2019年07月02日公開
2024年09月20日更新
てびちはコラーゲンたっぷり!美味しい食べ方が分かるレシピ!
てびちとは沖縄で食べられている郷土料理で、豚の足を使った料理のことです。沖縄県以外ではあま馴染みのないてびちですが、韓国や台湾などではよく食べられています。てびちをおいしく食べるには下処理を丁寧に行うことが重要で、正しく下処理をして柔らかくなるまでゆでたてびちはコラーゲン豊富で非常においしいです。今回はてびちの意味や特徴、食べ方の他に、おすすめのレシピなどを紹介していきます。
てびちとは?
てびちは沖縄で食べられている郷土料理で、豚足を柔らかくまで煮込んだ煮込み料理です。一言に煮込み料理と言ってもさまざまな味付けがあり、料理を作る人の好みで味が微妙に変わります。まずは、てびちについて詳しく解説していきます。
てびちの意味
てびちとは標準語で豚足を意味する琉球地方の方言で、趾骨周辺の部分を食べます。沖縄以外の都道府県では豚足を食べる文化がありませんが、中国や韓国、東南アジアの各国では食材として広く知られています。
沖縄ではてびちを色々な調理法で料理しており、煮込んだり焼いたりそばの具材にしたりと食べ方はさまざまです。沖縄では非常にポピュラーな食材のため、てびちを提供するお店も多いです。
てびちの味と食感の特徴
てびちは言わば豚の足のため見た目はあまりよくありませんが、軟骨が非常に多くあるためしっかりと煮込むことによってゼラチン質になりプルプルとした食感になるのが特徴です。味は見た目とは裏腹に上品で繊細な味をしており、初めて食べる人でもおいしくいただくことができます。
柔らかくなるまで茹でてから調味することがほとんどですが、強火で長時間グラグラと茹でるとボロボロになってしまうため注意が必要です。
てびちに含まれるコラーゲンの効果
てびちにはコラーゲンが豊富に含まれているのが特徴です。コラーゲンはそもそもたんぱく質の一種で、人間の体を構成するたんぱく質のうち約30%がコラーゲンで形成されていると言われています。人間の体にコラーゲンは皮膚や関節部分に多くあり、肌をきれいに保つ効果があります。
そのため、コラーゲンを豊富に含むてびちは美肌を意識している女性におすすめの食材でもあります。また、関節の健康状態を保つためにもコラーゲンは重要な栄養素で、てびちは体に優しい食材とも言えます。
ちまぐとの違い
てびちと似た食材としてちまぐがありますが、ちまぐとてびちでは意味が違ってきます。共に琉球の方言ではありますが、てびちは胴体に近い部分の豚足を意味する琉球の方言です。対して、ちまぐはてびちより先のつま先の部分を意味する琉球の方言です。
胴の近い部分を意味するてびちは赤みが多いため食べる部分が多いですが、つま先部分を意味するちまぐは実が少なく食べる部分が少ないのが特徴です。お店によってはてびちとして提供していも正確にはちまぐを提供している場合もあります。
てびちの基本の下処理方法
豚足を煮込んだ料理であるてびちを美味しく頂くには、正しく下処理を行う必要があります。下処理が不十分だと生臭さが残ったりして美味しく頂けなくなってしまいます。では、てびちをおいしく頂くためには、どのように下処理を行うといいのでしょうか?
材料と用意する調理器具
下処理がされていない生のてびちを調理する場合、毛が残っていることがあるためまずは毛を焼き切るためのバーナーなどが必要になってきます。毛の処理が終わったら下茹でを行い、あく抜きを行いますが、その際にはゆでるための鍋が必要になってきます。
鍋の大きさはてびち全部入れても余裕があるぐらいが理想で、小さい鍋を使うときは数回に分けて豚足がお湯につかった状態でゆでれるようにします。てびち以外の材料は臭み消しとして青ネギの青い部分や生姜を用意しますが、臭みが気にならない人は用意しなくても大丈夫です。
茹で方と茹で時間
生のてびちを下茹でするときは2回に分けて分けて行うとおいしく調理できます。一回目はてびちが浸かるくらいの水で生姜と長ネギの青い部分を入れて丸ごと茹でます。一回目は30分ほどゆでながら臭みを抜いていきます。
30分ほど茹でたら一度取りだしてからタテに半分に割いていきます。その後半分に割いたてびちを再び鍋に入れて1時間柔らかくなるまで弱火でコトコトと茹でます。強火で茹でるとてびちがボロボロになってしまうため注意が必要です。
圧力鍋を使った茹で方
圧力鍋でてびちをゆでるときは柔らかくなりやすいため、普通の鍋で茹でるときと違ったゆで方をしていきます。鍋にてびちと生姜、ネギの青い部分を入れ、ひたひたの水を加えて加圧しながら10分程度茹でます。
10分加圧しながら加熱したら火を止めれ減圧します。しっかりと減圧して圧力鍋が開けられるようになったらふたを開け、てびちを取りだし一度水洗いして付いたアクを洗い流してから味をつけたりなど調理していきます。
てびちを使ったおすすめの食べ方・レシピ
沖縄で広く食べられているてびちですが、さまざまな食べ方があります。一番定番的な食べ方は甘辛く煮るレシピが知られています。その他にもてびちをおいしくいただく食べ方があり、煮込み以外にも焼いたり揚げたりするのもおすすめです。続いては、てびちを使ったおすすめの食べ方やレシピを紹介していきます。
てびちの煮つけ
- てびち(下処理済み)1.8kg
- 大根500g
- 昆布25g
- さやいげん50g
- 砂糖1/2カップ
- 料理酒1/4カップ
- しょうゆ1/4カップ
- かつおだし適量
- 下処理をしたてびちを柔らかくなるまでゆで、食べやすい大きさに切ります。
- 皮を剥いた大根は3cmから4cm程度の厚さのいちょう切りにます。
- さやいんげんは筋を取って塩ゆでし、適当な大きさに切っておきます。
- 鍋にてびちと大根の他に昆布を加えてかつおだしで大根と昆布が柔らかくなるまで煮ます。
- 大根と昆布が柔らかくなったらしょうゆや砂糖を加えて20分程度煮込み、味を染み込ませていきます。
- 食材が柔らかくなっており、しっかりと味が染み込んだら完成です。
てびち汁
- てびち(下処理済み)1kg
- 大根600g
- だし汁1500cc
- 料理酒(あれば泡盛)100cc
- 醤油大さじ1
- 塩少々
- 大根は皮を剥いて面取りを行い、下茹でを行っておきます。
- 下処理済みのてびちを処理が完璧に行われているか確認して鍋に入れ、下茹でした大根とだし汁、料理酒を加えて中火にかけて煮込んでいきます。
- 大根とてびちが柔らかくなったら醤油で味をととのえて完成です。
てびちそば
- てびち4個
- 沖縄そば麺400g
- かつおだし800㏄
- 醤油適量
- 卵2個
- 塩一つまみ
- 油少々
- ネギ1本
- めんつゆ大さじ5
- 料理酒50cc
- 圧力鍋を用意して麺つゆと料理酒と一緒にてびちを15分程度煮て味をてびちに染み込ませます。
- 卵は薄焼き卵にして細く切っておき、ネギは小口切りに切っておきます。
- かつおだしに醤油を加えて味を調え、そばの汁を作っておく
- 沖縄そば麺を茹でてしっかりと湯切りし、お皿に盛りつゆをかけて具材をのせたら完成です。
焼きてびち
- てびち(下処理済み)4個
- 水4カップ
- 醤油1/2カップ
- 料理酒(あれば泡盛)1/2カップ
- みりん1/2カップ
- サラダ油適量
- 下処理済みの柔らかくなったてびちを鍋に入れ、水、醤油、酒、みりんを加えて味が染み込むまで煮込む
- てびちに味が染み込んだら油を引いたフライパンに皮目を下にしてこんがりと焼き上げる。
てびちのから揚げ
- てびち4個
- ネギの青い部分1本分
- 生姜1かけ
- 料理酒(あれば泡盛)少量
- 塩適量
- ブラックペッパー適量
- ガーリックパウダー適量
- 煮干し(粉末)適量
- 昆布(粉末)適量
- 干し椎茸(粉末)適量
- 片栗粉適量
- サラダ油適量
- 醤油適量
- おろしにんにく適量
- てびちは青ネギの青い部分と生姜、お酒と一緒にたっぷりのお湯で茹で、柔らかくなるまで茹でます。
- 茹でてるうちに塩やブラックペッパー粉末状の煮干し、昆布、干し椎茸を合わせておく
- 茹でたてびちを食べやすい大きさに切り、おろしにんにくと醤油を合わせた合わせ調味料にくぐらせます。
- 調味料にくぐらせたら片栗粉をまぶして175℃の油で揚げます。
- 表面が固まってきたら一度取りだし、空気に触れさせてから再度油の中に入れて二度揚げを行います。
- 二度揚げを行いしっかりと油をきり、塩やブラックペッパーなどを合わせた粉末状の調味料をまんべんなく絡ませたら完成です。
コラーゲンたっぷりのてびちレシピを試してみよう!
沖縄でよく食べられているてびちですが、食べ方はさまざまありたくさんのレシピがあります。今回紹介したレシピ以外にも洋風にアレンジしたレシピやお酒に合わせやすい味付けにしたレシピなどもあり、てびちは応用しやすいというのも特徴の一つと言えます。
軟骨がメインのてびちはしっかりと煮込むことによって柔らかくなり、コラーゲンをたくさん摂取できる食材です。未処理の物を調理するのは大変ですが、処理がされているものを購入すれば簡単に調理できます。下処理済みのてびちを購入し、家で調理して食べてみましょう。