キャベツが苦い原因と対処法!苦くない千切りを作る!苦い時のレシピも
キャベツが苦いと感じる原因とその対処法を徹底解説!千切りキャベツなどは特に苦いと感じやすいですが、その理由を詳しく解説し、対処法を紹介します。また、苦いキャベツを使った、苦味を抑えたレシピも併せて紹介します。
キャベツが苦い時はどうすればいい?
新鮮なキャベツは野菜特有の優しい甘みがあっておいしいですが、キャベツを食べてから数日後に食べたらとても苦い味がしたという経験をした人は多いです。特に、千切りキャベツはサラダなど生で食べることが多いにもかかわらず、苦いと感じやすくなっています。
この記事では、キャベツを苦いと感じる原因とその対処法を解説します。また、キャベツが苦くなるのを予防する方法と、キャベツの苦みを抑えたレシピも併せて紹介します。
キャベツが苦い原因
苦い原因①肥料
現代の農法では、野菜を素早く安定して育てるために肥料を使うのが定番となっています。肥料の種類は様々なものがあり、基本的には植物の三大栄養素と呼ばれる窒素・リン・カリウムを含んだ肥料を与えることになります。
この3つの成分の配合バランスは肥料によって異なりますが、窒素系の肥料を多く与えた場合にキャベツが苦くなってしまうことがあるようです。どの種類の肥料を使っているか消費者が確認する方法はほとんどないので、窒素系の肥料を多く使っているキャベツの購入を避けることは難しいです。
しかし、肥料は野菜の成長に必要不可欠なものですし、生産者も肥料によって味が変わることは理解しています。そのため、キャベツの苦みの原因が肥料にある場合は少ないです。また、肥料と同じように、野菜を育てる際に農薬も使用されます。苦みの原因が農薬にあるのではないかと考え、苦いキャベツは危険だと思う人もいるかもしれません。
ただ、農薬の味を感じるほど農薬を摂取すればまず体に異常が生じるので、苦いキャベツが残留農薬のせいというわけではありません。そのため、苦いキャベツを食べているからと言って残留農薬のせいで健康を損なう心配はないので安心してください。
苦い原因②成分
知らない方が多いですがキャベツにはシュウ酸が含まれています。ほうれん草ほど多くないですが野菜類ではかなり多いので渋みを感じると思います。千切りにしたキャベツは渋みはないですね。千切りは十分に水に浸しているからです。つまり水に浸せばシュウ酸は流れ出ます。ザク切りでもしばらく水に浸してください。
キャベツやほうれん草は、野菜の中でも衆参を比較的多く含んでいます。このシュウ酸を苦いと感じてしまう人もいるようです。また、キャベツが含む成分のイソチオシアネートというものがあります。この成分は辛さや苦さを出します。大根やワサビの苦味もこのイソチオシアネートが原因です。
苦い原因③酸化
キャベツに含まれるイソチオシアネートは、空気に触れると参加して苦味が増すという仕組みになっています。これはもともと、キャベツの外側の葉を苦くして、虫などの外敵から身を守るための仕組みです。千切りキャベツなどのカットしたキャベツは、空気に触れる面積が大きいため時間がたつと苦味が強くなりやすいので注意が必要です。
キャベツが苦い時の対処法
水にさらす
キャベツが苦い原因となる成分であるシュウ酸・イソチオシアネートは水に流れ出ます。なので、カットしたキャベツを水にさらしたり、流水で洗い流すことで苦味を抑えることができます。また、水にさらすことでシャキシャキ感が増すので、サラダなどにする際は特におすすめです。
しかし、キャベツに含まれる栄養成分にはビタミンなど水溶性のものがあるため、長時間水にさらし続けると健康に良い栄養まで流れ出てしまいます。キャベツを水にさらすときは、5分程度目安にさらしすぎないようにしましょう。
加熱する
キャベツを加熱するとキャベツ本来の甘みが引き出されるので、苦味を感じにくくなります。どうしても時間がたって苦くなってしまったキャベツなどは、スープ入れるなどしましょう。
しかし、この方法はあくまでキャベツの苦味を甘みでごまかす方法なので、よく味わうと苦いと感じでしまうこともあります。その場合は濃いめの味付けにするなどして苦いと感じにくくなるような工夫をするとよいです。
切れ味の良い包丁を使う
切れ味の悪い包丁でキャベツを切ろうとすると、実際には切るというより潰していることになります。キャベツを潰しながら切った場合、普通に切るよりも多くのイソチオシアネートがでてしまい、苦いと感じやすくなります。普段から包丁の手入れをしっかり怠らず、切れ味の良い包丁でキャベツを切りましょう。
また、どうしても安物で切れ味の包丁しかないという場合には、苦いかっとキャベツができてしまわないように、切ったキャベツをしっかりと流水で洗うことを意識しましょう。
早めに食べる
キャベツを長時間放置すると、イソチオシアネートの酸化により苦味が強くなってしまいます。キャベツを購入したらなるべく早く食べきることを意識しましょう。また、短期間で食べきれないような量のキャベツを購入してしまわないように、自分のキャベツの消費量を考えて買い物をするのも、キャベツが苦いのを抑える対処法の1つです。
食べる分だけ切る
キャベツをカットすると、その分空気に触れる面積が多くなってしまい酸化を早めることになります。特に、千切りキャベツは酸化がとても速いので注意してください。キャベツを丸ごと購入した際は、自分が食べる分だけ切り、残りは断面にラップを巻いて空気に触れないようにするのがおすすめです。
また、少し面倒ですが、キャベツを切るときはそのまま切るのではなく、使う分だけ外側から葉っぱをはがし、それをカットするという方法があります。この方法なら、食べきらずに残ったキャベツは切った断面などが残らないため、空気に触れる面積を最小限に抑えることができます。
キャベツが苦い時のレシピ
キャベツのかき揚げ
【材料】
- キャベツの葉3枚
- 小麦粉大さじ7
- 片栗粉大さじ1
- 塩大さじ1/2
- 水1/2カップ
【作り方】
- キャベツの葉を重ねて細切りにする
- ボウルにキャベツを入れ、小麦粉大さじ2をまぶす
- 別の容器で残りの小麦粉、片栗粉、塩、水を混ぜて衣を作る
- 衣をキャベツのボウルに加えざっくり混ぜる
- お玉などを使って熱した油(分量外)にキャベツを入れ、衣がカリっとなるまで揚げる
キャベツを使ったかき揚げのレシピです。塩・天つゆなどお好みのものをつけて食べてください。加熱するのでキャベツの甘みが引き出され、あまり苦いと感じなくなります。
キャベツの外側の葉は苦くなりやすく、食感も固めなので捨てられがちですが、油で揚げることで食感が気にならなくなります。キャベツの外側の葉を毎回捨てているという人は、このレシピでキャベツを余さず食べてください。
ロールキャベツ
【材料】
- ひき肉100g
- 玉ねぎ1/2個
- 人参1/2本
- コンソメキューブ2個
- 牛乳大さじ2
- 塩胡椒少々
- 水500ml
【作り方】
- キャベツの芯をとり、1分ほど下茹でする。
- 玉ねぎ、人参をみじん切りにする。
- みじん切りにした野菜、ひき肉、パン粉、牛乳、塩胡椒をボウルに入れ粘り気が出るまでこね、4等分する。
- キャベツで肉だねを巻き、つまようじで止める。
- 鍋に水、コンソメキューブを入れ沸騰させたらロールキャベツを入れ茹でながら灰汁をとる。
- 灰汁をとったら弱火にして、火が通るまで20分程度煮込む。
キャベツを使った定番料理、ロールキャベツのレシピです。煮込み時間をさらに長くすることで、より甘みが増し、キャベツがやわらかくなります。スープには肉とキャベツのうまみが溶けだしているので、スーぷまで残さず食べましょう。
そのまま食べれば苦いと感じてしまうキャベツも、肉のうまみとコンソメがきいたスープと一緒に食べることで、苦味を感じにくくなります。また、このレシピでは芯を取り除く以外でキャベツを切らないため、使わなかった分のキャベツに包丁が入ることはありません。そのため、残ったキャベツも苦くなりにくいのもオススメのポイントです。
苦いキャベツは工夫して食べよう
キャベツはどこのスーパーにも売っていますし、コンビニなどでも手軽に千切りキャベツやキャベツのサラダなどが買えます。そのため、キャベツを食べる機会は多く、常備菜として常に家にキャベツが置いてあるという人も多くいます。
しかし、キャベツを食べたらとても苦いと感じることも多いため注意が必要です。キャベツを苦いと感じる原因をしっかりと理解し、この記事で紹介した対処方法をもとに保存方法や調理方法を見直してキャベツの苦味を抑えてください。