薄力粉でパン作り!薄力粉のみのレシピと薄力粉&強力粉の割合別仕上がり

パン作りに薄力粉をどのくらいの割合を使うと、美味しいパンが出来るのか知っていますか?最近では自宅でパン作りをする人が増えています。ただ、レシピ通りに作るだけで、薄力粉の割合を変えることによって仕上がりがどう違うか比較することはないと思います。そこで、薄力粉や中力粉、強力粉をパン作りで使うと、焼き上がりや発酵の違いを紹介します。また、薄力粉の代用ができるのかも検証していきます。違いを知って美味しいパン作りに挑戦しましょう!

薄力粉でパン作り!薄力粉のみのレシピと薄力粉&強力粉の割合別仕上がりのイメージ

目次

  1. 1薄力粉はパン作りに使える?小麦粉の種類と違い
  2. 2薄力粉のみのパンのレシピ
  3. 3薄力粉と強力粉の割合別パンの仕上がりの違い
  4. 4薄力粉/中力粉/強力粉の注意点
  5. 5薄力粉/中力粉/強力粉の用途
  6. 6薄力粉や強力粉の特徴を活かしてパンを作ろう!

薄力粉はパン作りに使える?小麦粉の種類と違い

薄力粉は家庭には殆ど常備している小麦粉だと思います。使い道は揚げ物だったり、お菓子作りに使われますが、パンの材料として使うというレシピはあまり見たことがありません。それはなぜでしょうか?実は小麦粉の種類は主に3種類あり「薄力粉・中力粉・強力粉」はそれぞれ用途の違いがあるのです。

それではまず、薄力粉・中力粉・強力粉の特徴や違いを検証し、それぞれ代用が出来るかどうか考えてみます。また、それぞれの小麦粉を使う時、どんなことに注意すればよいかも合わせて紹介します。違いや注意点が分かれば、これからのパン作りに役立つと思います。

薄力粉とは?

3種類の大きな違いはグルテンの量の違いです。グルテンというのは、タンパク質の一種でグルテニンとグリジアンというたんぱく質が絡み合って出来るものです。この粘りのあるタンパク質の量が少ないのが軟質小麦と言われる「薄力粉」、中間が中間質小麦の「中力粉」、最も多い量が硬質小麦の「強力粉」です。

薄力粉は粒が細かく、タンパク質が8%含まれています。水と混ぜ合わせると、それほど粘りは出ませんが、キメが細かいのでケーキやお菓子などの材料によく使われます。サクサクした食感を残したい場合は、切るように混ぜるのがポイントです。

中力粉とは?

中力粉はあまりスーパーで見かけないと思います。中力粉はその名の通り、薄力粉と強力粉の中間の小麦粉中華めんやうどんに使われることが多いです。うどんのコシは、グルテンの量が関係していて、あの絶妙なのど越しは、こねるときの粘りで決まっているのだと思います。

グルテンの量は約9%ほどで、薄力粉ではコシがなく、強力粉では固いと感じるため、中力粉がうどんに向いていると言われています。日本で作られている小麦のほとんどは中間質小麦で、輸入している小麦も日本の麺のために作られた小麦もあるほどです。

強力粉とは?

強力粉はパンを作るのに一番適している小麦粉だと思います。タンパク質は約11%~13%あり、水と混ぜれば混ぜるほど、コシや弾力が生まれ、美味しいパンを作り上げます。グルテンが多いのは、パンが発酵するときにも大きく関係し、コシがあるのにふっくらとした焼き上がりのパンが出来るのは、強力粉の影響です。

 

それぞれの違い

薄力粉・中力粉・強力粉の違いはグルテンの量が挙げられます。実はグルテンの違いというのは、様々な料理でも重要で、時には風味や味わいにも影響をします。グルテン、いわゆるタンパク質が多いと、水と混ぜた時に粘り気が出て、コシが出ます。その性質を生かして強力粉を使ってパンを作ったり、薄力粉を使って天ぷらを揚げたりします。

ちなみに薄力粉とにているもので「片栗粉」があります。よくとろみを加えるときに使いますが、薄力粉との決定的な違いは、薄力粉の原料が小麦に対して、片栗粉はじゃがいものでんぷんで作られているということです。片栗粉はでんぷん100%でタンパク質がないため、とろみがつきやすいのがわかります。

それぞれ代用は可能?

もし、パンを作ろうと思って材料を確認すると、強力粉が足りないということがあると思います。そのような時は、薄力粉や中力粉でも代用は可能です。しかし、出来上がりのパンの柔らかさやコシが変わります。結局、薄力粉・中力粉・強力粉は同じ小麦粉なので、代用しても問題はないのです。

逆に薄力粉がなかった場合は、中力粉や強力粉を使えますが、あまり混ぜすぎるとコシが強く、固めのクッキーなどが出来上がってしまいます。そして、強力粉の方が粒が荒いので、ダマになりやすいです。中力粉がない場合は、薄力粉と強力粉を混ぜると中力粉が出来ます。

薄力粉のみのパンのレシピ

パンには強力粉を使うレシピが多いですが、薄力粉だけでもパンは作れます。そこで、薄力粉だけで作るパンは、焼き加減や仕上がりが強力粉とどのくらい違うのか検証します。もし、パンを作ろうと思ったとき、薄力粉しかない時にレシピを覚えておくと、とても便利だと思います。

材料と生地の作り方

パンの材料は、単純に強力粉を薄力粉に代用するだけです。お水やそのほかの材料を何か加えることはありません。しかし、強力粉で作ったパンに近いものを作りたいと考えるのであれば、ドライイースト重曹などを使い、十分に発酵させるようにします。

パンの作り方も殆ど変わりはありません。しかし混ぜ合わせると、強力粉とは違い、水でベタベタすると思います。これは、薄力粉にはグルテンが少ないため粘り気が出ないのです。薄力粉でパンを作る時は時間をかけてこねることが大切だと思います、

発酵と焼き方

薄力粉を代用してパンを作る場合、発酵なしのレシピが多いです。なぜなら、強力粉はグルテンの粘りがあるため、イーストからでた炭酸ガスを膜で覆い、ふっくらとさせるからです。薄力粉は強力粉ほど粘り気がないので、イーストから出る炭酸ガスが放出してしまいます。ただ、パンをふっくらとさせるために常温でねかせておくこともあります。

他にも薄力粉でパンを作る場合、フライパンで焼く簡単なレシピがあります。こねたパン生地をフライパンに並べて弱火で焼くだけです。また、フライパンに水を張ってカップに生地を入れ蒸して焼きにして蒸しパンを作ることも出来ます。

仕上がり

薄力粉で作るパンは、外側がカリッと中身はふっくら仕上がります。しかし、パンの生地がしっかり詰まった感じではなく、菓子パンのようにサクッとした食感に近いかもしれません。また、発酵しないで焼くと膨らまず、スコーンのような形になります。

薄力粉だけでパンをつくるなら、中にクリームやドライフルーツ、くるみなどを入れた方が、物足りなさを感じることがないと思います。また、メロンパンのようにサクサク感が欲しい時は、薄力粉を使うと美味しく仕上がります。最近はホームベーカリーも普及しているので、薄力粉でもふっくらしたパンが作れると思います。

薄力粉と強力粉の割合別パンの仕上がりの違い

次に、薄力粉と強力粉の割合を変えてパンを作ると、食感や仕上がりがどのように違うか考えます。パンの種類によっては、割合を変えることによって、食べやすく美味しいパンが出来上がります。紹介する3種類の割合をマスターして、自分好みのパンを焼いてください。

薄力粉1:1強力粉

薄力粉と強力粉を半分ずつの割合で作ったパンは、お腹にもたれるような食べごたえはありませんが、コシがあるふんわりとした仕上がりになります。ロールパンや菓子パンに近いので、この割合で作るのなら、パンの中にきな粉やくるみを混ぜたり、バターロールなどおやつ感覚のパンが良いと思います。

この割合にすると、パン1個では物足りなさを感じるので何個も食べてしまいがちになります。カロリーはどの割合にしても同じで1カップ(110g)あたり405kcalです。なので、ダイエット中の人には、薄力粉と強力粉1:1の割合でパンを作るのはおすすめできません。

薄力粉1:5強力粉

この割合がパンの中ではもっともポピュラーで食べやすい食感だと思います。白パンや塩パンを作るなら、ふっくらとして食べごたえがしっかりの割合です。薄力粉の代用がないので、すこしふんわりとしたパンを強力粉だけで作りたいと思ったら、牛乳を加えることによって薄力粉を使う時に近いふんわり感が出せます。

強力粉のみ

コシがあってお腹にずっしりとくるパンが食べたいときは、強力粉だけのパンのレシピで作りましょう。発酵に時間をかけ、じっくりと生地を焼きあげるので、キメの細かいパンが出来上がります。パンを食べると小麦の香りを存分に味わうことができ、パンの甘さを追求するなら、強力粉のパンが良いと思います。

薄力粉/中力粉/強力粉の注意点

ここまで、薄力粉・中力粉・強力粉の使い方について紹介しました。そこで、3種類の小麦粉を使う時の注意点を押さえておきます。グルテンの量、粒の大きさが違う小麦粉は、それぞれ注意することも違ってくるので、パン作りの参考にすると良いと思います。

薄力粉の注意点

薄力粉は粒がきめ細かいので、ダマになりやすいです。パン作りで使う場合は、事前に一度薄力粉をふるっておくと使いやすくなると思います。そうすることによって、パンの仕上がりの口当たりが変わってきます。また、水と混ぜすぎると発酵させても膨らみにくくなるので、さっくりと混ぜ合わせた方がふんわりとしたパンが作れます。

中力粉の注意点

中力粉は薄力粉と強力粉の中間なので、代用として多く使えると思います。特に注意することはないのですが、中力粉はうどん粉として使用されることが殆どなので、一般のスーパーではあまり見かけません。業務スーパーなどの方が手に入る確率が高いと思います。中力粉を一度購入して余ってしまった時は、パンや餃子の皮などに使ってみましょう。

強力粉の注意点

強力粉を使う際の注意点は、コシの強さです。クッキーやケーキを作る際にどうしても強力粉で代用しなければいけない場合、ケーキならスポンジが固くなります。強力粉を水と混ぜるとグルテンが多いので、どうしても粘り気が出てしまいます。代用するときは、かき混ぜるのではなく、底から生地を持ち上げる感覚で優しく混ぜてください

ただ、混ぜるのを怠るとダマになってしまうので、事前にふるいにかけるか、切るように混ぜるのを心掛けてください。パン以外で餃子の皮やピザを作るなら粘り気が出ても、モチモチの食べごたえのある生地が出来るので美味しいと思います。

薄力粉/中力粉/強力粉の用途

最後に、それぞれの小麦粉はどのような料理やレシピに合っているか紹介します。どの小麦粉も代用できることはわかりますが、せっかくならその小麦粉に合ったレシピで料理をするのが一番です。

薄力粉・中力粉・強力粉の他にも小麦の表皮、胚芽、胚乳を粉にした「全粒粉」という小麦粉の種類もありますが、これでパンを作るとかなり噛み応えのあるパンが作れます。健康食としても使われますが、普通の料理には使いづらいと思います。

薄力粉はクッキーやケーキにおすすめ

薄力粉を使う代表的な料理はクッキーやケーキです。特にスポンジのふわふわは、強力粉で作るのは難しいです。パンのふわふわは強力粉が発酵して作られますが、ケーキのふわふわは、薄力粉ではなくベーキングパウダーや卵の気泡によって作られます。クッキーのサクッと感もグルテン量が少ない薄力粉だからこそ味わえる食感です。

スイーツの他に気軽に薄力粉を使う料理としては、刻んだキャベツや天かすに水と薄力粉を混ぜて作るお好み焼きや余ったポテトサラダをバター・牛乳・薄力粉を煮詰めたものをかけて食べるグラタンなどあります。薄力粉は、多種多様に使われる万能な小麦粉といっても良いと思います。

中力粉の代表料理はうどん

中力粉=うどん粉というくらい、中力粉はうどんに適している小麦粉です。昔は「メリケン粉」とも呼ばれていた中力粉は、一般のスーパーではあまり見かけません。もし中力粉が必要な場合は、薄力粉と強力粉を混ぜると出来ますが、小麦の種類が違うとイメージ通りのコシの強さが出ないかもしれないので気を付けてください。

中力粉はうどんの他にスイーツならカップケーキやカステラ、ベーグルなどしっかりした仕上がりの生地にしたいときにぴったりだと思います。スープやサラダと一緒に食べるときは、チーズやくるみの入った中力粉のパンだと腹持ちも良いので、朝食におすすめです。

強力粉はパン作りにおすすめ

強力粉は発酵させて、ねかせて焼いてパンを作るための小麦粉だと思いがちですが、実は薄力粉のレシピと同じくらい、強力粉を使ったレシピが沢山あります。餃子の皮やピザの生地はもちろん、厚さ3センチ以上のふわふわなパンケーキも薄力粉やベーキングパウダーを一緒に使って作ることが出来ます。

また、スコーンは薄力粉で作るより粘り気のある強力粉を使う方が、食べるときにポロポロこぼれずもっちりと食べられるのでおすすめです。発酵も常温で寝かせておくだけなので、手作り初心者の人でもあまり失敗せずに作れると思います。

薄力粉や強力粉の特徴を活かしてパンを作ろう!

パンを作る時、薄力粉や強力粉の特徴や性質を知っておくと、色々な種類のパンが作れることがわかりました。パンは、発酵させたり生地を伸ばしたりするので、手作りするのを躊躇する人もいると思います。しかし、それぞれの特徴を活かして、発酵せずにパンを作ったり、オーブンではなくフライパンで簡単にパンを作ることも出来ます。

また、パンだけではなくピザやうどんなど、薄力粉や強力粉を使ったレシピは沢山あるので、家計の節約になるかもしれません。パン作りは、材料一つで味や食感が変わる奥深い食べ物です。ぜひ薄力粉や強力粉の割合を変えてみたりして食べ比べしながら、楽しくパン作りをしてみてください!

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