カイロの捨て方！安全に処分する方法は？未使用なら？再利用もできる？

寒い時期に体を暖めるために手軽に購入されているのが使い捨てカイロです。しかし、使い終わったカイロの捨て方を間違えていませんか?本記事では使用済みや未使用カイロの捨て方について解説していきます。

また、カイロは寒い時期が過ぎると一般的には使用しなくなるでしょう。そこで、使用しなくなったカイロの捨て方や再利用できるのかについても調査していきます。

カイロの中身に入っている成分はどのような働きをするのかについて調べていきます。また、使用したときの持続時間についても紹介していきます。

使い捨てカイロは約5つの成分から成り立っており、その働きによって暖かくなるように作られています。ここでは5つの成分について説明していきます。

カイロは50%以上が原料として含まれています。この鉄粉(純鉄)は酸化反応になくてはならない重要な役割を果たす成分です。鉄は酸化が緩やかに進むため発熱しませんが、粉状にすることで一気に熱を発します。この鉄粉が配合されていないと急速に発熱することができません。

カイロが数秒で暖かくなるように、水や塩類で鉄粉を素早く錆（さび）させる重要な役割を果たしています。したがって、水や塩類が含まれていないと、カイロが暖かくなる時間がかかってしまうのです。カイロの水は全体の約28％、塩類は約3％を含んでいます。

カイロに含まれている塩類は塩化ナトリウム、塩化カリウムで燃焼を促進する効果を期待できるのです。

活性炭は空気中の酸素を集める役割を果たしています。活性炭の表面には小さな穴が数か所空いており、そこから酸素を取り込んでいます。カイロを袋から出すと活性炭が空気を集め、振ることで鉄粉と酸素が混じり酸化を早める働きをしているのです。また、水や塩類を外部に漏らさないようにしています。

バーミキュライトは鉱物の一種で高い保湿力があります。それにより、鉄粉が水によってベタつくのを防いでいます。カイロは水を含んでいますが、湿っていない理由としてはバーミキュライトの保湿力です。

使い捨てカイロのパッケージに表記されている持続時間とは、40度以上（靴専用カイロは30度以上）を保ち続けられる時間のことです。平均的な持続時間は10～15時間のようですが、メーカーによって異なります。パッケージに記載されているので、使用用途に合った時間を確認してから購入しましょう。

使い捨てカイロはどのような捨て方があるのでしょうか？使い捨てカイロの安全で正しい捨て方を未使用と使用済み、期限切れに分類して説明します。

使い捨てカイロの捨て方として何ゴミで分別するかは、各都道府県や市町村などの自治体によって異なります。なぜ、自治体によって捨て方に違いがあるのでしょうか？その理由は不燃ごみか燃やせるゴミかの違いです。

そのため、カイロの捨て方は不燃ごみかそれとも燃やせるゴミとして捨てられるのかを、確認したほうが良いです。確認するには住んでいる自治体の広報誌やゴミ処分の窓口で、捨て方の問い合わせをすると良いでしょう。

使用済みカイロの安全な捨て方として、冷えた状態にしてから捨てましょう。その理由は他のゴミから発生されるガスや多量の水分と反応して、発火する恐れがあるからです。例えば水気を多く含んだ生ゴミと一緒に捨てると、カイロが急激に発熱する可能性があります。

未使用カイロの捨て方は封を切り、使用済みと同じ状態にして熱を冷まして捨てましょう。未開封のまま捨てると何らかの原因で袋が破れ、水分に反応して発火する恐れがあるからです。

使用期限切れのカイロを処分する方法としては、生ゴミや多量の水分と一緒に捨てるのは危険です。冬の季節、安売りしている使い捨てカイロを買いだめしてしまうこともあるでしょう。暖かい時期になると、使いきれなかったカイロが使用期限切れで、多く残る場合があります。しかし、使用期限切れだからといって、使えないわけではありません。

使い捨てカイロの使用期限とはメーカーが保障している期限ですので、未開封であれば使用できる可能性があります。使用期限切れの使い捨てカイロの処分方法は開封して発熱させ、冷えたのを確認してから捨てましょう。

カイロを再利用できるということをよく聞きますが、本当にできるのでしょうか？再利用できるとしたらどのような方法があるのか、ここでは色々な角度から調査してみました。

使用済みのカイロは再利用できますが、鉄粉のほとんどが錆びてしまいます。そして、発熱ができなくなった物はカイロとして再び使用することができないのです。ですから、冷たくなり、役目を終えたカイロは捨てて、新しいカイロを使いましょう。

カビは湿気の多い場所に発生します。そんな湿気を使用済みの使い捨てカイロで除湿できます。つまり、カビ抑制に繋がるのです。使い捨てカイロの中にある鉄粉は空気中の水分と反応しその水分を奪う働きをします。さらに、カイロに入っている活性炭、バーミキュライトはその細かな穴で水気を吸収する働きをします。

例として、湿気のこもりやすい靴箱やクローゼットに使い終わったカイロを置いておくと、湿気対策としてとても有効です。

使い捨てカイロは冬の定番アイテムとして利用することができ、ブーツなどの臭いに対しても消臭剤としての働きが期待できます。なぜなら、カイロに入っている活性炭はよく消臭剤としても利用される成分だからです。

活性炭にある細かい穴が臭いを吸い取ってくれます。そして、カイロに含まれている鉄粉は完全に錆びると酸化鉄になり、そのため消臭効果があります。例えば、脱ぎたてのブーツに使い終わったカイロを入れ、次の日カイロを捨てればブーツの臭いが気にならないでしょう。

使い捨てカイロにはバーミキュライトという成分が含まれていますが、この成分が土壌改良用肥料の役割を果たしてくれます。また、カイロには鉄粉が含まれていて、その鉄分が土に活力を与えます。したがって、鉄分を多く含んだ土で栽培された野菜などの栄養が増すのです。

このため、カイロの中身を肥料としてガーデニングの土に混ぜると、栽培する野菜や草花に活力がでます。しかし、肥料として使用した場合、塩害を引き起こす原因となる可能性があります。その原因はカイロの中身に塩分が含まれているからです。

少量なら問題ありませんが、量が多い場合は使い捨てカイロの中身と水を混ぜ、しばらく時間を置きます。次に、コーヒーフィルターなどで使われるろ紙を使用して、ろ過し水とカイロの中身に分別します。こうして、塩分の含まれていないカイロの中身を取り出すことができるのです。

NPO法人では地球環境を考え、使い捨てカイロの回収運動をしている団体があります。そういった団体を利用するのもおすすめです。カイロの中身が肥料などに繋がり、結果としてゴミの減少にもなります。

回収方法は団体によって多少違いますが、まず、必ず包材の封を破り、十分に熱を冷まし、使用済みの状態にしてから中身を出してください。 そして、中身をビニール袋に入れて入り口を縛り、回収箱に詰めて各施設に持っていきましょう。

ここで注意しておきたいのは回収期間が団体によって決まっていることです。しっかり回収時期を調べてから持ち込みましょう。

カイロの正しい捨て方についてまとめてみました。使用済、未使用、使用期限切れのカイロは各市町村によって捨て方に違いがあるので、住んでいる地域の市町村で確認してみてください。カイロの正しい捨て方を覚えておくと安全に捨てることができます。

また、使用済みのカイロは捨て方を工夫すれば、他に幾つか再利用することが可能です。したがって、ゴミとして捨てずに様々な再利用をする方法があるので試してみてください。