パン用語「クラム」と「クラスト」とは?パン用語の基本を知ろう!

クラムとクラストというパン用語の意味は分かりますか?パンづくりやパンに関連した用語は多くの言葉があります。パンを作ろうとしたときに意味が分からない用語がたくさんでてきたという経験がある方もいるでしょう。今回はクラムとクラストという用語の意味について紹介していきます。それ以外にも基本のパン用語を紹介していきますので、パンに関する知識を増やしてパン作りに挑戦してみてください。

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目次

  1. 1パン用語の意味と役割を知って上手なパン作りをしよう
  2. 2クラムとは?
  3. 3クラストとは?
  4. 4クラムやクラスト以外のパン用語
  5. 5クラムとクラストの仕上がりでパンの味が決まる!

パン用語の意味と役割を知って上手なパン作りをしよう

パンに関するブログを読んでいたりパンの作り方を読んでいると意味が分からない用語が出てきたりしませんか?パン作りを始めようと思ったらパンの専門用語を知っておかないと意味がわからずに挫折してしまうかもしれません。

パンの用語は種類が多いですが、知ってしまえばパンの作り方を見ても理解ができているのでスムーズに頭に入ってくることでしょう。今回はクラムとクラストというパン用語についてと、その他にもいろんなパン用語を紹介していきます。

クラムとは?

まずはクラムとはいったいどのような意味のパン用語なのかを知っていきましょう。聞いたことがない方が多いかもしれませんが、とても身近な用語です。意味を知っていたら知識を披露することもできるでしょう。

パンの柔らかい部分

パンには柔らかくて白い部分があります。食パンの白い部分も同様で、この部分がクラムです。クラムという用語を知ったのなら白い部分がふわふわ、白い部分がもっちりしてて美味しい、中がしっとりしているなど使わずにクラムと言ってみてください。

クラムがもちもち、クラムがしっとりしている、クラムがぱさついている、クラムのキメが粗いのように使われています。パンの白い部分はクラムと覚えれば簡単でしょう。

クラムの気泡はグルテン膜

クラムのパンの白い部分には気泡を見ることができます。パンの内側はスポンジ状で弾力があります。なぜこのような仕上がりになるのかと言うと、粘弾性のあるグルテン組織がパン生地の中に気泡を作り、焼くときにグルテンが熱で固まりスポンジ状が維持されるからです。

この気泡のある白くてスポンジ状の部分がクラムです。パンの酵母が発酵する際には炭酸ガスがグルテンの膜にキャッチされながら膨らんでいきます。このようにしてパンが膨らんでいくのですが、膨らんだグルテン膜をカットすると気泡になって見えます。

この気泡にも本来の用語があり、すだちと呼ばれます。パンをスライスしたときの断面の気泡の跡は、パンの種類でもいい状態は違います。気泡の大きさや気泡の形、どのように分布しているのかはパンの種類でいい状態が変わってきます。

クラムを楽しむ食パン

一番クラムを楽しむことができるパンは食パンではないでしょうか?クラムを楽しむために生まれた食パンが生まれたといっても過言ではないでしょう。高級な食パンほどきれいな気泡を見ることができます。ふわふわなものやもっちりとしたものなど、いろんな食パンがあります。食パンを食べる際にはクラムにも着目してみてはいかがでしょうか?

クラストとは?

続いてはクラストという用語について見ていきましょう。クラストも私達がパンを食べているときに必ず目にする部分のことです。

パンの外皮の部分

クラストはパンの外側の茶色い部分のことです。食パンだとパンの耳の部分にあたります。外側の焼き色がついた部分でカリッとした食感が魅力です。パンの皮の部分でもあります。

クラストは焼き立てのパンの香りにつながる重要な部分でもあり、皮や表皮と呼ばれることもあるようです。パンのかかとを意味する言葉でヒールと呼ばれることもあるようです。

カラメル化とメイラード反応

小麦粉にはタンパク質と糖質が含まれており、糖質はカラメル化の原料で糖質とタンパク質はメイラード反応の原料です。パンを焼くことでカラメル化とメイラード反応が起こり茶色い焼き色がつきます。簡単に言うと、カラメル化は糖質と加熱で起こる反応、メイラード反応は糖質とタンパク質(アミノ酸)、加熱で起こる反応です。

クラストはパンの外皮を指しますので、クラストがハードなパンは皮がバリっとしているものやカリッとしているものをいいます。パンの皮も柔らかいものがありますが、その場合でも外皮がクラストです。

クラストを楽しむフランスパン

フランスパンはもっともクラストを楽しめるパンではないでしょうか?硬い食感が特徴で、焼き上げると外側クラストはバリバリとしているものの中はふんわりとした食感でギャップがあります。フランスパンはチーズフォンデュにしたりスライスしたフランスパンにいろんなトッピングをしたりと楽しみ方も多いです。

クラムやクラスト以外のパン用語

他にもパン用語は紹介しきれないくらいたくさんあります。いくつかパン用語を紹介していきますので、知識を増やしてみてください。

クープ

パンのクラスト(外皮の部分)がメリっと割れている部分を見たことがあるかと思います。この切り込みのことをクープといいます。クープをいれることでパンがバランスよく膨らみボリュームがでます。見た目もおしゃれになるという目的もあります。

クープがきれいに揃っていると見た目もきれいですし火の通りもバランスがよくなるので、しっかりとパンの美味しさが引き出されます。

エッジ

クープのメリっとした部分が黒く焦げているのを見たことはないですか?クープのメリっとした部分で波線になっている部分がエッジです。切り込みを入れるとパンが膨張していくときにメリっとめくれるように広がっていきます。その立ち上がった部分がエッジです。

バケッドなどのハード系のパンはエッジが立ち上がっているものの方がよりバリっとした食感を楽しめるようです。

リッチとリーン

リッチとリーンはパンのタイプを表しています。パンに使っている材料が少なくてシンプルなものはリーンと言われます。例えばバケッドやライ麦パンなどで、パンの酵母・粉・水・塩を混ぜ合わせただけのシンプルなものをリーンパンといいます。

反対にリッチタイプのパンはクロワッサンやブリオッシュ、デニッシュなどがあります。パンの材料には卵や砂糖、バターや乳製品を多く配合して作られています。

ハードとソフト

ハード系のパンはクラスト(パンの外側)がバリバリ・パリパリ・カリカリした硬い食感が楽しめるパンです。バケッドのようなパンはハード系のパンと言われます。また先程のリッチとリーンだとリーンタイプのパンはハード系が多いです。

反対にソフト系は柔らかい食感で口溶けがいいです。砂糖やバターが多く入っているパンはリッチタイプのパンで食感も柔らかいものが多いです。

老化

老化は焼き上がったパンがパサパサになって硬くなる現象です。中種法のパンは油脂や砂糖を多く配合したパンで老化は遅い傾向にあります。冷蔵庫の温度は5℃前後ですが、この温度はパンの老化を最大限に早めてしまいますので、パンを保存する場合には冷凍保存を活用するといいでしょう。

老化したパンは風味も味も落ちてしまいますので、食べる場合にはトースターなどで焼くことでデンプンが再糊化し食感と風味がよくなるでしょう。

直焼き

パン生地を焼くときには天板やパンケースに入れて焼いたりしますが、直焼きは窯の火床に直接置いて焼きます。方や天板を使わずに窯の焼き床の上に直接パンの生地を置いて焼いていきます。

直焼きしたパンはハースブレッド(直焼きパン)と呼ばれたりします。火床はハースとも言われます。リーンタイプのパンであるフランスパンなどはほとんど直焼きで作られているようです。

窯伸び

窯伸びはオーブンスプリングとも言われます。オーブンに入れるとすぐにパンの生地の発酵が進みます。入れる前と比べると20%~30%程度膨張しますが、これを窯伸びと言います。窯伸びによる亀裂が外側にあるパンは上手に窯伸びができたという証拠です。

ルヴァン

ルヴァンはフランス語で発酵種という意味で、余分なものを使わずに小麦粉に付着している菌を培養させたものです。小麦本来の香りや甘み、酸味が特徴的です。

カスクルート

バケッドなどの棒状のフランスパンの中にチーズやハムを挟んだもののことを言います。

クラムとクラストの仕上がりでパンの味が決まる!

今回はクラムとクラストというパンの用語について解説していきました。他にもいろんなパンの用語を紹介していきましたが、紹介した以外にも多くの用語があります。パンの作り方ではいろんな用語が出てきて分からないものもあるでしょう。パンの知識を深めるために今回紹介した以外の用語も調べてみてはいかがでしょうか?

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