梨のカロリーは？健康&美容にいい栄養が豊富でダイエットにも効果的！

梨はシャキシャキの食感が良く、果汁がジューシで甘くて美味しい果物です。梨には和梨と洋梨の2種類に分かれていて、良く目にする和梨の中にも2種類に分けられ、様々なブランドが栽培され販売しています。これから種類と旬の時期を紹介します。

和梨の見た目は、丸くボールのような形をしています。シャキシャキ食感でさっぱりと甘い果汁が豊富です。旬は収穫してすぐのものが一番美味しいです。そして和梨の中でもタイプが違いますので、これから詳しく解説します。

青梨タイプの特徴は、皮の色が緑色です。皮の表面にぶつぶつはありますが、赤梨と比較するとツルッとしています。代表的なのは、二十世紀梨やサンゴールド、二十一世紀梨です。収穫時期は、8月下旬からですが、9月位に収穫したものが一番旬で美味しいです。

青梨タイプは果肉が柔らかいので、しっとりと甘くて酸味もある果汁がたっぷり含まれています。現在、店頭に販売されている割合は1割程度で、主な生産地は鳥取県です。

赤梨タイプの特徴は、皮の色が赤色や茶色で皮の表面がぶつぶつがあり、ざらざらしています。代表的なのは、幸水と豊水です。幸水と豊水は日本の生産量の約6割を占めています。収穫時期は、幸水が7月下旬頃からで、豊水は8月下旬頃です。ですので長い期間、店頭に並んでいます。

赤梨タイプは、とても甘味が強くて酸味が少なく、果汁たっぷりでシャキシャキの食感です。店頭で並んでいる半分以上が赤梨です。

洋梨は、色も綺麗な緑色で、形が、ひょうたんのような形をしています。シャキシャキの食感が無く、ねっとりしていてとても甘いです。そして香りが良く、品のある美味しさです。

収穫時期は、８月中旬から収穫が開始されます。洋梨は完熟してから収穫するのではなく、その一段階前に収穫しています。その後、皮が黄色っぽくなる食べ頃まで完熟させます。それを追熟と言います。

洋梨は追熟が必要な果物です。収穫してから大体2週間から1ヶ月位後になると熟されて食べ頃になります。完熟したと解る目安として、上の部分を指で軽く押せる位になったら食べ頃です。

ラ・フランスは洋梨の一種で、主に日本で栽培されているのはラ・フランスです。名前の通りラ・フランスはフランス産まれの果物ですが、栽培する気候に適していない為にフランスでは現在栽培されていません。日本の主な生産地は山形県で、販売しているラ・フランスの8割を占めています。

ラ・フランスの収穫時期は10月からと多少遅い時期です。その後、ラフランスは収穫されてから1~2週間は低温で貯蔵します。そして更に1週間ほど追熟すると食べ頃になります。ラ・フランスの美味しく食べる旬の時期は11月から12月となります。

梨の大きさは大中小とばらつきがあります。大きさ別に梨1個のカロリーや糖質はどれ位なのでしょうか?また、洋梨1個のカロリーや糖質、他の果物のカロリーと糖質の量を比較してみました。

梨1個には滴る位に溢れる甘い果汁が含まれています。大きさも直径約6cm~12cmとバラバラの大きさです。食べる梨の大きさで大体のカロリーや糖質を把握しておくと良いです。

小さいサイズのカロリーは、可食部250gでカロリーが約108kcalです。糖質は25gです。お茶碗1杯のご飯の量で約160gです。お茶碗1杯のご飯より量が多く、甘くてジューシーな梨のカロリーや糖質は高いイメージですが、小サイズ250gでのカロリーと糖質の量は高くないです。

ダイエット時の小腹が空いた時におやつの代わりに食べるのに、小さいサイズはおすすめです。

中くらいのサイズのカロリーは、可食部300gでカロリーは約130kcalです。糖質の量は30gです。300gというと直径9cm位の大きさです。一人で1個食べるにはボリュームがあり食べるのに大満足な大きさです。ダイエットで一食を置き換えするのに丁度良いサイズです。

大きいサイズのカロリーは、可食部400gでカロリーは172kcalです。糖質の量は40gです。400gというととても大きく、キャベツの小さめのサイズの1/2の量にあたります。一度に食べるには難しい大きさですが、カロリーは200kcal未満、糖質も50g未満と低い値です。

洋梨の中くらいのサイズ(可食部181g)はカロリー98kcalです。糖質の量は、22.1gです。洋梨は貯蔵しておいたり、追熟するので和梨よりもカロリーと糖質が少し高いです。

梨と他の果物とのカロリーと糖質を比較します。まず、いつでも手に入りやすいバナナです。中くらいのバナナ1本は約150gです。これは梨の中サイズ1個の半分と同じ量で、カロリーは130kcal、糖質は32gです。同じ量で比較すると梨の方が低いです。

次は、果汁がジューシーな果物の桃です。桃1個は約200gあります。カロリーは80kcal、糖質は18gです。梨200gのカロリーは86kcal、糖質は20gです。梨1個と桃1個のカロリーと糖質量に差はあまりありませんでした。

 

梨はカロリーや糖質の量が低いと解りました。実は梨には沢山の栄養成分が含まれています。どのような栄養成分が含まれてるのでしょうか。また、食べる事により得られる健康効果や美容効果等を解説します。

梨にはアミノ酸のひとつである｢アスパラギン酸｣という栄養素が100g中140mg含まれています。アスパラギン酸はエネルギー源として最も利用されるアミノ酸です。アスパラギン酸は有害なアンモニアの排出を促し、カルシウムとミネラルと結合して筋肉の運動に必要なエネルギーの代謝も促進します。

アスパラギン酸は栄養剤にも利用されています。体力やスタミナを付け、夏バテや疲労回復の効果があります。

梨には｢カリウム｣という栄養素が100g中140mg含まれています。カリウムは体内の余分なナトリウムを排出する作用があります。それによりむくみを予防する事が出来ます。血圧の上昇を抑える効果もあるので高血圧の方にも効能があります。

カリウムは水分に溶けやすく排出されてしまいますので、カリウム不足の予防に、さっぱり食べられるのでおすすめです。

梨の果糖の中に、糖アルコールである｢ソルビトール｣が含まれています。このソルビトールは整腸作用があります。ソルビトールは便を柔らかくするので、硬い便を柔らかくして排出しやすくさせます。これにより便秘解消効果を得られます。しかし、沢山摂取してしまうと下痢の症状が出てしまいますので注意しましょう。

またシャキシャキの食感は｢リグニン｣と呼ばれている食物繊維です。リグニンにより老廃物が排出され、腸内環境も改善されます。

梨の栄養成分に、たんぱく質を分解して吸収を早める｢プロテアーゼ」という消化酵素が含まれています。たんぱく質は体全体を造る栄養素です。プロテアーゼは、たんぱく質を加水分解し吸収を早めます。それにより肌の代謝も上がり美肌効果があります。

また梨には美白成分である｢アルブチン｣が含まれています。このアルブチンはメラニン色素の合成を抑制する作用があります。美白の天敵であるシミ・そばかすを防ぐので美白効果を得る事が出来ます。

梨のカロリーと含まれている栄養素や効果効能が解りました。梨のカロリーや糖質、食感や含まれている栄養素が思いがけないダイエット効果を発揮します。これから解説します。

梨がダイエットに効果的な理由として、低カロリーで低糖質だからです。前項でも解説しましたが、梨1個の小サイズのものでも250gほどあります。お茶碗の1杯の白米は160gでカロリーが267kcal、糖質が58gです。白米の方が量は少ないですが、カロリーも糖質も半分以上高い数値です。

ダイエット中は空腹を我慢するので、ストレスが溜まってしまいます。沢山の量が食べれてカロリーや糖質が低いのでダイエット向きの果物です。

ダイエットに効果的な理由は、満腹感を得やすいことです。梨には多くの水分と食物繊維も含まれています。それが組み合わさることにより満腹感が得やすくなります。また、シャキシャキ感の食感で咀嚼回数が増えるので、満腹中枢が刺激されて満腹感を感じやすくなります。

ダイエットは空腹との戦いですので、ストレスが溜まりやすいです。低カロリーで満腹感を得やすいのでダイエットに効果的な果物です。

むくみはそのまま放置すると脂肪となって体内に残ってしまいますので改善しなくてはなりません。梨には栄養成分のカリウムを多く含んでいます。カリウムはナトリウムと共に細胞へ浸透し、筋肉や心臓機能の調節や酵素の働きの調節などをします。そして腎臓のナトリウムを再び吸収するのを抑え、尿中に排出する作用があります。

カリウムは利尿作用があり、過剰なナトリウムを排出する時に体の老廃物も一緒に排出してくれます。ですので、むくみを軽減する効果があります。

痩せホルモンと呼ばれているGLP-1は、食材が消化されて小腸の出口に差し掛かると分泌されます。このGLP-1が満腹中枢に満腹だとシグナルを送り、インスリンの分泌も助けます。この痩せホルモンが働くと、少量で脳が満腹になったと感じるので食べ過ぎを防ぎます。

沢山食べても太らない人と太ってしまう人の違いはGLP-1の分泌量が違います。GLP-1を働かせるには、腸内環境を整えることが必要です。梨に含まれているソルビトールという栄養成分に便秘解消効果があり、腸内環境を整えます。

梨にはアミノ酸の一種のアスパラギン酸が含まれています。そのアスパラギン酸は、筋肉や肝臓に貯められているグリコーゲンの生成を促す効果があります。グリコーゲンは筋肉を動かすエネルギー源です。アスパラギン酸は質の良い筋肉を作るのを助けます。

筋肉量が多い人は基礎代謝量が高いです。代謝が上がるとダイエット効果があります。アスパラギン酸を含んでいるのでダイエットに効果的な果物です。

梨が低カロリーで低糖質、ダイエット効果のある果物と解りました。だからといえ、ただ食べていればダイエットになる訳ではありません。梨の置き換えする食事の時間帯や食べる量で、ダイエットの効果を得られない事もあります。

梨にダイエット中の食べ方として、朝食に置き換える方法です。朝の時間にフルーツを食べると、消化酵素の働きが良くなり代謝が上がります。一日のスタートに低カロリーで低糖質の梨を置き換えるのがおすすめです。

注意したい事は、梨にはビタミン類は含まれていません。朝食で大幅なカロリーダウンが出来ますので、昼食と夕食でビタミンが摂れる野菜やたんぱく質摂取を心掛けてバランスの良い食事をしましょう。また1日2食以上を置き換えするのは、栄養バランスが崩れて体調を崩し兼ねませんのでやめましょう。

いくら低カロリーで低糖質であっても、1日に何個も梨を食べてしまっては太る原因になります。カロリーも糖質も含まれていますので、食べた分だけ摂取カロリーは増えていきます。食べ過ぎを防止するためにも、早食いはせずによく噛んでゆっくり食べましょう。それにより満腹中枢が刺激されて満腹感を得られます。

注意するのは、洋梨は和梨よりもカロリーや糖質が高いことです。洋梨も栄養成分が豊富に含まれていますのでダイエット効果を得られますが、食べる量に注意しましょう。

そして、梨ジュースには甘味料として砂糖が使用されている場合があります。加糖のジュースは血糖値を急上昇させてしまいます。それにより過剰にインスリンが分泌されて中性脂肪を蓄えてしまいます。ジュースを空腹時に飲んだり、砂糖を使用しているジュースはカロリーや糖質が高いので避けましょう。

梨は甘い果汁がたっぷりでシャキシャキの食感が美味しい果物です。梨1個のカロリーや糖質は低く、沢山の栄養成分が含まれています。夏バテや疲労回復、美肌・美白効果も得る事が出来ます。そしてダイエット効果には、むくみ防止や便秘の改善、更に代謝を上げる筋肉作りのサポート効果を得る事ができます。

甘くさっぱりとした梨には沢山の健康やダイエット効果のある栄養成分が含まれています。ダイエットにおすすめの果物ですので活用してみましょう。