フランス料理メニューの名前は?フレンチコースの用語と構成を解説!

フランス料理はおしゃれな料理の代表格となっていますが、よくわからないメニューが多いのも事実です。そんなフランス料理を楽しむ上ではやはりメニューの用語や構成、そして食べる順番などをしっかりと頭に入れておきたいものですが、ややこしくてなかなか覚えられないという人も多いでしょう。今回は、そんなフランス料理各メニューの名前と内容、全体の構成や食べる順番なども徹底解説するので、おしゃれなフレンチをより楽しむための参考にしてみてください。

フランス料理メニューの名前は?フレンチコースの用語と構成を解説!のイメージ

目次

  1. 1フランス料理のメニューを知って優雅に食事を楽しもう
  2. 2フランス料理について知っておこう
  3. 3フランス料理のメニューの名前「前菜」
  4. 4フランス料理のメニューの名前「メインディッシュ」
  5. 5フランス料理のメニューの名前「デザート」
  6. 6フランス料理のよく聞く用語を覚えよう!
  7. 7フランス料理メニューの構成や順番とは?
  8. 8フランス料理メニューを極めてもう困らない!

フランス料理のメニューを知って優雅に食事を楽しもう

フランス料理といえば格式高く優雅というイメージも定着していますが、実際にレストランなどでフランス料理を食べる際にはどの料理がどんな名前であり、メニューがどのような構成になっておりどのような順番で食べるべきなのか困ってしまう人も多いでしょう。フランス料理に憧れるという人は多いですが、用語などからわかりづらいために敬遠してしまうことも少なくないですが、フランス料理は予想以上に身近とも言われています。

フランス料理の名前や構成、食べる順番、そして各料理が具体的にどんなものかということを把握していけば、かなりフランス料理が身近で楽しみやすいものになるかもしれません。今回は、そんなフランス料理を優雅に楽しみために知っておきたい料理の名前・用語やメニュー構成などについて詳しくみていきます。フランス料理の概要からデザートにいたるまで各メニューがどんな料理なのかも含め、フランス料理を掘り下げましょう。

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フランス料理について知っておこう

フランス料理にはさまざまなメニューがあり、それぞれの具体的なメニューやそのメニューを食べる順番なども理解していきたいものです。その前にまず基本的な構成や本場のフランス料理と日本風のフランス料理の違いなども把握しておきたいものですが、果たしてフランス料理とはどのような料理なのでしょうか?その概要やコースの基本構成・流れをチェックしていきますが、地方によってメニューが異なる点も覚えておきましょう。

フランス料理の特徴は?

フランス料理というのは世界的にみてもかなり有名で評価されている料理のひとつであり、トルコ・中華と合わせて世界三大料理と言われることも多いです。原型として宮廷料理であったために格式豊かなイメージもありますが、実際にコース料理で楽しまれることが多いです。肉料理から魚料理などのメインはもちろんですが、前菜やスープなども野菜を含めた素材の味を活かし、ワインとの相性がよいものを作ることになります。

鴨肉のコンフィやエスカルゴなどはフランス料理の代表格というイメージもありますが、オリーブオイル・ニンニク・玉ねぎなどをベースにしたものが多く、フォンと呼ばれる出汁やブイヨン、いわゆるホワイトソースであるベシャメルなどフランス料理発祥のソースも多いです。また、ワインは料理と合わせるだけでなく煮込み料理などに使用することも多く、また、バターやチーズなどが重要というのもフランス料理の特徴です。

フランス料理の主なコースの流れ

フランス料理はコース料理というイメージが強いですが、レストランなどで楽しむ場合にはその順番なども含めてしっかりと把握しておきたいものです。フランス料理のコース料理でまず提供されるのが食前酒であるアペリティフと小前菜であるアミューズです。それからアントレと呼ばれる前菜が出されるという順番ですが、このアントレは胃腸の調子を整えるためのものであり、塩味や酸味が強めの軽い料理が多いです。

それからポタージュなどのスープ、グラニテあるいはソルベと呼ばれる氷菓がお口直しとして出されます。この後にヴィヤンドと呼ばれる肉料理が提供されますが、もちろんメインディッシュは魚を使ったもののこともあります。ここまでが基本的なフランス料理のコースの順番となりますが、この後にフロマージュと呼ばれるチーズ、そしてケーキ類などのデザートとカフェと呼ばれるコーヒーがリラックスのために提供されます。

もちろんこれはあくまで基本的な流れであり、一部何かが加わったり一部何かが除かれたりということは案外多いものです。また、パンなどは序盤に提供されて食べるごとにお代わりが出されるというレストランもあります。また、日本のフランス料理と本場のフランス料理には若干の違いがある上に、同じフランス国内でも地域性などがあります。

本場と日本のフランス料理の違いは?

基本的なコース料理の流れ・順番というのはお伝えした通りですが、フランス料理に関して気になる点としては本場のフランス料理と日本で一般的に親しまれているフランス料理の違いも挙げられます。フランス料理が日本に伝播したのは明治維新後のことであり、それから現在の形に至るまでには1970年代以降のホテル料理人の活躍がありました。まず、本場フランスで提供されるチーズが日本では提供されないことが多いです。

また、フランスではブルゴーニュ地方の料理やプロヴァンス地方の料理など地方ごとに特色がありますが、日本ではこれらのスタイルが混在しているケースが多いです。時にはウサギやカエルなど珍しい食材が提供されることもあるフレンチですが、日本の場合にはそんな素材はもちろん味付けに関しても全ての材料を安値で揃えるのが難しいために省略されたり代替されたりするケースも珍しくないようです。

フランス料理は地方ごとにメニュー様々

お伝えしたようにフランスでのフランス料理と日本でのフランス料理には違いがありますが、日本でのフランス料理にも特に定番の鴨肉のコンフィや白身魚のポワレなどに関しては、本場超えと言われるほど美味しい名店の味もあるものです。また、フランス料理は一概にこういうものだと決められないとも言われていますが、それは地方ごとにさまざまなメニューがあり、地方の特色というのが和食などに比べてもかなり強いのです。

例えばブルゴーニュ地方はワインが有名ですが、赤ワイン煮込みなどの料理の他に、エスカルゴという名物料理があります。この地方はドイツ料理の影響も受けていますが、一方のリヨンなどの南東地方では川魚料理やラクレット、ブイヤベースなどが特徴的です。また、南勢地方ではトリュフやフォアグラなどの高級食材を使う傾向が強いなど、同じフランスでも違う国の料理のように感じるほどに特色が異なるのです。

フランス料理は旬の食材も使う

フランス料理の特色としては、ときに旬の食材を活かした料理も楽しむということも挙げられます。日本でも牡蠣を食べる文化がありますが、フランスにもあります。そして日本同様にやはり冬の時期が旬となっているようです。また、カブや芽キャベツなど野菜類に関しては特に旬が限定的なので、季節ごとに前菜やメインに添えられる野菜料理というのはかなり変化するものです。

また、トリュフなどの高級食材だけでなくセップ茸などキノコもさまざまな種類を使うフランス料理ですが、これらも特に旬のものをうまく使う傾向が強いです。和食というのも四季折々の楽しみ方ができるのでこの点はフランス料理にも共通していますが、日本のフランス料理では日本の旬の素材を使用したアレンジフレンチなどが楽しめることもあり、それはまた新たな食の可能性を示しているとも言えます。

フランス料理のメニューの名前「前菜」

フランス料理のメニューはメインディッシュやデザートメニューなども含めて用語を理解した上で、その構成・順番も把握しておきたいものです。主な構成の中でも難しそうな名前のことが多いのが前菜メニューですが、フランス料理の前菜メニューの気になる名前はどんな料理なのでしょうか?想像できそうで想像しきれない難解なメニューも含めて、フランス料理の前菜をチェックしていきましょう。

アスパラガスの濃厚料理「アスペルジュ・ソース・ムスリン」

数あるフランス料理の中でもアスペルジュ・ソース・ムスリンは、アスパラガス好きにはたまらないメニューでしょう。茹でたアスパラガスにムスリムソースと呼ばれるソースをかけたシンプルな料理です。ムスリムソースは卵・酢・塩胡椒にバターや生クリームを加えて混ぜたものです。

オランデーズソースに生クリームを加えたものがムスリムソースであり、そんな上品なソースに高級野菜の代表格であるアスパラガスを組み合わせたアスペルジュ・ソース・ムスリンは、野菜とソースを組み合わせただけなのにおしゃれというまさにフランス料理らしい前菜だと言えます。

白身魚と野菜のうまみたっぷりのスープ「スープ・ドゥ・ポワソン」

フランス料理の構成の中で前菜にはスープを楽しむことも多いですが、中でもスープ・ドゥ・ポワソンは魚のアラを使った旨味たっぷりの濃厚スープです。和食でもあら汁というのはたまらない美味しさですが、そのフランス料理版であるスープ・ドゥ・ポワソンは、アクを取らずに作るのがポイントです。

基本的な材料としては人参・セロリ・玉ねぎなどを使用し、白ワインなども加えたフランス料理らしいベースに、好きな人はとことん好きな魚のアラの旨味が詰め込まれたスープとなります。アクはとらずに最後に丁寧に漉して、バゲットなどと一緒に食べましょう。

フランス料理のメニューの名前「メインディッシュ」

フランス料理の用語の中でも確実に知っておきたいのは、レストランに行ったらどれかは確実に食べることになるメインディッシュではないでしょうか?フランス料理の中でも確実に知っておきたいそれぞれの代表的なメインディッシュがどんな料理なのかをチェックしていきましょう。お肉料理から魚料理まで、これさえおさえておけばまず大丈夫だというフランス料理の代表的メインディッシュは必見です。

タラの淡白さとソースが絶品「カビオ・アオリ」

フランスカタルーニャ地方でよく使われているソースがアイオリソースですが、そのアイオリソースを使い淡白なタラと組み合わせた人気メインディッシュがカビオ・アオリです。カビオ・アオリは淡白ながらもかみごたえがあるタラに対してニンニクやオリーブオイルなどを組み合わせたアイオリソースを組み合わせることで、絶妙なバランス感を楽しめる魚料理となっています。

そんなカビオ・アオリはミニキャベツやジャガイモのピューレなどと一緒に提供されることが多く、おしゃれな魚料理の代表格とも言えます。白味魚を洗練させた味わいで楽しめるのがフランス料理の特徴のひとつであり、カビオ・アオリは特に人気です。

鴨料理は定番中の定番「コンフィ・ド・カナール」

コンフィ・ド・カナールは鴨料理の中では定番中の定番として知られているものであり、フランス南西部の郷土料理のひとつとして人気を博しています。低温のオイル煮であるコンフィはフランス料理の用語の中でもマストで知っておきたいですが、コンフィ・ド・カナールはコンフィの代表格であり鴨肉を鴨の脂で加熱したものです。

ローリエやタイムなどのハーブを振りかけたものが多く、リッチなだけでなく爽やかな味も楽しめます。この用語を聞いたことがなくとも、レストランで鴨肉のコンフィを食べたことがあれば、それはコンフィ・ド・カナールだったかもしれません。

豚肉料理の定番は親しみやすいソテー「ポー・ソテ」

フランス料理の肉料理といえば鴨肉料理が代表的ですが、豚肉料理としてはポー・ソテが定番です。ポー・ソテは名前から想像できる通りポークソテーのことであり、玉ねぎとオリーブオイルなどと一緒に炒め、ブイヨンなどで塩気を加えたものが一般的です。

その上で白ワインなどを使い炒めていくこともありますが、ワインのアルコール分はしっかり飛ばすこと、焼き色がつくまでしっかり加熱することなどがポイントです。鴨肉よりも豚肉派の人は自分で作ってみてもよいでしょう。

シンプルだからこそ食材の旨みが楽しめる「ステック」

フランス料理の用語の中でステックというのは、英語のステーキのことを指します。アメリカンスタイルほど豪快ではありませんが、お肉を焼いた上で塩胡椒のみ、あるいはマスタードをつけて食べることが多いです。レアめに焼くのがフランス料理流だとも言えます。

そしてステックフリットというステーキとポテトの組み合わせも定番であり、フレンチフライとレアめのステックというシンプルな組み合わせはフランスの国民食でもありますが、日本人でも間違いなく楽しめることでしょう。

繊細な魚料理も忘れてはいけない「フィレ・ド・バー」

フランス料理のメインディッシュの中でも、繊細で上品な魚料理として知られているのが、フィレ・ド・バーです。フランス料理ではタラなどと同じくらいスズキを使用しますが、フィレ・ド・バーはスズキをシンプルにソテーにしたものです。

あくまでスズキをほろほろとした柔らかい身の状態でシンプルに楽しむ料理であり、味付けはシンプルな塩味のみであることが多いです。ちょっとした野菜が添えられて提供されることもありますが、あくまでスズキ自体は白味魚本来の繊細さを楽しむものとなっています。

フランス料理のメニューの名前「デザート」

フランス料理はメインディッシュが特に紛らわしい用語が多いためにまずはメインディッシュについてしっかりと理解を深めたいものですが、やはりおしゃれで可愛いデザートについても忘れるわけにはいきません。フランス料理の中でもデザートは洋菓子店などでもよく見かけるものがありますが、正式名称とその名前が一致しないことも多いので、ここでまとめて覚えてしまいましょう。

洋梨のおしゃれデザート「ポワール・ベル・エレーヌ」

ポワール・ベル・エレーヌは洋梨を使ったデザートであり、アイスクリームとチョコレートソースと合わせて楽しみます。洋梨は皮をむいた上で白ワインと砂糖でポーチし、その上で冷やしてアイスとチョコと合わせたものとなります。最後にアーモンドスライスをあしらったタイプも多く見かけます。

その名前の由来は美しきエレーヌというオペレッタであり、芸術と結びつきのあるデザートというのはなんともフランスらしいポイントだとも言えます。チョコやアイスとの絶妙なバランスを楽しめるポワール・ベル・エレーヌは、洋梨が好きな人にはたまらないデザートに違いありません。

濃厚チョコとアイスが絶妙「タルト・オ・ショコラ」

フランス料理のデザートの中でも、タルトは欠かせないものですが、名前の通り濃厚なチョコレートを使ったタルトは、間違いのない味わいとなっています。カカオ分が高いチョコレートをムースにして焼き上げたタルトであり、ココア生地と濃厚なチョコムースとの濃厚なバランス感が魅力的です。

タルト・オ・ショコラはとにかく濃厚なチョコレートのデザートを楽しみたいという人にはぴったりのフランス流デザートとなっています。自分で作るというときにも、とにかくシンプルな材料を使用して本場流の濃厚なものに仕上げるようにしてみてはいかがでしょうか?

シュワッと柔らかな口どけ「ムース・オ・ショコラ」

チョコレート系のフランス料理のデザートメニューとしては、ムース・オ・ショコラも外すわけにはいきません。フランス料理のデザートメニューの中でもクリスマスの定番として知られているムース・オ・ショコラは、濃厚なチョコレートムースをダイレクトに楽しめます。

メレンゲ・生クリームとカカオ分の高いチョコレートなどを組み合わせ、絶妙な質感にしつつ濃厚すぎるのではというくらい濃厚に作るのがフランス流と言われています。食事の順番的には最後に赤ワインと一緒に楽しむのもおすすめですが、アーモンドなどをあしらったものもおすすめです。

フランス料理のよく聞く用語を覚えよう!

フランス料理の主な人気メニューをメインディッシュからデザートまでチェックしてきましたが、特定の料理名だけでなく、どんな具材を使うかなどは自由な料理の用語なども覚えておきたいものです。ポワレやコンフィなど具材ごとに違った味が楽しめるフランス料理のよく聞く用語の意味とはどんなものなのでしょうか?おしゃれな用語が多いからこそ、響きだけでなくその意味も含めてしっかりとインプットしてみてください。

「ポワレ」は蒸し焼きの料理

ポワレは深鍋に少量のフォンを入れて蒸し焼きにする調理法の総称であり、元々は肉料理に使われていた手法であるものの、近年では魚料理に使われることが多いです。スズキのポワレや舌平目のポワレなどが代表的なものですが、ムニエルとはあくまで違い小麦粉は使用しません。

そんなポワレの特徴の一つとしては、調理途中で出てきた油を食材にかけながら加熱していくということが挙げられます。こうすることで表面がパリッと香ばしく仕上がる一方で、中身は柔らかくジューシーさを出すことができ、この食感のコントラストがポワレの美味しさの秘訣です。

「コンフィ」は低温のオイルで煮た料理

コンフィはフランス料理の調理法の中でも特に定番中の定番と言えるものかもしれません。焼くというよりも低温のオイルで煮るという調理法がコンフィであり、既述のコンフィ・ド・カナールなど鴨肉をコンフィにするのはフランス料理の定番です。鴨肉以外では、ガチョウやアヒルなどのお肉も用います。

揚げ物にならないような低温で調理するのがコンフィ・ド・カナールですが、実はデザートにもコンフィという用語は用いられます。デザートのコンフィは果物の砂糖漬けのことを指します。いずれのコンフィも、保存食としての側面がもともとは強い料理となっています。

「テリーヌ」はパテに野菜を合わせて固めた料理

テリーヌもフランス料理の中でもよく聞く用語のひとつであり、パテなどと混同しやすいですが、テリーヌは本来土鍋そのものを指す用語です。そしてこのテリーヌを使って作った料理もテリーヌと呼ばれますが、パテはこの型から取り出したものです。豚肉の背脂を使い、レバーなどをメインの具材とすることが多いです。

そこに細かく刻んだ野菜や香辛料なども含めて固めて作られますが、テリーヌを1cmほどの厚さにカットしたパテはフランス料理の前菜として提供されることが多いです。具材と脂の割合は2:1で固めるのが王道とも言われています。

「グリエ」は網焼き料理

フランス料理のグリエとは英語のグリルに通じているように、網焼き料理のことを指しています。対象となる具材は肉や魚など幅広く、炭焼きや直火であることもありますが、網を用いて焼くことになります。近年では特にグリヤッドという網の調理器具を用いて作ったものを指すことが多いです。

そんなグリエは肉料理の場合には余分な脂が落ちてさっぱりめに味わえるという特徴がありますが、ハーブ類を一緒に焼く場合にはその香りを高くできるというメリットもあります。さらにほどよく焦げ目をつけることなども可能であり、熱をうまく活用できる調理法です。

「フリカッセ」はホワイトソース煮の料理

フランス料理の中でも特におしゃれな用語として聞いたことがある人も多いフリカッセですが、フリカッセはフランスの家庭料理のひとつであり、ホワイトソースを使った煮込み料理となります。バターで玉ねぎをしっかり炒めた上で、そこにメインを絡めて加熱します。さらにワインやブイヨンなども入れ、最後に生クリームを入れて煮込みます。

玉ねぎを焦がさずに白い色と保つのがポイントですが、シチューのように全体を楽しむ煮込みというよりも、あくまでチキンなどのメインの具材にホワイトソースをかけて楽しむ料理となります。

「ラタトゥイユ」は夏野菜のトマト煮込み

ラタトゥイユはフランス料理の中でも日本人にとって馴染み深いもののひとつだと言えますが、ラタトゥイユはニースの伝統料理で夏野菜をトマトなどで煮込んだものとなります。玉ねぎ・ナス・ズッキーニなどが定番の具材であり、まずはニンニクとオリーブオイルで炒めます。

その上でトマトを加えて、ハーブやワインなども入れてしっかり煮込んでいきます。元々刑務所で提供されていた料理ですが、ローリエやオレガノなどのハーブが効いた味わいはたまらなく美味しく、特に新鮮な野菜で作ったときには抜群の美味しさです。

「フロマージュ」はチーズのこと

フロマージュもよく聞くフランス料理の用語ではありますが、お菓子のイメージが強いものの本質的にはチーズそのものを指す言葉となっています。特に北フランス原産のフレッシュチーズであるフロマージュ・ブランなどが有名であり、ヨーグルトのようにして食べられることもあります。

もちろんあくまでフロマージュという言葉自体がチーズを指すので他にもさまざまなフロマージュがありますが、日本の洋菓子店などではフロマージュだけでチーズケーキを指すこともあるので注意が必要な用語だとも言えます。

「ケークサレ」は甘くないご飯ケーキ

ケークサレというとかなり甘そうなスイーツのイメージもありますが、ケークサレは実は甘くないご飯ケーキのことを指す用語なのです。食事系パンケーキなどが流行っていますが、野菜やハムなどを入れたパウンドケーキのようなケークサレは、朝食にもぴったりです。

しっとりとしたケーキ生地の中にお肉や野菜などが入っているケークサレは、ほどよい塩味で楽しむのが王道です。サレはフランス語で塩のことを指し、まさしく塩ケーキというわけですが、その可愛らしい見た目はピクニックにもぴったりです。

フランス料理メニューの構成や順番とは?

ここまでフランス料理のさまざまなメニュー・用語についてみてきましたが、それぞれの用語の意味や内容などがわかったところでは、構成や順番などについても理解を深めておきたいものです。全体の構成や食べる順番を把握しておけば、いざフランス料理をレストランで食べるというときにも困らないでしょう。紛らわしいポイントも含めて、フランス料理メニューの主な構成や順番などもチェックしていきましょう。

食前酒について知っておこう

フランス料理の基本的な構成・順番はすでにチェックした通りですが、その構成の中で具体的にどの料理がどのような役割を担っているのかも知っておけば、かなり楽しみ方が広がるでしょう。まずコース料理の冒頭で提供される食前酒はアペリティフと呼ばれていますが、食前酒が提供される意味合いとしては胃を適度に刺激して食欲を促進するということが挙げられます。

そんな食前酒としては、辛口のシャンパンやあっさりめの白ワイン、りんごのワインであるシードルなど白ワイン系が一般的です。カクテルであればミモザやキールロワイヤルなどやはりワインベースのものが多いですが、ジントニックなど爽やかめのものであれば好きなものを頼むのもアリです。

口ならしのはじまり料理「アミューズブーシュ」

フランス料理において食前酒の後に提供されるメニューが、アミューズブーシュです。これは前菜であるアントレの前に出される小前菜とも呼ばれるものであり、日本語では突き出しなどと呼ばれることもあります。これは口慣らしのために提供されている料理で、スプーンの上に少しのった料理や少量のパン、魚を一切れ綺麗に盛り付けたものなどが一般的です。

どれも一口か二口で食べきれるようなものであり、味的には口慣らしという目的のためかやや強めであることが多いです。このアミューズはそこまで伝統やルールなどがあるわけでなく、シェフの裁量が発揮される部分でもあります。食前酒と一緒にこのアミューズブーシュを食べ、前菜に備えるというわけです。

見て楽しいおつまみにもなる「前菜(アントレ)」

小前菜であるアミューズの後には、前菜であるアントレが提供されます。これがいわゆる一般的に知られている前菜であり、つまり主菜の前に楽しむ比較的量の多い料理となります。アントレはフランス語で入り口を意味する言葉であり、内容としてはソースとともに楽しむ軽めの肉料理であることが多いです。

視覚的にも綺麗で楽しめるものが多く、これだけでお腹がいっぱいになるということは少ないもののちょっとしたおつまみとして最適であり、メインディッシュへの期待を駆り立ててくれます。中にはエスカルゴなどをこのアントレで提供しているというお店もあります。この前菜がオードブルと呼ばれる場合には、小さな料理が数品皿にのっていることが多いです。

「スープやポタージュ」で楽しみが高まる

前菜に続く順番で楽しむことになるのが、スープやポタージュです。フランス料理の構成においてスープというのはやはり欠かせない存在ですが、基本的にコンソメ系のスープであることが多いです。やはりコンソメというのはフランス料理の基本中の基本ですが、一方でポタージュはクリーミーな質感を楽しめます。

野菜やキノコなどを含めたポタージュもあれば、エビのビスクのように魚介系のポタージュが提供されることもあります。このようなスープを一旦挟むことによって、よりメインディッシュへの高揚感が増すという狙いもあります。前菜の時点で出されたパンと一緒に楽しむのもアリです。

「メインディッシュ」は魚と肉の2つ

すでにいくつか代表的なメニューを紹介してきたメインディッシュですが、本場のフランス料理では魚料理と肉料理の両方が提供されるということも多いです。日本に比べるとやはり本場のフランス料理というのは量が多めであり、魚料理からお口直しのソルベなどを挟み肉料理という順番でメインディッシュをがっつり食べることも少なくありません。

魚料理から肉料理の方が消化しやすいためこのような順番になっていると言えますが、お伝えしたように白味魚のメインディッシュなどに加えて鴨肉のコンフィや豚肉のソテー、牛肉のステックなどを合わせて楽しめるのは嬉しいものです。前菜などで肉料理が提供されている場合でも、メインディッシュではよりがっつりとした肉料理を食べることが多いです。

ワゴンいっぱいの「フロマージュ(チーズ)」

フランスでのフランス料理と日本でのフランス料理の大きな違いのひとつとして挙げられるのが、フロマージュの有無です。日本ではフロマージュはケーキのイメージもありますが、実際にはチーズそのものを指し、コース料理に欠かせないものです。肉料理の後に気分を変えるようなイメージで、チーズがワゴンいっぱいにのせられ提供されることが多いのです。

ワゴンで運ばれてきたものの中から好きなものをチョイスできることもありますが、チーズの中には二日酔いを緩和してくれる作用のあるものも多く、ワインなどを大量に飲むときにはチーズを一緒に食べると奏功することもあります。本格的なフランス料理を食べる場合には、ぜひこのフロマージュもメニューから外さずに楽しんでみてはいかがでしょうか?

みんな楽しみおしゃれな「デセール(デザート)」

フランス料理のメニューの中でも、メインディッシュでお腹がいっぱいになったはずなのに皆が楽しみにしているのが、デセールと呼ばれるデザートではないでしょうか?やはり別腹という言葉があるようにデセールはペロリと平らげられてしまいますが、メインのデセールはポワール・ベル・エレーヌやクリームブリュレなど豪華なものが多いです。

そんなデセールの前にちょっとしたアヴァンデセールと呼ばれるものが提供されることもあり、ジェラートやマカロンなどが当てはまります。それからメインのデザートである既述のようなグランデセールが提供され、最後のコーヒーなどと一緒にミニャルディーズが提供されるという順番のことも多いです。尚、デセールとはフランス語で食事を片付けるという意味が含まれているようです。

しめのコーヒーでほっと癒される「カフェ」

フランス料理はデザートに関してもかなり構成が独特ですが、そんなデザートを楽しみつつ最後の締めとして楽しむべきなのがカフェと呼ばれるコーヒーです。プチフールやミニャルディーズと呼ばれる小さなお菓子と一緒に提供されることが多く、リラックス作用があるコーヒーで最後を締めくくるというわけです。

肉料理やフォアグラなどフランス料理には脂っこいものも多いですが、コーヒーには脂肪燃焼作用も期待できます。最後にコーヒーを飲みながら談笑しつつ、食べてきたコース内容を思い出して余韻に浸るのもまたよいものです。このカフェまで含めて、ぜひフランス料理のコース全体を楽しんでください。

フランス料理メニューを極めてもう困らない!

今回は、難しそうに思えるフランス料理メニューについて詳しくみてきましたが、フランス料理について理解を深めることはできたでしょうか?フランス料理というのはかなりおしゃれで美味しいものが多い一方で、用語からして難解そうでありなんとなく身近に感じづらいものです。しかし、その構成や食べる順番なども含めて知識をつけるほどフランス料理の奥深い世界に触れることができ、レストランでの食事もより楽しくなります。

今回紹介したフランス料理の各メニューや用語、構成から食べる順番などをおさらいして、ぜひフランス料理を優雅に楽しんでみてください。中には気軽に家で作れる料理もありますし、レストランでも恥ずかしい思いをせずに済むどころか、心からフランス料理を楽しむことができるでしょう。おしゃれで美味しいフランス料理に関し、よく聞く用語などをチェックして少しでも身近にフランス料理を真髄を感じ取ってみてください。

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