のむくみを予防してくれます。また、先述した通りカリウムには解熱作用もあるため、発熱した時や夏バテした時にも効果的です。

逆にカリウムが不足してしまうと脱力感や筋力低下、食欲不振などを起こしてしまいます。激しい下痢や嘔吐が続くとカリウム不足になることがあるので注意しましょう。

梨の栄養と効能③アスパラギン酸

アスパラギン酸とは非必須アミノ酸のひとつで、エネルギー源として最も利用されやすいアミノ酸です。アスパラギン酸をしっかり摂るとエネルギー代謝が活性化されるため、太るのを防ぐこともできます。また、疲労回復や美肌効果、デトックス効果などにも期待できます。

アスパラギン酸は熱に弱いため、加熱調理してしまうとこれらの効能は弱くなってしまいます。梨はコンポートやジャムなどにも利用できますが、アスパラギン酸を効率よく摂取したい場合は生のまま食べたほうが良いでしょう。

梨の栄養と効能④クエン酸

酸味の強い果物に多いイメージがあるクエン酸ですが、梨にもクエン酸は含まれています。クエン酸には胃液の分泌や胃の活動促進などの作用があり、食欲増進に効果があります。そのため、夏バテの時や調子が悪くて食が進まない時にも梨はおすすめです。

クエン酸には胃壁粘膜を保護してくれる役割もあるため、適度なクエン酸は胃痛や胃のもたれなどの解消にも役立ちます。しかし、摂り過ぎると胃を刺激しすぎて逆に胃痛の原因となってしまうこともあるので、クエン酸の摂り過ぎには注意しましょう。

梨の栄養と効能⑤ポリフェノール

梨を切ったまま置いておくと変色することがありますが、あれは中に含まれているポリフェノールによるものです。梨に含まれているポリフェノールはアルブチンとクロロゲン酸という種類で、アルブチンは化粧品にも利用されているほど美白効果の高い成分です

クロロゲン酸には糖尿病の予防、血糖値上昇の抑制、アンチエイジングなどのさまざまな効果があります。ポリフェノールは皮の部分に多く含まれているため、梨を料理に使う時は皮ごと調理すると良いでしょう。

梨の食べ過ぎに注意して美味しくいただこう!

梨は食べ過ぎると下痢や胃痛を起こしたり、食べる量によっては太る可能性も出てきてしまいます。しかし、適量を守って食べている分には体に良い効能が多くあるので、できれば積極的に食べたい果物でもあります。梨を食べる時は1日の摂取量を決めて、食べ過ぎないように気を付けながら秋の味覚を味わいましょう。

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