2019年04月08日公開
2024年09月11日更新
生ビールの「生」の意味!瓶ビール/缶ビール/普通のビールとの違いは?
生ビールを飲んだことありますか?飲み会などでも最初に飲むことが多い生ビールですが、皆さんは生ビールと瓶ビール、缶ビールの違いを知っていますか?今回の記事では生ビールと瓶ビール、缶ビールの違いについて紹介していきます。3種類のビールの味の違いや品質、製造方法の加熱処理についても紹介していきます。また、瓶ビールや缶ビールを美味しく飲む方法についても紹介していきます。
目次
生ビールと普通のビールはどう違う?
飲み会や家飲みでも飲むことが多いビールですが、皆さんは生ビールと通常の瓶ビールや缶ビールの違いを知っていますか?スーパーなどで何気なく買っている瓶ビールや缶ビールは生ビールとは違う種類のビールなのでしょうか?
今回の記事では生ビールと瓶ビール、缶ビールの味の違いや品質の違い、製造方法の加熱処理における違いなどについて紹介していきます。さらに、瓶ビールや缶ビールの美味しい飲み方についても紹介していきます。
生ビールの生の意味は?
最初に生ビールの生の意味について紹介していきます。居酒屋でも生ビールと注文することが多いのですが、生ビールの生とはどういう意味なのでしょうか?
原材料や味
生ビールに使用されている原材料は日本で酒税法により、麦芽、ホップ、水の他に副原料として米やとうもろこし、でんぷん、糖類などを使用して作られています。
麦芽は主として二条大麦から作られており、生ビールの醸造用には特定の条件を備えている必要があります。ホップはビールの原料の中で最も特色のある材料といえます。ホップはつる性の植物で、ビールの醸造には8~9月に収穫しています。
そして生ビールの味は他の発酵食品と同じく、時間が経つと麦芽のアルコール発酵が進み、味が変わります。生ビールの味わいは滑らかな泡やフレッシュな味わいとなっています。
製造方法で加熱処理しない
そして生ビールは製造方法の過程で加熱処理をしないのも特徴の1つとなっています。ビールの製造方法の工程で加熱処理を行っているものはビール、製造方法の工程で加熱処理を行っていないビールのことは生ビールとなっています。
加熱処理を行う理由は酵母の働きを止めることと、醸造の工程で混入した雑菌の活動を止める効果があります。大半の生ビールは製造方法は加熱処理を行わず、ろ過によって酵母を除去しています。
酵母菌が生きている
生ビールの原材料には麦芽と水、ホップの他に酵母菌や糖類も使われています。これらを混ぜてある程度寝かせておくことで酵母菌が糖類をアルコールと炭酸ガスに分解し、飲み頃の生ビールになります。
飲み頃の生ビールの中にはまだ糖と酵母菌が残ったままで、酵母菌はそのまま糖類の分解を続けていきます。糖類が分解されるほどにビールの美味しさになります。そのため、酵母菌が残っている生ビールは一段と美味しさが増します。
生ビールと瓶ビールの違い
生ビールと通常のビールの違いは主に製造方法の工程で加熱処理が行われているかどうかにあります。続いては生ビールと瓶ビールの違いについて見てみましょう。瓶ビールの原材料や製造方法、瓶ビールの品質について確認してみましょう。
瓶ビールの原材料と味
まずは瓶ビールの原材料や味について見てみましょう。瓶ビールで使われている原材料は生ビールと同じように麦芽やホップ、水と副原料の米などを作って作られています。
瓶ビールは生ビールと同じ原材料を使用しているのですが、瓶ビールの味はどうなっているのでしょうか?瓶ビールの味は原材料が同じなため、味わいの特徴などは生ビールと同じです。生ビールと瓶ビールの大きな違いは味や原材料ではなく、容器となっています。
製造方法や品質
瓶ビールと生ビールの原材料の違いや、味の違いについて紹介してきましたが、続いては瓶ビールの製造方法や品質について紹介していきます。
瓶ビールの製造方法は生ビールの製造方法と同じとなっており、最後の仕上げの容器詰めの際に瓶ビールは瓶に詰められていきます。樽やビアサーバーに入っている生ビールと瓶ビールの品質にはガス抜きの差が生まれます。
樽やビアサーバーはシールキャップを開けた瞬間から徐々にガスが抜けるのに対して、瓶ビールは栓を開けてコップに注ぐだけで最適なガス抜きがされるため、安定した品質の生ビールを楽しむことができます。
加熱処理は?
では、瓶ビールのビールは加熱処理されているのでしょうか?これも生ビールの製造方法と同様に加熱処理ではなく、ろ過によって酵母を除去しています。
加熱処理を行っている通常のビールも存在しており、加熱処理後の瓶ビールも売られています。生ビールが入っている瓶ビールを購入する際には、ラベルをよく確認しましょう。
生ビールと缶ビールの違い
生ビールと瓶ビールの中身には違いがなく、製造工程の最後に詰める容器に違いがあります。では、スーパーなどでも多く見かける缶ビールとの違いはどういった部分になるのでしょうか?
続いては、缶ビールと生ビールの違いについて紹介していきます。缶ビールに使われている原材料や味、製造方法や缶ビールの品質について紹介していきます。
缶ビールの原材料と味
缶ビールの原材料は生ビールと同じで、麦芽やホップ、水を使って作られています。缶ビールも瓶ビールと同じように中身は生ビールとなっていますが、容器の入れ物が缶となっています。
缶ビールの味も通常の生ビールとほぼ同じですが、缶ビールから直接飲む際には、金属っぽい味が混ざると感じる人も多いです。
製造方法や品質
缶ビールの原材料や味について紹介してきましたが、続いては缶ビールの製造方法や品質について紹介していきます。
缶ビールの製造方法は中身のビールに関しては、生ビールと同様の製造方法となっており、瓶ビールとの違いなども最後の容器詰めの作業に缶に詰めていることとだけとなっています。
缶ビールの品質に関しては、少し瓶ビールよりも劣ると感じる人もいます。その理由は注ぎ口にあり、瓶ビールはコップに注ぐ際に最適なガス抜きを行うことができ、安定した品質のビールを注ぐことができます。
一方で缶ビールは注ぎ口から勢いよくビールが出るため、炭酸ガスが抜けやすく飲んた際に炭酸の刺激がやや弱めに感じてしまう場合があります。
加熱処理は?
缶ビールの中身も加熱処理が行われている場合と、行われていない場合があります。加熱処理が行われず、ろ過の過程で菌を殺菌する処理が行われている缶ビールは生ビールとなっています。
また、加熱処理が行われている缶ビールも販売されていることもあるので、缶ビールのラベルなどを確認して購入しましょう。
生ビールと普通のビールは結局同じ?
上記では生ビールと缶ビールの違いについて紹介してきました。続いては生ビールとごく一般で販売されている普通のビールについて紹介していきます。
基本的に同じもの
居酒屋での定番ドリンクのビールを注文するときに生ビールをオーダーする人が多いのではないでしょうか?生ビールは加熱処理をしておらず、酵母をろ過しているビールをいいます。普通のビールは加熱処理を施しているビールとなっています。
生ビールと普通のビールはこの加熱処理を施しているか、施していないかの違いのみで、基本的には缶ビールや瓶ビールと同じものになっています。
しかし、熱処理を施したビールの方が酸化が早く進むため、製造年月日からある程度日数が経過した普通のビールと同じくらいに製造された生ビールを飲み比べてみると味に若干の差がでてきますが、基本的には同じものとなっています。
容器が違う
生ビールと普通のビールの味はあまり変わりませんが、ビールを入れている容器が違ってきます。瓶ビールは瓶に入っていて、缶ビールは缶に入っています。普通のビールは樽などに入っています。
樽などに入っている普通のビールは生ビールと味が同じですが、入っている容器が違うので、容器独特の雰囲気などを感じることができます。
ガスの量が違う
樽などに入っている普通のビールは瓶ビールや缶ビールとは違い、容器に注いだガスの泡の状態が違います。ビールの泡にはジョッキやコップに注がれたビールの香りの拡散や酸化を防ぐ役割があります。
美味しいビールの風味や味が外に逃げないようにビールにフタをする役割があるといわれています。この泡は樽のビールでキレイに作り出すことができます。
専用器具を樽に刺し、ジョッキやコップにきめ細かいクリーミーな泡を作ることができます。
味が違う理由
普通のビールは生ビールと味が一緒ですが、上記で紹介した通り泡が違う理由になります。普通のビールだからこそ作り出されるきめ細かいクリーミーな泡は、口につけた瞬間に瓶ビールや缶ビールとは違う感触を味わうことができます。
しかし、ビールそのものの味が変化するわけではありませんので、缶ビールや瓶ビールでも同じビールを美味しく楽しむことができます。
生ビールとは違う加熱処理されたビール
上記では生ビールと普通のビールの違いについて紹介してきました。続いては生ビールとは違うビールについて紹介していきます。生ビールは加熱処理をしていないのが特徴ですが、加熱処理されたビールとはどのようなビールなのでしょうか?
エールビール
ビール造りにおける重要な工程の1つ、発酵には種類があります。上面発酵、下面発酵、自然発酵の3種類に分類することができます。
上面発酵とは古くからのビールの造り方で、酵母の麦汁の表面が浮き上がっていく様子のことをいいます。常温からやや高温で発酵されています。
下面発酵とは中世以降に始まった創り方で酵母がタンクの底に沈んでいく様子のことをいいます。5℃前後の低温で発行しています。
自然発酵とは培養されていない野生酵母を使った作り方となっています。今は数多く作られていません。この中から上面発酵を使用して作られているビールがエールビールといいます。
ラガービール
ラガービールは上面発酵のエールビールとは違い、下面発酵で作られるビールをラガービールといいます。上面発酵されて作るエールビールは発酵の温度が高く、雑菌が繁殖してしまう恐れが多いといわれていました。
しかし、ラガービールは低温で発酵が行われる工程となっています。そのため雑菌が繁殖しにくく製造管理がしやすいので、安心して飲むことができ、大量生産するのに向いている創り方となっています。
瓶ビールや缶ビールを美味しく飲む方法
季節を選ばずに飲むことができるビールは仕事終わりの1杯として飲むことが多いのではないでしょうか?家に帰ってすぐに缶を開けて腰に手を当ててグビッと飲むと1日の疲れが一気に吹き飛びます。
しかし、そのまま缶を開けて飲むのはとてももったいない飲み方です。今回は缶ビールを家でも美味しく飲む方法を紹介していきますので参考にして下さい。
三度注ぎ
最初に紹介するビールの美味しい飲み方は注ぎ方です。ビールをグラスに注ぐ際は3度注ぎがおすすめです。まず、キレイなグラスを手に持ち、缶ビールを開けてグラスの内側の壁に向けて注ぎます。
ビールが底に向かって渦を巻くようになるのが理想的です。注ぎ方は最初に勢いをつけた速度で注いだままビールの量に合わせてグラスをゆっくり起こしていきます。
2、3回目を注ぐときは最初とは違い、ゆっくりビールを注ぐときめ細かいキレイな泡を作ることができます。勢いつけて注いだ時に泡が立ち過ぎた場合は、泡が追いつくまでまってから残りの泡を持ち上げるようにゆっくり注いでください。
グラス選び
続いて紹介するビールの美味しい飲み方はグラス選びです。一般的にビールをより美味しくするグラスの黄金比は口径と高さが1:2といわれています。
ビールのきめ細かい泡を楽しむにはロックグラスなどの背の低いものを使うと泡が立ちにくく、グラスが高すぎると泡が立ちすぎてしまうので、この比率が黄金比といわれています。
さらに手あかや油汚れのあるグラスはビールの泡立ちが悪くなってしまうので、キレイなグラスを使いましょう。グラス専用のスポンジで洗ってふきんで拭かずに自然乾燥させるのが理想的だといわれています。
温度
最後に紹介するビールの美味しい飲み方は温度になります。ビールには飲み頃の温度があります。一般的にビールの飲み頃の温度は6~8℃となっています。
キンキンに冷やしたビールが好きな人は瓶ビールなどを冷凍庫で冷やすケースが多いと思いますが、冷やしすぎるとビールの味を損ねる原因になっていしまいます。
ビールを冷やしすぎると味に濁りができてしまい、美味しいビールが飲めなくなってしまう可能性があるので、瓶ビールなどでも冷やし過ぎに注意しましょう。
生ビールと瓶ビール・缶ビールの中身は同じだった!
生ビールと瓶ビール、缶ビールの味の違いや品質の違い、製造方法の加熱処理における違いなどについて紹介してきましたがどうだったでしょうか?生ビールと瓶ビール、缶ビールの中身は元々同じビールとなっています。
しかし、ビールが入っている容器によって風味や泡が違ってきます。また仕事の1杯として飲む際の美味しい瓶ビールや缶ビールの飲み方についても紹介してきましたので、家で美味しいビールを飲む際の参考にしてください。