れんこんの旬を産地毎に紹介!旬のレンコンを使ったレシピ5選
れんこんの旬を知っていますか?野菜や果物などの自然の恵みには、かならず旬があります。この記事で取りあげるれんこんにも旬があって、しかも日本全国にいろいろある産地毎に、旬の時期は微妙に異なっています。あるいは、れんこんの旬の時期自体も、農業の進化で伸びているのです。この記事では、栄養豊富な旬のれんこんを使った、おすすめのレシピを5選して紹介するとともに、れんこんの保存方法も併せて紹介していきます。
目次
れんこんの旬は地域でさまざま
日本人になじみ深いれんこんです。スイレン科ハス属の植物で、地下茎の肥大した部分を食用にします。そのれんこんの一大産地は茨城県になります。国内産のれんこんの半数近くが茨城県産となります。ほとんどが霞ヶ浦の周辺で収穫されています。東の代表が茨城県で、西の代表は徳島県ということになります。
れんこんの収穫は秋ごろから始まりますが、旬は晩秋から冬です。11月から2月ころということで、正月を挟んだ時期が最盛期ということになります。れんこんの旬は地域によってさまざまで、日本列島の南から北へと微妙にずれて移ってきます。徳島県の旬時期は9月~12月で、佐賀県などでは10月~12月です。
茨城県になると、11月~2月が旬になります。この記事では、れんこんの産地や産地毎の旬、れんこんの栄養価、れんこんを使ったレシピ、あるいはれんこんの保存方法などを詳しく解説していきます。
れんこんの一般的な旬の時期は?
れんこんの一般的な旬の時期は?というと、9月~2月で、秋口から春先までということになります。ここでは、れんこんの主な産地や農業の進歩で、れんこんの旬の時期が伸びていることなどを紹介します。
旬は秋口から始まる
れんこんは土壌と水利、水温が、重要な要素なとなる野菜です。水の便が良い沼や川の周囲で栽培されてきました。水温もある程度高いことも必要です。日本列島においては、その意味で関東以南がれんこんの栽培に適しています。れんこんの旬は秋口の9月ころから始まります。れんこんの収穫は、その場所的な条件から困難をきたします。
収穫方法は、ホースからの水圧を利用する「水堀り」とか、水を抜いて干した状態にした上で行う「くわ堀り」という方法で行われます。9月に始まったれんこんの旬は、一般的には南から北の地域へと徐々に移って、2月ころまで続けられることになります。
国内の主な産地
おせち料理などにめでたいということで、よく利用されるれんこんの、国内の主な産地は、県別では茨城県がダントツの1位です。全国生産量の約半分が茨城県産になります。2~5位の産地を挙げると、徳島県・佐賀県・愛知県・山口県となっています。
市町村別の産地では、茨城県が土浦市・かすみがうら市、徳島県が鳴門市、愛知県が愛西市、山口県が岩国市、佐賀県が白石町などとなります。
農業の進化で旬の時期が伸びている
一般的には、れんこんの旬の時期は秋口から冬と述べましたが、近年の農業の進歩で旬の時期は伸びています。熊本県などでは、8月下旬から3月ころまでと、収穫の時期が前と後ろへ少し伸びています。新潟県などでは、トンネルやハウス栽培といった手法で、収穫時期が7月中旬から5月までと、一般的な旬の時期とは逆になってきています。
また、「くわ堀り」に対して「水圧掘り」は技術的に上位の技術ですが、土壌次第では用いることができない問題点もあります。品種改良を含む農業技術の進化を経て、今後も、れんこんの旬の時期も生産量も伸びていくことになるでしょう。
れんこんの産地毎の旬はいつ?
一般的なれんこんの旬は分かりました。では、れんこんの主な産地毎の旬はいつ?という点について解説します。前章で述べたハウスやトンネルなどを使用した栽培方法によって、旬の時期は伸びてきています。それらの事情もふくめて、茨城県をはじめとした5県を紹介します。
茨城県
れんこん産地茨城県は霞ケ浦を背景とした、多くの市町村でれんこんが栽培されていて、約半数に及ぶ全国一のれんこん生産量を誇っています。中でも、土浦市は市町村別の産地でも1位に輝いています。東京の中央卸売市場への出荷量は90%に及んでいます。
冬場でも高い水温が保たれていることや、粘土質の土壌が効率の良い「水圧掘り」に適していて、その出荷量を支えています。茨城のれんこんは通年出荷されてはいますが、旬の時期は11月~3月です。旬の収穫初めの新れんこんは、みずみずしくあっさりとしているのが特徴です。
徳島県
れんこんの産地徳島県は、全国2位のれんこん生産量を誇っています。東の茨城県が東京中央卸売市場の90%を出荷しているに対して、西の徳島県は大阪中央卸売市場への出荷額が90%となっています。こちらは霞ケ浦のような湖ではなく、吉野川下流域といった河川の水利を利用して、れんこんの栽培を行っています。
主なれんこん生産地は鳴門市になりますが、鳴門市では60%の土地がれんこん栽培に供されています。やはり、冬場でも高い水温が良質なれんこんの味を支えています。徳島県のれんこんも通年出回っていますが、旬の最盛期は12月となります。
愛知県
れんこんの産地愛知県は、全国4位の生産量です。主な愛西市のれんこんは、7~8月に蓮花が咲き、9月~4月に旬の出荷がなされます。木曽川の輪中といった特殊な水利、土壌条件を活かしたれんこん栽培になっています。
砂質土のために水圧掘りはできないので、愛西市のれんこんは、1本1本掘り上げて鮮度維持のために泥付きのまま出荷するのが特徴です。れんこんの品種の関係で、旬の早めに出荷されるれんこんは、みずみずしい新鮮さがウリで、後半のれんこんはホクホク、モチモチとした食感が特徴になります。
佐賀
れんこんの産地佐賀県は、全国3位のれんこん収穫量を誇っています。やはり、茨城の霞ヶ浦同様に、有明海の粘土質土壌で栽培されています。そのせいで、ミネラル成分がたっぷりのれんこんが、佐賀れんこんの特徴です。収穫時期は、8、9月に始められて12月が最盛期となります。
この佐賀でもハウス栽培されたれんこんがあって、それらは6月に出荷されています。佐賀の水利や土壌条件は、水圧掘りが可能ですが品質的な問題が起きる可能性からくわ掘りが選択されています。
千葉県
れんこんの生産地千葉県は、全国順位は6~9位を行き来しています。都市化宅地化の影響もあって、生産量は年々減少傾向にあります。利根川や印旛沼の水利を利用した、れんこん栽培が行われてきました。利根川を挟んだ向かい側はれんこん日本一の茨城県です。
その影響もあって、れんこん作りは盛んですが、成田市のれんこんの特徴は、色白で節が太いことです。ハウスものもあって通年出荷がなされています。
岡山
れんこんの生産地岡山県は、全国生産量では7~9位です。千葉県同様に、生産量は減少傾向にあります。岡山県で一番のれんこん生産地は、倉敷市連島です。連島れんこんの特徴は、千葉産と同じく色白ということと、肉質も柔らかく、味への評価は高いものがあります。
粘土質の土質ですが、くわ掘りで収穫するのも特徴になっています。連島でのれんこん作りは、ごぼうとともに古い歴史をもっています。連島れんこんの旬は8月ころに始まって、11月12月に最盛期を迎えます。
旬のれんこんを使ったレシピ5選
日本全国の主なれんこん産地を紹介してきました。その旬のれんこんを使った、レシピを5選して紹介します。
レンコンのシャキシャキ炒め
- れんこん1節
- ウインナー3本
- しめじ1/2パック
- エリンギ1本
- ねぎ1/3本
- オリーブオイル大さじ2
- おろしニンニク小さじ1
- 調味料(コンソメ顆粒小さじ1・オイスターソース小さじ1・塩・胡椒少々)
- れんこんは皮を剥いて薄切りにし、酢水に浸す。他の材料は一口大に切り分けておく。
- フライパンにオリーブオイルとニンニクを入れて炒めます。
- 香りが出たら、れんこんを加えて炒めます。
- 他の材料も加えて炒めたら、調味料を加えて炒め合わせたら完成です。
旬のれんこんを使った「レンコンのシャキシャキ炒め」のレシピです。れんこんは薄く切って、手早く材料に火を入れることが、このレシピのポイントになります。
れんこんマヨサラダ
- れんこん200g
- にんじん1/2本
- リンゴ1/4個
- 枝豆50g
- ハム50g
- ドレッシング(マヨネーズ大さじ2・ゴマ大さじ1・塩コショウ少々)
- ポン酢小さじ1
- れんこんは半月切りにして水に曝す。にんじんは5mmの千切りにします。熱湯でれんこんとにんじんをサッとゆで上げたら冷水に取って、締めておきます。
- れんこんとにんじんの水切りをして、塩コショウをしておきます。
- ハムは5mmの千切り、リンゴは5mmのくし形に切っておきます。
- ゴマをすったら、すり鉢にポン酢以外の全材料を加えます。
- よく和えたら、最後にポン酢を回し掛けて完成です。
旬のれんこんを使った「れんこんのマヨサラダ」のレシピです。れんこん以外は、好みの食材でOKです。簡単でヘルシーな美味しいレシピになります。
ハニーカレー旨ツナれんこん
- れんこん300g
- ツナ缶(オイル漬け)1缶
- 調味料(白ワイン大さじ2・麺つゆ大さじ2・ハチミツ大さじ1・カレーパウダー小さじ2)
- れんこんは5mm厚さの輪切りにします。水にひたしてアクを抜いたら、水切りしておきます。
- フライパンにツナ缶のオイルと調味料を煮立たせたら、れんこんとツナを加えて全体に煮からめれば完成です。
旬のれんこんを使った「ハニーカレー旨ツナれんこん」のレシピです。早くて旨い、超簡単なレシピになります。
ハッシュドれんこん
- れんこん250g
- 片栗粉大さじ1
- 塩少々
- ごま油適量
- 黒すりごま適量
- れんこんは皮つきのまま洗って、半分はざく切りにし、半分はすりおろします。
- ざく切りのれんこんはレンジで2分加熱し、粗熱が取れたら5mm程度のみじん切りにしておきます。
- 両方のれんこんと塩、片栗粉を混ぜて小判型に握っておきます。
- フライパンにごま油を敷いて、れんこんをこんがりと色よく焼き上げます。
- 器に盛って、すりごまを散らしたら完成です。
旬のれんこんを使った「ハッシュドれんこん」のレシピです。味付けはシンプルですが、れんこんの旨味を味わえるレシピとなります。
れんこん海老餃子
- れんこん150g
- むき海老50g
- 餃子の皮16枚
- 調味料(片栗粉大さじ1・醤油小さじ2・鶏ガラスープの素小さじ1)
- ごま油適量
- れんこんは半分をすりおろして水気を切り、半分はみじん切りにします。
- 海老は細かく切って、包丁の背でたたいておきます。
- ボウルにれんこんと海老、調味料を加えてよく混ぜておきます。
- ボウルの具を餃子の皮で包んで餃子に仕上げ、こんがりと焼き上げたら完成です。
旬のれんこんを使った「れんこん海老餃子」のレシピです。れんこんと海老の風味が詰まっていて、ユニークな餃子のレシピになります。ポン酢を付けて食べるのがおすすめです。
れんこんの優れた栄養価
れんこんの優れた栄養価については、もはや定説といっても良いものがあります。食物繊維やビタミンCなど、れんこんの栄養成分がもつ栄養の効果効能を紹介します。
食物繊維
見るからに栄養素の食物繊維が豊富そうな、れんこんは期待にたがわず、100g当たりの食物繊維量が2.0gと豊富です。れんこんの食物繊維は不溶性で、便秘解消に有効で腸内環境の改善へとつながっています。
ビタミンC
れんこんに含まれる栄養素には、ビタミンCも豊富で、れんこん100g当たりで48mgです。ビタミンCにはストレス緩和の効果があり、疲労回復効果もあります。風邪やガン予防にアンチエイジング効果も期待できます。
タンニン
れんこんの栄養成分には、ポリフェノールの一種であるタンニンも含まれています。渋み成分である栄養素タンニンは、カテキン同様に抗酸化作用があり、殺菌効果もあります。また、消炎止血作用もあることが分かっています。
カリウム
れんこんに含まれる栄養成分には、カリウムがあります。100g当たりのカリウム量は440mgと、バナナやキウイ同様に豊富です。栄養素カリウムの効能には、高血圧予防の効果が期待されています。
れんこんの保存方法
れんこんは御承知のように、色変わりの激しい野菜です、そんなれんこんの保存方法を、冷蔵や冷凍などに分けて紹介します。
冷蔵保存
れんこんの変色を防ぐ保存の基本は、れんこんを酸素と接触させないことです。丸のままのれんこんの場合は、濡れた新聞紙を絞ったものでくるんで、冷蔵庫にて保存します。カットされたれんこんの場合は、ラップなどでしっかりと密閉して冷蔵で保存します。
冷凍保存
カットされたれんこんは、ブランチング(いったん加熱してから冷却すること)した後に、冷凍保存すれば比較的長期間(1か月程度)保存が可能です。冷蔵か冷凍かを問わず、れんこんを購入する際は、両端に節が付いたものを選ぶことをおすすめします。
れんこんは旬の時期にいろいろなレシピで楽しもう!
れんこんの産地や旬の時期から、旬のれんこんを使ったレシピや保存方法までを詳しく紹介してきました。この記事を参考にして、れんこんを旬の時期にいろいろなレシピで楽しもう!ではありませんか。