プースカフェの作り方と飲み方は?レインボースタイルがオシャレで人気!
プースカフェというカラフルで虹のように美しいロングカクテルを知っていますか?プースカフェはもともと「コーヒーの代わりに」という意味を持つ食後酒で、比重の異なるリキュールやシロップを順番に重ねていくことで作り上げます。レインボースタイルのようなおしゃれな見た目が人気のロングカクテルですが、実際に作る際にはとても繊細な技を必要とするためバーで注文する時は注意が必要です。今回はそんな繊細で美しいプースカフェのレシピや飲み方について特集しました。
プースカフェとはどんなカクテル?
プースカフェという名前の美しい虹のようなカクテルを見たことがありますか?プースカフェはカクテルのスタイル(形態)の一種で、比重の異なるシロップやリキュールを順番に層のように重ねて作られます。
鮮やかなレインボーカラーのプースカフェもあれば、コーヒーリキュールを使ったシックな色合いのもの、グレナデンシロップとブルーキュラソーを使ったトリコロールカラーのものなど、同じプースカフェでも様々な見た目と飲み方が楽しめるのも特徴です。
今回は作る人によってレシピが異なり、またバーテンダーの繊細な技量を試されるプースカフェについて詳しくチェックしてみましょう!
カラフルなロングカクテル
プースカフェとはリキュールやシロップを順番に重ね、多層に仕上げるカクテルスタイルを言いますが、一般にはカラフルなレインボースタイルのロングカクテルを指すことが多いようです。
鮮やかな蒸留酒やリキュール、シロップなどを原液のまま比重の重い順番にグラスの底から注いでいきます。それぞれの液体は比重が異なるため、慎重に重ねていけばお互いが混ざることなく画像のようにきれいな層を作ることができます。
見た目に麗しいプースカフェはバーテンダーの繊細な技量とレシピをもって作られ、カウンターに置かれるとそれだけで場が華やかになるとても美しいカクテルです。
名前の意味・由来
プースカフェという言葉はフランス語の Pousse-café から来ています。英語で言えば Push-Coffee 、すなわち「コーヒーを押しのける」、「コーヒーに代わる」という意味です。
元々は食後酒全般を指し示す言葉でしたが、転じて食後酒に飲まれる多層のカクテルスタイルを示すようになりました。むろん食後酒ですから、デザート代わりとして甘いのが一般的です。
また、プースカフェは比重の異なるリキュール類を順番に層にするカクテルスタイルを示すと同時に、カラフルな5層、7層に作るレインボーカラーのカクテルそのものを示す場合もあります。
カクテル言葉
プースカフェのカクテル言葉はずばり、「恋の駆け引き」です。これはそのレシピと作り方に由来します。
プースカフェのレシピ、作り方は大変な慎重さと繊細さを必要とします。比重が異なるお酒を順番に注いでいくだけのシンプルな作り方ではありますが、細やかな気遣いをもって作業を行わなければあっという間に互いが混ざり合って失敗し、美しいカクテルは実現できなくなってしまうのです。
慎重に丁寧に作られるプースカフェは、お互いの思いを少しずつ確かめながら慎重に近づいていく恋の経緯と重なるということでしょうか?
アルコール度数
プースカフェは各種リキュール類やシロップの比重の違いを生かして作るカクテルのため、その多くが薄めず原液のまま重ねて作ります。
そのため、出来上がるカクテルのアルコール度数は大変高いのが一般的です。例えば5層、7層のレインボースタイルによく用いられるクレーム・ド・バイオレットというリキュールのアルコール度数は29度、グリーンカラーが美しいシャルトリューズではアルコール度数55度もあります。
このように高いアルコール度数のリキュール類を何層も重ねるため、出来上がったカクテルは大変アルコール度数が高くなり、実際に飲む場合にはお酒に強い人であってもくれぐれも気をつける必要があります。
口コミ評判
昔、プースカフェとやらいうカクテルが
— ちこ (@chiko_kaka) January 3, 2018
あまりにも美しくてかっこつけて飲んだけど、
あまりのアルコールの強さに
リバースしました。
下戸は下戸らしくカシスウーロンにします。 pic.twitter.com/mre6Fc4fcd
本日はプースカフェという5層に分かれたカクテルです。初挑戦でしたが混ざらないよう静かにゆっくりと注がねばならない為すっごいプルプルしました。こりゃキツい…!上からブランデー、シャルトリューズ、ペパーミント&バイオレットリキュール、ざくろシロップです。観賞用の意味合いの方が強い存在。 pic.twitter.com/EQOKTAgOUO
— jam@pso2 (@jampso21) May 13, 2019
TwitterなどSNSではプースカフェを実際に飲んだ、作ったという口コミを見ることができます。バーカウンターで初めて注文したところ、レインボーカラーの美しさに圧倒される人や、細心の注意を払ってプースカフェレシピに挑戦する人がいました。
味わいの感想としてはやはりお酒を原液で重ねていることもあり、そのアルコール度数の高さと飲みにくさに驚いている人が多数見られました。プースカフェは注文すればカウンターが華やかになる、ある意味では鑑賞専用のカクテルなのかもしれません。
プースカフェのレシピと飲み方
プースカフェのレシピは、基本的にはアルコール濃度や糖度など比重の異なるお酒やシロップを順番に重ねるだけのシンプルなレシピです。そのため材料を揃えてコツが分かれば自宅でも美しいカクテルを再現することが可能です。
最近はホームパーティーなどのおしゃれな家飲みとして自宅でカクテルを作る人も多いのではないでしょうか?基本のプースカフェの作り方と飲み方レシピをチェックして、レインボーカラーのカクテルでおもてなしをしてみませんか?
用意するもの
道具として用意するもののうち、最低限必要なのはタンブラーなどのロングタイプのグラス、バースプーンです。バースプーンはお酒をグラスに注ぐ際、静かに沿わせるようにして注ぐために使います。バースプーンの代わりにマドラーなどの長い棒状のものでも大丈夫です。
材料は作りたいプースカフェの種類によって異なりますが、ここでは基本の7色で作るレインボースタイルを紹介しましょう。
レインボースタイルのプースカフェは、グレナデンシロップ、クレーム・ド・メンテ、バイオレットリキュール、マラスキーノ、ブルーキュラソー、シャルトリューズ・ジョーヌ、ブランデーと、この7つのお酒を重ねて作ります。
とはいえ、実際には7色分のリキュールを家庭で揃えるのはお金がかかり大変です。そんなに多くのお酒を用意できない人は、異なるカラーと比重を持つリキュールやシロップを3種類から5種類ほど使い、シンプルな層のプースカフェを作るのもおすすめです。
材料を入れる順番は?
プースカフェのレシピで重要なのは、グラスに注ぐ順番をしっかりと確認することにあります。比重が異なるリキュールやシロップを、重いものから順番に底から静かに注いでいきます。
もし誤って重いリキュールを上から注いでしまったら、リキュールとリキュールの間の境目が崩れ色同士が混ざってしまいます。きれいな層を作るためにも、注ぐ順番には気を使いましょう。
それではお酒の比重はどこで確認することができるのでしょうか?一般にアルコール度数が高いものほど比重は軽くなります。そのため、アルコール度数が低いものから順番に重ねて作ると良いでしょう。
飲み方は?
プースカフェは幾重にも異なる色が積み重なって作られるロングカクテルです。初めて目の前に出されたらどのように飲んだらいいのか飲み方に迷ってしまう人もいるかもしれません。
プースカフェをバーで注文すると、たいてい細く長いストローがいっしょに提供されます。そのストローを静かにグラスに挿して、底に溜まっているリキュール、シロップから順に味わっていくのが正式な飲み方です。
とはいえ、原液のリキュールやシロップを重ねているカクテルですから、先述した通り濃厚でアルコール度数が非常に高く、実際の飲用にはあまり向いていません。元々プースカフェは見た目を楽しむための観賞用の飲み物とされており、見て楽しんで終わりということでもマナー違反には当たりません。
プースカフェを注文するときの注意点
色とりどりの層が美しいプースカフェは、テーブルに一杯置かれるだけで大変華やかな雰囲気となり、お酒の席も盛り上がること間違いなしのカクテルです。
しかし、高いアルコール度数のカクテルであると同時に、作るのに大変繊細な作業と時間がかかるため、写真やSNSで見たあのきれいなカクテルを注文したい!と安易な気持ちでバーで注文すると、困ったことにもなりかねません。バーでプースカフェを飲みたいならタイミングをしっかり見計らってから注文しましょう!
飲み過ぎに注意する
蒸留酒やリキュール類をソーダや水などで薄めずに、そのままグラスに注いで作るカクテルですから、アルコール度数は大変高くなります。
グラスに注がれる最下層のアルコール度数が低いものであっても25度を超すことは珍しくありませんし、美しい緑色が特徴のシャルトリューズなどは50度を超えています。必然的にプースカフェはどのレシピも濃厚でアルコール度数が大変高く仕上がっているのが一般的です。
鑑賞用としてではなく、飲用として注文する場合はアルコール度数の高さには十分注意して、無理して飲み切ろうとしないことをおすすめします。
注文するタイミング
プースカフェをバーカウンターで注文するなら、タイミングにはしっかり気をつける必要があります。なぜならプースカフェを作るのには十分な時間と繊細な技術が必要で、多くのバーテンダーにとって非常に集中力を要するカクテルだからです。
多くの客で混み合う時間帯や、閉店間際などに注文するのは遠慮しておきましょう。また一口にプースカフェといっても、バーによってアレンジはさまざまであるため、できればバーテンダーと対面でどんなプースカフェが作れるのか会話しながら注文するのがおすすめです。
オシャレなプースカフェを注文してみよう
プースカフェは、食後酒としてデザート代わりに楽しまれるロングタイプのカクテルです。カラフルな色合いの蒸留酒やリキュール、シロップなどをグラスに順番に注ぎ、虹のような美しい層を重ねて作ります。
今回はプースカフェについてレシピの詳細や、飲み方について特集しました。機会があればぜひ一度レインボースタイルが美しいプースカフェを味わってみませんか?