さつまいもを食べるとおならが出る理由とは?防ぐ方法も解説!
さつまいもとおならの関連性について説明します。さつまいもを食べると止まらないおならやお腹が張る原因と対処法について詳しく解説!さつまいも好きには必見の止まらないおならとお腹の張りを防ぐ方法を紹介します。
さつまいもでおなら止まらないのは仕方がない!?
焼き芋など、さつまいも料理を食べてしばらく経つとおならが止まらないという経験をした人は多いでしょう。同じ芋でもじゃがいもや里芋ではあまりそのようなことは起こらないのに、なぜさつまいもを食べるとおならが出るのでしょうか?
さつまいもでおならが出るのはなぜ?
この項ではさつまいもを食べるとなぜおならが出るのか、原因を解説します。おならが発生する原因は大きく分けて三つに分類されます。第一にでんぷん、第二に腸の動き、そして第三に空気です。
デンプンを分解するときに発生するガス
おならの素ができるのは、体内に入ってきた食べ物を消化する、胃や小腸、大腸などの消化管。これを伸ばしたり縮めたりする、ぜんどう運動をしながらお尻まで運ぶと、胃腸の中にある細菌からガスが発生するんだ。これがおならのもと。
さつまいもは主にでんぷんでできており、食品としては米やパンと同じ炭水化物のカテゴリーに入ります。さつまいものでんぷんの約30%は糖が鎖状につながったアミロースなのですが、アミロースは7割程度しか消化吸収されません。
また、さつまいもの場合は米やパンと比べて、でんぷん質を含む細胞の細胞壁が硬く分解されにくい特性を持っています。これは、食物繊維が飛び抜けて多いことを意味します。さつまいもの豊富な食物繊維と充分に消化できなかったでんぷんつまりアミロースの残りカスが、ともに腸を通過し大腸に到達します。
大腸に到達したでんぷんは、大腸内にいる腸内細菌の養分となります。到達したでんぷんを腸内細菌が養分として分解した時に、ガスが発生するのです。これが、さつまいもを食べたあと止まらないおならの正体です。
腸の動きが活発になる
おならはぜん動運動、つまり腸の動きによっても生み出されます。腸にはウェルシュ菌をはじめとする悪玉菌と、ビフィズス菌などが代表する善玉菌が生息しています。さつまいもは難消化性の食物繊維が多く、食物繊維を外へ送り出すために腸の動きが活発になります。
また消化しきれないでんぷん質が多く大腸に運ばれ、善玉菌の栄養となります。栄養をたっぷり供給された善玉菌は数を増やし、活発に活動します。さつまいもは、腸のぜんどう運動を促すことと善玉菌の活性化の相乗効果で、おならを大量発生させるのです。
さつまいもを食べた時に飲み込んだ空気
りんごとさつまいも、煮えました!美味しい pic.twitter.com/7Uo3slCKGm
— 土屋幸太郎@土屋薬局 山形県東根市 (@tutiyak) November 27, 2019
おならの原因となるもう一つの要素は、食事の際に飲み込む空気です。さつまいもに限ったことではありませんが、食事のときは食べ物や飲み物と一緒に多かれ少なかれ空気を飲み込んでいます。飲み込んだ空気が食道経由で口から排出されればげっぷとなり、腸経由でお尻から出るとおならとなります。
焼き芋を食べるときなどに熱いからとハフハフする、よく噛まずに飲み込んでしまう、飲み込み辛くて水をガブガブ飲んでしまうなど、心当たりはないでしょうか?さつまいもの食シーンでは、空気を飲みそうなポイントがやや多いと言えるでしょう。
さつまいもを食べた時のおならは臭い?
おならといえばやはり気になるのが臭いと音です。職場や学校で出たらどうしようと、不安になる人も多いことでしょう。さつまいもを食べて出るおならの臭いと音について解説していきます。
さつまいものおならは臭くない!?
帰宅…。
— うんの ててや (@untetujp) November 3, 2019
なかなか重労働だった🤦
芋たくさんもらってきた🍠
しばらく私、おなら臭いかも🤷 pic.twitter.com/dREvVjK8On
実はさつまいもが原因のおならは臭くありません。そのわけは、普通のおならとの発生機序の違いにあります。さつまいもでおならが止まらないほど出る原因は、大きく分けて二つです。一つ目は、さつまいもに含まれるでんぷんが、腸内細菌に分解される際にガスを発生させるからです。二つ目は、さつまいもの食物繊維が腸のぜんどう運動を活性化させるからです。
臭いおならの原因となるのは、悪玉菌です。悪玉菌は動物性タンパク質を主に栄養源とし、それらを分解する過程で悪臭を含む「腐敗型」のガスを発生させます。これが臭いおならの原因です。
一方、さつまいもで発生するおならは、善玉菌がでんぷんを分解することで発生する炭酸ガスやメタンガスです。これらは「発酵型」のガスです。そのためさつまいもで止まらないようになるおならには、臭いはほとんどないのです。
さつまいものおならの音も気になる
さつまいものおならは臭くないとはいえ、仕事中や人が周りにいる静かな場所で万が一おならの音が出てしまったり、止まらないなどということがあったら恥ずかしいものです。それにあまり我慢をすると、お腹が張るのが辛くなることもあるでしょう。
しかし、さつまいもを食べてからおならが出るまでのリードタイムが分かれば、食べる時間自体を調整することで失態を防ぐことができます。さつまいもを食べることでガスが発生するのは大腸の善玉菌の働きによるものなので、食べた時間から大腸に到達するでの時間をリードタイムとすれば良いということになります。
消化速度には個人差があり当日のコンディションにも左右されるため断言はできません。ですが、大体6時間つまり半日ほどかかると見るのが妥当です。それを踏まえて、おならを出しても恥ずかしくないタイミングから逆算して食べれば、安心と言えるでしょう。
さつまいもでおならが出るのを防ぐ方法
実は小さな工夫でおならが出ることそのものを防ぐこともできます。ここでは、さつまいもを食べた後のおならを防ぐ方法を説明していきます。
さつまいもを皮ごと食べる
今日の夕食
— Ryota (@ryotakintore) October 20, 2019
十六穀米入りご飯
プロテイン
鶏むね肉とさつまいもの煮物
えのきのお味噌汁
ブロッコリーのツナマヨサラダ
さつまいもは皮ごと食べると、おなら防止になる🍠✨
ラグビー日本代表、夢をありがとう😆#晩ごはん #料理 #料理記録 #料理男子 #料理好きな人と繋がりたい #プロテイン pic.twitter.com/LbTcHRneYF
おならを防ぐには、さつまいもを食べる際に皮ごと食べるのが効果的です。さつまいもの皮には「ヤラピン」という物質が含まれています。ヤラピンの働きで、消化が促進されておならを防ぐことができるのです。ヤラピンは、芋類の中でもさつまいもにしか含まれない物質です。さつまいもを切ると滲み出てくる白い汁に、多く含まれます。
さつまいもを切って放置すると黒くなることがありますが、これもヤラピンによる変色です。ヤラピンは樹液のようなもので、糖脂質の仲間であり、グリセロールやグルコース、ラクトースなどの糖と脂質の分子が結合してできています。そのため焼いたり蒸したりして熱を加えても変質せず、そのまま摂取することができます。
ヤラピンには、緩下剤の作用が古くから知られています。腸のぜんどう運動を促進して便を柔らかくする力があるため、便秘解消には食物繊維との相乗効果を発揮します。消化に時間がかかるほど腸内でガスがたまり、お腹が張ることになります。
ヤラピンの緩下剤作用が早めに腸内から外へ便を押し出してくれるため、おならが発生する時間と量を抑制することができるのです。さつまいもの皮には、ヤラピンの他にも消化を助ける酵素やポリフェノールなど、有用な栄養素が多く含まれています。皮ごと食べて、お腹が張るのを防ぎましょう。
ゆっくり食べて空気を飲み込まない
お昼ご飯です。
— やよい🌸ダイエットで健康的に痩せる!! (@0M6HcwD1SOg4Y6R) November 21, 2019
鶏ハム入りのチキンライスに
更に鶏ハムトッピング。
作り方を紹介して頂いた焼き芋🍠☺️💕
ガブリと行きたいけれど、
良く噛んでゆっくりいただきます🙏🏻❤️ pic.twitter.com/Pb0DePmiAU
おならの原因の一つに、食事の際に飲み込んだ空気があることはすでに触れたとおりです。したがって、空気を飲まないように食べることも、おなら対策の一つとなるでしょう。
そのためには、早食いやがぶ飲みは禁物です。まずはよく噛んでゆっくり食べ、ゆっくり飲むことが大切と言えます。また、食事中に小さくこまめにげっぷを排出しておくと、よりおならになって出る空気が減ることになります。
ガスが溜まってお腹が張る場合は?
暇やったし、秋やし、そこにさつまいもがあったから(かっこええ〜)、スイートポテト。マッシャーがないから潰し足りず、いまいち!疲れた!ほんで芋芋しすぎてお腹張る! pic.twitter.com/G2ZLqOh9rD
— まるがお (@marugao_3) October 24, 2014
さつまいもを食べてお腹が張る場合は、まずはボトムスのお腹を少し緩めて楽にしましょう。そしてお腹のマッサージも効果的です。お腹が張るのは、大腸にたまったおならのガスが原因です。
マッサージによってガスを外に出して、張るお腹の苦しさを和らげることができます。方法は大きく時計回りに10回さすり、続いて小さく時計回りに10回さするだけ。
成功すると、お腹が活性化してガスが出ます。また、お腹が張る時の対策としては、他にヨガもあります。特にガス出しに効果があるのは弓のポーズと赤ちゃんのポーズです。お腹をぐっと伸ばしたり縮めたりすることで、腸の働きを促進します。それでもどうしてもお腹が張る時は、最終手段としてトイレへ行きましょう。
お腹の張りの原因はやはりガス、つまりおならなので、こっそり出してしまうのが一番です。おならを我慢すると、余計にお腹が張ることになってしまいます。我慢しすぎると腸に負担がかかり、体にもよくありません。
さつまいもとおならの関係まとめ
さつまいもを食べるとおならが止まらない原因と、おならを防ぐ方法を紹介してきました。さつまいもは、善玉菌を増やす働きがあったり食物繊維が豊富であったりするなど、美容と健康に大変良い食べ物です。
食べるタイミングを計ったり、皮も一緒に食べるたりするなどの方法を駆使して、おならやお腹の張りに困らないようにしましょう。