妊婦はサーモンを食べてはいけない?注意点やその他の寿司も解説

妊婦はサーモンを食べてはいけないかどうかについて調査を行いました。妊娠中にサーモンを食べる時の注意点や、妊婦が注意すべき寿司ネタについても紹介します。また、発症すると胎児にも影響を及ぼす危険性のあるリステリア菌についても詳しく説明します。

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目次

  1. 1妊婦はサーモンを食べても大丈夫なのか詳しく紹介!
  2. 2妊婦はサーモンを食べてはいけない?主な注意点は?
  3. 3妊婦に悪影響を与えるリステリアってなに?
  4. 4妊婦がサーモン以外で食べても良いお寿司のネタはある?
  5. 5妊婦のサーモンの食べ方まとめ

妊婦はサーモンを食べても大丈夫なのか詳しく紹介!

サーモンを食べて良いか悩む妊婦

妊娠は新しい命の誕生に嬉しく思う反面、心配事も多くなります。妊娠中にサーモンを食べてはいけないという話を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?妊婦はサーモンを食べて良いのかについて詳しく調べました。

妊婦はサーモンを食べてはいけない?主な注意点は?

妊娠中はサーモンを我慢したという話をよく聞きます。妊婦がサーモンを食べるのは本当によくないのでしょうか?食べてはいけない種類や妊婦が注意すべき点を紹介します

妊婦はサーモンを食べても良い

注意点さえ守れば、妊婦がサーモンを食べても問題ありません。サーモンなどの魚介類は健康によく低カロリーな食品として注目されています。鮭の主な成分であるタンパク質は消化吸収が良いため、妊娠中の食事としてもおすすめです。

また、サーモンは人間の体内で作られることができない、DHAやEPAなどの栄養素を摂ることができます。これらは子供の脳の発育や高血圧の予防にも効果があるといわれているので、妊婦が積極的に摂取したい栄養素の一つです。

また、鮭に含まれるアスタキサンチンという栄養素は、非常に強い抗酸化作用があるとして注目を集めています。紫外線によるシワの形成を抑制する働きがあり、女性に嬉しい栄養素です。また、ビタミン類が豊富なので、ダイエット食にもおすすめだといわれています。

体重管理の厳しい妊婦にとって、サーモンは強い味方になってくれる食材です。しかし、栄養素が豊富に含まれているからといってサーモンばかりを食べては、バランス的にもよくありません。過剰摂取には十分に注意するようにしましょう。

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栄養豊富なサーモンを食べる時の注意点

ここでは妊婦がサーモンを食べる際の注意点を紹介します。栄養豊富なサーモンですが、妊婦が食べる場合は幾つか注意が必要です。

注意点①生や燻製状態は危険

生魚にはリステリア菌や食中毒を引き起こすサルモネラなどの細菌や、ノロなどのウイルス、アニサキスなどの寄生虫がいる可能性があります。それ故に生や燻製状態のサーモンは妊婦が摂取するには危険性が高く、おすすめできません。またスモークサーモンは低温で加熱し燻製にしたものなので、リステリア菌がまだ潜んでいる可能性があります。

妊婦は、スモークサーモンを使ったカルパッチョやマリネは出来るだけ食べてはいけないといわれています。また、炙りサーモンも表面を炙っただけなので、リステリア菌が死滅してない可能性があり妊婦は控えた方が安心です。

注意点②水銀リスク

妊婦は水銀の摂取量にも気をつける必要があります。サーモンを含む魚介類には水銀が含まれています。胎児は水銀を外に出す働きがまだ未熟なため、水銀が体内に蓄積しやすくなっています。水銀が高濃度になってしまうと発育中の胎児の脳に悪影響を与える可能性があるので、注意が必要です。

胎盤ができるまでの間は、胎児に水銀の影響が及びやすいので、特に魚介類の摂取量に気をつけるようにしてください。しかし、サーモン自体は厚生労働省が発表している妊娠中に注意が必要な魚介類に含まれていないので、それほど心配することはありません。

水銀の量が多いマグロやクジラなどを食べる際は、週に1回80gまでなど妊娠中には摂取制限があるので十分気をつけましょう。サーモンの場合は水銀量はそれほど多くないので、適正な量を食べる場合は問題はないでしょう。気になる人は厚生労働省のデータを確認するようにしてください。

注意点③塩分量

サーモンを食べる際は、塩分量にも注意してください。妊婦が塩分を摂りすぎると、妊娠高血圧症候群などにつながります。妊娠中の塩分摂取量の目安は、成人女性と同じで1日あたり7.0g未満にすべきだといわれています。

一般的な塩鮭は100gあたり2gの塩分が含まれており、非常に塩分量が多いです。塩鮭を食べる際は、他の食材や調理法に気をつけ、1日7.0gを超えないように工夫しましょう。

注意点④サーモンの摂取量

妊婦のサーモンの摂取量は、具体的に定められていません。水銀量はそれほど多くないので、過剰に摂取をしなければ妊婦でも心配はいらない食材です。日本人の平均魚介摂取量が1日あたり74.2gなので、その平均を大きく超えなければそれほど気にする必要はありません。

厚生労働省によれと、魚介類を全く食べない集団は、子どもの知能低下や大人の心臓病のリスクが上昇するという報告もあります。妊婦が魚介類を食べることは胎児の発育にも良いので、おすすめです。

注意点⑤新鮮なものを選ぶ

新鮮なサーモンを選ぶことも重要です。サーモンが古くなると食中毒の危険性が高くなるので、妊婦は古くなった魚は食べてはいけないといわれています。新鮮なものを選ぶことはもちろんですが、保存状態に気をつけることも重要です。

魚介類を買った時は、できるだけ早く家に持ち帰るようにしましょう。特に夏場は、氷や保冷剤を使って冷やしながら持ち帰ると安心です。持ち帰った後はすぐに冷凍保存をするのがおすすめです。

注意点⑥スモークサーモンは日本製

妊婦がスモークサーモンを食べる際は、日本製のものを選ぶようにしてください。最近では、海外製のスモークサーモンが多く売られています。しかし、海外製のスモークサーモンは加熱殺菌してないものが多く、リステリア菌による食中毒が度々報告されているため、妊婦は避けた方が安心です。

日本の食品の方が安全性の基準が高くなっているので、どうしてもスモークサーモンを食べたい時は日本のものを探してみてください。

妊婦に悪影響を与えるリステリアってなに?

妊婦にとって悪影響があるリステリア菌とはどのようなものなのでしょうか?最近の特徴や予防法について詳しく説明します。

リステリアとは?

リステリアは川や土壌、動物の腸など、様々な場所に潜んでいる細菌です。リステリア菌に感染すると食中毒を発症します。症状は発熱や悪寒、頭痛、嘔吐、背中の痛みなどですが、妊婦が感染し、胎盤や胎児にまで影響が及ぶと流産や早産などを引き起こすことがあります

妊娠中は食中毒になる確率が通常の人の20倍以上と高いため、細心の注意が必要です。リステリア菌は妊婦だけでなく胎児にも影響があるので、特に気をつけるようにしましょう。

細菌の特徴

リステリア菌の特徴は、塩分に強く冷蔵庫の中でも増殖することです。冷蔵庫で長期間保存していた食品を加熱せずそのまま食べると、リステリア菌による食中毒を起こす可能性があります。ただし、リステリア菌は70℃以上の加熱によって殺菌できるので、しっかり焼いて食べることで食中毒を防ぐことができます。

妊婦はただでさえ抵抗力が落ちているため、通常時よりも感染する可能性は高くなっています。したがって、妊婦はリステリア菌の危険がある生魚を食べない方が安心です。

リステリアは、他の一般的な食中毒菌と同様に加熱により死滅しますが、4℃以下の低温や、12%食塩濃度下でも増殖できる点が特徴です。
一般に、食品を冷蔵庫で保存したり、塩漬けしていると、食中毒菌が増えないと思いがちですが、このような条件でもリステリアは増殖し、食中毒の原因になる恐れがあります。
しかし、健康な成人では非常に多くのリステリアを摂取しなければ発症しないため、賞味期限や保存方法を守っていれば、食中毒が発生するほどの菌数にはなりません。

感染すると妊婦や胎児にも悪影響を与える

妊婦がリステリア菌に感染すると、妊婦と胎児に悪影響を与えることがわかっています。妊娠中に感染し胎盤や胎児に感染が及ぶと、流産や早産を引き起こしたり、胎児が敗血症を起こし死亡してしまう可能性もあります。妊娠中にリステリアに感染した例を集めた報告によると、20%に流産や子宮内胎児死亡がありました。

リステリアによる感染症は、日本では1年間で83件と比較的稀であるといわれています。しかし、前述したように妊娠中は通常時の20倍以上食中毒になりやすいです。自分だけは大丈夫と考えずに、できるだけ生魚の摂取はしないようにしましょう。

食べるのを避けた方が良い食品

海外では、加熱殺菌していないナチュラルチーズや生ハム、肉や魚のパテ、スモークサーモンによる食中毒の報告が多いです。日本でも過去に1例だけ、北海道で製造されたナチュラルチーズが原因でリステリア菌の集団食中毒が起きています。

妊婦は、加熱殺菌されていないチーズや肉や魚の加工品は、リステリア菌が潜んでいる可能性があるので、食べてはいけないといわれています。また、海外製品が多く輸入されるチーズや生ハム、スモークサーモンなどの食品には十分注意するようにしましょう。

生野菜やメロンでも食中毒が起きた事例があります。事前によく洗って食べるようにしましょう。

自宅での予防対策

自宅での予防対策を紹介します。まず最も重要なのは、生ものや加工済みの食品はよく加熱するということです。リステリア菌は70℃以上の加熱で殺菌されます。妊娠中は生ものをできるだけ避け、よく加熱して食べるようにしましょう。

また、生野菜はよく洗うようにしてください。土壌にもリステリア菌が潜んでいる可能性があるので、土のついた野菜や家庭菜園の野菜は特に注意して洗いましょう。無殺菌の牛乳や加熱されていないソフトチーズも高リスクなので、妊婦は食べてはいけないといわれています。

リステリア菌は冷蔵庫内でもゆっくりと増殖する特徴があります。冷蔵庫での長期保存はやめましょう。

リステリア菌は加熱により殺菌することができますが、塩漬けの食品や、冷蔵庫の中でも繁殖できるという特徴があり、注意が必要です。海外では、特に加熱殺菌していないナチュラルチーズ、肉や魚のパテ、生ハム、スモークサーモンでの食中毒の報告が多いようです。

妊婦がサーモン以外で食べても良いお寿司のネタはある?

妊娠中に寿司が食べたくなって困ったという話はよく聞きます。妊婦がサーモン以外で食べてもいい寿司のネタはあるのでしょうか?食べてはいけないネタについても紹介します。

食べ過ぎは厳禁

妊婦が食べるのに不安を感じがちなサーモンの寿司


妊婦が寿司を食べること自体は、医師の指導がなければ、原則禁止ではありません。安全に寿司を楽しむためには、特にネタと鮮度に注意をしましょう。また、妊婦は寿司の食べ過ぎにも注意が必要です。寿司は醤油をつけて食べるので、塩分摂取量が多くなってしまいます。

さらに、酢飯には思いの外たくさんの砂糖が入っており、糖分を摂りすぎる可能性もあります。塩分、糖分ともに妊娠中の過剰摂取はよくないので、寿司を食べる際はあらかじめ食べる量を決めておくなど食べ過ぎない工夫をしましょう

ご飯の量から考えても、寿司の適正量は5〜8貫ほどです。食べ過ぎたと感じた時は間食を減らすなど、1日のうちで調整するようにしてください。

サーモンは加熱されているネタを選ぶ

サーモンも生で食べるとリステリア菌などの食中毒を起こす可能性があります。食中毒が心配な人は、たとえ寿司屋に行っても生魚は食べてはいけないことを覚えておきましょう。サーモンも加熱されたネタがあれば、安心して食べることができます。ただし、炙りサーモンは表面を炙っているだけなので、控えておいたほうが安心です。

水銀含有量の多いマグロは控える

お寿司で人気のマグロも、妊婦はあまり頻繁に食べてはいけないといわれています。前述したように、水銀は胎児に悪影響を及ぼします。したがって、水銀含有量が高いキンメダイ、メカジキ、クロマグロ、メバチマグロ、クジラなどを積極的に食べるのは控えましょう。

これらの魚は、食物連鎖の頂点に立っているため、比較的多くの量の水銀を体内に蓄積している可能性があります。妊婦はこれらの魚を摂り過ぎないように意識しましょう。ただし、水銀含有量が多い魚介類であっても、週1回80g食べることは問題ないとされています。食べたからといって悪影響があることは稀なので、安心してください。

健康的な食生活を意識する上で、魚は欠かせない食材のひとつです。ただしマグロやマカジキなど一部の魚は、食物連鎖によって比較的多くの水銀(メチル水銀)を体内に蓄積しています。水銀を多く含む一部の魚を極端に食べすぎると、胎児に影響が出る可能性があるといわれています。

妊婦さんは、食べる魚の種類とそれぞれの水銀量に注意し、一部の魚を食べすぎないようにしましょう。

妊娠初期はビタミンAを多く含む寿司も控える

妊娠初期には、ビタミンAを多く含む寿司を過剰に食べてはいけないといわれています。うなぎや穴子、銀だら、ホタルイカといった魚介類には、ビタミンAが多く含まれています。

妊娠初期にビタミンAを過剰に摂ると、胎児の奇形や妊婦自身の骨粗しょう症を引き起こす可能性があるといわれているので、注意が必要です。サプリメントなどで過剰に摂らない限り問題になることは少ないですが、心配な人は避けたほうが安心です。

アニサキスが潜んでいる寿司には注意

アニサキスという寄生虫にも注意が必要です。アニサキスの幼虫はアジやサバ、サケ、サンマ、カツオ、イワシ、イカなどの魚介類に寄生しています。アニサキス幼虫が寄生した魚介類を寿司などの生で食べると、アニサキス症という食中毒を起こします。

アニサキス症になると激しい腹痛や、吐き気などの症状が引き起こされます。胎児への直接的な影響は確認されていませんが、妊婦が発症すると脱水状態になったり、全身状態が悪くなったりなどの影響が考えられます。

アニサキスも中心部までしっかりと加熱することで予防が可能です。また、−20℃以下で冷凍保存することも有効であるといわれています。アニサキス予防のためにも、妊婦は魚の生食は避けましょう。

刺身は食べても良い?

刺身も寿司と同じで、医師の指導がなければ食べてはいけないということではありません。しかし、やはり食中毒の観点からみると避けておいた方が安心です。

もし、知らずに食べてしまったと悩んでいる人も、過度に心配することはありません。妊婦でも寿司や刺身を食べていたという人は案外多いです。そのような時は体調に注視し、何かあればすぐにかかりつけ医に相談するようにしてください。

私も妊娠中はお寿司のマグロが
食べたくて食べたくて、
普通に食べていました(笑)

一応掛かり付けの産婦人科の
先生に聞いてみましたが、
毎日でなければ、そんなに
心配することないよ。
と言っていただけましたよ!

妊婦のサーモンの食べ方まとめ

妊婦が注意したいサーモンのマリネ

妊婦は食中毒の観点から、生のサーモンは食べてはいけないということがわかりました。しかし、サーモンはしっかり火を通して塩分に注意すれば、健康にいい食材です。妊娠中は栄養バランスの良い献立を心がけ、胎児の脳の発達に良い魚介類も積極的に摂るようにしましょう。

妊婦は食べ物に制限が多くストレスが溜まりやすいですが、注意点を守って美味しく食べられるメニューを探してみてください。

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