コスモポリタンとは?カクテルの中でも女性にイチオシの洒落たお酒を解説

コスモポリタンはウォッカベースのカクテルのひとつで、クランベリージュースによるレッドからピンクの鮮やかで美しい色合いが印象的です。そんなコスモポリタンはアメリカで人気で良く飲まれているカクテルですが、日本でも女性を中心に高い人気を誇ります。そんなコスモポリタンについての基礎知識からレシピの他、ベースのお酒を変えて派生して生まれたカクテルなどについても紹介します。

コスモポリタンとは?カクテルの中でも女性にイチオシの洒落たお酒を解説のイメージ

目次

  1. 1コスモポリタンは美しい色合いのカクテル
  2. 2コスモポリタンのカクテルレシピ
  3. 3コスモポリタンからのバリエーションカクテル
  4. 4コスモポリタン以外のウォッカベースのカクテル
  5. 5コスモポリタンで華麗な大人の女性に

コスモポリタンは美しい色合いのカクテル

コスモポリタンはクランベリー由来の鮮やかなレッドやピンクが印象的なカクテルで、アメリカで好まれて飲まれています。日本でもアメリカのドラマの影響で女性を中心に人気があります。その美しい色合いの見た目からも、夜の街に良く合う大人のお酒といった印象のコスモポリタンとはどんなカクテルなのでしょうか?

その名前の由来や名前に秘められたカクテル言葉を始め、一般的な味や度数といった基本情報から順に紹介します。

名前の意味

コスモポリタンという言葉は国際人や世界主義者、全世界共通といった意味を持っています。このほかにもこの言葉は故郷を持たずに放浪を続ける根無し草という意味もあるといいます。アメリカではコズモ(Cosmo)と略すことも多い言葉です。

そんなコスモポリタンという言葉には国籍や民族といったものに囚われることなく、世界的に物事を見れる広い視野を持って行動できる人という意味があるのでしょう。古代ギリシャから受け継がれてきたこのような思想には、世界中の全ての人々が対等で平等で生きられるようにという願いが込められているのです。

諸説ある名前の由来

コスモポリタンの名前の由来については諸説あって、正式にはどれが正しいのか決着もついていません。はっきりしていることは女性の社会進出や国際社会での活躍が顕著になり始めていた、1980年代ごろに作られていたと言われていることです。

ただしコスモポリタンの発祥がどこなのかについては、アメリカのマサチューセッツ州プロヴィンスタウンにあったゲイ・コミュニティという説があったり、フロリダ州サウスビーチの女性バーテンダーだったシェリル・クックが考案したものという説などそのルーツもわかっていないままです。

カクテル言葉

コスモポリタンのカクテル言葉を知っていますか?花にはそれぞれに意味をもたせた花言葉があるように、カクテルにもそれぞれ象徴する言葉があります。コスモポリタンを象徴するカクテル言葉は、その鮮やかなレッドの色合いにふさわしい「華麗」です。見た目の印象そのままのイメージ通りの言葉といえます。

さらにその言葉のイメージを強くするのが、1996年に公開された映画「エビータ」の主演だった歌手のマドンナが撮影中にも好んで飲んでいたことではないでしょうか?有名なこの話は主演のマドンナにも「華麗」なこのカクテルにもピッタリです。

味と度数

コスモポリタンは見た目の色の鮮やかさとクランベリージュース由来の甘い香りとは対照的に、甘さは控えめで品がありクランベリーとライムの爽やかな酸味が特徴的なさっぱりとしたカクテルです。ベースであるウォッカ自体もクセが少なくさっぱりと飲みやすいお酒のため、甘いお酒は苦手という人でもとても飲みやすいです。

おしゃれな雰囲気を楽しみたいときに飲むお酒としてはピッタリですが、コスモポリタンのアルコール度数は16度なので少し高めといえるお酒です。ベースとなるウォッカの量を調節することでアルコール度数を下げることもできますが、一般的なビールが4%~5.5%程度ですから飲みやすさに対して飲みすぎには注意したいお酒といえます。

コスモポリタンのカクテルレシピ

コスモポリタンはウォッカベースのカクテルですが、通常のウォッカを使って作るレシピとレモンやライムといった柑橘系のフレーバーの付いたシトラスウォッカを使うレシピがあります。また作り手によってもレシピでの分量の割合がさまざまなため、出来上がりの色合いもお店によってピンクからレッドと異なります。

レシピにあるホワイトキュラソーというお酒は、多くのお店でコアントローという銘柄が一般的に使われています。ここではそんなレシピの中でも通常のウォッカを使ったレシピを紹介します。

材料と作り方

  • ウォッカ(またはシトラスウォッカ)30ml
  • ホワイトキュラソー(コアントロー)10ml
  • クランベリージュース10ml
  • フレッシュライムジュース(市販のライムジュースでも可)10ml
  • カクテルグラス(マティーニグラスでも可)
  • バースプーン(マドラーで代用も可)
 
  1. カクテルシェイカーを用意して材料を入れていきます。
  2. ライムジュース、クランベリージュース、ホワイトキュラソーをシェイカーに入れます。
  3. 次にウォッカを注ぎ入れます。
  4. 全材料を入れ終わったらシェイカーに氷も入れて振ります。
  5. 氷で冷やした材料をカクテルグラスに注ぎ入れて完成です。

シェイクのコツ

コスモポリタンの材料はどれも混ざりやすいものばかりのため、シェイクの技術が向上すれば簡単に美味しく作ることができるようになります。シェイクするときのコツは手首のスナップを利かせてシェイキングすることです。入れた氷が溶けすぎないようになるべく手早くシェイクするようにします。

シェイクするときに注意したいことは、シェイクするときに手早く作業しても氷が溶けてしまうため分量がどうしても多くなってしまうことです。そのことも考慮して配合量を調節したり使う氷を選ぶのはもちろん、グラスに注ぐときにも注意するようにしましょう。

美味しく飲むポイント

コスモポリタンをお店で飲むときならともかく、自宅でわざわざ作るときには手作りだからこそできる工夫をすることでこれまでとは違った楽しみ方もできるようになります。自宅で簡単にできるアレンジ方法や美味しくするために事前に準備しておきたいことなどをまとめてみました。

フレッシュライムを絞る

コスモポリタンにとってライムは、その香りをより引き立たせるために欠かせません。より美味しく作るのであればライムの香りがより引き立つように、絞りたてを使うようにしましょう。ライムの果実を用意しておいて作るときにレモン絞り器を使えば、必要な分量のライムジュースを簡単に搾り出すことができます

ウォッカを冷やしておく

コスモポリタンのベースであるウォッカは、蒸留酒のため常温保存でも腐ることはありませんが、開封後は早めに飲むのがおすすめです。さらに冷やすことで美味しさをより引き立てることもできるのです。

ウォッカは冷やすと「とろみ」が出るだけでなく舌触りも良くなります。冷たさを際立たせるためにも、冷凍庫で冷やしてから使うのがおすすめです。

好みの比率で割る

コスモポリタンを作るときに割るクランベリージュースは市販のもので十分ですが、その種類も甘さも果汁が何%入っているかもさまざまです。特に自分だけで飲むのであれば好みのままの甘さで調節しても問題ありませんが、他の人に出すときには甘すぎるカクテルを嫌がる人もいます。普段からさまざまな甘さを試しておくのも良いでしょう。

プレミアムウォッカを使う

コスモポリタンのベースであるウォッカにもさまざまな種類があり、中にはプレミアムウォッカと呼ばれる上級銘柄もあります。コスモポリタンを作るのに慣れたら、時にはプレミアムウォッカで違いを楽しむのもおすすめです。普段の味がよりグレードアップした1杯を楽しむことができるでしょう。

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コスモポリタンからのバリエーションカクテル

コスモポリタンに慣れたらちょっと趣向を変えたバリエーションカクテルを楽しんでみるのはどうでしょうか?ちょっと配合を変えるだけで簡単に作れるバリエーションカクテルをいくつか紹介します。

バラライカ

コスモポリタンのレシピからクランベリージュースを省きライムジュースをレモンジュースに変えるとこのバラライカというカクテルになります。このバラライカはベースのお酒を変えるだけでさらにさまざまなカクテルに早変わりします。

ウォッカをブランデーにすると「サイドカー」に、ジンにすると「ホワイト・レディ」に、ラムにすると「X・Y・Z」に、そしてテキーラにすると「マルガリータ」になるのです。ベースのお酒をさまざまな種類で楽しんでみるのにピッタリのレシピといえます。ただしアルコール度数はかなり高めになっているため要注意です。

コスモポリタンマティーニ

コスモポリタンのベースであるウォッカをジンにコアントローをオレンジキュラソーに変えて作ったカクテルです。名前の由来はマティーニのレシピをコスモポリタン風にしたためだといわれています。すっきりとした飲み口から食前酒として飲まれることもあります。

そのためマティーニと名前が付いていながらマティーニらしくないともいわれます。クランベリーの鮮やかな色が目を引くジューシーな1杯であり、オレンジキュラソーの豊かなコクと2種類のジュースの程よい甘さと酸味が特徴です。アルコール度数は同じくらいですが十分高いともいえるので要注意です。

カミカゼ

コスモポリタンからクランベリージュースを省き、それぞれの配合量を1:1:1にするとこのカミカゼというカクテルになります。ホワイトキュラソーの苦みばしった味が印象的で鋭い口当たりが名前の由来と言われているカクテルです。コスモポリタンの甘さとまた違った味を楽しみたいときにピッタリです。

またこのカミカゼは氷の入ったグラスに注ぐロングタイプという点でも異なります。わざと氷を溶かしながら味の変化を楽しむのにも向いたお酒です。ただしクランベリージュースを抜いているという点では、他のアレンジレシピ同様にアルコール度数は上がっているため要注意です。

コスモポリタン以外のウォッカベースのカクテル

コスモポリタン以外でもウォッカベースの有名カクテルはいくつもあります。時には使う材料や配合を変えてまた違った味を楽しんでみるのもおすすめです。そんなウォッカベースのカクテルの中からおすすめの一品をいくつか紹介します。

ブラッディ・メアリー

ブラッディ・メアリーはその名前の由来において諸説ありますが、16世紀のイングランド女王のメアリー1世が300人ものプロテスタントを処刑したことから、「血まみれメアリー(Bloody Mary)」と呼ばれ恐れられていたのが由来といわれています。

レシピは氷の入ったタンブラーにウォッカを注ぎ入れてトマトジュースと少量のレモンジュースを入れてステアします。アレンジレシピが多数あり、好みで塩やコショウ、タバスコを入れたり、野菜スティックを指すなど好みで調味して飲むちょっと異色のカクテルでもあります。

ソルティードッグ

ソルティードッグとはイギリス海員達の間の俗語で甲板員のことを指す言葉です。潮風や波を浴びながら甲板上で仕事をするその様から塩辛い野郎と呼ばれるようになりました。その名の由来から元々はジンをベースにグレープフルーツジュースと塩を加えてシェイクしてグラスに注いでいたのです。

現在のスタイルになったのはアメリカにわたってからで、ガラスの縁に塩を付けて「スノースタイル」にしたタンブラーに氷を入れて材料を注いで軽くステアして作ります。さっぱりとしたグレープフルーツとグラスの縁の塩の組み合わせが絶妙で、カジュアルなそのスタイルがあっという間に世界に広がった人気のカクテルです。

モスコ・ミュール

モスコ・ミュールとはモスクワのラバ(雄のロバと雌の馬を掛け合わせた動物)に蹴飛ばされたように利く口当たりの強さから、「モスクワのラバ(強情者)」という名前になったカクテルです。ハリウッドのサンセット大通りに面したコックンプルというレストランで生まれました。

ライムを絞ったウォッカにジンジャーエールを加えて割るだけの手軽さも手伝って、食前酒としても食後の1杯としても気軽に飲めるのが特徴です。ウォッカベースのカクテルの中でも最も有名な一品ですが、気軽に飲むにはアルコール度数も高めなので配合割合で調節するのもおすすめです。

スクリュードライバー

スクリュードライバーは油田の労働者たちがウォッカとオレンジジュースをねじ回しで混ぜて飲んだことから付いた名です。この由来からもわかるようにグラスに氷を入れてからベースのウォッカを入れて、さらにそこにオレンジジュースを入れてステア(混ぜ合わせること)しただけのシンプルなカクテルです。

オレンジジュースの持つ甘味と酸味をクセのないウォッカがすっきりと引き締めていて、口当たりが良く飲みやすいのが特徴です。配合のバランスでアルコール度数の調節もできますが、飲みやすさの割りにアルコール度数が高めのお酒のため飲みすぎには要注意です。

キッス・オブ・ファイヤー

キッス・オブ・ファイヤーは日本バーテンダー協会主催の第5回オール・ジャパン・ドリンクス・コンクールで優勝したカクテルで、作者はバーテンダーの石岡賢司氏です。ルイ・アームストロングの同名のヒット曲に刺激を受けて作られたといいます。

ウォッカ、ジン、ドライベルモットを1:1:1の割合で配合し、そこにレモンジュースを少量足してシェイクして作ります。砂糖でスノースタイルにしたグラスに注いで完成ですが、ベースを含めその材料のほとんどがお酒ということもありアルコール度数はかなり高めの30度前後になります。

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コスモポリタンで華麗な大人の女性に

コスモポリタンは時代背景的にも輝く女性をイメージした華やかなカクテルです。クランベリージュースやライムジュースで好みの配合を作り出してお店で飲むときにも好みの配合を伝えることができれば、決めたい席にピッタリのカクテルとしてあなたを輝かせてくれること間違いなしです。

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