2019年06月06日公開
2024年09月18日更新
沖縄のご当地グルメ「スクガラス」とは?瓶詰めでお土産に人気!
沖縄のご当地グルメのスクガラスを知っていますか?アイゴという南国に生息する魚の稚魚をミネラル豊富な天然塩に漬け込んだ保存食で沖縄のお土産として人気の高い商品です。瓶詰めにして販売しており保存もきくためお土産にぴったりです。スクガラスはふ化して間もない頃の稚魚を捕獲しますが漁業の期間は年に数日のみしかない貴重な存在です。生のスクは期間限定ですがスクガラスであれば一年中楽しむことができます。そんなスクガラスの名前の由良や美味しい食べ方、通販や店頭で手に入れる方法などを紹介します。
スクガラスとはどんな食べ物?
スクガラスは沖縄では古くからあるご当地グルメで保存食としても重宝されている食べ物です。一般的に瓶詰めにして販売されており瓶の中にはぎっしりとスクガラスが詰まっているのが特徴です。現地で購入できるほかデパートや物産展、インターネット通販などでも購入できます。
スクガラスの瓶詰めは持ち運びしやすい大きさであることや保存食なので賞味期限が長いなどお土産に最適です。そんな沖縄のお土産であるスクガラスについて紹介します。名前の由来や特徴や味について、そして意外と知られていないスクガラスの食べ方についても紹介します。
名前の由来
沖縄のご当地グルメでもあるスクガラスはアイゴの稚魚を塩漬けにした料理です。沖縄ではアイゴのことをスクと呼んでおり塩漬けのことをカラスと呼んでいます。アイゴを塩漬けにしたものという意味でスクガラスと呼ばれています。
アイゴは海洋を泳ぐ魚でアイゴの稚魚は群れで海岸近くに押し寄せ、そのタイミングで漁獲するのが沖縄のアイゴ漁です。アイゴの稚魚が海岸近くに押し寄せるのは藻を食べに来るためです。しかし藻を食べたアイゴの稚魚はお腹に藻が入りアイゴ自体の美味しさが損なわれるため、藻を食べる前のアイゴを漁獲するのが沖縄流です。
アイゴは南の暖かい海域を住処とする魚で日本では沖縄本島や周辺の離島付近が漁場となります。浅い海岸近くに押し寄せるアイゴを捕獲するため島の面積の狭い離島では漁獲量が少なく、島の面積が広い本島では多くの漁獲量があるのが特徴です。
藻を食べる前のアイゴの稚魚こそ最高のスクとして沖縄料理に使用されています。藻を食べる前のスクは生後2日までであり、そのためスク漁は年に数日しかできない幻の漁であるため漁師は海のボーナスとも呼んでいます。
スクガラスの特徴
スクガラスはアイゴの稚魚を塩漬けにした料理で保存食として沖縄で親しまれています。スクは非常に小さいため一つの瓶に入る数は相当数で多ければ500匹以上、小さいサイズの瓶でも200匹以上のスクが入っています。
スクガラスの特徴は独特の塩辛さです。天然塩にじっくりと漬け込み熟成発酵させることで独特の塩辛さが生まれます。美味しいスクガラスができるまでは1年の期間を有する特徴を持っており、生臭さがとれて風味が出始めるまで約3ヶ月かかります。浅漬けの状態から熟すまではさらに数か月の時間を要し完成形ができるまでは約1年です。
スクの中には浅漬けで販売しているものもあります。まだ銀色が残る状態ですが塩味がほんのり効いた生に近い味が特徴です。やがて黄色になり茶褐色になるまで数ヶ月要しますが、完全に熟したもの以外も魅力的な味であるため様々な状態を食べてみるのも方法です。
どんな味がする?
スクガラスの味は一言で表すととてもしょっぱい味がします。大量の天然塩で長い期間つけ込んでいるため熟成されて全体が塩辛い味になっています。スクガラスはそのまま食べることは地元沖縄でもほとんどなく、何かの料理にアクセントとして入れたり沖縄名物のお酒である泡盛のつまみとして食べるケースも多いのが特徴です。
スクガラスの食べ方にも特徴があります。スクガラスにはトゲがあり頭から食べないとトゲが引っかかってしまうため頭から食べるのが基本の食べ方です。尻尾から食べるとトゲが口の中に刺さり、舌を刺してスクの毒で徐々に舌が痺れて来る症状が出るため食べ方にも気をつける必要があります。
スクガラスの作り方と食べ方
スクガラスは作るのに1年程度かかる時間と手間暇のかかる料理です。スクの稚魚といっても漁獲できるのは一年のうちでほんの数日のみしかなくこのチャンスを逃すと次の年までスクガラスを作ることができません。そして作り方はしっかりと水洗いすることが大事で高品質なスクガラスを作る秘訣です。
スクガラスの食べ方は様々です。沖縄の居酒屋でもスクガラスを使ったご当地料理のメニューが多く参考になるほか、アレンジ次第では様々な料理に使うことができます。オリジナルのレシピも簡単に作れます。
スクガラスの作り方
スクガラスの作り方がスクを捕獲するところからはじまります。ふ化して間もない稚魚を捕獲しますが、スクは一斉にふ化するためその漁業期間は年に数日のチャンスです。ふ化して間もない稚魚がスクガラスに最適なのは塩漬けにしたときに骨まで食べられる柔らかさと藻を口にしていないため風味が良いためです。
捕獲したスクの稚魚は高濃度の食塩水で水洗いしぬめりや粘液などをきれいに洗い流します。高品質なスクガラスを作るためにはこの水洗いの工程が非常に重要で高級品では最低でも3回以上水洗いをしています。水洗いを手間暇かけて丁寧に行うことで風味が豊かな高品質なスクガラスを作ることができます。
その後天然塩を用いてスクに塩をすり込み5度程度の温度管理が行き届いた冷蔵庫の中で熟成させます。最初は銀色だったスクが黄色にそして茶褐色に変色し1年の期間を経てスクガラスが完成します。あとは瓶詰めにして保存するのみです。
瓶詰めにする際には天然塩でつけ込んだ時に出た汁も一緒に瓶詰めにし瓶詰めにしたのちも味が低下しないように工夫されています。またスクガラスの腐敗を防止し長持ちさせるために唐辛子を一緒に瓶詰めされるのが特徴です。
スクガラスの食べ方
スクガラスは様々な食べ方ができます。さすがに塩辛いためそのままの状態で食べることは地元沖縄の人でもあまりしない食べ方ですが、豆腐の上に乗せたりペースト状にしてソースに加工したりパスタの具材として用いたりする食べ方が人気です。
また生の状態のスクは季節限定ですが唐揚げにするのが美味しい食べ方です。生スクを食べられる時期限定のスク料理です。
豆腐と一緒に食べる
沖縄でスクガラスの一番人気の食べ方は豆腐と一緒に食べることで沖縄の居酒屋などでも定番メニューとして提供されています。スクガラスを豆腐の上にのせただけのシンプルな料理ですが、ポイントは醤油など調味料を使わずにスクガラスの塩辛さだけで食べることです。
スクガラスの塩辛さと豆腐が相まってちょうど良い美味しさを醸し出してくれます。沖縄のご当地豆腐は島豆腐で島豆腐を使ったスクガラス豆腐は沖縄名物の一つです。スクガラスの風味をそのまま楽しむことができる食べ方として地元の人や観光客に大人気です。
唐揚げにする
スクガラスは天然塩に漬け込んだ料理ですが、沖縄では生スクと呼ばれる塩に漬け込む前の生の状態でスクを食べることもあります。生スクの一番美味しい食べ方が唐揚げでスクを丸ごと揚げて特性のタレをかけて食べるのがおすすめの食べ方です。生のスクなので季節限定でいつでも食べられるわけではありません。
沖縄の居酒屋では季節限定で生スクの唐揚げを提供している店もあり、現地で生スクの季節に訪れる機会があれば是非食べて欲しい絶品です。泡盛や地ビールのおつまみとしても最適でシーズンにはスーパーでも生スクや惣菜として生スクの唐揚げが販売されています。
パスタに入れる
スクガラスを細かく刻んで料理のアクセントとして使う料理にスクガラスパスタがあります。いわしの稚魚であるアンチョビを細かく刻んで塩味を追加した和風パスタは有名ですが、これと同じようにスクガラスを細かく刻んでちりばめるのがスクガラスパスタです。沖縄ならではのパスタの食べ方として人気です。
パスタの具材としてニンニクなどをオリーブオイルで炒める際に一緒に刻んだスクガラスを炒めてからパスタを絡ませます。スクガラスの塩辛さの風味がパスタ全体に広がるため塩や胡椒などの調味料は少なくするのがポイントです。
ペーストにして調味料として使う
スクガラスはペースト状にして調味料として利用することもできます。スクガラスを細かく刻んでからペースト状にすると料理のソースなどに活用することができます。和風の料理だけでなく洋風の料理や中華料理にも使えるのが特徴です。そのまま食べるだけでなく料理の隠し味にも使えます。
ソースにする場合にはトゲに気をつける必要があり、できるだけ細かく刻んでから調理するのがおすすめです。ペーストにする以外にはダシとしての利用方法もあり、味噌汁や煮物のベースを作る際にスクガラスを利用すると深い風味と塩味が効いた美味しいダシをとることができると評判です。
スクガラスの瓶詰めはどこで買える?
スクガラスは沖縄では比較的簡単に手に入れることができ、お土産物店や空港などでは当然のこと地元のスーパーなどでも購入できます。他の都市でも有名デパートや物産展などで販売していることが多く探せば手に入れることができます。
また自宅にいながら簡単手に入れる方法がインターネット通販を利用する方法で、食べたい時に探し回らずに購入することができるのがインターネット通販の強みですが送料などが別途かかる点に注意が必要です。
沖縄で買う場合
沖縄のご当地グルメでもあるスクガラスは沖縄ではどこでも簡単に買うことができます。空港や街のお土産販売店などでも販売していますが、お土産用として販売しているため少し価格が高いのが難点です。しかし小分けにできるようにセットにしているケースやお土産用に包装している場合もあるためお土産として渡すのであれば便利です。
安くスクガラスを買いたいと考えている場合にはスーパーなどを巡るのがおすすめです。沖縄では日常的にスクガラスを食べる習慣があるためスーパーでも販売しているのが特徴です。空港やお土産店で購入するよりも安い価格で購入できるのがポイントです。
大量に購入したい場合や自宅用に買いたい場合などにはスーパーで購入するのがおすすめです。また生スクの季節には生スクもスーパーの店頭に並びます。ただし生スクは生ものになるため日持ちしないことに気をつけないとせっかくの生スクを腐らせてしまう結果担ってしまうため注意が必要です。
スクガラスは沖縄以外でも購入することができます。全国で行っている沖縄物産展などではスクガラスを販売しているケースも多く身近な場所で買い求めることも可能です。また東京など大都市の有名デパートなどでもスクガラスを販売しているケースもありますが、地元で購入するより価格は高めです。
通販で買う場合
いくら地元のスーパーで買うのが安いからと言って沖縄以外に住んでいる場合、購入するためにわざわざ沖縄に出向く人はいません。そこで便利なのがインターネット通販を利用することです。瓶詰めにされている保存食で生ものではないためインターネット通販でも簡単に取り扱うことができます。
インターネットで検索すると様々なインターネット通販でスクガラスを販売しています。種類もサイズも様々で店頭で探す以上の種類の豊富さが通販の魅力です。店頭で購入するのと同じように欲しいときに簡単に購入できます。
一言でスクガラスといってもその味は製法によってまちまちです。それぞれの製法に特徴があり自分の好みの味を見つけることも醍醐味です。通販を利用するといろいろなショップから購入することが簡単にできます。毎日の晩酌にいろいろな味を試してみるという楽しみ方もできます。
通販では小サイズだけを取り扱っているケースが少ないのがデメリットで、大きいサイズが中心になるか小さいサイズではセットになっているため少量だけを手に入れにくくなっています。また通販で注意しなければならないのが送料です。意外と送料は高く現地沖縄から発送している場合には、一層高い送料がかかるため合計金額が高くなりがちです。
スクガラスの瓶詰めは用途が多くお土産向き!
沖縄のお土産に悩んだ場合におすすめなのがスクガラスです。ふ化したばかりのアイゴの稚魚を天然塩でつけ込んだ保存食で沖縄のご当地グルメでもあり、1年かけて製造され瓶詰めされて販売されているのが特徴です。空港やお土産物店では当たり前のように販売されており、地元のスーパーでも店頭に並んでいます。
スクガラスは食べ方に困ってしまうものですが、地元の居酒屋では定番のメニューで豆腐にのせたり唐揚げにしたりして提供されており、美味しい食べ方は地元の居酒屋に行けば巡り会えます。泡盛や地ビールに合わせて食べれば最高のひとときを味わうことができます。
パスタに使ったり煮物や味噌汁のダシにしたりペーストにしてソースにするなど使い方は様々です。オリジナルのレシピとして活用することもできます。そんな重宝できるスクガラスを沖縄のお土産としてみませんか?もちろん沖縄に行かなくてもインターネット通販などで簡単に購入できます。