妊婦はわかめを食べるべき?妊娠中の海藻の食べ方や注意点は?
妊婦はわかめを食べるべきか否かを徹底解説します。栄養豊富なわかめが妊婦にもたらす嬉しい効果も紹介!妊娠中に食べて良いわかめの摂取量から気をつけたい海藻の食べ方・注意点まで、普段以上に食事に悩む妊婦に嬉しい情報満載です。
妊婦はわかめを食べると良い?
妊婦が食事で積極的に摂りたい栄養素として葉酸・食物繊維・鉄分・カルシウムが挙げられます。わかめは4大栄養素が全て含まれていて、妊婦におすすめの食材です。しかし、妊娠中は普段以上に食事に気を使う方が、多いのではないでしょうか?
本記事では、妊婦がわかめを食べるべきなのかを、海藻を食べる際の注意点とともに解説しています。ぜひ、参考にしてください。
わかめの栄養素と効果と妊娠中の摂取量・注意点
わかめに含まれる栄養素は、妊娠初期から後期までの全ての期間において、妊婦にとって重要で効果のあるものばかりです。積極的に摂取したいところですが、どのような注意点があるのかも確認しておきましょう。
ミネラル
わかめスープ。ワカメがつるつるで歯ごたえのある牛肉が偶に存在感を出してくる所が魅力。ワカメはカルシウム鉄分等のミネラルが豊富で、出産後に弱まった産婦の体を労る為にワカメスープを良く食べてきたという。それで誕生日にはワカメスープを飲んで人の誕生を記念するというのが慣習になってる。 pic.twitter.com/NTIKrCRbG4
— 清丸(키요마루) (@maruikoot) November 21, 2019
一言にミネラルといっても、その数は約40種類あります。わかめには数あるミネラルの中でも、妊婦に必要だといわれるカリウムやカルシウムが、豊富に含まれています。わかめに含まれるミネラルは、代謝を高めるだけではありません。高血圧を予防する効果もあるため、妊娠高血圧症の予防にもなります。
また、赤ちゃんの骨や歯の形成にも欠かせません。胎盤を通して赤ちゃんに栄養が送られる妊娠中期以降は、特に意識して取り入れたい栄養素です。妊婦が1日に必要な摂取量の目安はカリウムで2000mg、カルシウムで900mgです。
生わかめ100gあたりに含まれるカリウムは730mg、カルシウムは100mg程度です。他の食材と上手に組み合わせて摂取することが大切でしょう。また、わかめに含まれるミネラルの一部には、過剰摂取すると、下痢になるものもあります。食べ過ぎには注意しましょう。
食物繊維
【食物繊維の量と種類】
— aoi _美容道 (@aoi_biyoudou) November 5, 2019
女性は1日18g、男性は1日20g
水溶性食物繊維:不溶性食物繊維=1:2
水溶性
・大麦、オーツ
・熟した果物
・こんぶ、わかめ
・こんにゃく
不溶性
・穀類、野菜、豆類
・穀類、豆類
・未熟な果物、野菜
便秘解消に加え、糖吸収やコレステロールを抑えるメリットもあります✨ pic.twitter.com/LiNBl8SaUz
食物繊維には水溶性と不水溶性の2種類があり、それぞれ効果が異なります。わかめは水溶性食物繊維に含まれ、消化を助け血糖値を安定させてくれる効果があります。そのため、妊娠糖尿病へのリスクの軽減も期待できます。妊婦の最大の敵である便秘にも効果を発揮します。
しかし、食物繊維の過剰摂取は、消化器官の負担になるだけではありません。他の栄養素の吸収を妨げるリスクがありますので、注意が必要です。1日の摂取量は20gから30g程が健康に良いといわれています。
わかめに含まれる食物繊維は、生わかめ100gあたり3.6gです。多く食べても、わかめだけで過剰摂取になることはないので、妊婦の方も安心してよいでしょう。
水溶性食物繊維:水に溶ける繊維で、食物をゼリー状にして便を出しやすくします。また、善玉菌を増やし、腸の動きを活発にします。
妊娠中のわかめの摂取量と注意点
栄養豊富で妊婦にも効果絶大なわかめですが、妊婦は海藻を控えたほうが良いといわれることもあります。それは、海藻に含まれるヨウ素(ヨード)が原因です。ヨウ素は主に海藻に含まれるミネラルの1つで、甲状腺ホルモンの主原料です。
代謝を促す効果がありますが、過剰な摂取は胎児に影響を与える可能性があります。妊婦の摂取の仕方には注意が必要です。
ヨウ素の過剰摂取に注意
ワカメを食べすぎてヨウ素過多にならないか心配しつつ今日もワカメをたべます。
— ぽち (@papipupepocik0) April 10, 2019
完全にワカメブームきた pic.twitter.com/8EQ5WEhKON
ヨウ素は不足すると、死産や胎児甲状腺機能低下のなどのリスクがあります。しかし、1日に必要なヨウ素はわずか0.095mgから0.15mgですので、海藻が身近な日本の生活で不足する心配はありません。
逆に妊婦がヨウ素を過剰摂取すると、赤ちゃんの甲状腺機能障害の原因になる可能性がある、といわれています。ヨウ素の摂取が必ず障害に繋がるわけではありませんが、リスクを軽減する為にも、妊婦のヨウ素の過剰摂取は控えたほうが賢明です。胎児に影響を与えやすい妊娠初期から中期は、特に気をつけましょう。
しかし、海藻の中ではわかめに含まれるヨウ素の量は、多くはありません。1日に乾燥わかめを100g食べても許容量を越えることはないので、妊婦だからといって、わかめの摂取を控えなくても大丈夫でしょう。
「日本人の食事摂取基準2010年版」では、18歳以上の女子の推奨量は1日240μgで耐用上限量は2,200μgです。妊娠中は推奨量に110μgを増やしたものが目標になっています。
ヨウ素を含む他の食品
ヨウ素過剰摂取 pic.twitter.com/gR5ljuPDYI
— あいん@踊れ美しき華 (@ozFoEchgzIHEWVr) December 5, 2019
同じ海藻であっても昆布はヨウ素を多く含むため、妊婦の昆布の摂取は控えたほうが良いでしょう。ヨウ素が含まれる食材は他にも、のり・ひじき・寒天・ヨード卵等が挙げられます。海藻はもちろん、名前にもある通りヨード卵はヨウ素を含んでいますので、卵を選ぶ際にも注意が必要です。
また、昆布だしや市販の調味料にも昆布エキス等のヨウ素を含む原料が使われています。妊婦の方は特に調味料の原材料も意識してみましょう。
妊娠中のわかめは適量を楽しもう!
わかめから摂取できる妊婦に必要な4大栄養素(葉酸・食物繊維・鉄分・カルシウム)は、体内で合成できません。そのため、自ら身体に取り入れる必要があります。サプリからの摂取も可能ですが、できる限り日々の食事から取り入れることが大切です。
過剰摂取にさえ気をつければ、わかめは妊婦に嬉しい栄養が豊富に含まれています。積極的に取り入れましょう。