2020年04月14日公開
2024年10月16日更新
かやくご飯の人気レシピまとめ!炊き込みご飯との違いはある?
かやくご飯について解説し、人気レシピを紹介します。定番のかやくご飯から、少し変わったかやくご飯、誰でも簡単に作れるかやくご飯のレシピまで、詳しく説明。缶詰やめんつゆを使ったレシピもあるので、参考にしてください。
かやくご飯とは?
かやくご飯とは、細かい具材の入った味付きご飯のことです。季節感のある具材はもちろん、冷蔵庫にいつもある具材でも、簡単においしく作れる人気の料理です。かやくご飯の由来などを、簡単に紹介します。
かやくご飯は関西の呼び名
関東で「五目ご飯」と呼んでいるもの、それを関西では「かやくご飯」といいます。特に近畿地方で多く、大阪、京都では「かやくご飯」という呼び方が主流のようです。また、五目ご飯もかやくご飯も基本は同じものですが、地域によって多少味付けは異なります。一般的に、関東の五目ご飯より、関西のかやくご飯のほうが薄味であることが特色です。
かやくの意味
今日の幼稚園の給食は、具沢山の「かやくご飯」。「かやく」というのは、「火薬」ではなく、「加薬」と書いて、ご飯や麺に加える具のことだそうです(^o^) pic.twitter.com/Aw1no4k0jI
— 片柳弘史 (@hiroshisj) June 5, 2017
かやくご飯の「かやく」を漢字で表記すると、「加薬」または「加役」です。加薬とは、漢方薬の効果を高めるため、補助的に加える薬のことです。そこから、料理に加える薬味や香辛料のことも「加薬」というようになりました。細かい具や味付けするものを「かやく」と呼ぶのは、そのためです。
また、薬種問屋の多かった大阪では、混ぜることを「かやく」と表現していたことも、かやくご飯の由来として有力です。
炊き込みご飯との違い
えっ?かやくご飯って言わないの? pic.twitter.com/5PBrrfCGdB
— 凸ノ高秀 (@totsuno) November 9, 2015
かやくご飯と炊き込みご飯は、呼び名が違うだけで、中身は同じです。全国的に使われているのは、「炊き込みご飯」の呼び方ですが、関西では、「かやくご飯」と呼ばれています。また、同じ関西でも三重県では、「味ご飯」と呼ばれていたりと、かやくご飯は地域ごとに異なる名称があるようです。
かやくご飯の人気レシピ
具体的にどのようなレシピがあるのかを紹介します。誰でも簡単に作れるかやくご飯から、少し変わったかやくご飯、人気の定番かやくご飯のレシピまで、詳しく解説します。
定番のかやくご飯
【材料】
- 米2合
- 出汁こんぶ10cm角
- みりん大さじ2
- 醤油大さじ2
- にんじん半分
- こんにゃく半分
- ごぼう半分
- 油揚げ半分
- しいたけ3枚
- 鶏もも肉100g
【手順】
- お米を洗ってザルにあげる。
- こんにゃくに塩をすりこんで揉んでおく。
- こんにゃくの塩を水で洗い流し、さっと下茹でして小さく切る。
- お米を炊飯器に入れ、水と出汁こんぶを浸しておく。
- にんじん、しいたけ、油揚げを小さく切る。
- ごぼうをささがきにする。
- 鶏もも肉を小さく切る。
- 炊飯器にみりんと醤油を入れる。
- 炊飯器に具材を入れる。
- 炊飯器のスイッチを入れ、炊き上がったら混ぜる。
季節に関係なく、いつでも作ることができる人気のかやくご飯です。材料を小さく切るのが少し手間ですが、味付けもシンプルで、炊飯器に入れたらスイッチ一つで完成する、簡単なかやくご飯です。
糀甘酒で炊くかやくご飯
甘酒は日本伝統の発酵食品であり、高い栄養価を持つことで人気です。美容効果も期待されており、「飲む点滴」とも呼ばれているその甘酒で、かやくご飯を炊き上げます。少し変わったかやくご飯ですが、具材はシンプル、作り方も簡単です。こんぶの旨味と糀甘酒の甘い香りが魅力の、健康と美容に気を使ったかやくご飯です。
黒豆梅ご飯
【材料】
- お米3合(あれば少量のもち米)
- 黒大豆大さじ2
- 梅干し2~3個
- 塩少々
- ごま少々
【手順】
- お米を洗い、あれば少量のもち米を加えて軽くゆすぐ。
- 水加減は通常より少し多めに入れる。
- フライパンに黒大豆を並べ、ひび割れるまで弱火で乾煎りする。
- 黒大豆と、種を取った梅干しを加え、普通炊飯する。
- 炊き上がったらよく混ぜる。
- 器に盛りつけたら、お好みで塩とごまを軽く振る。
黒大豆と梅干しで、赤飯のように色づくかやくご飯です。乾煎りした黒大豆の香ばしさと、梅干しの酸味がさわやかな、健康的なかやくご飯です。黒大豆にはポリフェノールの一種であるアントシアニンが含まれ、抗酸化作用が高く、目にもよいといわれています。
また、梅干しは日本の伝統的な健康食品であり、保存食でもあります。疲労回復、防腐作用、風邪の予防にもよいとされています。梅干しの酸味のもとであるクエン酸が、血液をサラサラにして血流を改善し、免疫力を高めてくれるからです。
防腐作用は、梅干しの香りに含まれる安息香酸によるものです。カビなどの繁殖を抑える抗菌効果、静菌効果もあります。お弁当に入れるのに最適な、彩りもよいかやくご飯です。
めんつゆだけで作るかやくご飯
めんつゆを使うので出汁も必要なく、簡単に作れる人気のかやくご飯です。具材のきのこも、しめじ、えのき、まいたけ、えりんぎ、しいたけなど、安価で手に入れやすく、種類も豊富にあります。好みや気分で種類を変えたり、同時に何種類か違うきのこを入れたりと、自分で簡単にアレンジもできるかやくご飯のレシピです。
サバ缶を使ったかやくご飯
【材料】
- サバ缶1缶
- 米2合
- 水350cc
- しょうがチューブ大さじ1
- みりん大さじ1
- しょうゆ大さじ1
- 和風だし大さじ1
- 大葉お好みの量
- 白ごまお好みの量
【手順】
- 炊飯器に洗ったお米を入れる。
- 和風だし、しょうゆ、みりん、しょうがチューブ、水を炊飯器に入れて軽く混ぜる。
- サバ缶を汁ごと入れ、通常炊飯する。
- 炊き上がったら、サバの身をほぐしながら混ぜる。
- 千切りにした大葉と白ごまを入れて、混ぜる。
人気のサバ缶を使って簡単にできる、一風変わったかやくご飯のレシピです。ポイントはサバ缶を汁ごと使うことです。サバの出汁が余すことなくご飯に染み込みます。
また、しょうがを一緒に炊き込むことで、サバの臭みも消えます。炊き上がってから大葉と白ごまを加えることで、大葉のさわやかな香りと白ごまの香ばしい風味が損なわれることなく楽しめます。素材同士が互いに引き立て合う、かやくご飯です。
土鍋で作るたけのこご飯
季節感のある具材、たけのこを使ったかやくご飯のレシピです。だしの素を使っていることもあり、土鍋でご飯を炊いたことがなくても、簡単にできます。
余ったら翌日はおにぎりにして海苔を巻くと、また違ったおいしさが楽しめます。かやくご飯のおにぎりをそのままオーブントースターで温めれば、表面がパリッと香ばしい、かやくご飯の焼きおにぎりになります。
柚子胡椒香る豚バラえのきご飯
【材料】
- お米2合
- 豚バラ薄切り肉150g
- えのき1袋
- にんじん1/2本
- 細ねぎ3本
- 水適量
- 酒大さじ2
- しょうゆ大さじ2
- みりん大さじ1
- 柚子胡椒小さじ2
【手順】
- 豚バラを食べやすい大きさに切る。
- 榎は根元を切り落とし、半分に切ってほぐす。
- にんじんを細切りにする。
- 細ねぎを刻む。
- 炊飯器に米、にんじん、えのき、豚肉を広げながら入れる。
- 酒、しょうゆ、みりん、柚子胡椒を加える。
- 水を2合炊きの目盛まで入れて全体をよく混ぜる。
- 普通炊飯して、炊き上がったら全体を混ぜる。
- 器に盛りつけて、細ねぎを散らす。
豚バラ肉とえのきの旨味に柚子胡椒が香る、少し変わり種のかやくご飯です。柚子胡椒はお好みで量を増やしてください。柚子の香りと辛みが増して、さらに食欲が進みます。
油揚げに詰めて炊く、かやくご飯
お稲荷さんのようなかやくご飯は、鳥取県の郷土料理で、「いただき」または「ののこめし」と言います。お米と具材を混ぜたものを、半分に切った油揚げに詰めるのは少し手間かもしれません。しかし、他のかやくご飯と同じく、あとは調味料を加えて、炊飯器のスイッチを入れるだけで、できあがります。簡単に作れて少し特別なかやくご飯です。
かやくご飯のレシピまとめ
#bento /le 20
— Chie K (@korekorecheesy) February 21, 2015
前夜のかやくご飯…
母がよく握ってくれたかやくご飯のおにぎり好き!
冷たいかやくご飯にアツアツの番茶のお茶漬けも好き…
だからアツアツの番茶を淹れて持たせました。
おしんこがあったら最高なのに…ナシ!笑 pic.twitter.com/gzeaekXEUc
人気の定番かやくご飯から、少し変わったかやくご飯まで、いろいろなレシピを紹介しました。季節感のある具材を使ったもの、とにかく簡単に作れるもの、健康を気遣ったものなど、多くのレシピがあります。
かやくご飯は多くの呼び方があるように、自分の工夫次第で、いくらでもアレンジできる料理です。慣れてきたら、オリジナルのかやくご飯に挑戦してみてください。