オリーブの種類を解説!品種の特徴と見分け方は?育て方も紹介!

オリーブの種類について解説します。オリーブは世界中で栽培され数多くの種類があり、この記事では世界中のオリーブの種類と、それぞれの品種の特徴や見分け方を説明します。さらに、オリーブのおすすめの育て方やオリーブオイルの健康効果も紹介します。

オリーブの種類を解説!品種の特徴と見分け方は?育て方も紹介!のイメージ

目次

  1. 1オリーブは種類が豊富!
  2. 2オリーブの種類【スペイン】
  3. 3オリーブの種類【イタリア】
  4. 4オリーブの種類【ギリシャ・アメリカ・チリ】
  5. 5オリーブの種類はどう楽しみたいかで選ぶ
  6. 6オリーブの育て方
  7. 7オリーブオイルの効果と使い方
  8. 8オリーブの種類まとめ

オリーブは種類が豊富!

オリーブには色々な種類があり世界中で1300以上の品種が栽培されています。観賞用、庭木として、ピクルスなどの食用やオリーブオイルに加工されるものなど色々な用途があり、気候や風土に適した品種改良されることで種類が増えました。この記事では本場ヨーロッパをはじめ、世界中の代表的なオリーブの種類について紹介します。

オリーブの種類【スペイン】

ネバディロブランコ

ネバディロブランコはスペインでオリーブブオイル用として栽培される最も一般的な種類です。樹形は直立の拡張性で、主幹から複数枝分かれする種類で成長が旺盛なこともあり、大きなものになると7mから10mぐらいまで成長します。丸みのある細く平均的な葉の形をしていて、フサフサで柔軟な緑の樹形が特徴です。

初夏にクリーム色の小花を咲かせ、秋から初冬にかけて3g程の楕円形の果実をつけます。黄緑色から濃紫色に変化し熟しますが果肉はとても柔らかく加工には向いておらず、オイルの原材料として使用されます。大きく育った果実は、塩漬けやピクルスに利用されます。

観葉植物として人気が高く苗木生産量が多いのが特徴で、庭木としてシンボルツリー、鉢植え、生垣やパーテーションにも使用できます。初心者でも比較的育てやすい品種で、花粉量が多く他の種類との相性も良いので受粉樹としても多く利用されています。

品種の特徴と見分け方

ネバディロブランコの特徴は樹皮がゴツゴツと姿になることがあり、根がコブのように膨れることもあり、若い木でも古木のような風格があるように見えることです。果実が他の品種と比べると柔らかく、葉の裏が緑がかっています。

マンザニロ

マンザニロはスペインの原産でスペイン語で小さなりんごという意味があり、世界中で栽培されている種類です。樹形は直立性ですが、上にまっすぐ伸びるのでなく真横に曲がったり四方八方に広がる傾向があります。葉は濃い緑色の小葉で丸くなる傾向があります。

果実は3gから4g程の大きくてまん丸な実がなり、小さな青リンゴのような形をしています。果実が多きく食用に最適で、ピクルス、シロップ漬けなど甘くて美味しい仕上がりになります。

樹高が高めで風や雨などにも強く、栽培するのが比較的簡単な種類ですので初心者の方にもおすすめです。ただし果実をつけたい場合には、他家結実性が強くマンザニロだけでは実をつけないので、育て方のポイントは他の種類と一緒に植える必要があります。

品種の特徴と見分け方

マンザニロの葉は他のものと比べ、若干幅が広くて短めの形で薄い特徴があります。果実は大きめで柔らかく傷つきやすいので、取り扱いに注意が必要です。
 

オヒブランカ

オヒブランカはスペインの原産で、観葉植物やシンボルツリー、記念樹としても人気があります。樹形は直立の拡張性で、樹勢が強く生育旺盛で萌芽力が抜群です。剪定がしやすく樹型が整いやすいので初心者におすすめの種類です。

美しい銀色の葉が最大の特徴で、自家結実性なのでオヒブランカ1本でも実がつき、卵型で大きめの果実をつけます。大きく育てれば食用として利用でき、加工すると香り高い良質なオイルが採取できます。

育て方は暖かく降雨量の少ない地域を好み過湿に弱いので、日当たりと排水が良い場所を選んで植えます。寒冷地では鉢植えにして、冬は防寒する必要があります。

品種の特徴と見分け方

オヒブランカは良く目立つ銀色の葉が特徴で、おしゃれな樹姿も人気があり観賞用やお祝いの贈り物としておすすめです。ハーブの風味と香りが特徴的でオリーブオイルの口当たりは甘く、わずかにピリッとした刺激が残ります。

アルベキーナ

アルベキーナはスペインの原産で、オリーブの原種に最も近いといわれている種類です。スペインではオリーブオイルの加工用として栽培されている品種で、本場ヨーロッパでは高い評価を受けています。樹勢と樹形がやや弱く、こじんまりとしてコンパクトな開帳型なのが特徴です。

小さめの葉が密集してつき、すずなりに2g程のまん丸の小さな果実がなります。受粉木なのでアルベキーナ1本でも実をつけますが、実つきが少ないので他の品種を近くに植えると実つきが良くなります。小ぶりの果実で食用としては向いていません。

小さくても実をつけるので、小さな盆栽に仕上げる方もいます。また、果実のついた鉢植えを飾りたい方にはおすすめの種類です。

品種の特徴と見分け方

アルベキーナの特徴はたくさん実をつけすぎるので、大きく成長しないのが長所でもあり短所でもあります。オリーブオイルはまろやかな優しい風味がして、オイル特有の辛味が苦手な方には最適の品種です。

ピクアル

ピクアルはスペインの原産で、スペイン国内はもちろん世界各国でたくさん栽培されている種類の一つです。ピクアルという名前は、果実の先端がわずかに尖っている楕円形の形に由来していいます。樹勢が強いので成長が速く枝葉がたくさん繁り易く、薄めの緑色をしたやや大きめの葉がつきます。

成熟すると黒く艶のある果実をつけ、ピクアルから作られるオリーブオイルは高い安定性があることで高評価を得ています。果実のフルーティーな香りが特徴で、酸味や苦味も少しあり、どんな料理にも相性が抜群です。高温で調理されたものの保存にも向いています。

オリーブは異種交配で実がつきやすくなりますが、ピクアルは自家結実性なので1本でも実をつけられる貴重な種類です。

品種の特徴と見分け方

ピクアルは生命力の強い木なので枝葉が伸びやすく、樹形がまとりやすい特徴があります。霜などの寒さにも強く、育て方が比較的簡単で初心者にもおすすめです。オイルは果実の風味に加え、わずかな辛味と苦味を感じることができます。

ゴルダル

ゴルダルはスペインの原産で、スペイン国内ではゴルダルと呼ばれていて、一般的にはセビラノという名前でも流通しています。大きくなると3mから6mくらいまで成長する常緑高木で、樹形は横に広がりやすい開帳型です。葉は細長く節間が狭いので数多くつき、色鮮やかな緑色の葉を年間を通して楽しめます。

果実が最大級の大きさで、木が大きくなると500円玉程の卵型の果実がつき、熟してくると赤紫色に変化します。生育状態により果実の大きさは不揃いになりますが、全体的に大きめなので、塩漬けなどの食用として加工ができます。果実を大きくしたい場合には摘果することで特大サイズに成長します。

オイルの加工用としては不向きで、観賞用としておすすめの種類です。1年間は根と葉を伸ばし木を大きくし、翌年に結実させると大きな果実をつけることができます。育て方は自家結実性が弱いので、他の種類の木を受粉樹として近くに植えてください。

品種の特徴と見分け方

ゴルダルの最大の特徴は、他のものと比べ果実の大きさが2倍以上になることです。結実させると実をつけやすいのでたくさんの果実を収穫でき、食用としても人気があります。

オリーブの種類【イタリア】

レッチーノ

レッチーノシはイタリアのトスカーナ地方の原産で、現在では世界各地で栽培されている人気の種類です。樹勢が強く縦にも横にも長く広がり、剪定せずに育てると丸形の大木に成長します。葉は船型をした薄く小さめでピカピカとした鮮やかな緑色しています。裏は白っぽく全体的に淡いグリーンに見えます。

果実は2g前後の小さい長丸形で、レッチーノから作られるオリーブオイルはフルーティーな香りが特徴です。オイルは辛味とコクがありとても美味しく、世界でも評価されているる高級オイルです。また、小粒ながらピクルスなどの食用としても人気があります。

気候変化にも対応し暑さや寒さにも耐える強い樹勢で、病害虫にも比較的強いことから、初心者の方でも育て方が容易です。シンボルツリーや生垣などや観賞用としてもおすすめです。

品種の特徴と見分け方

レッチーノは木自体の生命力が強く、強引に剪定してもダメージがなくお好みの樹形に育てることができます。オリーブオイルはフルーティな味わいと爽やかな香りが特徴で、他のものと比べ濃い色をしたオイルができあがります。

ルッカ

ルッカはイタリアの原産で、地中海沿岸で何千年にもわたり栽培されている歴史のあるオリーブです。樹勢が強いので成長が早くグングン伸びる開帳型で、生育環境により扇形や台形などのシッカリした美しい樹形に成長します。生命力が強く樹形が崩れやすいので剪定が必要です。

葉は肉厚で先端が丸々ものが多く、濃くて鮮やかな緑色をしています。果実は小ぶりで2gから2.5g程の大きさで、オイルの含有量が多くオリーブオイルの加工用として栽培される場合が一般的です。製品としての評価も高く、世界中で栽培されている種類です。大きく実った果実は塩漬けなどの食用としても利用されます。

炭疽病などの病気にも強く、自家結実性があるのでルッカ単体でも受粉に成功することがあります。初心者の方にも栽培がしやすく存在感のある樹形になるので、シンボルツリーとしておすすめです。

品種の特徴と見分け方

ルッカの特徴は横に広がりやすい樹形と、葉っぱの勢いが旺盛で先端がねじれように成長していきます。オリーブオイルは深いコクがあり、フルーティーな味わいのオイルができあがります。

シプレッシーノ

シプレッシーノはイタリア南部シチリア島の原産で、枝が直立して上向きに伸び樹形がまとまりやすく、世界中で栽培されている種類です。樹形は直立型で上へ上へとバランスよく成長し、ほかの種類のものよりも剪定が楽にできます。

葉は先が尖った大きめの銀葉系で、初夏にクリーム色の小花を咲かせ、秋から初冬にかけて果実をつけます。果実は中型の2gから3.5g程の丸みを帯びた楕円形で、黄緑色から濃紫色に熟していきます。塩漬けやピクルスなどのテーブルオリーブやオリーブオイルとして利用されます。

小さなスペースでも育てられ、観賞用に育てたい方に特におすすめの種類です。シンボルツリーとしても最適で、耐風性があり暴風樹として植えられることもあります。育て方は自家不結実性なので、実をつけたい場合は他の品種を植える必要があります。

品種の特徴と見分け方

シプレッシーノの特徴は、バランスよく成長する直立性と美しいシルバーリーフです。気候の変化にも順応し、耐病性もあり育てやすい種類です。花粉の量が豊富なため受粉樹としてもおすすめです。

フラントイオ

フラントイオはイタリアのトスカーナ地方の原産で、気候や土壌など適応性が良いということもあり、イタリアをはじめ世界各地で栽培されている種類です。樹勢が強く枝がよく伸びるので樹形が乱れやすく定期的な剪定の必要があります。

葉は槍形の中ぐらいの大きさで表面は光沢のある緑色をしていて、裏面はグレーがかった緑色です。葉間が広い枝ぶりで密集することがなく、年間を通してきれいな葉を茂らせます。果実は小ぶりな卵型で油の含有率が高く、主にオリーブオイル用として栽培されるこが多い種類です。

育て方は自家結実性があるので、フラントイオ1種類でも果実をつけることができます。かさ病、黒星病などに敏感なので、専用の薬や手入れをしっかりすることが重要です。

品種の特徴と見分け方

フラントイオは、耐寒性に優れていて少し寒い地域でも栽培することができます。環境適応度が高く結実性も強いので、果実の安定して収穫することができます。果実の外皮がザラザラしていて、小さな皮目がたくさんあるのが特徴です。

アスコラーナ・テレーナ

アスコラーナ・テレーナはイタリアの原産で、テーブルオリーブの加工用として主に中央イタリアで栽培されている種類です。イタリア原産のアスコラーナの選抜改良品種で、繁殖力が強く大きな実をつけることから現在では世界中で栽培されています。

樹勢が強い直立性で、徒長枝が少なく樹形がまとまやすい特徴があります。葉は楕円形で幅が広く、葉の表側は濃い緑で裏側はシルバーがかった緑色をしています。果実は大きな楕円形をしていて実のほとんどが果肉なので、オイルの含有量が少ない種類です。塩漬けやピクルスなどの食用として利用されます。

品種の特徴と見分け方

アスコラーナ・テレーナは繁殖力が旺盛で、耐寒性に優れているので育てやすい特徴があります。庭に植えても根付き垣根にも向いていて、鉢植えとしても楽しめます。果実は他のものと比べても大きく、黄緑色をしています。

オリーブの種類【ギリシャ・アメリカ・チリ】

コロネイキ

コロネイキはギリシャの原産で、ギリシャ国内において約半分の生産面積を誇るオリーブの主要品種です。樹形は上へ横へと伸びていく拡張型で特に樹齢が若いうちはどんどん成長し、こまめな剪定が必要です。葉の先端が小さく尖っていて密集してつくのが特徴です。

果実の付く時期が早く小さめ実をたくさんつけ、上質なオイルが取れますが含有量が少ないため高級オイルとされています。オリーブオイルはとてもフルーティーであっさりした風味で、いろいろな料理との相性が良く人気があります。安定した果実の収穫量があり、果実を取る種類としておすすめです。

乾燥にはとても強い反面、耐寒性が低く温暖な地域での栽培が最適とされています。それ以外の地域では日当たりの良い場所で鉢植えにし、冬季は室内にで育てください。他の品種との相性が良く、受粉樹としてもよく用いられます。

品種の特徴と見分け方

コロネイキの特徴は葉の先端が鋭く尖っていていることです。温かい地域を好む種類なので、寒い地域で育てる場合には温度管理が重要になります。

カラマタ

カラマタはギリシャの原産でギリシャ南部の地域の名前がついていて、主にテーブルオリーブ用に栽培されているギリシャを代表する種類です。ヨーロッパではとても人気が高く、世界中で栽培されている人気の種類です。

樹形は広がりながら成長していく拡張型で、葉は緑葉でやや丸めの均衡が取れた船形をしています。黒く成熟した果実は2.5cmから3cm程の大きな実がなり、高品質なオイルが収穫できる種類です。ピクルスや塩漬けなどの食用として利用され、高級果実としてレストランで提供されます。

挿し木繁殖が難しく接ぎ木によって増やす方法が一般的で、初心者には繁殖が難しい種類です。

品種の特徴と見分け方

カラマタは繁殖が難しく販売されているものは接ぎ木苗がほとんどです。接ぎ木苗は、成長が早く病気にも強いので栽培がしやすく実の収穫量が多い特徴があります。

カラマタに似ているジャンボカラマタという種類がありますが、こちらはオーストラリアが主な産地で別物です。2つの種類は遺伝子的には全く異なり、樹形や葉形などの特徴が良くにていて見分けることが困難なほど似ています。唯一の違いは果実の大きさで、ジャンボカラマタの方が大きく成長します。

ミッション

ミッションはアメリカの原産で、カリフォルニア州で発見されたスペイン系の品種で、日本の気候にも向いていて比較的多く栽培されている種類です。上に向かってグングン伸びる直立性で、バランス良く成長しスマートで美しい樹形に育つことから人気があります。

細長い葉の表面は銀葉系で先が尖っていて、葉裏は白く樹全体が銀色にも見えシンボルツリーとしてもおすすめです。果実は小さめの楕円形で香りもが良く、油の含有率も高いためオリーブオイル用としても栽培されています。大きく育った果実はグリーンオリーブの新漬けやピクルスなどの食用にも利用されます。

成長に勢いがあり寒さにも強く、剪定することで高さを抑えながら育てることもでき、国内でも流通量が多く数多く出回っているので手に入りやすい種類です。観賞用、食用の両方に向いているおすすめの種類です。

品種の特徴と見分け方

ミッションの最大の魅力は直立性の樹姿で、形がまとまりやすく剪定が楽なことです。耐寒性も強く寒い地域でも栽培ができ、自家結実性があるので受粉樹がなくて結実します。果実の評価も高く、オリーブオイルやピクルスなどの食用どちらも味が良く人気があります。

アザパ

アザパは南米チリ原産の希少種で、最近人気が出てきているおすすめの品種です。チリ国内でも果実加工用の種類として栽培される場合が多く、樹勢も強い開張型で常緑樹の中でもバランスが良い樹形に育ちます。葉は大きく丸みを帯びた緑葉で、裏面は薄い黄緑色をしています。

果実は楕円形をした特大の実をつけ、塩漬けなどの食用として利用されます。食味も良く優良な種類で、自宅観賞用やお祝いの贈り物としてもおすすめです。

品種の特徴と見分け方

アザパの特徴は成熟期が遅めで収穫時期がずれ込むことです。温かい地域を好みますが耐寒性もそれなりにあり、寒い地域でも鉢植えなら栽培ができます。

オリーブの種類はどう楽しみたいかで選ぶ

庭のシンボルツリーにしたい

オリーブの木をシンボルツリーに育てる楽しみ方があります。おすすめは樹形が美しい直立型の種類のオリーブで、スペイン原産のネバディロブロンコやアメリカ原産のミッションなどが人気です。上へ上へと伸びる特徴があり、剪定が楽で樹形がまとまりやすくスタイルの良い木に仕上がります

開帳型の種類のオリーブでもシンボルツリーにすることができます。大きき育て丸い樹形にしたり、枝ぶりを利用してお好みのスタイルに仕上げることができます。

鉢植えでコンパクトにおさめたい

鉢植えでコンパクトに育て、室内でも楽しむ方法もあります。成長が緩やかで小型の種類がおすすめで、スペイン原産のマンザニロやギリシャ原産のエルグレコなどが人気です。

小型ながら葉が密集してつくものや、樹形が横に広がらずまとまりやすい特徴がある種類が最適です。オリーブの美しい緑葉や銀葉は見ているだけで清々しい気分にさせてくれます。上手に育てれば小さな果実をつけることもできます。

オリーブの実をしっかり実らせたい

オリーブの実を収穫したい方は、果実が多く実る種類を選びましょう。果実はピクルスや塩漬けなどテーブルオリーブの食用にする場合と、オリーブオイルに加工する場合があります

食用に向いている種類は、ギリシャ原産のカラマタやスペイン産のマンザニロがおすすめです。オリーブオイルに向いている種類は、ギリシャ原産のコロネイキやイタリア原産のレッチーノレッチーノなどがあります。

オリーブの育て方

2種類以上の品種を隣接させるのがおすすめ

オリーブの育て方で一番といっていいほど重要なのが、2種類以上の品種を隣接させることです。オリーブは自家受粉性が低く、同じ種類のものだと受粉しにくい特徴があります。花を咲かせ果実を採りたい場合には、2種類以上の品種を近くに植えることで、受粉しやすくなり結実しやすくなります。

その場合には花粉量が多く他の種類のオリーブとの相性が良い品種を選びましょう。受粉樹としても多く利用されているものには、ネバディロブランコなどがあります。

水やりの方法

オリーブは木も大きく育ち、葉も数多くつくことから育て方で水やりがとても重要です。とくに葉とてもの生育には多くの水が必要とされ、土の中の水を根から吸い上げ幹や茎を経て葉へと送っています。水はオリーブを潤すだけでなく光合成にも使われます。

水やりは、根に水を供給するように根元周りの土にかけます。夏場はオリーブが旺盛に生育する時期ですので多くの水を必要とします。さらに、高温で乾燥しやすいのでタップリと水分を与えます。冬場は葉が残っていますが、成長の度合いがゆっくりとなるので、それほど水を必要としていません。そのため、水やりは控えめにします。

一日の中では、できるだけ午前中の早い時間に水やりを行いましょう。とくに鉢植えの場合には、鉢の中に貯まった水の温度が高くなると根を傷めることがあるため気温が低い早い時間に水やりします。

日当たりやオリーブを置く場所

オリーブの育て方で日当たりや置き場所も大切です。庭に植える場合には、日当たりが良く水はけと風通しの良い場所に植えます。できるだけ日光が当たる暖かい場所がおすすめで、寒さから守るようにする必要があります

鉢植えのオリーブは、やはり日当たりが良く日照不足にならないように注意します。寒い地域の育て方は冬は室内で育て、暖かくなってきたら日当たりのいい屋外で育てましょう。

肥料の使い方

オリーブを健康的な育て方をするためには肥料の使い方がポイントです。1度目はオリーブの花芽の活動が始まる3月に与えます。2度目は果実は成長し大きくなり始める6月に追肥します。3度目は果実を収穫した後のお礼肥えとして、10月から11月に肥料を加えます

成長が早く土の栄養素が不足すると、葉の先端が黄色くなってきます。カルシウム、マグネシウム、マンガン、ホウ素、鉄などのミネラルが不足している証拠なので追肥が必要です。

1度目に与える肥料は有機質肥料がおすすめで、2度目と3度目は速効性の化成肥料が最適です。肥料の与え方は根が広がっている範囲に施し、庭植えの場合は葉が広がる範囲の土全体に肥料を与えます。

剪定の方法

オリーブの木が大きくなりすぎないよう健全な育て方をするには剪定が必要です。剪定とは木の枝を切り樹形を整えることをいい、枝の伸び過ぎや広がりを抑える育て方でコンパクトにしたり横に広がり過ぎないようにします。

オリーブは春から初夏に伸びた新梢に翌年花を咲かせて実をつけるので、なるべく新梢を残しつつ古い枝を切り落とします。剪定する枝は、高く伸び過ぎた枝、横に広がり過ぎる枝、下向きの枝、内側向きの枝、枝が多く混み合っているところなど、内側の日あたりや風通しを悪くする枝を付け根から切り取ります。

剪定の時期は、生育が停滞しつつ寒さがゆるみはじめる2月中旬から3月が最適です。また、木を若返らせるには強剪定が効果的で、思いきって太い枝の部分で切り落としてください。翌年には実がつきませんが、2年後には新しい枝がたくさん出て実も数多くつきやすくなります。

オリーブの増やし方

オリーブは一般的に挿し木で増やします。挿し木は剪定で切り落とした枝から挿し穂を作り土に植えて増やす方法です。前年に剪定で切り落とした枝を保存した休眠枝挿しと、春に挿し木直前に切り取った枝から挿し穂を作る緑枝挿しがあります

オリーブは一般的に休眠枝挿しが適していて、剪定で切り落とした枝のうち花芽の付いた可能性がある先端から中間の枝は取り除きます。芽吹きの時期の直前になったら、長い枝を長さ10cm程に切り分け先端を斜めにカットします。挿し木用土に葉芽が2芽かくれる程度に5cm間隔で挿します。

挿し終わったら半日陰の場所に置いておくと1か月程で萌芽して、3か月くらいで発根します。育て方は翌年の3月頃まではそのままの状態で育苗します。

植え替えの頻度

鉢植えオリーブの育て方で必要となるの植え替えです。鉢植えのオリーブは1年から2年に一度行うのが良く、花が咲いていない春や秋に植え替えるのがおすすめです

オリーブは根の成長が早い植物で、鉢の中が根でいっぱいになってしまうと土の栄養が無くなってしまいます。土の栄養が無くなるると下の方の葉が黄色くなったり枯れたりします。そのために植え替えが必要で、土を入れ替えたり鉢を大きくします。鉢を大きくしたくない場合は、根を切り詰めて元の鉢に戻します。

オリーブの花を咲かせる方法

オリーブの花の開花時期は5月から6月で、時期になると小さな白い花が一斉に咲きます。オリーブの花を咲かせる育て方のポイントは、違う種類のオリーブを植える必要があります。違う種類のものと一緒に育てることで受粉しやすくなり花を咲かせることができます

さらに、花を咲かせるためには一度寒気にあて冬の訪れを認識させましょう。鉢植えの場合は適度に外へ出す必要があります。日光にあたる時間が短いと花芽がつきにくくなる恐れがあるので日当たりに注意しましょう。オリーブは新しく生えた枝に花をつけるという特徴があり、古い枝をきちんと剪定しましょう。

オリーブを育てる時の注意点

オリーブを育てる時の注意点は病気と害虫です。オリーブの病気の中でも一番注意しなければならないのが梅雨どきを中心に発生する炭そ病です。葉や果実に褐色の斑点ができて広がる病気で、ひどくなると果実が食べられなくしてしまいます。対策は古く弱った枝や葉は枝を切り落とし、ベンレートやジマンダイセンなどの殺菌剤を吹き付けます。

オリーブは害虫がつきやすいく、オリーブアナアキゾウムシやハマキムシなどの害虫が寄生する場合があります。オリーブアナアキゾウムシは木の中に寄生し、成虫が木に卵を産みつけます。ふ化した幼虫は枝や幹の内部を食い荒らし、オリーブが枯れてしまうことがあります。対策は害虫が発生する3月から11月に専用の殺虫剤を定期的に撒くことです。

オリーブオイルの効果と使い方

オリーブオイルの健康効果

オリーブオイルの唯一果実から採れる果実油であり、オレイン酸が豊富に含まれ、さらに各種ビタミン、抗酸化性成分、ポリフェノール、リノール酸、リノレイン酸も含まれています。

オリーブオイルの効果で有名なのが、悪玉コレステロールを抑え善玉コレステロールを蓄える作用があることです。したがって、脳血栓や動脈硬化の原因になる血管障害の予防に効果があります。抗酸化性成分の働きにより癌の発生に関係する活性酸素を除去してくれます

さらに、胃酸の過剰な分泌を防いだり、便秘改善、骨の形成、潰瘍の予防や治療などにも効果を発揮します。

体内の酸化をしにくくする効果があり、老化防止や美容効果があります。オレイン酸は悪玉コレステロールを下げてくれるので動脈硬化や高血圧などの生活習慣病の予防にもとても効果があります。 他にも満腹中枢の刺激によりダイエット効果も期待できます。

オリーブオイルはさまざまな料理に使える

オリーブオイルは大きく分けてエクストラバージンオイルとオリーブオイルの2種類があります。エクストラバージンオイルは果実のみで作られたオイルで、鮮度が良くフレッシュな香りが特徴です。サラダのドレッシングや料理の仕上げなど、風味を効かせたいときにおすすめです。

オリーブオイルは風味が控えめなので、揚げ物や炒め物などの加熱調理に使われることが多いです。どちらも肉料理や魚料理に幅広く使え、洋食だけでなく和食や中華など色々な料理に相性が抜群です

オリーブの種類まとめ

この記事では世界中の代表的なオリーブの種類について紹介しました。オリーブには色々な種類があり基本的には温かい地域を好む植物ですが、室内で栽培すれば寒冷地でも育てることができます。

生命力が強いので初心者でも育てやすく、夏にはたくさんの葉が生い茂り上手に育てれば果実も収穫できます。空いている庭の片隅や、鉢植えなどでオリーブを育ててみましょう。

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