ベーコンは生で食べられる?ベーコンをそのまま食べる際の注意点は?
ベーコンはハムのように生で食べることはできるのでしょうか?ベーコンは生とは言ってもすでに加熱処理もされているため、そのまま食べても食中毒の心配はないように思えます。ですがベーコンをそのまま生で食べるには、いくつか注意したほうが良い点があるというのです。一方で生で食べることが普通という「パンチェッタ」というベーコンとは、一体どんなベーコンのことなのでしょうか?市販品や自家製のベーコンを生で食べる際の注意点のほか、ベーコンを使ったおすすめのレシピも紹介します。
目次
ベーコンをそのまま食べられるか知りたい!
出典: http://noiel.com
ベーコンというと普段は加熱調理に使うことが多く、あまり生のまま食べる感覚はありません。ですがお酒のおつまみやサラダに入れるときなど、ベーコンをそのまま使えたら便利なのに、と思ったことはあるのではないでしょうか?
ベーコンはハムと同じ加工肉のため、そのまま生で食べても大丈夫のような気もします。ですが実際のところはどうなのでしょうか?ベーコンをそのまま生で食べても大丈夫なのかどうか、注意点も合わせて調べてみました。
ベーコンは生で食べられる?
ベーコンはハムのように、そのまま生で食べても大丈夫なのでしょうか?そもそもベーコンはどうやって作られているのでしょうか?ベーコンをそのまま生で食べても食中毒の心配はないのかどうか、大丈夫ならその根拠は何なのか調べてみました。
加熱処理しているので生食できる
ベーコンはそのまま生でも食べられるのかどうかというのであれば、正解は「生のままでも食べられるベーコンもある」ということになります。では全てのベーコンが生でも食べられるのかというと、それは違います。
ではどのベーコンであればそのまま生で食べられるのかというと、ベーコンのパックの表示に答えが書いてあります。ベーコンのパックに「加熱食肉製品」もしくは「そのままでも食べられます」と書かれていれば、そのベーコンは生でも食中毒の心配なく食べられるベーコンということになるのです。
では加熱食肉製品と書かれたベーコンが生で食べられる理由は何なのでしょうか?それはベーコンの製造方法にあるのです。加熱食肉製品と書かれているベーコンの製造方法を見てみましょう。
ベーコンの製造方法
ベーコンは通常豚のバラ肉を使って作られます。成型した豚バラ肉に塩をすり込んで、塩漬けの状態でしばらく寝かせます。十分に寝かせたら塩抜きをして燻製して完成となります。燻製している間の温度は60度~70度前後になっているといいます。
ですが60度~70度というと、燻製するとはいえ殺菌には十分な温度とはいえない気もします。ですがベーコンは国産のものであれば全て「加熱食肉製品」になります。なぜなら国により定められた基準で、必ず加熱処理することが義務付けられているからです。
このため市販のベーコンは法律で定められたとおりに、工場で先にしっかりと加熱処理で殺菌されているため、そのまま生で食べても食中毒を起こす心配はなく大丈夫、ということになるのです。
ベーコンの種類
ベーコンには先にも少し触れたように、生のまま食べられるベーコンと、生では食べられないベーコンの2種類があります。国産のベーコンは全て加熱処理された加熱食肉製品であり、生でも食べられると紹介しましたが、生で食べられないベーコンとはどんなベーコンを指すのでしょうか?ベーコンの種類について紹介します。
加熱食肉製品と非加熱食肉製品
ベーコンには「加熱食肉製品」と「非加熱食肉製品」の2つがあります。加熱食肉製品は先ほども紹介したように、国の基準に沿ってきちんと加熱処理された製品です。一方の非加熱食肉製品はその字を見たままに、加熱処理をされていない食肉製品ということになります。
ただし非加熱食肉製品が危険というわけではなく、加熱食肉製品と同様に、国が定めた細かい基準をクリアした食品である証明です。そのため生ハムのように非加熱食肉製品でも、生で食べることができるのです。
ベーコンでも国産のベーコンは国の基準で加熱処理が義務付けられていますが、海外から輸入されたベーコンの中には非加熱のものもあるのです。そのベーコンが加熱食肉製品か非加熱食肉製品かはベーコンに必ず表示されているので、きちんと確認するようにしましょう。
非加熱のベーコンは生食できない?
加熱処理済みのベーコンは生でも食べられましたが、非加熱のベーコンは生では食べられないのでしょうか?正解は「生でも食べられる」となります。商品として売られている非加熱食肉製品は、ベーコンを直接加熱していないものの、乾燥を強化して雑菌の繁殖を抑えているからです。
ただし非加熱のベーコンは加熱処理がされていないということで、生で食べるのには不安を感じる人もいるのではないでしょうか?事実非加熱のベーコンを生で食べる場合には、食中毒になる可能性は0ではありません。そのため生で食べるなら、加熱食肉製品のベーコンを選ぶほうが安全であることは変わりません。
ベーコンを生で食べる際の注意
ベーコンを生で食べる際には、いくつか注意したい点があります。それはそのベーコンがどのようにして作られたかです。また安全なベーコンでも、生で食べるからこその注意点もあります。ベーコンを生で食べる際の注意点についてまとめてみました。
国産ベーコンは生でも食べられる
ベーコンでも国産のベーコンであれば、売られているものは全て加熱食肉製品であるため、そのまま生でも食べることができます。ただし一度封を開けてしまえば、雑菌が付きやすくなるため食中毒の可能性も高まり、生で食べられる期間は長くはないことも念頭においておきましょう。
開封後のベーコンはパッケージに書かれた注意書きを確認し、生で食べても大丈夫な期間の目安を守りましょう。開封直後は生で食べてもその翌日からは加熱して食べるなど、加熱処理済みということで安心しすぎて食中毒にならないよう注意しましょう。
外国産ベーコンの生食は食中毒の危険がある
ベーコンの中でも外国産のベーコンの場合は、生で食べるのは避けるようにしましょう。なぜなら外国産のベーコンはそれぞれの国の基準で作っているため、必ずしも生で食べられるように作られているとは限らないため、食中毒の危険性があるのです。
外国産のベーコンはその作り方もわからないため、当然のように生か加熱処理済みかもわかりません。国によってベーコンの食べ方も変わるため、アメリカの人たちにとっては加熱処理済みの日本のベーコンは物足らなく感じることもあるといいます。
アメリカの人たちが日本のベーコンに物足りなさを感じることには理由があります。それはアメリカのベーコンは生であり、だからこそ食中毒にならないよう、カリカリになるまでしっかり焼くのが普通の食べ方だからなのです。
このことからもわかるように、アメリカ産のベーコンは焼くことを前提とした生のベーコンなので、絶対に生で食べてはいけません。生ではなくなるまでしっかり火を通して、食中毒の心配がなくなってから食べるようにしましょう。
自家製ベーコンも生で食べてはいけない
自家製ベーコンできた🙆♂️🙆♂️ pic.twitter.com/KMoM211cnc
— 粗塩 (@arashio_) August 10, 2019
ベーコンを手作りして自家製で楽しむこともありますが、自家製ベーコンも生で食べてはいけません。自家製ベーコンを生で食べないほうが良いのは、火の通りがレシピ通りとは限らないためです。そのため自家製ベーコンは火のとおりが甘く、中がまだ生っぽい可能性があり食中毒の危険があるのです。
自家製ベーコンを作るのに手馴れた人でも、全てのベーコンを全く同じに作るのはそうそうできることではありません。肉質や脂身の入り具合や量、部位や大きさによって火の通り方には差があるため、自家製ベーコンにはさまざまな不確定要素があるのです。
さらに温度や湿度などの環境や、使う道具によっても不確定要素が増えるため、自家製ベーコンがレシピどおりに出来上がることはまずないと思ったほうが良いでしょう。自家製ベーコンの中心温度を測って作る場合は、63度を30分以上キープする必要があります。
自家製ベーコンはあくまで生で食べるのではなく、加熱調理で楽しむほうが安心です。生で食べたいときには温度管理を徹底し、ベーコンの中心温度はもちろん、燻製器の内部も常に75度以上に保って温燻するようにしましょう。
安いベーコンは燻製されていない可能性がある
ベーコンを買うときに、異常に安いベーコンを目にすることがあるのではないでしょうか?そんな安いベーコンも生で食べるのは避けるようにしましょう。安いベーコンを生で食べないほうが良い理由は、その作り方にあるのです。
安いベーコンは燻製せずに、燻製液という風味付け用の液体に漬け込んで、香りだけ燻製したように仕上げています。そのため衛生面にも不安が残るため生食用には向かず、食中毒にも注意が必要です。安いベーコンほど生で食べるのは避けて、しっかり加熱するようにしましょう。
脂分が多いので注意
ベーコン が とどいたぞ!
— Тёlт03 (@Telt03) December 18, 2019
🥓🥩🥓🥩🥓🥩 pic.twitter.com/bDNoAqCbEm
自家製ベーコンにも言えることですが、ベーコンは通常豚のバラ肉を使って作るため、脂肪分が多い加工肉です。そのためたとえ生で食べても大丈夫と明記されたベーコンでも、大量に食べると消化不良や胃もたれの原因になることもあります。
少量なら問題ありませんが、体質でも脂への耐性が変わるため、それなりの量を食べるときや、以前生で食べたときにお腹を壊したことがある人は、ちゃんと火を通して脂抜きをしてから食べるようにしましょう。
そのまま食べられる生ベーコンはどのようなもの?
パンチェッタと呼ばれるベーコンを知っていますか?そのまま生で食べられる生ベーコンというのです。生ベーコンでありながら、加熱することなく生のまま食べられるパンチェッタとは、一体どんなベーコンなのでしょうか?
生ベーコン「パンチェッタ」とは?
パンチェッタは元々はイタリア料理で使う、塩漬けした豚バラ肉のことです。そんなパンチェッタは生ベーコンと呼ばれるように、通常のベーコンと違って加熱処理にあたる燻製をしないで作ったベーコンです。つまりパンチェッタは非加熱ということになります。そのためパンチェッタは「非加熱食肉製品」と記載されています。
パンチェッタは生肉を長期間塩漬けにした後、乾燥と熟成をすることで菌を死滅させたものです。そのため非加熱製品でありながら、国の細かい基準をクリアした安全な食品として、「非加熱食肉製品」と表示することができるのです。
ベーコンとパンチェッタの違い
見ためそっくり、中身は別物。パンチェッタとベーコンの違いわかる? https://t.co/IK5K7aSikH
— オリーブオイルをひとまわし【公式】 (@olihito_news) February 17, 2019
ベーコンとパンチェッタの違いは、先にも紹介したように燻製するか否かです。パンチェッタもベーコン同様に塩漬けにしますが、後は乾燥させて熟成するだけです。パンチェッタは加熱をしないまま、生ハムのように生のままでもたべるため、パンチェッタこそまさに生ベーコンと呼ぶにふさわしいといえるでしょう。
ベーコンを使ったおすすめのレシピ
ベーコンは生で食べることもできますが、通常はやっぱり料理に使うのが一般的です。生はやっぱりお腹に重いというときにもおすすめの、ベーコンを使った美味しい料理レシピをいくつか紹介します。
春キャベツとベーコンの蒸し煮
- 春キャベツ2/3個
- ベーコン100g
- 塩小さじ1
- コショウ適量
- 水大さじ3
- 粉チーズ適量
- キャベツを縦に6つ割りにします。ベーコンは1cm角に切ります。
- フライパンにキャベツをなるべく重ならないように入れたらベーコンを加え、塩を振りかけます。水を加えたら火をつけ、温まってきたら弱火にして蓋をして蒸し焼きにします。
- 状態を見ながら途中でキャベツを裏返します。
- キャベツに火が通ったら、コショウと好みで粉チーズをかけて完成です。
大根とベーコンのミルクスープ
- 大根約10cm~20cm
- ベーコン(ハーフ)4枚
- バター20g
- 牛乳200cc
- 塩コショウ少々
- 白ごま少々
- パセリ少々
- 小鍋にバターを熱したら、千切りにした大根を入れて柔らかくなるまで炒めます。
- ベーコンと牛乳を入れて軽く沸騰したら、塩コショウで味を調えます。
- スープ皿に盛り付けたら、白ごまとパセリで飾って完成です。
釜蒸しだいずとベーコンの炊き込みご飯
- ご飯2合(300g)
- 釜蒸し大豆100g
- ベーコン3枚~4枚(約70g)
- 醤油小さじ2
- 味醂小さじ2
- 万能ネギ適量
- ベーコンを短冊切りにします。
- 米を研いだら炊飯器に米と調味料を入れて、水を釜の線まで入れたら混ぜ合わせます。
- 釜蒸し大豆とベーコンも入れたら、炊飯器のスイッチを入れて炊きます。
- ご飯が炊けたら器に盛り付けて、万能ネギを散らして完成です。
ベーコンを生で食べるなら安全なものを選ぼう!
ベーコンは生でも食べられますが、注意したい点もいくつもあります。せっかく美味しく食べたいのに、食中毒になってしまってはもともこもありません。ベーコンを生で食べるときにはパッケージをきちんと確認して、安全に楽しめるベーコンを選ぶようにしましょう!