2019年06月07日公開
2024年09月17日更新
ヤギ汁は沖縄県民のソウルフード!においがキツイ?沖縄の名店も紹介
ヤギ汁とは沖縄の郷土料理の一つでラフテーやソーキそばと並んで沖縄では有名なソウルフードです。ヤギ汁はミネラルやビタミン、タンパク質が豊富なため様々な効能が期待できますが、ヤギ汁はにおいがきついことでも有名です。最近ではヤギ汁が初めての人でも食べやすいように下処理がしてあるお店もおおくあるようです。この記事ではヤギ汁を含めたヤギ刺しなどのヤギ料理を美味しく食べられるヤギ料理の名店も紹介しています。
ヤギ汁とは
ヤギ汁はヤギの肉と骨を煮込んだスープです。戦後から沖縄ではヤギの乳や肉が貴重なタンパク源となっていたので、今でも沖縄県民のソウルフードとして食べられています。ただしヤギ汁は臭いが独特なので苦手な人も多くいます。
ヤギ汁の特徴は内臓なども煮込まれているので見た目が普通のスープとは違います。さらにヤギ汁はにおいが強烈なのでよもぎなどのにおい消しも入っています。ですが、よもぎが苦手な人はよもぎのにおいが苦手だと言います。ですが、沖縄では伝統料理として沖縄県民に愛されています。
沖縄の伝統料理の一つ
沖縄の伝統料理はたくさんありますがヤギ汁はそのうちの一つです。沖縄の文化は独特なので日本の文化の中でも珍しい料理がたくさんあります。豚の角煮であるラフテーやソーキそばは序の口で、豚の耳であるミミガーや豚足などは馴染みのない人も多いと思います。
沖縄の市場に行くと豚の頭が丸ごと置かれていたりします。また、ヤギは昔から飼っている家庭も多く季節の行事ごとに自分のところのヤギを解体して出すのが最高のもてなしとされています。沖縄の伝統料理は歴史があるものが多いですがヤギ汁は特に昔から愛されてきた伝統料理です。
ヤギ汁はどんなときに食べる?
沖縄伝統のヤギ汁は結婚祝いから出産祝いに始まり新築祝いと様々なお祝いの時に振る舞われます。さらに忘年会や新年会といった季節の節目にも重宝される沖縄の伝統料理がヤギ汁です。最近の若い人たちには浸透していない面もあるそうですが、祖父母の家に親戚で集まる正月などでは鉄板の料理です。
色々な話を聞くと大学の合格祝いやスポーツの大会での優勝などもヤギ汁でお祝いしたという声もあります。基本的には正月のおせち料理のように人生の節目をお祝いするときには登場するのがヤギ汁です。
ヤギ汁の気になる味は?
沖縄の伝統料理であるヤギ汁の特徴は味よりもにおいにあると言えます。その強烈なにおいは沖縄の人でも苦手な人がいるほどです。においが強烈な肉は色々とありますが、ヤギ汁は群を抜いたにおいです。ですが、その独特なにおいを含めて慣れると病みつきになるとリピーター続出するのもヤギ汁の特徴です。
ヤギ肉自体は少し塩気があるので多くの味付けはしません。ですが、ヤギ汁は内臓なども一緒に煮込むのでたっぷりのダシが出るのです。そのためヤギ汁はあっさりとしていてクセになる味と評判です。さらに強烈なにおいを嗅ぎながら食べていると一段と美味しく感じるようです。
においがきつくてクセが強め
ヤギ汁以外にもにおいのきつい肉は他にもあり、羊肉なども苦手な人が多いと言われます。そのため、羊肉のにおいが平気な人はヤギ汁のにおいも平気だと言われます。そもそもヤギ汁には内臓などが入っているので普段から飲んでいるスープとはにおいだけでなく見た目や味も独特です。
おそらくヤギ汁のにおいは人生で嗅いだことのないにおいなので抵抗のある人は多いと思いますが、食べているうちに慣れてくる人が多いのです。ヤギ汁の強烈なにおいは地元の沖縄県民でも苦手な人が多いと言われ若い世代では食べない人も増えています。ですが、節目の行事では振る舞われるのがヤギ汁です。
ヤギ汁のにおいの原因は?
出典: http://agije.com
沖縄の伝統料理であるヤギ汁の独特なにおいの原因はヤギの血液や脂肪、内臓によるものです。そのため、下処理をしっかりしておくとヤギ汁のにおいはマシになります。ヤギ汁の下処理は手間がかかりますが、山羊料理の名店と呼ばれる店ほどしっかりと下処理をしています。
血液をしっかりと洗い落として脂肪を落としておけばヤギ汁のにおいはかなりマシになるので、そういった下処理さえできればヤギ汁は食べやすくなります。家庭でもヤギ汁は作りますが、丁寧な下処理は時間がかかるのでお店に行って食べる人が多いのもヤギ汁の特徴です。
ヤギ汁を食べた人のTwitterの口コミ
3軒目ヤギ専門店。新規にハードルの高い店構え。ヤギの刺身、ヤギ汁頼んだけど思ったよりイケた #リリなわなう pic.twitter.com/s44lOTcEA9
— よーすい (@4250cjb) June 1, 2019
沖縄の伝統料理であるヤギ汁を含めて以外と口コミが良いのがヤギ刺しです。ヤギ汁やヤギ刺しはにおいがきついという前評判から敬遠する人も多いですが、意外と平気だったという口コミも多くあります。特に山羊料理の名店と呼ばれる店だとヤギ肉の下処理をしっかりとしているので食べやすいそうです。
初めて山羊料理を食べる人はどこで食べるかも重要なので、可能なら山羊料理の名店として有名なお店を選ぶのが無難です。結局のところ、においがきついヤギ汁があるというより、しっかりと下処理をしてくれたヤギ汁かどうかがポイントなのです。自分でするよりもお店に行くのが無難です。
ヤギ汁は女性におすすめの健康フード
ヤギ汁は低カロリーで高タンパク質なので女性に嬉しい食材です。さらに亜鉛や鉄も豊富に含むので貧血の予防や疲労回復にも効果的です。ヤギ汁はもともと栄養状態が悪かった戦後にしっかりと栄養をとるために食べられていた沖縄の伝統料理なので含まれる栄養はピカイチです。
生理などで血液を失う女性に大切なのはたんぱく質や鉄分などです。女性が不調になる原因の多くは血液不足なので赤血球の原料となるたんぱく質や鉄分は必須です。そのため、たんぱく質や鉄分が他の肉よりも多いヤギ肉は女性なら普段から食べておきたい健康食材なのです。
鉄分による貧血改善
ヤギ汁は味付けをしなくてもそれなりに美味しいと言われるほどに味がしっかりしているお肉です。その秘密が豊富なミネラルにあり、中でも鉄分の含有量はトップクラスなので普段から貧血に悩まされている女性には一押しの食材なのです。ヤギ汁は内臓も含んでいるので普通の料理よりもミネラルが豊富です。
鉄分を含む食材としてはホウレンソウやヒジキなどが有名ですが、身体の吸収率が高いのは肉に含まれる鉄分です。鉄分は身体に吸収されたのちに赤血球などとして活躍するためには特定の形になる必要があり、肉に含まれる鉄分はすでに役立つ形になっているのです。
タウリンによる疲労回復効果
ヤギ汁には豊富なミネラルに加えて疲労回復を促すタウリンも豊富に含まれています。疲労回復を促すのは赤身肉に多いタンパク質も効果的ですが、タウリンも含んでいるヤギ汁に入っているヤギ肉はピカイチの疲労の回復効果を持っています。
タウリンはエナジードリンクなどにも配合されるほどに疲労回復には効果的な栄養です。さらに赤身肉に特有の豊富なたんぱく質はタウリンの効果を高めます。タウリンは普通なら海産物などに多く含まれていますが、ヤギ肉は肉類の中でも豊富なタウリンを含んでいます。
脂肪燃焼によるダイエット効果
ヤギ汁にはダイエット効果があり、ヤギ肉に含まれるLカルニチンと呼ばれる成分が脂肪の燃焼を促します。ヤギ肉の特徴が低カロリーで高たんぱく質なのでダイエット向きの食材です。Lカルニチンはアスリートなども注目する栄養で、筋肉を作り代謝を促します。
ダイエットの基本である代謝を上げる作用をもつLカルニチンを多く含むヤギ肉を食べていると肥満を予防する効果があると注目されています。また、低カロリーなので普段からカロリーが気になる人にもおすすめです。ヤギ肉は糖質が少なく低カロリーでありながら代謝をアップするのでより高いダイエット効果が期待できます。
ヤギ汁を食べるときの注意点
沖縄の伝統料理であるヤギ汁ですが、注意点もあり食べない方がいいと言われる人もいます。沖縄の年配の人たちが口をそろえて言うのが高血圧の人と妊婦さんです。昔からの言い伝えには非科学的なものもあるので、今回は科学的な側面から検証しています。
おばあちゃんの知恵袋のように役立つ豆知識も多くありますが、現代になって科学的に見ると根拠が無く迷信だというものも多くあるのが昔からの知恵です。もちろん、多くは経験に基づいたものなので軽視はできませんが、一概に信じる必要はないとも言えます。
高血圧の人は控えめに
沖縄の伝統料理であるヤギ汁は高血圧の人は避けたほうが良いと言われます。ですが実際は高血圧だから危険と言うより、ヤギ汁の塩分が多いので高血圧の危険があるとのことです。血圧自体は身体を動かしたり精神的な要素でも変動するので、ヤギ汁を食べたからと言って急に悪化するもどではありません。
ですが、普段から塩分の摂取が過多になっている人は注意した方がいいのは確かです。塩分は控えたほうが良いのは確かですが、汗をたくさんかく暑い時は適度な塩分をとるのはむしろ必要なのです。そもそも沖縄のように暑い地域では塩分はある程度、摂取しているほうが夏バテを起こさないので必要な栄養です。
妊婦の人はNG!?
沖縄のヤギ汁は妊婦さんにはNGとも言われます。ヤギ汁に豊富に含まれるミネラルは便秘の改善効果があるので、早産や流産を招く恐れがあるとの危惧からです。実際のところは産婦人科医からの見地としては早産や流産の危険は低いと言われます。ですが、年配の医師は年のために控えるようにと指示するそうです。
そもそも便秘の改善と早産や流産はイコールの関係ではないからです。もちろん、全くの無関係とは言い切れませんので心配な人は避けたほうが無難です。現時点では、ミネラルなどの過剰摂取が早産や流産につながるとは言われていません。むしろ、たっぷりのミネラルを摂取することはお腹の赤ちゃんにとって大切です。
冷たい飲み物はNG!?
沖縄のヤギ汁に限らずですが、脂質は冷やされると下痢や腹痛の原因になります。そのため、少し位は大丈夫ですが冷たいビールなどをヤギ汁にあわせると下痢や腹痛の原因となります。そもそも消化能力は体温に大きく左右されます。沖縄県民はお酒は食後に飲む習慣があり、もともと食事と一緒に飲む習慣がありません。
胃腸などの消化器官は冷やされると消化能力が下がるのが特徴です。加えて脂質は冷えることで固形化するので余計に消化されにくくなるのです。そのため、脂質も豊富なヤギ汁と冷たいものを合わせると消化不良を起こすのです。冷たい飲み物はほどほどにするのが無難です。泡盛のロックなどなら冷える要素は少ないのでおすすめです。
ヤギ汁が食べられる沖縄の名店
ヤギ汁は沖縄の伝統料理ですが、どこの店でも取り扱っているわけではありません。また、山羊料理を専門にしている店でも各店舗に特徴があり地元の人から愛されている山羊料理の名店があります。今回は沖縄でも有名な山羊料理の名店を紹介しています。
沖縄の那覇市にある名店はいつも賑わっているので行列が出来ることも多いようです。美味しい山羊料理を食べようと思えば山羊料理の名店を訪ねる方が無難ですが、行列覚悟で行くことになります。もちろん、早い時間で夕食のときを外せば待たずに食べられる可能性が高まります。
山羊料理 さかえ
沖縄で山羊料理を堪能できる名店の一つが山羊料理さかえです。さかえではヤギ汁だけでなくヤギの刺身なども楽しめます。都会の店とは違ってお店の人のペースで出せる料理を順次、出していくのがさかえのスタイルです。
民家を改造した作りは落ち着ける雰囲気でこぢんまりしています。沖縄特産の焼酎である泡盛や島ラッキョウに島豆腐も食べられるので沖縄に行った際には寄りたいお店です。本格的な沖縄料理が食べたいという人からも人気なのが山羊料理のさかえです。
山羊料理二十番
沖縄の山羊料理の中でも名店と評判なのが山羊料理二十番です。ヤギ刺しは大ボリュームで満足するほど食べられると評判です。ヤギ刺しは酢醤油に生姜やニンニクを合わせていただきます。さらに丁寧に下処理されているヤギ汁のにおいは評判とは違ってあまりくさくありません。
店の構えがスナックのようなので入るのにためらうという声もありますが、入ってい見ればこぢんまりとしていて落ち着く雰囲気でそんなに混んでないようです。店長さんの雰囲気も含めて沖縄の料理を味わえると評判なのが山羊料理二十番です。
やぎ料理店南山
沖縄の山羊料理店の中でも特に人気があっていつも混んでいるのがやぎ料理店南山です。南山のヤギ汁はにおいはそれなりにきついもののあっさりとしたヤギ肉の味わいに上品な塩味が病みつきになると評判です。ヤギ汁は油の量も選べるのであっさりとしたヤギ汁をいただくのも可能です。
沖縄に行ったらヤギ汁に挑戦してみよう!
ヤギ汁は沖縄の伝統料理の一つなので沖縄に行った際にはぜひ挑戦してほしい沖縄料理です。ヤギ汁はにおいは強烈ですが鉄分などのミネラルに加えて豊富なたんぱく質があるので、身体に嬉しい効果がたくさんあります。
ヤギ汁のにおいが無理という人はヤギ汁の名店と呼ばれるところを選ぶとしっかりと下処理してくれているのでにおいが少しマシになります。