卯の花とは?おからの別名?名前の由来や卯の花の人気レシピ11選
卯の花とはどんな食べ物でしょうか?卯の花と似た食べ物におからがありますが、卯の花とおからとは同じものなのか、どのような違いが卯の花とおからの名前の由来となっているのでしょうか。卯の花は別名大入りや雪花菜(きらず)と言った呼び方があります。今回は卯の花とはどんなものか、また卯の花に似ているレシピである白和えとの違い、卯の花を使ったアレンジレシピ、リメイクレシピを紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
目次
卯の花とは?
卯の花とは、火を通して調理したものと言われることがありますが、おからとどのような違いがあるのでしょうか。おからの名前の由来は、豆腐を作る際にでるしぼりかすです。卯の花は、ウツギの白い花に由来しているとも言われています。
おからと卯の花、この2つの違いや名前の由来はどこにあるのでしょうか?詳しくは次章以降で紹介していきます。おから、卯の花それぞれの違いを見ていきましょう。
卯の花はおからの別名?名前の由来とは?
卯の花はおからの別名です。この名前の違いはどこにあるのでしょうか?卯の花とおからの名前の由来について詳しく見ていきます。ぜひ参考にしてみてください。
卯の花
卯の花はおからの別名で、この名前はウツギの花に似ていることから名づけられたと言われています。このウツギの花とはきれいな白い花を咲かせる植物で、旧暦の卯月に花を咲かせることから卯の花と呼ばれています。おからの白さが卯の花のようにきれいに見えることに由来し、おからの別名が卯の花となりました。
またおからは豆腐の搾りかすのことを指しますが、おからのからが「空」を連想させ縁起が悪いことから縁起の良い言葉に変えるという意味も込めて、卯の花と呼ばれるようになったとも言われています。
おから
おからとは、豆腐を作るときにでる搾りかすのことを指します。「おから」という名前自体が、豆腐の搾りかすのことを指しています。殻は中のものを保護する働きがありますが、おからの場合だと豆乳を絞った際に出る搾りかすが出ます。この搾りかす=大豆の殻の部分となります。
そのためこの搾りかすのことを、おからと呼ぶようになりました。ちなみにおからを漢字で書くと「御殻」となります。この漢字からも殻=搾りかすを指し示していることがわかるのではないでしょうか?
おからという名前は、「空っぽ」ということをイメージさせイメージが良くないため、おからという名前も残しつつ、別名がいくつか出てきたようです。おからの別名には大入りや雪花菜(きらず)というものがありますが、詳細は後で紹介します。
卯の花とおからの違い
おからの別名には卯の花がありますが、おからと卯の花の違いは何でしょうか?おからと卯の花それぞれの使い方と、地域ごとの呼び方の違いについて見ていきましょう。
一般的な使い分けは?
おからは豆腐を作る際にでる搾りかすですが、栄養価が高い食品でたくさんのレシピに活用できる優れものです。代表的な煮物にとどまらず、ハンバーグやコロッケ、またクッキーなどお菓子に利用することもできます。
おからは材料そのものを指すときに使われることが多く、卯の花という名前は調理後の出来上がっている料理のことを指すときに使われることが多いです。
そのためレシピを見たときに「卯の花」と書かれているよりも「おから」と記載されていることが多いと思います。この他にもおからには別名があり、大入りや雪花菜(きらず)と呼ばれることもあります。大入りも雪花菜(きらず)もおからのことを指しています。大入り、雪花菜(きらず)の呼び方の由来については、後で紹介します。
関東と関西での呼び名
卯の花はおからの別名であることがわかりましたが、実は関東と関西といった地域によって呼び名が分けられていることもあります。関東地方では「卯の花」という名前で呼ばれることが多く、関西地方では「おから」という名前で呼ぶことが多いようです。
この他にもおからには、大入りや雪花菜(きらず)といった別名がありますが、それらはどういった場合に呼ばれるのでしょうか?そちらについてもこのあと見ていきましょう。
卯の花のおから以外の名前
卯の花はおからの別名と言われていますが、おからには卯の花以外にも別名があります。ここでは卯の花以外の別名を紹介します。それぞれ由来はどこにあるのか、詳しく見ていきましょう。
雪花菜(きらず)
卯の花とも呼ばれるおからは、別名雪花菜(きらず)とも呼ばれます。この雪花菜(きらず)と呼ばれる由来には、おからは包丁をつかわずに切ることができ、調理することができるところから付けられていると言われています。昔は京都で縁が切れないようにとの願いを込めて、雪花菜(きらず)を月末に食べる習慣があったとの言い伝えもあります。
雪花菜(きらず)には縁起がいい、ゲン担ぎという思いも込められています。おからという名前は縁起が悪いと考えられていたため、雪花菜(きらず)と呼ぶようにしました。しかし雪花菜(きらず)もおからの別名のため、おからと全く同じ食べ物のことさしています。
雪花菜(きらず)は日本だけではなく、中国や韓国など豆腐を食べる国では食べられている食材です。雪花菜という名前は、実はここにも由来があります。おからは中国では雪花(シュエホワ)と呼ばれています。中国の名前に由来して、日本でも雪花菜とも呼ばれるようになったとも言われています。
大入り
卯の花は、大入りとも呼ばれます。大入りとは寄席の席で使われる言葉です。寄席の席で大入りと言えば、お客さんがたくさん入っている状態のことを指します。おからは「空」=「空っぽ」の状態を意味し、縁起が悪いと考えられていました。寄席でも空席であることをイメージさせるためおからは縁起が悪いと考えられます。
そのため寄席芸人の中では、おからのことを大入りと呼ぶようになりました。お客さんがたくさん入るようにという願いを込めて、大入りと呼ばれるようになったと言われています。また大入りには炒る(いる)調理方法するという意味も含まれています。大入りにはこの2つが由来し、名づけられました。
このようにみていくと雪花菜(きらず)も大入りも、どちらもゲン担ぎの意味合いが名前の由来に強く出ていることがわかるでしょう。名前を決めるうえで、ゲン担ぎや縁起が良いとされる言葉に言い換えて呼ばれることが多かったようです。
卯の花の基本の作り方
卯の花はどのような材料を使って作るものなのでしょうか?たくさんの具材を入れることができる卯の花ですが、ここでは基本の作り方について紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
材料と作り方
卯の花を作るときに準備するものは、おから、にんじん、ごぼう、しいたけ、ネギなどお好みの具材でOKです。こんにゃくや油揚げなどもおすすめです。しかし、おからも卯の花も冷蔵保存の場合は、あまり日持ちがしない食べ物なので作る量には気を付けるようにしましょう。
材料を準備したら、味付けする調味料を作っていきましょう。調味料には、だし、みりん、薄口醤油、酒、砂糖、塩を準備します。
作り方はとても簡単で、まず初めにお好みの具材をごま油を使って炒めていきます。全体に火が通ってきたらおからと調味料を加えます。強火にしてあくをとったり、時々かき混ぜたりしていきながら様子を見ます。だいたい30分程度加熱し、汁けがなくなるまで煮詰めれば完成です。
卯の花のアレンジレシピやリメイクレシピなどは、このあと紹介するので、ぜひそちらも参考にしてみてください。
保存方法
基本的に卯の花は、おからと同じものです。おからは豆腐を作る際に出た、豆乳の搾りかすです。おからはあまり日持ちはせず、冷蔵保存をした場合もだいたい2~3日程度です。しかし、加熱調理をした卯の花の場合は、冷蔵保存の場合でもだいたい3~5日程度日持ちします。
そのためおから(卯の花)を買いすぎてしまった場合は、味付けや加熱調理をしてから冷蔵保存をすると良いでしょう。冷凍保存をする場合は、2週間程度日持ちがします。シリコンカップにわけたり、ジップロックに入れたり、密封した状態で冷凍庫に入れるようにしましょう。
ただし卯の花を作ったときに入れる具材によっては、冷凍保存が向かない食材もあります。たとえばこんにゃくなどは向かないため、卯の花に入れる具材によっては冷凍よりも冷蔵保存にし、すぐに食べきるようにした方が良いかもしれません。
卯の花の人気レシピ【アレンジ編】
卯の花にはどのようなレシピがあるでしょうか?今回は卯の花のアレンジレシピ、リメイクレシピを紹介します。ぜひ紹介するレシピを参考にして、卯の花料理を作ってみてください。
シャキシャキ卯の花
- おから(卯の花)200g
- 油大さじ2
- ごぼう90g
- にんじん1/2本
- 長ネギ(白い部分)1本
- 砂糖小さじ1.5
- 醤油大さじ2
- 水大さじ4
- ごぼうを食べやすい大きさにカットし、ザルに入れてよく洗います。にんじんと長ネギを3cm程度の細切りにしましょう。
- おから(卯の花)をフライパンでから入りし、パラパラになったらお皿に入れておきます。
- フライパンを洗い油をひいたらごぼうを炒めていきます。ごぼうに火が通ったらにんじんも加え、水色の調味料も全て入れていきます。
- ごぼう、にんじんに火が通ったら、2のおから(卯の花)を加えます。この時に3で加えた水が大さじ3程度残っていることを確認しましょう。もし少ない場合は、足してもOKです。
- フライ返しを使って、切るように具材を混ぜていきます。味を確認しもし薄いようであれば、醤油を追加してもOKです。
- 全体的に馴染んてきたら火を止めて、ネギを加えます。ネギは余熱で火を通す程度でシャキシャキ感を残すようにすれば完成です。
洋風卯の花
- きざみにんにくオリーブオイル大さじ2
- おから400g
- ウインナー6本
- 枝豆10本くらい
- とうもろこし100g
- マヨネーズ大さじ2
- 塩大さじ1
- 砂糖大さじ1
- 水600〜700cc
- コンソメ5個
- たまねぎをみじん切り、ウインナーを小さく切ります。
- フライパンにきざみにんにくオリーブオイルと玉ねぎを入れて、玉ねぎがしんなりするまで炒めます。
- 2にウインナー、枝豆、とうもろこしを入れて炒め、ある程度炒めたら水をコンソメを入れて沸騰するまで混ぜていきます。
- 沸騰したらおから(卯の花)を入れて混ぜながら加熱します。ここに塩、砂糖、マヨネーズを入れて10~15分程度混ぜ合わせれば完成です。
卯の花もっちりポテト
- じゃがいも大1個(中2個)約160g
- 卯の花(煮物)大さじ2
- 片栗粉大さじ3
- 粉チーズ大さじ1
- じゃがいもを茹でるかレンジで加熱するか、どちらかの方で柔らかくし、じゃがいもをつぶして裏ごしします。
- オレンジの材料を1にすべて加え、混ぜ合わせていきます。
- 食べやすいサイズに丸めます。フライパンに多めに油を入れて中火で揚げれば完成です。
卯の花入り卵焼き
- 卯の花の含め煮約100g
- 卵(M)1個
- 塩ひとつまみ
- 卵(M)1個
- 水色の材料をすべて混ぜ合わせ、それとは別に卵を溶いておきます。
- 油をひいたフライパンを熱して、混ぜ合わせた水色の材料の半分を流し入れます。
- 普通の卵焼きをつくる要領で巻いていき、残りの2も同様の手順で巻いていきます。
- 3で卵焼きの芯となる部分が完成した後に、2回に分けて溶いておいた卵で巻けば完成です。
チーズ入り餅
- おから(卯の花)100g
- 片栗粉50g
- 水100cc
- チーズ適量
- 醤油大さじ2
- 砂糖大さじ3
- 酒大さじ2
- 焼き海苔適量
- ボウルに片栗粉とおから(卯の花)を入れて混ぜ、さらに少しずつ水を加えて混ぜていきます。
- 1に一口サイズの俵型にして、中にチーズを入れます。
- オリーブオイルを入れたフライパンを熱し、2を入れきつね色になるまで焼いていきます。
- 両面を焼き水気が無くなってきたらオレンジの調味料を入れ、水気が無くなるまで焼いていきます。
- 焼きあがった4に海苔を巻けば完成です。
卯の花の人気レシピ【リメイク編】
続いてリメイクレシピを紹介します。どれも美味しそうなレシピばかりなので、ぜひお試しください。
卯の花ハンバーグ
- 余った卯の花100g
- A豚ひき肉100g
- A片栗粉大さじ2
- A生姜(チューブ)適量
- Aこしょう少々
- Bケチャップ適量
- B中濃ソース適量
- 余ってしまった卯の花に、Aの材料をすべて入れて混ぜ合わせます。しっかりと混ざったら小判型にします。
- フライパンに油をひき、両面がこんがりするまでよく焼いていきます。弱火から中火がおすすめです。
- Bの調味料を混ぜ合わせてソースを作ります。2で焼きあがったハンバーグにソースをかければ完成です。
卯の花コロッケ
- 鶏ミンチ100g
- 卯の花適量
- パン粉適量
- 卵1個
- 鶏ミンチを強火でパラパラになるまで炒めます。
- 炒めた鶏ミンチをボウルに入れ、そこに余っていた卯の花を加えてよく混ぜ合わせていきます。
- ある程度冷めてきたら、食べやすい大きさに丸めていきます。このあとに扱いやすくするために30分から1時間程度冷凍庫に入れます。
- 卵とパン粉をつけ、こんがりするまで揚げれば完成です。
子どもにおすすめの蒸したまご
- 卯の花100gくらい
- 卵1個
- 片栗粉大さじ1/2くらい
- ボウルに余った卯の花を入れます。ここに卵と片栗粉を入れ、よく混ぜ合わせていきます。ダマになりやすいのですりつぶすように混ぜていきます。
- フライパンに水を1~2センチ程度入れ、そこに脚付きの落し蓋を入れ沸騰させます。※落し蓋がない場合は、小さめの耐熱皿を逆さまにして大きめの皿にのせてもOKです。
- シリコン型に1の卯の花を入れ、フライパンに乗せます。弱火で5~6分程度加熱していきます。様子を見てまだ緩いようであれば、1分ずつ加熱時間を増やします。
- 卵が固まったら、しっかりと冷ましてから型から抜けば完成です。
- そのまま食べてもOKですが、ケチャップをつけてもOK。
ピーマンの卯の花詰め
- ピーマン3個
- 卯の花適量
- とろけるチーズ適量
- オリーブオイル大さじ1/2
- 小麦粉適量
- ピーマンを半分に切り、ヘタと種を取り除きます。このときに小麦粉も少しまぶしておきます。
- 1のピーマンに卯の花を隙間なく詰め、とろけるチーズも乗せます。
- フライパンにオリーブオイルをひき、卯の花の面を上にして中火から弱火程度で焼いていきます。このとき蓋をしてください。
- 全体に火が通り、チーズが溶けてくれば完成です。
卯の花入りシュウマイ
- 豚ミンチ100g
- うの花(煮物にしたもの)100g
- 片栗粉大さじ2
- 塩ひとつまみ
- カレー粉少々
- こしょう少々
- シュウマイの皮大き目6枚
- ボウルにオレンジ色の材料をすべて入れ、よく混ぜ合わせていきます。
- 混ぜ合わせた具材を6等分に分け、シュウマイの皮の上に乗せ包んでいきます。
- 蒸し器に包んだシュウマイを入れ、10分程度蒸せば完成です。
にらたっぷりの卯の花餃子
- おから(卯の花)約170g
- にら1/2袋
- チューブ生姜1cm
- ごま油大さじ1
- 餃子の皮15~20枚
- 細かくにらを刻みます。ボウルに刻んだにら、おから(卯の花)、生姜とごま油を加え、よく混ぜ合わせていきます。
- 具材を餃子の皮で包みます。
- フライパンにごま油をひき、餃子を並べます。
- 焼き色がついたら水を1/3程度入れ、ふたをして蒸していきます。
- 水分がとんだらふたを外して、焼いた面がパリッとしていれば完成です。
卯の花と白和えの違いは?
卯の花に似た食べ物に白和えがありますが、卯の花と白和えの違いはどこにあるのでしょうか?名前の違いがあるということは、明確な違いがあるということです。ここでは卯の花と白和えの違いについて見ていきますので、ぜひ参考にしてみてください。まずは白和えとは何かというところから紹介します。
材料や味付けの違い
卯の花に似た料理ですが、白和えは全く違うものです。卯の花はおからを具材と一緒に炒めた後に、しょうゆやだし汁、砂糖で味付けをします。また卯の花はおからやおからを使って作った煮物のことを指すことも多いです。一方で白和えは、茹でた野菜と一緒に裏ごしした豆腐を混ぜ合わせ、白ごまを入れることが一般的な作り方とされます。
このおからを使っている点と、豆腐を使っている点が卯の花と白和えの大きな差と言えるでしょう。どちらの方が良いということはありませんが、卯の花も白和えも栄養満点のレシピです。ぜひどちらも試して作ってみてはいかがでしょう。
栄養価やカロリーの違い
卯の花と白和えはどちらの方が栄養価やカロリーが高いのでしょうか?まずは卯の花の栄養価から見ていきます。おからは豆腐の搾りかすですが、食物繊維やカルシウムをたっぷり含んでおり、このほかにもたんぱく質や炭水化物、カリウムといったたくさんの栄養素が含まれています。
とくに食物繊維は100g中11.5g入っているとされ、この数値はごぼうの約2倍です。またエネルギー量も高く、100gあたり111kcalあります。
次に白和えについて見ていきます。白和えは豆腐を使って作る料理ですが、おからよりもエネルギー量が少なくなります。100gあたり56~72kcalです。また含まれる栄養素には、おからに比べ食物繊維は少なくなりますがカロリーが少ないです。
また白和えの方が低カロリー高たんぱくになる傾向があります。ダイエットしたい場合などは白和えも有効かもしれません。
卯の花とおからの違いと人気レシピを参考に
出典: https://rkb.jp
卯の花とおから、大入りや雪花菜(きらず)はすべて同じ食材を指していることがわかりました。それぞれの名前には由来があり、それは縁起が良いことやゲン担ぎ、似ている植物に見立てるといった由来がありました。また卯の花に似ている白和えも、全く違う食べ物でした。
卯の花もおからも栄養価が高い食材なので、日々の食事にぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか?今回紹介したレシピも参考にして、卯の花を食卓に並べてみてください。