2019年04月16日公開
2024年09月12日更新
「はじめちょろちょろなかぱっぱ」の意味!土鍋でも使える炊き方?
はじめちょろちょろなかぱっぱの意味を知っていますか?ご飯を釜で炊くときの炊き方の方法のことを意味しており、江戸時代から伝わる方法として日本中に広まっています。はじめちょろちょろなかぱっぱにはご飯を炊く際の火力の意味も込められています。火力や時間についてもまとめました。また、土鍋でも使える炊き方なのかも調べたのでぜひ参考にしてみて下さい。釜や土鍋で炊飯するときに知っておくと便利です。
目次
はじめちょろちょろなかぱっぱとはどんな炊き方?
「はじめちょろちょろなかぱっぱ」とはどのような意味か知っていますか?日本人であれば一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。釜で炊くご飯の炊き方として江戸時代から伝わるご飯の上手な炊き方のことを「はじめちょろちょろなかぱっぱ」といいます。
これは歌として広まったもので、この歌に沿って炊飯すれば、美味しく炊きあがるというものです。今回は「はじめちょろちょろなかぱっぱ」にはどのような意味が含まれているのか詳しくみていきます。日本人ならはじめちょろちょろなかぱっぱは知っておいて損はありません。
はじめちょろちょろの意味と火力/時間
はじめに「はじめちょろちょろなかぱっぱ」の「はじめちょろちょろ」の意味についてみていきましょう。はじめちょろちょろの火力や時間についてもまとめました。
米は炊く前に吸水させておくのも重要なポイントです。米の吸水、はじめちょろちょろなかぱっぱの予備炊きについて紹介します。
米に給水させる時間
「はじめちょろちょろなかぱっぱ」とお米の炊き方に入る前に、まずはお米には水を吸水させる時間が必要です。米は浸水させておくと、白くなります。浸水させて炊くことによって炊飯後に米が白く美味しく炊きあがるのです。
また、浸水させておくことによって炊いた後に芯がのこらないです。米に水を吸わせずに加熱してしまうと、米粒の表面からご飯に変化して中は硬いままになってしまいます。できれば30分以上米を浸水させておきましょう。
浸水させたお米はザルにあげて水気を切ります。その後、水を切った米を釜に移して浸水前の米と同量の水を足します。
予備炊き
はじめちょろちょろなかぱっぱの「はじめちょろちょろ」の部分は予備炊きとも言われるものです。はじめは火力をちょろちょろとした弱火にして鍋全体を温め、米に水を吸収させるようにします。はじめちょろちょろは米に水を吸水させる時間のことを意味しています。
火力と時間
はじめちょろちょろなかぱっぱの「はじめちょろちょろ」と呼ばれる予備炊きは、20分程度が目安です。約50℃の水温を維持すると、20分で米の吸水が飽和状態になります。
弱火でゆっくりと米の中心まで吸水させることで米の甘みを引き出し、ムラなく米を炊き上げることができます。
炊き方の方法は米の種類にもよるので釜での米の炊き方でもはじめちょろちょろなかぱっぱ通りにしない方法もあります。自分好みの炊き方を見つけるのがいいでしょう。20分程度必要と書きましたが、炊き方によってはこのはじめちょろちょろの部分を最初の1~2分弱火にするだけという場合もあります。
なかぱっぱの意味と火力/時間
つづいては「はじめちょろちょろなかぱっぱ」の「なかぱっぱ」の意味を見ていきましょう。はじめちょろちょろなかぱっぱの中でもご飯を炊き上げる大事な部分です。中ぱっぱの火力や時間についても紹介します。
一気に沸騰させる
はじめちょろちょろなかぱっぱのはじめちょろちょろで米に水を吸水させたら、一気に強火にして沸騰させます。これが中ぱっぱの過程です。
はじめちょろちょろと弱火で20分間炊くにしても弱火の時間を1~2分のみにするにしても一気に沸騰させる中ぱっぱはどちらの場合も変わりません。
100℃以上にする
中ぱっぱの沸騰は100℃以上にします。100℃以上にするのが美味しいお米の炊き方です。沸騰したあと火力をだんだんと落としていき、粘りと甘みを加えます。
火力と時間
火力は強火です。沸騰して吹きこぼれてきたらだんだんと火力を落としていきます。ここからの時間は20分程度かけて行い、次の段階に入ります。
沸騰したら弱火~中火にしてじっくりと中に火を通しましょう。はじめちょろちょろなかぱっぱの中ぱっぱは沸騰させるまでのことを言います。
はじめちょろちょろなかぱっぱの続きは土鍋の炊き方について紹介した後に紹介します。ここから先も歌詞になっているので覚えやすいです。先人の知恵が詰まった炊き方なので、ぜひ一度はじめちょろちょろなかぱっぱで炊いたお米を味わってみましょう。
はじめちょろちょろなかぱっぱは土鍋で使える炊き方?
はじめちょろちょろなかぱっぱは釜で炊飯する際の炊き方です。土鍋で炊飯する際にも使えるのでしょうか。実は土鍋で炊飯する場合も使えますが、釜の場合と比べて火力と時間が異なるので注意が必要です。土鍋の炊き方をみていきましょう。
はじめから中火
はじめちょろちょろなかぱっぱの米を浸水させる部分は同じです。そこからが少し異なります。土鍋で米を炊飯する場合は、はじめから中火~強火にしておくのがポイントです。
釜で炊く場合、はじめちょろちょろと弱火にしてスタートしていたのに対してはじめから中火~強火でいいというのが大きな違いです。気を付けてください。
沸騰した後の火加減
土鍋で火力を中火~強火にかけて沸騰したら弱火にします。弱火でそのまま水気がなくなるまで15分ほど炊きます。ここでは絶対に蓋を開けないようにします。温度を高温に保つのが重要です。15分ほど経ったら火を切って10分~15分程度蒸らせば完成です。
はじめちょろちょろなかぱっぱとの大きな違いははじめが中火から始まる点です。そのあとはそこまで大きな差はありません。
蓋の穴はふさぐ
土鍋には炊飯用の土鍋というものがあります。お米を炊く際に炊飯用の土鍋を用いていないと密閉度が低く、うまく炊きあがらない場合があります。土鍋が炊飯用ではない場合は、蓋の穴をふさぐのがポイントです。しっかり密閉状態にします。
隙間は濡れ布巾でふさぐ
土鍋の蓋のすき間は濡れ布巾を巻き付けてふさぎましょう。お箸で穴をふさいだり、土鍋のふちに濡れ布巾を巻いたりする方法があります。土鍋の密閉度が高まり、美味しく炊き上げることができます。保温効果を上げるためにバスタオルを何枚かかけておくという方法もあります。
土鍋で炊く場合はお米を浸水させた後、最初は強火にしておき、吹いたら弱火にするのが特徴です。また、15分炊飯して15分蒸らします。これを覚えておけば、とてもシンプルなので土鍋で炊く場合も簡単に炊くことができるのでおすすめです。
はじめちょろちょろなかぱっぱの後の歌詞の意味
はじめちょろちょろなかぱっぱには続きの歌詞があります。はじめちょろちょろなかぱっぱの続きの歌詞の意味についてもみてみましょう。
最後まで知っていれば土鍋や釜で炊飯をするという場面になった時も慌てずに対応することができます。
ジュウジュウ吹いたら火を引いて
はじめちょろちょろなかぱっぱの中ぱっぱは沸騰させるところまでです。この後にも歌詞があります。続きの歌詞は、「ジュウジュウ吹いたら火を引いて」という言葉です。
これは、沸騰したら火力を少しずつ弱めることを意味しています。火力を弱めまずが、沸騰をしたままで炊き上げるのがポイントです。
湯気の量がすくなくなってくる、もしくはちりちりという音と一緒にほんのりこげの匂いが少しでもするなどがあったら火から下ろしましょう。
ひと握りのわら燃やし
「ひと握りのわら燃やし」は釜内の余分な水分を最後に加熱して飛ばすことを意味しています。しっかり飛ばしきるという意味が伝わってきます。
しかし、焦がさない程度に追い炊きをするという意味が込められているので、焦がさないように注意しましょう。追い炊きはつやとハリのあるご飯に仕上げてくれる効果があります。
赤ちゃん泣いてもふた取るな
「赤ちゃん泣いてもふた取るな」も耳にしたことがあるフレーズではないでしょうか。これは、加熱後にすぐにふたを取らずに高温でしっかりと蒸らしきることを意味しています。赤ちゃんが泣いてもふたを開けてはいけません。時間は10分~15分ほど蒸らします。
この蒸らしを行う際には釜の温度を下げないことが重要なポイントです。そのため赤ちゃんが泣いても蓋を取らないという極限の言い回しを使っています。
「赤ちゃん泣いてもふた取るな」は蓋から沸騰して吹きこぼれても蓋を取らないという意味ではなく、蒸らすときに蓋を取らないことを指しているのでお気をつけください。
はじめちょろちょろなかぱっぱで炊飯してみよう!
はじめちょろちょろなかぱっぱの意味について紹介してきました。聞いたことはあるけれど、今は炊飯器が普及して炊飯器がご飯を炊いてくれるので知らなかったという人も多いのではないでしょうか。
はじめちょろちょろなかぱっぱの歌詞の中には江戸時代からの日本人の知恵が詰まっています。時代時代によって米の炊き方には変化がありますが、釜で炊くときや土鍋で炊くときに迷った際、思い出してみてはいかがでしょうか。美味しく白ご飯を楽しみましょう。