2019年04月16日公開
2024年09月12日更新
ローストの調理法の意味!焼き方や効果は?グリル/ベイク/ソテーとの違いも
ローストビーフなど肉料理でお馴染みの焼き方であるローストという調理法の意味を知っていますか?焼き方を意味する調理方法にはいくつか種類があります。ローストの他にグリルやベイク、ソテーなどがあります。ローストとはどういった焼き方なのでしょうか?コーヒー豆を煎るときに使用されるローストとの違いはあるのでしょうか?ローストの意味や語源、焼き方や効果について紹介します。また、グリルやベイク、ソテーの焼き方についても違いや、ローストピクルスやくるみのローストなどのレシピも紹介します。
目次
ローストとはどんな調理法?
料理法にはいろいろな手法があります。料理で良く利用する焼く手法だけでもローストやグリル、ソテーなど様々な手法があります。イタリア料理では伝統の調理方法でもあるローストとはどんな焼き方をする調理法なのか意味を知っていますか?
ローストは一般的に肉料理に用いられることが多い言葉です。ローストビーフやローストチキンなどは馴染みの料理法です。そんなローストについての意味や語源、焼き方などを紹介します。またロースト以外の焼き方の意味やローストとの違い、ローストの特徴やメリットも紹介します。
ローストの意味・語源
ローストは食材を焼く調理法の一つです。焼き方を意味する調理法は他にもありますが、ローストはオーブンでじっくり焼いたり直火で炙る焼き方を意味しています。また、ローストはコーヒー豆を煎るとき意味でも用いられます。
ローストの意味
肉料理で定番の調理法であるローストの意味は、材料をオーブンでじっくり焼いたりや直火であぶりながら焼き上げることを意味しています。また、オーブンや直火での焼き方以外にもコーヒーなどを焙煎する、焙じる、煎るなどの意味にも利用されます。ローストされた料理の事をそのままローストと呼んでいるのも特徴です。
ローストの語源
ローストの語源は英語です。英語でローストは「roast」と書きます。13世紀ころにはローストの単語は使われるようになっており、ローストは歴史ある調理法の一つです。ローストはもともと炙り焼きを意味する単語として生まれ、炙り焼きすることをローストと意味されるようになりました。
調理法の一つ
ローストは数ある調理法の中の一つです。焼き方の調理法はロースト以外にもパンを焼くトーストや、ケーキなどを焼くベイク、肉や魚を焼くグリルなどもあります。最近はパンフライという焼き方もメジャーになっています。そしてローストは炙り焼いたり、オーブンでじっくり焼くことを意味しています。
コーヒー豆のローストの意味
コーヒー豆を煎る意味でもローストは利用されます。コーヒー豆はローストする程度によっていくつかの名称があります。フレンチローストやミディアムローストはコーヒー豆をローストする程度によって意味が異なります。肉を炙り焼いたりオーブンで焼いたりするの意味とは異なりますが、同じローストという言葉を使用するのが特徴です。
ローストの焼き方
ローストはじっくり焼く料理方法ですが、オーブンで焼くだけでなく、フライパンでも料理することが可能です。また焼きながら蒸し煮できるポットローストという料理方法もあります。ローストビーフの焼き方を紹介します。
オーブンでの焼き方
ローストビーフをオーブンで作る方法は最もローストビーフを簡単に作る方法です。肉の塊に塩とコショウをすりこんでオーブンで焼くだけです。より美味しくオーブンでのローストビーフの焼き方はフライパンで表面に焼き色を付けておく方法です。
肉は常温の状態にし、塩コショウをすりこみます。そしてタコ糸で肉が崩れないように縛り、フライパンで表面を軽く焼きます。220度に熱しておいたオーブンで約40分焼けば完成です。先にフライパンで焼き目をつけておくことで肉のうまみをオーブンで焼いている最中にも閉じ込めておくことができます。
フライパンでの焼き方
アメリカの家庭にあるような大きいオーブンはローストビーフにピッタリですが、日本では用意できないケースもあります。そんな時はフライパンで作るローストビーフがおすすめです。
肉の塊を常温に戻し、塩コショウを振るところまでは同じです。フライパンの火は中火にし油を敷きます。肉の塊の6面のうち厚いほうの上下左右の4面を肉の厚さ1cmにつき1分ずつ焼きます。残りの2面は厚さに関わらず1分ほど焼きます。
フライパンから取り出し、アルミホイルを二重にし、肉の塊を包み1時間寝かせれば完成です。オーブンで焼くより手間暇はかかりますが、フライパンでも立派なローストビーフを作ることができます。
ポットローストのやり方
ローストにはポットローストという方法もあります。ポットローストとは大きめの鍋にローストする肉の塊を入れて料理する方法です。肉の塊を常温に戻し、塩コショウを振る作業までは他のローストの手順と同じです。
大きめの鍋に油を敷いて肉の塊を入れます。表面全体に焼き色がついたら、肉を一度取り出します。野菜やニンニクなどを炒めその上に再度肉の塊を入れます。水や白ワインなどを少々加えて焼きながら蒸し煮にします。片面20分、両面40分で完成です。
オーブンやフライパンでは、直接焼く方法であるのに対してポットローストは焼き色を付けた後は焼きながら蒸し煮するのが特徴です。他のロースト方法よりまろやかで柔らかいローストビーフができます。
ローストする料理
ローストする料理と言えば、肉が一般的です。ローストビーフをはじめとしてローストチキン、ローストポークが有名です。また、くるみのローストもおしゃれなレストランなどで人気です。クルミをオーブンやフライパンで煎るだけの簡単な調理方法です。
ローストビーフ
ローストする食材はたくさんありますが、やはり肉が一番メジャーです。ローストチキンやローストポークもありますが、ローストビーフが最もポピュラーです。クリスマスやパーティなどで主役となるローストビーフはテーブルの上でも一番華やかな存在です。手作りのローストビーフで驚かせることもできます。
ローストビーフに使用する牛肉は赤身部位がおすすめです。神戸牛イチボや神戸牛モモなどはローストビーフにするには最高の牛肉です。牛肉のブロック肉を豪快に焼くのはローストが一番です。
くるみのロースト
ローストするのは肉だけではありません。おしゃれなレストランなどで提供されるくるみのローストは、香ばしくて美味しい料理の一つです。くるみのローストは単に乾燥させたくるみよりも奥行きがあり、味わい深いのが特徴です。
くるみのローストもオーブンやフライパンで調理可能です。くるみのローストをオーブンで焼く時には、重なり合わないように注意しながら並べた後、160度くらいの10分程度焼くだけです。くるみは焦げやすいため、途中目を離さずに焦げていないかどうかをチェックすることが大事なポイントです。
クルミのローストをフライパンで調理する方法は、油を敷かずにそのまま熱したフライパンにくるみを投入します。フライパンに入れすぎるとくるみが重なりあうためフライパンの面積の5割程度にとどめておきます。弱火で焦げないようにくるみを揺さぶりながらローストします。最後は余熱でローストすれば完成です。
ローストの調理法の特徴や効果
ローストは焼き方はオーブンや、フライパン、直火など様々ですが、どの方法も時間をかけた焼き方であるのが共通事項です。ローストは外側からじっくり内部まで火を通す調理方法です。肉をローストする場合、旨味を閉じ込める効果も意味しています。
長時間加熱される調理法
ローストの調理方法の一番の特徴は時間をかけてじっくり焼き上げることです。加熱工程にオーブンやフライパン、直火などが使用されますが、どの方法であってもじっくり食材の内部まで火を通すことに変わりはありません。ローストは火を通す工程の手段は問わず、とにかくじっくり内部まで火を通すことにこだわります。
肉の旨味を逃がさない
じっくり長時間かけて焼くことは表面から内部にかけてゆっくり火を通すことです。食材の表面から固まり、徐々に内部に浸透するのがローストの仕組みです。そのため肉をローストする場合、肉のうまみを逃さないように閉じ込める特徴があります。
オーブンでローストするときには、事前にフライパンで食材の表面に焼き目をつけておくことをおすすめしています。これはオーブンで表面をじっくり焼いている最中に肉の中の旨味が逃げてしまうため、あらかじめ旨味が逃げないように閉じ込めるための方法です。
ローストとグリル/ベイク/ソテーの違い
焼き方はロースト以外にもグリルやベイク、ソテーなどがあります。グリルは直火で食材を焼く調理方法で、ベイクは熱風でお菓子などを焼き上げます。ソテーはフライパンで調理する短時間で焼く手法です。
グリルとは?
グリルは肉や魚などを網や鉄板の上の乗せて直火で調理する方法です。バーベキューなどで良く利用される調理方法です。バーベキューでの焼き方は炭火の上に網を乗せて直火で焼きますが、コンロの上に網を乗せて焼いてもグリルになります。
ガスコンロの中央にある魚を主に焼くグリルコンロはまさにグリルするためのコンロです。直火で魚などをっ焼きます。また食材を串に刺して焼く焼き鳥などもグリルの一種です。
グリルは直火が鉄則ですが、グリルパンなどを用いた焼き方もあります。直火で焼けない小さい食材や、肉汁などが出る場合に活用されます。
ベイクとは?
ベイクはお菓子やパンケーキなどを焼く時に使用される調理方法です。ベイクドポテトやベイクドチーズケーキなどがあります。ベイクの定義はオーブンの乾燥した熱気で焼くことを意味しています。また途中で水分を追加せずに焼き上げることもベイクの定義です。
ベイクした料理は水分が飛んでカラっと仕上がっているのが特徴です。また表面はカリっとしています。ベイクには焼き固めるという意味もあり、食材だけでなく陶器やレンガを焼く際にも用いられます。
ソテーとは?
出典: http://iewine.jp
フランス料理のコース料理に登場する焼き方がソテーです。ソテーは、フライパンで調理される焼き方です。ソテーは少量の油をフライパンに敷き、食材を一気に過熱する焼き方です。短時間で調理することがポイントです。短時間であるため食材は薄めにカットされた切り身などを利用するのが特徴です。
ロースト以外の調理法グリル/ベイク/ソテーのメリット
焼き方にはロースト以外にもグリルやベイク、ソテーなどがありますが、それぞれ焼き方に特徴があります。焼き方の特徴を活かすことで食材の風味も変わります。それぞれの焼き方によるメリットや効果について紹介します。
グリル
グリルの特徴は、表面はカリっと、そして中身はジューシーに仕上がることです。直火で焼くために表面はしっかりと焦げ目がつく程度に仕上がります。そして中身は直火の熱によりローストと比較すると短時間で焼き上げます。そのためジューシーさが残ります。
肉だけでなく魚や野菜、キノコも同じような感覚に焼きあがります。焼き方が簡単であると同時に短時間で焼きあがるため、焼きながら食べるといったシーンでも活躍します。
ベイク
ベイクは熱風で焼き上げるため、直火やフライパンで焼くように焦げる心配をあまりしなくても済みます。水分をしっかり飛ばすため、サクサクに仕上げたいお菓子などにピッタリの焼き方です。焼き固まった味は他の焼き方とは異なる風味を醸し出し、ベイクドポテトのように野菜をお菓子のように食べることもできます。
ソテー
食材を一気に過熱することで食材の持っているそのままの美味しさを活かすことができるのがソテーです。食材本来の味を軽い調理で楽しんでもらうのがソテーのメリットです。火の通りやすい魚料理などに向いています。フランス料理では、軽くソテーした白身魚にオリジナルの自慢のソースをかけて食べます。
ローストピクルスのレシピ
刺激的な味を持っているのがピクルスです。そのまま食べても刺激がある食べ物ですが、ピクルスをローストするとさらに刺激が増します。お酒のおつまみにも最適なレシピがローストピクルスです。
材料と作り方
- 瓶に入ったピクルス適量
- ピクルスを瓶から取り出し、ペーパータオルで水気をふき取ります。
- オーブンを190度に温めておきます。
- ピクルスをオーブンに重ならないように並べ、30分から45分程度熱します。
- 焦げないように注意し、ピクルスの表面が焼けて膨らみ、きつね色になったら完成です。
準備するのは瓶詰めで販売されている市販のピクルスだけです。味付けや下ごしらえなどは一切不要です。あとはオーブンで焼くだけのとても簡単な料理がローストピクルスです。
特徴やメリット
ピクルスはそのまま食べてもとても酸味が強く、刺激ある食べ物ですが、ローストすることでその刺激に拍車がかかります。刺激が強い味が苦手な人には不向きですが、アルコール度数が強めのカクテルやウイスキーなどのおつまみに最適です。
ピクルスがローストされることで含んでいた水分がなくなります。ピクルスの酸味は水分に含まれているため、弱くなりますが、それ以外の風味がより強く感じるようになります。サクサクとしたお菓子のような食感です。
食べ方
ローストピクルスはお酒のおつまみとしてそのまま食べる方法もおすすめですが、サラダに入れて刺激のアクセントにしたり、チーズと一緒に食べるのもおすすめです。刺激が強い分、ローストピクルスの分量は少なめにすると、混ぜ合わせた食材の風味を損なわずに食べることができます。
ローストは簡単で素材の旨味を活かす調理法!
食材の調理方法にはたくさんの調理方法があります。同じ食材でも味付けの仕方や調理方法の違いで全く異なる特徴を持った料理に仕上がります。ローストは焼き方の調理方法の一つです。グリルやベイク、ソテーなども焼き方の調理方法ですが、ローストはじっくり時間をかけて焼く意味を持っています。
ローストの調理方法はとても簡単です。下味をつけてあとはオーブンやフライパン、直火で焼くだけです。長時間火にかけて内部まで火を通すのがローストのポイントです。素材の旨味を活かすローストで美味しいロースト料理を作ってみませんか?