梨の変色を防ぐ効果的な方法を解説!変色しても食べられる?

梨の変色を防ぐための方法を解説しています。梨が変色する理由と、一度変色した梨が食べられるのかどうかについて調べました。冷蔵庫での最適な保管方法と、弁当に梨を入れる時に覚えておきたい砂糖や塩水を使った変色を防ぐ方法についても紹介しています。

梨の変色を防ぐ効果的な方法を解説!変色しても食べられる?のイメージ

目次

  1. 1梨の変色を防いで美味しく食べたい!
  2. 2梨は変色しても食べて大丈夫?
  3. 3梨の変色を防ぐ方法
  4. 4梨が変色しても美味しく食べる方法
  5. 5梨が変色しにくい保存方法
  6. 6梨の変色まとめ

梨の変色を防いで美味しく食べたい!

梨は秋になると市場に出回り、みずみずしい甘さが老若男女問わず人気のフルーツです。とても美味しい梨ですが、皮を剥いてしばらく置いておくと黒く変色してしまいます。お弁当のデザートに梨を入れたら、食べる頃にはすっかり茶色になってしまい、残念に思った人も少なくないでしょう。

本記事では梨の色が変わるしくみと原因を解説し、どうやったら変色を防ぐことができるのか、便利な裏技テクニックを紹介していきます。定番の塩水を使って防ぐ方法や、砂糖やレモン水など気軽に試せる方法ばかりです。また、冷蔵庫や冷凍庫での最適な保存方法についても紹介するのでぜひチェックしてみてください。

梨は変色しても食べて大丈夫?

梨を後で食べようと先にカットして置いておくと、しばらくすると変色が始まります。常温だけでなく、冷蔵庫に入れた場合も茶色っぽく変化します。色が変わってしまった梨は、見た目に良くないのはもちろん、もう食べれないのでは?と思う人もいるでしょう。

本項では梨が変色してしまう理由・しくみとともに、色が変わった梨を食べても大丈夫かどうかについて解説していきます。

梨が変色する理由

梨が変色する理由は、果実内に含まれているポリフェノールという成分によるものです。ポリフェノールは野菜や果物に含まれている成分で、近年では抗酸化作用が期待され健康成分として注目されています。梨にはポリフェノールと、ポリフェノール酸化酵素という成分が含まれているのですが、梨の色が変わるのはこの二つの成分の結合が原因です。

梨の皮を剥くと、ポリフェノールとポリフェノール酸化酵素が結び付き、空気に触れることによって酸化という現象を起こします。この酸化が変色の原因で、専門的には酵素的褐変反応と呼ばれています。空気に触れて反応するので、たとえ冷蔵庫に入れておいても起こります。リンゴなど他のフルーツや野菜が変色するのもこの理由です。

食べられる変色

ポリフェノールの結合と酸化が原因で起こる梨の変色ですが、色が変わったら食べられるのかどうか気になるところでしょう。実際には茶色くなった梨は、成分が酸化しているだけで腐敗しているわけではないため、食べても無害です。ただし、長時間空気に触れている状態で置かれた梨は水分が飛んでいるので、食味が落ちるのは免れません。

また、茶色に酸化した部分は、口にするとやや渋みを感じることがあります。皮を剥いたそばからポリフェノールによる酸化は始まるので、剥いたらできるだけ早く食べるのが一番美味しい食べ方です。

食べられない変色

ポリフェノールが原因による変色は、主に果皮に近い場所に見られます。これは、ポリフェノールが果実中央よりも皮に近い部分に多く含まれているからです。

ですから、皮に近い部分ではなく、中央付近が黒ずんでいたり著しく茶色に色が変わっている場合は、ポリフェノールは関係なく、単に腐敗している場合があります。皮を剥く前からこのような変化が見られたら、腐敗している可能性が高いので食べてはいけません。

お弁当に入れる時の注意点

梨は秋を代表する美味しい果物ですから、お弁当のデザートに持って行きたいという人も少なくないでしょう。しかし、お弁当に持って行く際には、カットしてから食べるまでの時間が長く空くので注意が必要です。色が変わってしまうのを防止する工夫をしておかないと、実際に食べる頃には茶色くなってしまいます。

塩水や砂糖水にくぐらせるなど、お弁当の梨の変色を防止する方法にはいくつかあります。好みの方法をひとつ覚えて、お弁当にも美味しい梨が食べられるよう下準備しておくのがおすすめです。

梨の変色を防ぐ方法

一度梨をカットしてしまうと、たとえ冷蔵庫で保存していてもそのままでは変色は防げません。本項では色変わりを防ぐ方法についていくつかのアイディアを紹介していきます。

リンゴの変色を防ぐ方法として定番の塩水を使った方法や、塩水の代わりに砂糖を使うやり方など、いろいろな裏技がありますので要チェックです。お弁当に梨を入れて持って行きたい人もぜひ参考にしてください。

皮をむかない

もっともシンプルな方法は、梨の皮を剥かないということです。梨の色変わりの原因であるポリフェノールは果実の皮に近い部分に集中しています。そのため、皮に近い部分が酸化しないよう皮をつけたままにしておけば変色を防ぐことができます

例えば食後のデザートとして梨を食べたいときなど、皮以外のカットは済ませておいて冷蔵庫に入れ、食べる直前に皮を剥くようにすれば見た目もきれいな状態で食べることができます。

真空状態で密封する

変色を防ぐ方法の二つ目のアイディアは、真空状態にできる保存容器を使うことです。中にカットした梨を入れ、空気を抜けば酸化を防ぐことができます。真空状態にできる保存容器には、タッパータイプのものやジッパー付きの袋タイプのものなどが市販されています。

真空パックが家にない場合は、密封できる袋などに梨を入れ、その状態で水を張ったボウルに沈め、ストローで袋の空気を抜く方法も有効です。空気を抜ききってからすばやく封をすれば、真空に近い状態にすることができます。

真水にさらしておく

カットされた梨が皿にのっている

変色を防ぐ三つ目のアイディアは、真水にさらす方法です。食べやすくカットした後、食べる直前まで水道水などの真水にさらしておきます。水道水を使うのに抵抗がある人は、煮沸消毒した水やミネラルウォーターを使っても構いません。

注意したいのは、カットした果実の表面が水に触れている状態にすることです。表面が露出していなければ空気に触れることがないので、酸化による変色を防げます。ただし、水から出してしまえば変色は進んでしまうため、この方法はお弁当用に持って行くのには向いていません。

酸化酵素を不活化させる【レモン水】

お弁当などカットしてから時間を置いて食べたい時には、ポリフェノールの酸化酵素を抑える方法を利用しましょう。レモン汁を使った変色防止方法なら、お弁当に持って行く梨にもおすすめの方法です。やり方は簡単で、カットした梨をレモン汁の入った水にくぐらせるだけで大丈夫です。

レモンに含まれているアスコルビン酸というビタミンCは、抗酸化作用があり、ポリフェノールの酸化酵素と先に結び付くことで変色を防いでくれます。また、ビタミンCの他にもレモンにはクエン酸が多く含まれています。クエン酸もまた酸化酵素の活動を遅らせる働きがあり、変色を防ぐ有効な手立てとなります。

酸化酵素を不活化させる【塩水】

酸化酵素の活性を防いで変色を防ぐ方法は、レモン汁以外にもあります。リンゴをお弁当に持って行く時に、塩水にさらしたことがある人は少なくないでしょう。塩水を使って変色を防ぐ方法は、梨にも有効な方法です。

やり方はレモン汁同様、とても簡単です。ボールにカットした梨が入るだけの水を張り、塩を入れて混ぜます。塩分濃度は薄くても濃くても効果は同じため、ボウルに小さじ1程度で充分です。そこに30分程度つけておき、食べる前に流水でさっと塩水を流せばOKです。一度塩水につけた梨は洗い流しても効果が変わりません

酸化酵素を不活化させる【砂糖・はちみつ】

塩水で変色を防げることは知っていても、食べるときに塩の味がしてあまり美味しくないから嫌だという人もいるかもしれません。そんな人には塩水の代わりに、砂糖を用いることで色変わりを防ぐ方法がおすすめです。水1カップに対して、砂糖を大さじ1~2杯入れよく混ぜます。そこに5分~10分程度カットした梨をつけておくだけで大丈夫です。

砂糖が溶けた水はシロップ状になり、表面をコーティングしてくれます。砂糖水によるコーティングは梨が空気に触れるのを防いでくれ、色変わりを抑制することができるというわけです。砂糖の代わりに、ハチミツ、ポカリなどの清涼飲料水でも代用が可能です。 

酸化酵素を不活化させた場合の持続時間は?

レモン汁、塩水、砂糖水を使って酸化酵素を不活化する方法は大変便利ですが、効果が持続する時間には限りがあります。その時間はおよそ6時間から8時間程度と言われています。例えば、朝処理した梨をお弁当として昼頃に食べるなら大丈夫ですが、半日、1日以上経ってしまうと時間の経過と共に色が変わっていくでしょう。

これは処理をして、冷蔵庫で保存した場合でも同じです。基本的には皮を剥いた梨はできるだけその日のうちに食べきってしまうのが食味上はおすすめです。

梨が変色しても美味しく食べる方法

皮を剥いた梨はどうしても時間が経つにつれ、酸化が進んでしまうものです。うっかり下処理をするのを忘れてしまい、カットした梨が茶色くなった経験がある人も多いでしょう。そこで、本項では色変わりした場合でも美味しく食べる方法を提案していきます。

ジュースにする

変色した梨をミキサーやフードプロセッサーなどで攪拌し、ジュースにするアイディアです。変色した部分はやや渋みを感じますが、他の部分と混ぜてジュースにしてしまえばほとんど気になりません。甘みが足りない時はハチミツやシロップなどを足しても美味しいでしょう。冷蔵庫でよく冷えた梨を使うのが美味しくなるポイントです。

ただし、生の果実からジュースを作った場合、できるだけ早く飲み切るようにしましょう。フレッシュジュースにしたからと言って、変色が止まるわけではありません。美味しく飲むためには早めに飲み切るのを忘れずに。

加熱する

変色した梨のもう一つの活用アイディアは、加熱することです。加熱すれば酸化酵素を含めた全ての酵素の働きが失われるため、加熱後の変色を防ぎ、鮮度低下も抑えることができます。砂糖を加えて煮込むコンポートや、ジャムなどもおすすめですし、タルトなどお菓子作りに使っても美味しく仕上がるでしょう。

梨が変色しにくい保存方法

梨が変色しにくくなる保存方法について解説していきます。冷蔵保存や冷凍庫での長期保存など、梨を美味しく食べるためにおさえておきたいポイントを紹介しています。たくさん梨を購入したり、人からいただいたときの参考にしてください。

冷蔵保存

梨を保存するなら常温よりも、冷蔵庫での保存がおすすめです。品種によって日持ちは異なりますが、スーパーなどでもよく流通している幸水や豊水は、常温なら3日~4日くらいしか持ちません。

冷蔵庫に保存しておけば1週間程度はおいしくいただけます。保存する際にはできれば1個ずつビニール袋などに入れ、空気にできるだけ触れないようにするのが鮮度を保つ秘訣です。

冷凍保存【カット・丸ごと】

梨が大量にあって傷む前に食べきれないという人におすすめなのが、冷凍庫で保存するやり方です。食べやすい大きさにカットしてラップをし、ジップロックなどの保存袋に入れて冷凍庫で凍らせます。カットせずに丸ごとラップして冷凍庫に入れてもOKです。

解凍は冷蔵庫で自然解凍しても良いですし、常温に10分ほどおいてから食べてもシャーベットのようになり美味しいです。なお、解凍する時にはできれば半解凍程度にして食べるのがおすすめです。完全に解凍しきってしまうと、食感が失われあまり美味しく食べられません。

梨は皮と芯を取り除き、8等分に切ってから冷凍用保存袋に並べて冷凍します。食べるときは、室温に10分ほど置いてからシャーベットとしていただきましょう。スムージーなどに活用するのもおすすめです

冷凍保存【すりおろす】

梨を冷凍保存する前に、ぜんぶすりおろしてから冷凍するのもおすすめの保存方法です。すりおろした梨は砂糖の代わりの調味料として使えます。例えばお肉のつけダレに活用すると、酵素の効果で肉が柔らかく仕上がります。オイルや他の調味料と混ぜて、ドレッシングを作っても美味しいのでぜひ試してみてください。

冷凍保存【加工する】

たくさんある梨は砂糖と合わせて煮てコンポートにしたりと、あらかじめ加工した上で冷凍するのも良いでしょう。コンポートを冷凍して、食べる時に冷蔵庫で半解凍させるととても美味しいフルーツデザートが出来上がります。梨ジャムをたくさん作り、保存袋に入れて冷凍しておくのもおすすめです。

加工してから冷凍しておけばお菓子作りにも流用できますし、長期保存できて便利です。解凍方法は自然解凍や、冷蔵庫での解凍がおすすめですが、急いでいる時はレンジを活用しても良いでしょう。

梨の変色まとめ

梨は皮を剥いてそのままにしておくと、表面が茶色くなってしまいます。これは果実に含まれているポリフェノールによるもので、砂糖や塩水などを使って酸化酵素を不活化させれば防ぐことが可能です。

本記事では梨の色変わりを防止するためのアイディアと、冷蔵庫や冷凍庫での最適な方法について解説しました。下処理をきちんと行い、お弁当や食後のデザートに白くてみずみずしい梨を食べましょう!

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