オーセンティックバーで優雅に1人飲み！知っておきたい服装などのマナー

バーにはショットバーやダイニングバーなど、様々なスタイルが存在しています。その中でもオーセンティックバーは特別な人だけが入ることを許された、敷居の高い場所というイメージがあります。

またオーセンティックバーとはどのようなバーを指すのか、詳しくわからないという方も多いと思います。大人のための特別な空間ということで、興味はあってもマナーやたしなみを知らないと入りにくいものです。

そこで今回は大人の空間であるオーセンティックバーのマナーや服装など、知っておきたい知識を詳しく紹介していきます。

オーセンティックとは「信頼できる・本物・正式な」というような意味があります。この言葉からもわかるように、オーセンティックバーは数あるバーのスタイルの中でも正式な本物のバーということができます。

では本物のバーとは一体どういうことでしょうか？簡単にいうと「お酒の知識に詳しいバーテンダーがちゃんとしたお酒を作ってくれるちゃんとした場所」ということです。

お酒を飲んで酔っ払いたいだけなら、それは別にバーでなくてもいいわけです。居酒屋やパブなどでも美味しいお酒を飲んで酔っ払って楽しい時間を過ごすことができます。

逆にオーセンティックバーは、ただ酔っ払うだけにお酒を飲みに行く場所ではないと言えます。重厚な扉の向こうには、照明を適度に落とした非日常の空間が広がっています。素敵な音楽が流れ、バックバーには高級で珍しい銘柄のスピリッツが並び、こだわったグラスやインテリアが並びます。

このような雰囲気が堅苦しい・緊張する・敷居が高いと思われる要因なのですが、逆にこの要素がオーセンティックバーの醍醐味なのです。オーセンティックバーの楽しみを知れば、きっとその奥深い世界に魅了されるでしょう。

オーセンティックバーは実は明確な定義があるわけではなく、その線引きは難しいといわれています。オーセンティックバーを名乗っているバーでも、その店によって雰囲気は微妙に違います。全ての店がこれから紹介する特徴に当てはまるわけではありませんが、雰囲気を知るための参考にしてください。

バックバーとは酒瓶を並べる酒棚のことです。オーセンティックバーは、バックバーに規則正しく美しく瓶が並べてあります。普段はなかなかお目にかかれないような珍しい銘柄やレアなものが並び、客のどんな注文にもスマートに応えることができるよう種類は豊富です。

オーセンティックバーはお酒やカクテルの種類が豊富なのも特徴です。バックバーに並んだ何百というスピリッツやウイスキーから、何千というレシピをもとにカクテルを作り出します。普段飲まないような珍しいカクテルに出会えるのも、オーセンティックバーの醍醐味です。

バーテンダーはカクテルを作る技術はもちろん、お酒に対する扱いや知識も一流であるといえます。何千種類とあるカクテルに熟知し、グラスや道具の扱いから立ち居振る舞いまで完璧にこなします。

バーテンダーはただお酒を作るだけのスタッフではありません。客が入店した瞬間から気を配り、店内の雰囲気や客の様子を常に気にかけています。客との会話や接客はスマートかつ丁寧で、客の趣味や好みも頭に入っています。

ジャケットを着て身なりを整え、カクテルを作る仕草ひとつひとつが美しく洗練されています。カクテルコンペの入賞者がいるお店も珍しくありません。このように上質な接客が受けられるのも、オーセンティックバーの魅力です。

オーセンティックバーの魅力は美味しいお酒とバーテンダーの接客以外にも、独特の店内の雰囲気にあります。店内の家具や調度品にもこだわりを持ち、上質で雰囲気のいい本物が並びます。特にグラスにこだわる店は多く、カクテルを飲みながらグラスを眺めるのも楽しい時間です。

オーセンティックバーではチャージ料がかかる場合があります。そもそもチャージ料とはなんのためにあるのでしょうか？

チャージ料はいわば、その空間や雰囲気を楽しませると保証するためのものです。そしてチャージ料を払ってでも、その雰囲気を楽しみたい客がバーに来店することで店のカラーが出来上がります。客をより分けることで、来店する客に安心してバーの雰囲気を楽しんでもらうことができるのです。

チャージ料はその店にもよりますが、だいたい店のドリンク代1杯分の金額が目安です。500円から2000円ほどと思っておきましょう。かなり高級なバーになるとチャージ料だけで1万円、といった場合もあります。ここまで高いバーは稀ですが、心配な場合は着席前に確認しましょう。

オーセンティックバーでもチャージ料の金額には差がありますし、チャージ料自体が無い場合もあります。

バーの雰囲気はわかりましたがどんな服装で行ったらいいのか、ドレスコードはあるのか心配になると思います。知っておきたい服装とマナーについて紹介します。

オーセンティックバーは大人のための重厚な本物のバー、ということで服装が心配になると思います。実際、飲食店ではドレスコードがある場合があります。

実は意外ですが服装にはそこまで厳しい決まりはありません。もちろん最低限の服装のマナーは必要ですが、汚れていたり露出が著しく多い服装や他の客が不快に思う服装でなければ、普段通りで構わない場合がほとんどです。

中にはTシャツに短パンでもOKという場合もあり、服装に関してはそこまで堅苦しく考えることはありません。しかし、何度もいうようにオーセンティックバーと行っても店の雰囲気は様々です。

いきなりカジュアルな服装で行って浮いてしまわないよう、まずはチノパンにポロシャツや襟付きシャツ、ジャケットなど少しおしゃれをして行くのがおすすめです。カジュアルな雰囲気でも大丈夫そうであれば、次回からカジュアルダウンすればOKです。

オーセンティックバーは大勢でわいわい楽しむという場所ではありません。一流のバーテンダーが作る本格的なカクテルとともに、バーの雰囲気を楽しむための場所です。

そのため、大人数での来店は入店を断られることもあります。どうしても大人数だと声も大きくなり、雰囲気を壊してしまいかねないからです。1人で行くか、多くても2〜4人ほどまでにしましょう。

オーセンティックバーは店内の雰囲気がとても大切です。そのためバーテンダーや隣の客にむやみに話しかけるのはマナー違反です。話しかけてはいけない訳ではありませんが、あくまでも状況を見て距離感が近くなりすぎないよう注意が必要です。

バーテンダーとの会話を楽しみたいという人は、忙しくないか取り込み中でないかに注意しましょう。また、バーテンダーを独り占めするのもマナー違反です。だらだら会話を続けないよう、スマートに振る舞いたいものです。

オーセンティックバーでは大声での会話はマナー違反です。大声で話したりゲラゲラ笑ったり、雰囲気を壊すようなことのないようにしましょう。泥酔して大騒ぎをするのはもっての外です。

お酒に熟知してるバーテンダーに「おまかせで」とつい言いたくなりますが、まず最初の一杯は自分の好みのカクテルを頼みましょう。バーテンダーは客の好みや傾向を把握して初めて、その客が満足できるカクテルを作ることができます。

そのため最初の一杯は、普段通りの自分好みのお酒を頼んでみましょう。どうしても最初のオーダーが決まらない場合は、「アルコール弱めで」「さっぱり飲みたい」「甘めがいい」「フルーツを使ったもの」など好みを伝えるといいでしょう。

オーセンティックバーでは長居をしすぎないのもマナーです。お酒は2、3杯を目安にあまり長居しないようにしましょう。カクテルであれば美味しく飲める時間も決まっています。ショートカクテルは10分から15分ほど、ロングカクテルは20分から30分が飲みきる目安です。

もちろんわざわざ時間を計る必要はありませんが、美味しく飲める目安を知っておけばよりカクテルの美味しさを深く知ることができます。

店内で会話が弾めば滞在時間が少し長くなることもあるかと思います。店内が混んでおらず余裕がある場合は少しくらい長居をしても構わないですが、混んでいる時はサッと飲んで立ち去るのがスマートなものです。

オーセンティックバーはお酒を楽しむと同時に特別な空間と時間を楽しむものでもあります。そのため飲みすぎるのは最大のマナー違反であるといえます。カクテルは飲みやすいですが度数が高いものも多く、飲み過ぎには注意しましょう。先ほども説明した通り、長居しすぎなければ飲みすぎることもないでしょう。

オーセンティックバーのマナーはわかりましたが、やはり初めてその扉を開けるのは緊張するものです。自分の好みにあった店を選ぶにはどのようにすればいいでしょうか？

初めてオーセンティックバーに行く場合は、一見でも抵抗なく入れる店を選びたいものです。その場合は入り組んだ場所にある隠れ家的なところよりは、大通りに面したバーが入りやすいでしょう。たくさんの客が行き来する店なら初めてでも比較的入りやすいです。

また、ホテルのバーも初めての人にはおすすめです。値段が高い場合もありますが、色々な客が出入りするホテルという場所柄、常連が多いなど気にせず入りやすいでしょう。

扉を開けたらまずはバーテンダーに席に案内してもらいます。バーテンダーはその時の雰囲気や状況をみながら席を決めてくれるでしょう。空いている場合、好きな席を勧められたら端の席に座るのがおすすめです。自分の空間を作りやすく、店内を見渡しながらゆっくり飲めます。

席に着いたら自分の好みのお酒を注文します。もちろんビールを頼むことも可能な場合が多いので、最初はビール派の人も安心してビールを頼んでください。

迷った場合はメニューを見せてもらっても構いません。メニューがない店もありますが、メニューを見れば大体の金額がわかり安心して頼むことができます。

ドリンクが来るまではバーテンダーの手さばきを眺めたり、バックバーを眺めたり音楽に耳を傾けるなどして時間を楽しみましょう。ドリンクが来たらお酒をゆっくり味わったり、グラスを眺めたり店内の雰囲気を味わいながら自分だけの時間を楽しみましょう。

バーテンダーや客との交流も楽しみの１つですが先ほども説明した通り、忙しそうな時にだらだら話しかけたり、むやみやたら話かけるのはやめましょう。

お酒を楽しんだら「会計お願いします」「チェックお願いします」といいお会計をします。この時もバーテンダーが忙しくない時にいうとスマートです。会計が済んだら「ごちそうさまでした」など一声かけて長居せず立ち去ります。

バーと一口に言ってもたくさんの種類があり、細かく分類されています。オーセンティックバー以外の代表的なバーを紹介します。

実はバーはこんなにも細かく細分化され、種類が分けられています。目的やスタイルによって呼び方が異なり、特徴も大きく変わります。違いがわかりにくいものもありますが、代表的なバーの種類と特徴を見ていきましょう。

ショットバーのショットは「ワンショット」の意味があり、お酒を1杯から楽しめるバーのことをさします。そういう意味では、オーセンティックバーもショットバーということになります。

後から会計をまとめて払う場合と、注文の都度払うスタイルがあります。初心者でも気軽に入れるバーです。

「ミュージック」と付くように、音楽に特化したバーです。ジャズバーやピアノバーなど特定の音楽を楽しんだり、ミュージシャンの生演奏を楽しみながらお酒を飲むことができます。

マスターのこだわりの音楽が流れるバーや、客の要望に応えてくれるバーなどスタイルも様々です。

お酒メインのバーよりもカジュアルで、若い人にも人気があるのがダイニングバーです。食事も楽しめ女子会などに利用する人もいます。肉料理やパスタなどがっつり食べられるメニューも多く、お酒と食事両方をワイワイ楽しめるバーです。

最近増えてきた立ち飲みスタイルのバーです。立ち飲みなのでサクッと1杯飲みたい時にぴったりです。立っていることで距離感も縮まり、ワイワイ楽しみながら飲めるカジュアルなバーです。

そのほかにはスポーツ観戦しながらお酒が飲めるスポーツバー、ダーツを楽しめるダーツバーなどが若者に人気です。カクテルを華麗なアクロバティック技で作る、エンターテイメント性の高いフレアバー、スタッフが手品を披露してくれるマジックバーなどもあります。

大人のための特別な場所であるオーセンティックバーは、一歩店内に入るのに勇気がいる場所です。しかし思い切って扉を開ければ、最高のお酒と最高の空間、最高のおもてなしを受けることができます。

服装も清潔で少しのおしゃれを心がければ特別なドレスコードはありません。心配なことや疑問はバーテンダーに聞けば丁寧に教えてもらえるでしょう。マナーはありますがそれは特別なものではなく、みんなが気持ちよく過ごすための当然のものばかりです。

オーセンティックバーは基本は同じでも、店ごとに雰囲気は違います。ぜひ自分好みのオーセンティックバーを見つけて特別な時間を過ごしてください。