レトルト食品の賞味期限が切れたらどうなる?期限が長いのはなぜ?保存方法まで

レトルト食品は加圧過熱殺菌処理がされているため、賞味期限が長いのが特徴です。賞味期限が過ぎてもすぐに食べることができなくなるわけではありませんが、なるべく早めに食べるようにしましょう。レトルト食品の保存方法や注意点についても紹介します。

レトルト食品の賞味期限が切れたらどうなる?期限が長いのはなぜ?保存方法までのイメージ

目次

  1. 1レトルト食品の賞味期限を徹底解説
  2. 2レトルト食品は賞味期限が切れても食べられる?
  3. 3レトルト食品の賞味期限【種類別】
  4. 4レトルト食品の保存方法
  5. 5レトルト食品の賞味期限に気をつけよう!

レトルト食品の賞味期限を徹底解説

レトルト食品には、カレーやパスタなど今では数え切れないほどのいろいろな種類があります。しかも開封してすぐに食べることができるため、忙しい人や災害用備蓄品としてとても重宝です。

レトルト食品は、調理済み食品の中では比較的賞味期限が長いのですが、棚の奥に押しやられていつまでも気がつかず期限が切れてしまう人も少なくありません。レトルト食品は賞味期限が過ぎても食べることは可能ですが、注意しなければならないことが数点あります。詳しく解説していきましょう。

レトルト食品は賞味期限が切れても食べられる?

レトルト食品の賞味期限が切れていた場合、食べてよいのか判断に困る人もいるでしょう。結論からいうと、少しの期限切れであれば大きな劣化につながらないので食べることが可能といえます。ほとんどの企業が検査や調査を行い、はじき出した期日よりも早めに賞味期限を設定しています。

そのため、ある程度は期限が過ぎても食べることができるようです。ただし、保存状態が良く容器に何の異常も見られないことが絶対条件です。期限切れの場合食べられるか食べられないかの判断は、保存状態にもよるので個人に任せられるところが大きいといえます。

賞味期限と消費期限の違い

賞味期限とは、製造時とほぼ変わらない状態でおいしく食べることのできる期間を指します。ただし、企業が指定している方法で保存した場合の期間です。食品表示法によると、正しい方法で保存した場合は期限が切れてもある程度の品質が保たれていることがあると書かれています。

つまり、期限が切れていても食べることができる商品もあるという意味になります。それにひきかえ消費期限は、安全に食べることができる期間です。品質が低下しやすい食品に表示され、期限が過ぎたものは食べないようにとの企業の強い意思が見られます。企業が指定する保存方法でない場合は、期限が過ぎていなくても注意が必要です。

食べても大丈夫かどうかの判断基準

期限切れの食品を食べる場合、正しい自己判断が重要です。食品がどのようになっていたら食べない方がよいのでしょうか?チェックポイントを紹介します。

  • ガスが発生していたら食べてはいけません。
  • ガスが発生していないかどうか袋を振ってみて、ブツブツとした感触がないか確かめてください。
  • レトルト食品が入れられている袋を見て、袋に膨らみがないか確認しましょう。
  • 袋を開けてみて悪臭がすれば完全に悪くなっています。
  • においに問題がなくても一口食べてみて変な味や気になる味であれば、食べないようにしましょう。

実際に賞味期限切れのレトルト食品を食べた人の反応

ツイッターを見てみると、食べた後に期限切れだと気がつく人もいます。ほとんどの人が、体調に変化は見られないとしています。期限切れと判って食べる人を見てみると、どのくらいの期限切れだったら食べるかの判断にばらつきがあるようです。

半年ぐらいまでは平気で食べるという人もいれば、半年過ぎたら油が酸化しておいしくないという人もいます。中には、1年前の期限切れでも食べるという人もいました。また、乳製品や卵が含まれていたら食べないというように、原材料を見て判断する人もいるようです。

レトルト食品の賞味期限【種類別】

レトルト食品は調理された食品の中では比較的賞味期限が長く、およそ1~2年といわれています。加圧過熱殺菌処理がなされているため雑菌はおらず、容器も光を通さないアルミ箔をラミネートしたものが多いです。そのため、賞味期限の長さはどのレトルト食品も同じと考える人が多いでしょう。

カレーとハンバーグでは使われている材料や調味料が違いますが、この違いがおいしさの長持ち度合いに微妙に影響を与えています。そのため食品によって設定される賞味期限が違っています。

一般的なレトルト食品の賞味期限

スーパーやコンビニではさまざまなレトルト食品が並べられていますが、賞味期限は同一ではありません。ご飯や味噌汁など利用頻度の高い食品をピックアップして賞味期限を紹介します。

味噌汁

味噌汁のレトルト食品は、フリーズドライ製法のものから味噌や具が生のものまでいろいろなタイプのものがあります。賞味期限はタイプによって大きく変わります。フリーズドライ製法の味噌汁は、およそ3年~5年の間常温で置いておくことができますが、生のレトルト味噌汁はおよそ1年未満と短めです。

レトルトハンバーグ

肉や野菜のうま味や風味を長い間保つのは難しいようです。そのため、肉や野菜を原材料とするレトルトハンバーグは、他のレトルト食品よりもおいしく食べることができる期限が短く設定されています。およそ3ヶ月~1年です。全体の中では長い間置いておくことができる食品ですが、年単位で見直す防災備蓄品としては不向きといえるでしょう。

レトルトおかゆ

レトルトおかゆは、胃にやさしい食べ物として人気があります。梅がゆや紅鮭がゆなどいろいろな種類のおかゆが登場していますが、企業が食べて欲しいとする期間は種類によって違い製造後およそ1年~1年半です。冷蔵庫に入れる必要はなく食品棚など常温で置いておくことができます。

レトルトカレー

レトルトカレーの期限は長めに設定されており、およそ2年前後が多いです。企業は、独自で判断した期間の75%をおいしく食べることができる期間と設定することが多いようです。このことから考えると、製造日から2年目が期限切れの場合、2年8ヶ月までは品質が大きく劣化しないと企業が判断したことになります。

ただし、カレーは油分が多い食品です。温度の高い場所に置いていたり期限を過ぎると油分の酸化や劣化が進んでいきます。酸化した油分は健康に良くないので、場合によっては食べないことの判断も必要でしょう。

レトルトご飯

レトルトご飯がおいしく食べられる目安の期限は、製造日からおよそ1年間とされています。忙しい人や便利上購入する人は期限前に食べ終わる可能性が高いのですが、非常用のストックとして購入する人は期限切れに注意しましょう。一般的に期限が切れてもおよそ2ヶ月ぐらいまではほぼ変わらないおいしさで食べることができるようです。

賞味期限が長い理由

気密性のある容器に密封し加圧過熱殺菌処理することで、長い間の保存が可能となりました。国は食品衛生法の中で、レトルト食品は容器の中の微生物が陰性でなければならないと定めています。そこで企業は容器につめた後、最後に中心温度が120℃になるよう設定し4分以上の殺菌を行っています。

その結果、過熱にも強いとされるボツリヌス菌やウェルシュ菌なども死滅し、腐敗の元となる雑菌の排除が可能となりました。

レトルト食品の保存方法

レトルト食品の保存方法はメーカーや食品によっても違うので、パッケージの裏を見て指示通りに行ってください。多くは常温での保存が可能とされています。

常温保存する際の温度

レトルト食品の裏に書かれている保存方法を見てみると、直射日光をさけ常温で保存してくださいの言葉がよく見られます。直射日光を避けた場所とは、食品保管棚など日の当たらない場所のことです。温度は季節によっても違いますが、およそ15℃~25℃ぐらいでしょう。

冷蔵・冷凍しても大丈夫?

レトルト食品で気をつけなければならないのは、雑菌の繁殖です。その点では、常温保存と書かれているレトルト食品を冷蔵庫に入れていても、健康上に問題はありません。ただし、くずで固めたごま豆腐や団子などは冷蔵庫に入れると硬くなってしまいます。温めて食べると問題ありませんが、そのまま食べるにはおいしいとはいえないでしょう。

むしろ、裏の表示を見て冷蔵保存と書いてあるものを常温でおいている場合が問題です。必ず冷蔵庫で保存してください。常温保存とされているものを冷凍保存するのは賛成できません。レトルト食品の中には、冷凍庫に入れると袋の中の水分が膨張し、袋が破れてしまうものがあります。

また、含まれる食材によっては冷凍が不向きなものもあるので、冷凍する場合は含まれる原材料に注意してください。

保存の時に気をつけるべきこと

レトルト食品が長く保存できるのは、加圧過熱殺菌処理で雑菌をなくし気密性のある容器で雑菌の繁殖を防いでいるためです。もしレトルト食品がなんらかの理由で長期間外気に触れていたら、ボツリヌス菌などの繁殖率が高くなります。ボツリヌス食中毒にかかると嘔吐や言語障害が現れ、重症になると呼吸困難になって死亡することもあります。

長い期間置いておく場合は、要冷蔵となっていないか、パッケージに問題がないかなど細心の注意が必要です。

容器や袋に穴や傷はないか

レトルト食品を食べる時は、容器や袋に穴や傷がないかよく確認してください。敗れている場合は通常の惣菜と同じ状態なので、長期に保存していた場合は食べると危険です。容器や袋に問題があれば、賞味期限内であっても食べないようにしましょう。

未開封かどうか

もし冷蔵庫の隅に開封されたレトルト食品が残っていても、口にしないようにしてください。レトルト食品には保存料が入っていないので、開封したら通常の惣菜と同じで保存はききません。一度開けたらその場で食べてしまうのが鉄則です。

レトルト食品の賞味期限に気をつけよう!

調理済みで袋を開けるとすぐに食べることができるレトルト食品は、現在忙しい人や災害用備蓄品として大変重宝されています。すぐに悪くならないのでまとめて購入する人も多いでしょう。そこで気をつけたいのが、パッケージの裏に書かれている保存方法や賞味期限、容器の傷などです。要冷蔵と書かれていたら、必ず冷蔵庫で保存してください。

要冷蔵のレトルト食品を棚に置いていたため、食べた後にボツリヌス食中毒になり救急車で運ばれた人もいるようです。ツイッターでは、期限切れの商品を食べて体調が悪くなった人はいないようですが、体の変化はその日の体調にもよるでしょう。なるべく期限内に食べ終わるようにすることをおすすめします。

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