2019年09月13日公開
2024年09月27日更新
長ネギの栄養と効能を解説!白ネギ・青ネギで栄養は違う?栄養満点レシピも
長ネギは栄養価抜群の体に優しい野菜の代表です。この記事では長ネギの持つ栄養成分をはじめ、白ネギと青ネギの栄養価の違いやそれぞれの効果効能を調査しました。美味しく長ネギを食べられるとっておきのレシピもありますので、最後まで要チェックです!
長ネギの栄養と効能が凄い
鍋やすき焼きに欠かせない長ネギ。スーパーでも一年を通して手に入れやすく、さまざまな料理に使いまわせる万能野菜です。そんな長ネギは昔から病気を治す効能があると言われているほど栄養価が高いことを知っていましたか?この記事では長ネギの素晴らしい栄養価とその効能について紹介します。
長ネギの栄養成分
長ネギには一般的に長ネギを称される白ネギと、緑の部分がメインの青ネギの2種類あります。白ネギはいわゆる根深ねぎのことで、白い部分を主に食用とするため土に埋め陽に当たらないように配慮して育てられたものです。
一方青ねぎはたっぷりと陽の光を浴びた長ネギで、種類としてはわけぎや万能ネギ、あさつきなどがそれに当たります。そのため長ネギと一口に言っても白ネギは単白色野菜、青ネギは緑黄色野菜に分けられ栄養成分が大きく異なります。白ネギと青ネギの栄養成分を比較しました。
白ネギ
エネルギー | 28kcal |
タンパク質 | 0.5g |
脂質 | 0.1g |
食物繊維 | 2.2g |
カロテン | 14μg |
ビタミンE | 0.1mg |
ビタミンK | 7μg |
ビタミンB1 | 0.04mg |
ビタミンB2 | 0.04mg |
ビタミンB6 | 0.11mg |
ビタミンC | 11mg |
ナイアシン | 0.4mg |
葉酸 | 56μg |
カリウム | 180mg |
カルシウム | 31mg |
マグネシウム | 11mg |
リン | 26mg |
鉄 | 0.2g |
紹介した長ネギの栄養成分は可食部100g当たりの栄養成分になります。白ネギにはビタミンBやビタミンC、カルシウム、マグネシウムなどの栄養がバランスよく含まれていることがわかりました。
青ネギ
エネルギー | 31kcal |
タンパク質 | 1.5g |
脂質 | 0.3g |
食物繊維 | 2.9g |
カロテン | 1900μg |
ビタミンE | 0.9mg |
ビタミンK | 94μg |
ビタミンB1 | 0.05mg |
ビタミンB2 | 0.09mg |
ビタミンB6 | 0.12mg |
ビタミンC | 31mg |
ナイアシン | 0.5mg |
葉酸 | 110μg |
カリウム | 220mg |
カルシウム | 54mg |
マグネシウム | 18mg |
リン | 31mg |
鉄 | 0.7g |
ここで紹介した栄養成分は白ネギと同様に可食部100g当たりの栄養成分になります。見ての通り青ネギは白ネギと比較して栄養価が軒並み高いことがわかります。特に強い抗酸化用を持つカロテンやBビタミンCの栄養成分の値はとても高いことに注目してください。
長ネギの栄養の効能
栄養成分がわかったところで、健康に良いとされる長ネギの栄養とそれぞれがもたらす嬉しい効能について解説していきます。
アリシン
長ネギの独特の辛味や匂いの元になっている栄養成分がアリシンです。アリシンは硫化アリルと言われるイオウ化合物の一種で、この一部が体内でアリシンという成分に変化します。
長ネギが栄養豊富と言われるのはこの栄養素アリシンによるものが大きいです。ちなみにアリシンはネギの白い部分が多いほど豊富に含まれていると言われています。つまり淡色野菜に分類される白ネギにより多くのアリシンが含まれているので覚えておきましょう。ここから栄養素アリシンがもたらすさまざまな効果効能を紹介します。
殺菌作用
栄養成分アリシンには強力な殺菌作用があります。特に白ネギには硫化アリルが豊富に含まれているのに加え、非常に揮発性が高いので喉に当てるだけでも強力な殺菌作用と鎮静作用で喉の痛みを軽減してくれます。昔から風邪をひいた時に白ネギを首に巻くといいと言われていますが、実はこれはネギの栄養成分を利用した理にかなった民間療法です。
疲労回復
長ネギには疲労回復に効果抜群の栄養素ビタミンB1とビタミンB2の吸収力をアップさせる働きがあります。また、疲労物質である乳酸を分解する作用があるためWの効果で疲労回復に効果があります。
疲れた時に長ネギの料理を食べると栄養成分が体に作用して、疲労回復を助けてくれます。ビタミンB1を豊富に含む豚肉と長ネギは疲労回復に理想の組み合わせなので、夏バテした時に積極的に食べるとよいでしょう。
血液サラサラ他
長ネギに多く含まれる栄養素アリシンは血液循環をよくする栄養成分でもあるため、血液をサラサラにする効果があります。血の巡りをよくして体を温めたり、発汗を促進して体温の上昇効果も期待できるので免疫力アップにも一役買います。
栄養成分アリシンは血糖値の上昇を抑え消化液の分泌を促す働きもあるので肥満予防や生活習慣病予防を促したり、がんの予防にも効果が期待されています。長ネギの青い部分の裏側に含まれるドロッとした粘液には発がん抑制の栄養成分が含まれているという調査結果もあります。
素晴らしい効能をもたらしてくれるアリシン。この栄養成分アリシンは刻むことによってよりたくさん作られると言われています。そして揮発性が良いため時間とともに消えてしまいますので、長ネギの栄養成分をより摂取したい場合は食べる直前に調理してください。
ビタミンC
長ネギには栄養成分を見てもわかるようにビタミンCも豊富に含まれています。ビタミンCといえば余分な活性酸素を抑える抗酸化作用を持つなど栄養成分の中でも体に嬉しい効能があることで有名です。ここでは長ネギに含まれる栄養成分ビタミンCの代表的な働きを紹介します。
カゼ予防
長ネギに含まれる栄養成分ビタミンCはウィルスに対する抵抗力を高め、免疫力を強化ししてウィルスを撃退したり、治癒を早める働きがあることからカゼ予防にも非常に有効と言われています。
さらに長ネギに含まれる栄養成分アリシンには前出の通り抗菌作用や血の巡りを良くする効能が有るため、体温の上昇を促進し免疫力アップ効果が期待できます。これらの栄養成分によりカゼ予防プラス引いてしまったカゼを治す手助けも期待できます。
美肌
ビタミンCはコラーゲンの生成にも必要な栄養成分なので、美肌を作ってくれたり、シミを予防やアンチエイジングにも効能を発揮します。また栄養成分ビタミンCはメラニンの生成を抑制、抗ストレス作用を持つ副腎皮質ホルモンの合成促進、栄養成分である鉄分の吸収を高める働きも担っています。
栄養成分であるビタミンCは長ネギの白い部分により含まれていると言われています。美肌やアンチエイジングの効能を求める方は、白ネギの部分を積極的に食べることをおすすめします。
カルシウムで骨の健康
長ネギの栄養成分表で見てわかるように長ネギにはカルシウムも含まれています。カルシウムは骨や歯を形成する非常に重要な栄養成分で、万が一不足してしまうと骨粗そう症になったり肩こりや腰痛を引き起こす可能性もあります。
また精神を安定させるためにも非常に効果のある栄養成分なので、カルシウム不足の人はイライラしがちと言われています。心身ともに健やかに保ってくれる重要な栄養成分であることは間違いないので、長ネギをたくさん食べるのは非常に有効と言えます。
カリウムで血圧の抑制と高血圧予防
長ネギに含まれる栄養成分の中にあるカリウムは細胞の浸透圧を維持したり、水分を保持するために重要な役割を果たしています。カリムは腎臓でナトリウムの再吸収を抑制し、尿へ排出させるため上がってしまった血圧を下げる効能があります。
普段から高血圧気味の方は長ネギに含まれる栄養成分であるカリウムをコンスタントに摂取しましょう。高血圧は脳梗塞などの非常に重篤な病気を引き起こす引き金になるので、気をつけたほうが良いです。
カロテンで抗酸化作用
長ネギの栄養成分の中で特に青ネギに多く含まれているカロテンは体内でビタミンAに変換され皮膚や粘膜を健康に保ったり、さまざまな細胞の増殖や分化に寄与する効能があると言われています。
また視力を維持する効能もあり、目の疲れやドライ予防にも効果があるという報告もあります。若々しさを保つアンチエイジングを意識している方は、青ネギを日常から食すのがおすすめです。
食物繊維で便秘解消
長ネギには栄養成分食物繊維も豊富に含まれています。特に不溶性食物繊維が多く、腸のぜん動運動を活発にし消化管を通過する運動を短縮させる効果があります。また消化管内で水分をたっぷり抱え込み便の容積を増加させ排泄を促進します。
長ネギに含まれる栄養成分である食物繊維は便秘解消にも非常に有効な働きをするので、便通に悩んでいる方におすすめです。
長ネギの栄養満点レシピ
素晴らしい栄養をたくさん持っている長ネギ。毎日の食生活に取り入れるために、長ネギを使った栄養満点レシピを紹介します。どれも美味しいと評判のものばかりなので、ぜひ気軽に作ってみてください。
長ネギのポン酢マリネ
- 長ネギ 2〜3本
- ごま油 大さじ1
- Aぽん酢 大さじ2
- A砂糖 小さじ1と1/2
- タッパーに材料Aの調味料を合わせておきます。
- 長ネギは3~4センチの長さに切ります。
- フライパンにごま油を熱し、あまりいじらないように中~強火でこんがりと焼き色がつくまで両面焼きます。
- 焼けたものからタッパーに入れ、長ネギを全部入れたら軽く混ぜます。
- そのまま30分くらい漬けたら出来上がりです。
鶏肉と長ネギのねぎま炒め
- 鶏胸肉 350g
- 長ネギ 1本半
- サラダ油 大さじ1
- A醤油 大さじ2
- A酒 大さじ2
- Aみりん 大さじ2
- A砂糖小さじ2
- 片栗粉 大さじ1
- 鶏胸肉は一口大に切り塩胡椒少々と酒少々ふって5分程おきます。
- 片栗粉大さじ1をもみこみます。
- 長ネギは3〜4cm長さに切り、材料Aを混ぜ合わせておきます。
- フライパンにサラダ油大さじ1/2を入れて熱し、鶏肉を焼いて取り出します。
- サラダ油大さじ1/2と長ネギを入れて、長ネギを転がしながらこんがり焼きます。
- 鶏肉を戻し入れ、材料Aを加えて全体をからめて汁気がほぼ無くなるまで炒めたら出来上がりです。
豚のネギ巻き照り焼き風
- 豚ロース肉 100g
- 長ネギ 1本半
- 醤油 小さじ2
- 日本酒 大さじ1
- みりん 大さじ1
- 黒胡椒塩 少々
- 七味唐辛子 少々
- 長ネギは外側の皮を一枚取り除き、同じ長さの3本に切り分けます。
- 長ネギに豚肉を丁寧に巻きつけ、軽く塩・胡椒を振ります。
- フライパンに油を敷き、豚肉を巻いた長ネギに満遍なく焼き色をつけていきます。
- 焼き色がついたら、酒を加え蓋をして蒸し焼き状態にし、中までじっくりと火を通します。
- 醤油とみりんを加え、煮詰めながら豚肉の表面に絡めていきます。
- 焼きあがったら一口大に切り分け、好みで七味を掛けたら出来上がりです。
万能ネギ味噌
- 青ネギ 70g
- Aみそ 50g
- A砂糖 大さじ1
- Aみりん 大さじ2
- A醤油 小さじ1/2
- A酒 大さじ2
- ごま油 少々
- 青ネギは小口切りに、材料Aはすべて合わせて混ぜておきます。
- フライパンにごま油を適量入れ、強火で青ネギを炒めます。
- 青ネギがしんなりしてきたら材料Aを加え、水分を飛ばしながら炒めたら出来上がりです。
長ネギのヘルシーグラタン
- 長ネギ 2本
- A絹ごし豆腐 150g
- A絹ごし豆腐 150g
- とろけるチーズ 適宜
- パン粉 少々
- 長ネギは5cmくらいのぶつ切りにします。
- 絹ごし豆腐は耐熱皿に乗せてラップをせずにレンジで2分ほど加熱し水を切っておきます。
- フライパンで表面に焼き色がつくまでネギを焼きます。
- 耐熱皿にネギを並べ、材料Aをよく混ぜたものを乗せチーズと少々のパン粉を乗せます。
- トースターで焼き色がつけば出来上がりです。
長ネギの栄養効果は驚くほど豊富!
今回は長ネギの栄養成分とそれがもたらす効果効能についてまとめました。長ネギは昔からネギを食べれば医者いらず、と言われるほど栄養価の高い野菜の代表です。長ネギは中国では漢方として重宝されていた歴史もあるほど体にいい栄養がたっぷり含まれ、風邪のひきはじめの特効薬とされていたそうです。
スーパーでも安価で手に入りやすいので、これからは食事に積極的に取り入れていきましょう。記事の最後には長ネギを使った絶品レシピも紹介しているので、ぜひ参考にして栄養たっぷりの食生活を送りましょう!