ホワイトレディとは?基本の作り方とアレンジレシピ・カクテル言葉など紹介
ホワイトレディというカクテルは、すっきりした味わいが魅力のショートカクテルです。白くてきれいな見た目も特徴的なこのカクテルは、バーなどで楽しむのも美味しいのですが、ポイントを押さえておけば自分でも美味しく楽しむことが出来ます。今回の記事ではホワイトレディの上手な作り方や、アレンジレシピなどについて紹介していきます。強いお酒が苦手だという方におすすめなアルコールを飛ばして楽しむことが出来るレシピも取り上げましたので、是非今回の記事をチェックしてみて下さい。
目次
ホワイトレディはショートカクテル
カクテルには多くの種類がありますが、大きく分けて2種類に分けられます。比較的長い時間をかけて楽しむことが出来るロングカクテルと、早めの時間で飲みきるのが良いとされるショートカクテルです。
ホワイトレディはショートカクテルに分類され、レシピによっては25度以上と高めのアルコール度数になりますが、すっきりとした飲み口で人気の高いカクテルです。
今回の記事ではそんなホワイトレディについて、作り方やアレンジ方法などについて紹介していきます。上手に作るコツなども紹介していきますから、自宅で楽しみたいという方もお店で楽しみたいという方も是非記事をチェックしてみて下さい。
ホワイトレディとは?
作り方などをチェックする前に、ホワイトレディというカクテルの特徴や味はどのようなものなのかを改めて確認してみましょう。
ホワイトレディの特徴
ホワイトレディは、その名の通り白く美しいジンベースのカクテルです。1919年に、当時最もファッショナブルと言われていた「シローズ・クラブ」というバーで生まれたカクテルであり、当初はベースが現在とは違いペパーミントリキュールであったようです。
ホワイトレディの考案者であるシローズ・クラブのハリー・マッケンホルン氏がロンドンからパリに移った際、ベースをペパーミントリキュールからドライジンに変更し、現在のように多くの方に楽しまれるカクテルとなりました。
また、ホワイトレディにはベースを違うお酒に変えると違うカクテルになるという面白い特徴もあります。ベースのドライジンをウォッカに変えればバラライカ、ラムに変えればXYZ、テキーラに変えればマルガリータ、ブランデーに変えればサイドカーになります。
このように一度に5種類のレシピを覚えることが出来ることから、ホワイトレディはショートカクテルで一番初めに覚えるべきレシピであるとも言われています。カクテルは種類が多すぎて覚えきれないという方は、まずはホワイトレディから覚えてみてはいかがでしょうか?
ホワイトレディの味
ホワイトレディはアルコールと甘み、酸味とのバランスがとれており、飲みやすい味わいのカクテルです。レモンジュースを使用しているためにさっぱりとした飲み口で楽しむことができるので、甘すぎるカクテルはあまり得意ではないという方にもおすすめです。
口コミ
#日替わりカクテル ホワイト・レディ
— ユーリ (@shu9874) August 26, 2016
(ジン+ホワイトキュラソー+レモンジュース)
サッパリしてて美味しい pic.twitter.com/rlzWd0MEi5
本日のカクテル
— jazz Bar ALFIE (@alfie_jazz) April 9, 2019
ホワイトレディです。
人生で一番最初に飲んだカクテルで個人的に思い出が溢れるカクテル
ドライジンとホワイトキュラソーとレモンで作るシェイクカクテル
度数はなかなか強めですが爽やかで飲みやすく美味しいですよ!
白い貴婦人なんて言われてておしゃれですね! pic.twitter.com/lZQepJ2ob9
上記の口コミはカクテルのホワイトレディを実際に飲んだ方のものです。まず上の方の口コミは自宅でホワイトレディを作って飲んだ時の感想で、さっぱりとして美味しいといった内容です。
辛口の味わいですっきりとした飲み口なので、食後に楽しむのが良いでしょう。ポイントを押さえれば自分でも上手に作ることが出来ますから、おうちカクテルとして楽しむのもおすすめです。
また、下の方の口コミでは度数が強めであるという点にも触れられています。ホワイトレディは味も爽やかで美味しく飲みやすいカクテルなのですが、アルコール度数が高めと紹介されていますので飲みすぎには注意しましょう。
ホワイトレディの度数
口コミの項目でも触れたとおり、ホワイトレディはすっきりとして飲みやすいので女性にも人気の高いカクテルです。すいすいと飲めてしまうカクテルですが、アルコール度数は30度から33度くらいと高めのものが多く、楽しむ時には少し注意が必要なカクテルでもあります。
ホワイトレディに使われるジンとコアントローは、それぞれアルコール度数が40度以上あるリキュールですので、それらで作られたカクテルは必然的に度数も高めになります。さわやかな飲み口で女性にも人気の高いカクテルの一つですが、飲みすぎが心配な場合はお店ではなく、自宅で楽しむのがおすすめです。
基本的なホワイトレディのレシピでは度数は高めですが、原料であるコアントローにひと工夫することでカクテル自体のアルコール度数を大きく下げることも可能です。このアレンジレシピについても後程詳しく紹介していますので、ホワイトレディの味が気になるけれど強いお酒は苦手、という方は是非チェックしてみて下さい。
ホワイトレディの由来とカクテル言葉
続いては、ホワイトレディという実に可愛らしい名前が付けられた、その由来について見ていきましょう。更にはこのホワイトレディというカクテルのカクテル言葉についても紹介致します。
ホワイトレディの由来
ホワイトレディの由来についてはいくつかの説があるのですが、その中の一つがヴィクトリア女王に捧げられたカクテルとして生まれたという説です。ヴィクトリア女王と言えば純白のウェディングドレスを世界で初めて着たという事でも知られていますが、このエピソードのイメージから名づけられたとのことです。
きれいな白色が特徴のカクテルなので、そのビジュアルはまさに名前の由来となったヴィクトリア女王の白いウェディングドレスを思わせるかのようです。白い貴婦人と呼ばれることもあり、どことなく気品を感じさせるカクテルでもあります。
更にホワイトレディの名前の由来となったと言われている説をもう一つ紹介します。こちらはモッコウバラが由来になったという説です。モッコウバラは英語で「White Lady Banks」という名前で、白い花びらが美しい品種のバラです。カクテルのホワイトレディも白色の美しさが見た目の特徴ですから、この花の事を連想させたのかもしれません。
ホワイトレディというカクテルの由来がヴィクトリア女王なのかモッコウバラなのか、一体どちらが正確な由来なのかは定かではありませんが、どちらにしても美しさと気品を感じる説です。
ホワイトレディのカクテル言葉
新しく出来たカクテルにはない場合もありますが、多くのカクテルにはカクテル言葉があります。ホワイトレディのカクテル言葉は「純心」です。カクテルの白い色からイメージされたカクテル言葉だと言われており、「純真」では無いところに意味深なイメージを持つ人も多いようです。
ホワイトレディの作り方
ホワイトレディは割と簡単に作る事が出来るので、お店は勿論自宅で作って楽しむことも可能です。用意するものと作り方をチェックして、自宅でも美味しいホワイトレディを楽しんでみて下さい。
用意するもの
ホワイトレディを作るときに用意する材料は、ドライジン30ml、コアントロー15ml、レモンジュース15ml、道具はシェイカーとバースプーンです。
バースプーンは他のもので代用しても良いですが、シェイカーは準備しておきましょう。ホワイトレディを作る際は材料を出来るだけ冷やしておくのが美味しく楽しむコツなので、材料をしっかりと冷やす事が出来るシェイカーは必需品です。
上記の材料だけでも美味しいホワイトレディを作れますが、より爽やかな飲み口を楽しみたいという方は、レモンジュースだけではなくレモンピールも準備しておくと良いでしょう。レモンピールでは強すぎるという方や少し甘さが欲しいという方は、レモンピールではなくオレンジピールがおすすめです。
作り方
このカクテルを上手に作るためのコツについては後程詳しく紹介していますので、まずは基本的なホワイトレディの作り方を押さえておきましょう。まず、ドライジン、コアントロー、レモンジュースをすべてシェイカーに入れます。バースプーンで一度材料をステアしたら、味を確認してからシェイカーに氷を入れます。
シェイカーをしっかり持ってハードシェイクを20回ほど行ったら、しっかりと冷えたカクテルグラスに注いで完成です。好みでレモンピールを振りかけても美味しく楽しむことが出来ます。
美味しいホワイトレディの作り方のコツ
前章ではホワイトレディの基本的な作り方を紹介しましたので、ここからはより美味しい仕上がりにするためのコツについても見てみましょう。
ジンは冷凍
ホワイトレディを作る際、ジンは冷凍したものを使用するのがおすすめです。ジンは常温の状態よりも冷凍した方が飲み口がシャープになり、アルコールの角が少しとれるという性質を持っています。
冷凍すると凍ってしまうのでカクテルに使えないのでは?と思われがちなのですが、アルコールは度数によって凍りだす温度が決まっており、度数が高いほど凍結温度は低くなります。
アルコール度数が40度前後であるジンは、-31℃くらいまで下がらないと凍ることはありません。冷凍庫に入れても凍る心配がないので、瓶ごと冷凍庫に入れてしっかりと冷やしておきましょう。コアントローは得に冷凍する必要も無いようですが、念の為冷蔵庫で冷やしておくのがおすすめです。
ホワイトレディにおすすめのジン
一口にジンと言ってもいろいろな種類のジンがあるので、最初はどのジンを使用すれば良いか迷ってしまうとかも知れません。もちろん自分の好きな銘柄のジンを使用するというのもおすすめですが、それでも迷ってしまうという方には「プリマスジン」、そして「コーヴァルドライジン」という銘柄をおすすめします。
プリマスジンはスタンダードな味わいを楽しむことが出来るジンで、海外のバーでもよく使用されている銘柄です。シンプルな味わいのプリマスジンは柑橘系フレーバーとの相性も抜群に良いので、レモンを使用したカクテルであるホワイトレディとの相性もピッタリです。
また、コーヴァルドライジンはクラフトタイプのジンなので、個性的な味わいを楽しむことが出来ます。華やかな香りやミルキーな味わいを楽しむことも出来る銘柄なので、スタンダードなジンを使用した場合とはまた違った味わいに仕上げることが出来ます。
レモンは絞りすぎない
ホワイトレディを作る際に生レモンを使用する場合は絞り方に注意しましょう。レモンを絞る時に多くの果汁を絞ろうとして、ついつい力を入れ過ぎて潰してしまったというのはよくあるパターンです。そもそもレモンは力任せに絞ってしまうと雑味が出てしまうものなのです。
またレモンを絞る方法も、手で潰してしまうのではなく専用のスクイーザーを使用することをおすすめします。スクイーザーを使用する時も押し付けるのではなく、果肉のみを取るようなイメージで力を入れていけば、雑味がなく澄んだ果汁を絞ることが出来ます。
グラスのアイシング
冷たいうちに飲みきることが推奨されているショートカクテルは、グラスをあらかじめ冷やしておくというのも重要です。ホワイトレディもショートカクテルですから、グラスのアイシングはしっかりと行いましょう。
すっきりとした飲み口が魅力のカクテルでも、飲んでいるうちに温度がぬるくなってしまっては美味しさも半減してしまいます。しっかりとグラスを冷やすにはカクテルグラスにブロックアイスを数個入れ、バースプーンで数回回しましょう。
グラスをしっかりと冷やせたら氷を捨てます。氷を捨てた後そのままにしておくとグラス内に残った水分でカクテルが薄くなってしまいますから、しっかりと拭き取っておきましょう。
氷の角を取る
氷の角を取っておくという工程は意外と忘れがちなのですが、美味しく仕上げるため忘れずに行うようにしましょう。氷の角を取らないままカクテルを作ってしまうと、振った時に細かい氷片が出来て水っぽい仕上がりになってしまうからです。
氷の角を取るというと難しく聞こえますが、やり方は簡単です。カクテルの材料をシェイクする前に、シェイカーに氷だけを入れて蓋を閉めて上下に振りましょう。
こうすることで細かい氷片やそれらが溶けた水分が出てきますので、材料と一緒に振った時に余分な氷片が出にくくなります。振り方が弱いと氷の角がしっかりとれない可能性があるので、少し強めに振ることを意識しましょう。
シェイクは強く最低限に
氷の角を取ったら、いよいよシェイカーに材料を入れてシェイクしていきます。シェイクの方法にこれが正解というものは無いのですが、ホワイトレディを作る際におすすめしたい方法の一つを紹介します。
まずシェイクの回数は最低限にしておくことが重要です。シェイクの回数を増やせば材料をしっかりと冷やすことが出来ますが、氷の水分によって味が薄くなり香りが閉じてしまうというデメリットもあります。
水っぽい仕上がりにするのを防ぐためにも、シェイクのやりすぎには注意が必要です。シェイクの回数の目安は、シェイカーの温度が手に伝わり、材料がしっかりと冷えたと感じる位までです。回数で言うとだいたい20往復位が目安です。
また、シェイクするときは強めにシェイクするように心掛けましょう。氷が溶けてしまうのでシェイクは優しくした方が良いのではないか?と考えがちですが、これは大きな間違いです。
ホワイトレディをより美味しく楽しむためにはしっかりと材料を冷やすことも重要なので、強めにシェイクしてしっかり冷やしましょう。まとめると「強く、回数は最低限にシェイクする」が美味しいホワイトレディを作るポイントです。
冷えているうちに飲む
上記の手順に沿ってしっかり手早くシェイクが出来ていれば、きっと美味しいホワイトレディが完成しているはずです。ショートカクテルであるこのホワイトレディは冷たいうちが最も美味しいので、完成次第早速頂きましょう。
ホワイトレディは3口で飲めという言葉もあるほどで、ぬるくなってしまうと途端に味が落ちてしまうカクテルとも言われています。なのでホワイトレディを飲む際は、必ず出来たてキンキンの状態で愉しむようにして下さい。
ホワイトレディのアレンジレシピ
ここまではホワイトレディの基本の作り方と美味しく作るためのコツについて紹介してきましたが、ここからはホワイトレディのアレンジレシピを紹介します。アルコールを飛ばして作るレシピも紹介していますので、お酒が得意ではないという方にもおすすめです。
製菓用コアントローを使う
ホワイトレディのレシピにはコアントローを使用しますが、このコアントローには製菓用のものもあります。この製菓用のものを使用することで、これまた違った味わいを楽しむことが出来るのです。
通常のコアントローとの違いはオレンジエキスの含有量です。製菓用のものは通常のものに比べてオレンジエキスが多く含まれていますので、通常のホワイトレディよりもフルーティーで華やかな香りのカクテルに仕上げることが出来ます。
ただ、製菓用コアントローを使用する際には注意して頂きたい点が一つ。こちら通常のものよりもアルコール度数が高くなっていますので、使用量は少なめにしておきましょう。通常のコアントローよりもかなり多くのエッセンシャルオイル成分が含まれていますから、量を減らしても十分華やかな香りを楽しむことが出来ます。
柚子ジュースを使う
ホワイトレディのレシピで使用されているレモンを柚子に変えるのもおすすめです。実際に果実の柚子を入手するのは難しいので、柚子ジュースを活用するのが良いでしょう。
レモンは酸っぱさが特徴ですが、対して柚子はマイルドな酸味が特徴です。そんな柚子ジュースを使うことでいつもより優しい味わいのホワイトレディに仕上がります。
柚子ジュースをレシピに使用するという場合でも、分量はレモンの場合と同じで大丈夫です。レモンの代わりというとライムも思い浮かびますが、コアントローには柚子の香りを引き立ててくれる効果があると言われていますので、柚子をおすすめします。和風ホワイトレディともいえるこのレシピも是非試してみて下さい。
アルコールが苦手な人向けのアレンジレシピ
ホワイトレディは飲みやすいカクテルですが、度数は高いのでお酒が苦手な方にはあまりおすすめできないカクテルです。ホワイトレディには原料のアルコールを飛ばして低アルコールで楽しめるアレンジレシピもありますから、お酒が苦手な方是非参考にしてみて下さい。
作り方
このアレンジレシピでは、まずコアントローのアルコール分を飛ばします。鍋やフライパンにコアントロー100mlを注いだら、火をつけてアルコール分を飛ばしていきます。この時、フライパンからはかなり大きな火が出ますので近くに燃えやすい物を置いておかないようにしましょう。
コアントローのアルコールを飛ばしたら、しばらく冷ましておきましょう。冷めたらタッパーに入れてオレンジ1個を絞り、果肉や皮もカットして一緒に入れておきます。タッパーの蓋をして冷蔵庫で一晩寝かせておけば、ノンアルコールのコアントローが完成します。
この後は先ほど紹介した方法でホワイトレディを作りましょう。このレシピで使用するジンは、アルコール度数が低めのウィルキンソンジンがおすすめです。ノンアルコールのコアントローを使用していればカクテルは6%前後に仕上がりますので、強いお酒が苦手な方でも楽しみやすいです。
ホワイトレディは香り高いフレーバーが魅力のカクテル!
今回の記事ではホワイトレディの由来をはじめとして、作り方やコツなどについて紹介してきました。ホワイトレディはヴィクトリア女王が由来ともモッコウバラが由来とも言われており、見た目もきれいで気品溢れるカクテルです。
バーなどでオシャレに楽しむのも良いですが、自宅で作って楽しむのもおすすめです。レモンの絞り方を意識したり、グラスををあらかじめ冷やしておくなどのポイントを押さえておくことでより美味しく仕上げることが出来ます。
ホワイトレディはすっきりとした味わいで飲みやすいのが特徴ですが、アルコール度数が高いのでお酒にあまり強く無い方は少し注意が必要です。記事内で紹介したようにコアントローのアルコール分を飛ばして楽しむことが出来るアレンジレシピもありますから、お酒が得意な方も苦手な方も是非ホワイトレディを楽しんでみて下さい。