2019年04月22日公開
2024年09月12日更新
ブロッコリーとカリフラワーの違いは色だけじゃない!栄養の違いや食べ分けなど
ブロッコリーとカリフラワーは、どちらももこもことした見た目で、違いは色だけ、と思っている方も多いのではないでしょうか?でも詳しく調査してみると、同じようでいて味わいや含まれているビタミンCなどの栄養素、歴史や栽培方法までいろいろ違いがあることがわかりました。そこで今回はブロッコリーとカリフラワーの違いをさまざまな視点から紹介していきます。知っていると自慢できる知識が詰まっていますので、ぜひチェックしてみてください!
目次
ブロッコリーとカリフラワーは色以外に何が違う?
もこもこした見た目が印象的な野菜、ブロッコリーとカリフラワー。色が違うだけで同じ野菜だと思っている方も多いのではないしょうか?そこで今回はブロッコリーとカリフラワーの違いは色以外に何があるのか、栄養面や栽培過程の違いなど基本的な情報を中心に詳しく解説していきます。ブロッコリーとカリフラワーの違いとは何なのでしょうか?
ブロッコリーとカリフラワーの違い
このセクションではブロッコリーとカリフラワーの基本的な違いから見ていきます。今まで知らなかったそれぞれの野菜の違いについて知りましょう。
どちらも同じキャベツの仲間
出典: http://ot8.jp
ブロッコリーもカリフラワーも、実は同じキャベツの仲間でアブラナ科の野菜になります。また、どちらも花蕾と呼ばれる蕾と花茎を合わせた部分を食べる点も同じです。基本的に食用の野菜類は、葉菜、果菜、根菜の3つの部位で分類されますが、ブロッコリーもカリフラワーも花菜の部分を食べる野菜に属しています。
つまり、ブロッコリーもカリフラワーも、同じキャベツの仲間ということになります。これから違いを知る上で重要な情報なので、よく覚えておいてください。
色の違い
ブロッコリーとカリフラワーの違いは?と尋ねると、誰でも思い浮かぶのが色の違いです。濃い緑色をしたものがブロッコリー、白い色をしたものがカリフラワーです。カリフラワーの中には最近オレンジ色や紫色をしたものも登場していますが、基本的には緑と白という色の違いが大きく異なっています。
旬の違いは?
ブロッコリーとカリフラワーは通年出回っているイメージですが、旬の時期に違いはあるのでしょうか?詳しく調査してみると、どちらも甘みが増し、おいしくなる時期は11月から3月にかけての冬が旬の時期になります。
旬の時期には栄養価が高くなるだけでなく、たくさん収穫されることから値段も比較的手頃になるので、冬の時期にはブロッコリーもカリフラワーも積極的に食卓に取り入れていきたいものです。
味の違いは?
次にチェックしたいのが、ブロッコリーとカリフラワーの味の違いです。ブロッコリーはメジャーな野菜なので食べたことのある方も多いと思いますが、カリフラワーはあまり食べたことがないという方のために味や食感の違いを見ていきます。
ブロッコリーは葉野菜のような青みのある味わいに、噛むときゅっとした弾力が特徴です。一方カリフラワーは、さっくりとした歯ごたえと独特のやさしい甘みが特徴で、たんぱくでクセがないため食べやすい味わいとなっています。色が違うだけで見た目は同じ2つの野菜ですが、味と食感にはこのような違いがあります。
歴史の違い
見た目や旬の時期に共通点のあるブロッコリーとカリフラワーは、もともとは同じ野菜で地中海の沿岸部で自生していた野生のキャベツを起源としていることは前述のとおりですが、歴史の中でどのように広まっていったのか紹介します。カリフラワーもブロッコリーも原産地である地中海沿岸部から、イタリア、フランスへと伝わっていきました。
その後、19世紀にはヨーロッパ諸国で一般的な大衆野菜として広まりを見せ、どちらの野菜も多くの家庭で食べられるようになりました。カリフラワーとブロッコリーが日本に持ち込まれたのは明治時代初期の頃でしたが、残念ながら当初はどちらも普及しませんでした。
カリフラワーが日本で認知されるようになったのは1960年代のこと、ブロッコリーを一般的に目にするようになるのはそれから10年も遅れて1970年代以降のことになります。というのも緑黄色野菜であるブロッコリーが見た目からもビタミンCが豊富で栄養がありそうなことや比較的栽培しやすいことなどが影響していると考えられます。
サラダやお弁当のおかずにもブロッコリーが取り入れやすいこともあり、ブロッコリーは爆発的に人気を得て、よく食べられる一般的な緑黄色野菜へと昇格しました。一方カリフラワーは、スーパーではよく見かけるものの、まだ取り入れたことがないという家庭も多いですが、最近では白色以外にも色んな色が登場し、存在感を光らせています。
栽培過程の違い
ブロッコリーとカリフラワーの栽培過程の違いを見てみましょう。春まきでは2月中旬から3月にかけてタネをまき、5月下旬から6月に収穫、夏まきでは7月下旬から8月中旬にタネをまき、10月下旬から収穫を始めます。また、苗から始める場合は春作なら3月下旬から、秋作なら8月下旬頃から植え付けをはじめていきます。
ブロッコリーは花蕾が大きくなって小さな蕾がはっきりと見え、固くしまった状態が収穫の時期になります。直径が15cm程度になったらある程度の長さの茎をつけて収穫を行います。ブロッコリーはもともと花芽が成長して蕾になったものが集合した状態で収穫されるので、収穫後時間が経つと蕾が開いて花が咲くこともあります。
一方カリフラワーは、直射日光が花蕾に当たると黄化して品質が悪くなるため、花蕾の直径が6~7cmになったら外葉で包み、遮光します。その後直径15cmくらいになるまで成長させ、大きくなったら収穫します。カリフラワーの場合は花芽が成長せずにそのまま数が増えて収穫されるので、収穫後時間が経っても花が咲くことはありません。
ブロッコリーとカリフラワーの栄養の違い
ここまでブロッコリーとカリフラワーの共通点や違いについて見てきましたが、気になる栄養面について紹介を進めます。
ブロッコリーとカリフラワーの栄養価は同じ?
ブロッコリーは緑黄色野菜、カリフラワーは淡色野菜ですが、どちらもビタミンCを多く含み、栄養に優れた野菜となっています。どちらもこどもの成長に欠かせない栄養素や、女性にうれしいビタミンを豊富に含んでいるため、積極的に取り入れたい野菜のひとつとなっています。
両者ともビタミンCが豊富
ブロッコリーとカリフラワーの栄養素を見てみるとは特にビタミンCが多くなっています。ビタミンCが多いレモンと比較してみると、100mg当たりのビタミンCの量はレモンが100mgなのに対してブロッコリーが54mg、カリフラワーが53mgとなっています。
成人が1日に摂取したいビタミンCの量は1日100mgと言われているので、ブロッコリーやカリフラワーを食すると半分のビタミンCの栄養素が摂取できるということになります。
ブロッコリーのビタミンCは水に溶けやすい
ブロッコリーもカリフラワーもビタミンCの量に大きな違いはありませんでしたが、注意したいのはブロッコリーのビタミンCが水に溶けやすい性質を持っているということです。ブロッコリーの栄養をなるべく逃さずに食べるためには、茹で過ぎには注意して2~3分くらいでさっと茹でて食べるようにしましょう。
栄養価が高いのはブロッコリー
ビタミンCのほかに、ブロッコリーはβカロテンの栄養価値がとても高くなっています。量を見てみると実にブロッコリーはカリフラワーの50倍近くのβカロテンが含まれています。βカロテンとは体内でビタミンAの働きを行う栄養素で、鼻の粘膜や目の網膜、肌、髪、爪などの機能を正常に整え、保つ働きをしています。
ビタミンCの量に大差がないブロッコリーとカリフラワーですが、美容や健康に欠かせない栄養素であるβカロテンを多く含むため総合的に栄養価値が高いのはブロッコリーです。ただ、カリフラワーのビタミンCは茹でてもビタミン成分が壊れにくい特徴を持つため、どちらも栄養摂取といういう意味でたくさん食べて欲しい野菜になります。
ブロッコリーとカリフラワーの食べ分け方法
ブロッコリーとカリフラワーの栄養の違いを紹介しましたが、どのように食べ分けするとより効果的なのか、その方法を紹介します。
健康維持や妊婦にはブロッコリー
ブロッコリーはβカロテンが豊富で、抗酸化作用があり、老化防止に役立つため、健康維持したい方におすすめの野菜です。また、胎児の発育に重要な働きをもたらす葉酸も多く含んでいます。妊娠を希望する女性や、妊娠中の妊婦さんには必須の栄養素なので、ブロッコリーを積極的に摂取することをおすすめします。
美容やダイエット目的にはカリフラワー
一方カリフラワーは、加熱してもビタミンCが壊れにくく、食物繊維が豊富なので美容やダイエットを行っている方におすすめの野菜です。茹でても十分栄養が残っているため、サラダやスープにして食べるとカロリーも低く、美しい体をキープすることができます。
ブロッコリーとカリフラワーの違いを理解して美味しく食べよう!
似ているようで異なる特徴を持つブロッコリーとカリフラワー。どちらも栄養豊富で、食卓に彩りを添えてくれるので、たくさん食べて健康的なカラダづくりに役立てましょう!