2019年03月30日公開
2024年09月10日更新
花椒油(ホアジャオユ)の作り方!香りを引き出す使い方5選も紹介
花椒油(ホアジャオユ)は中国の四川料理には欠かせないスパイスです。唐辛子ベースの香辛料のヒリヒリする辛さとは別に花椒油の辛さはしびれる辛さです。芳醇な香りと後からくる辛さは癖になります。日本の和山椒を用いたマイルドな辛さの藤椒油とは異なる辛さです。そんな花椒油は家庭でも簡単に作ることができます。花椒油の作り方を材料とともに紹介します。また、花椒油は使い方次第で料理を劇的に変化させることができます。花椒油を使ったレシピも紹介します。
目次
花椒油は簡単に作れる便利な調味料!
ピリッとした辛味が特徴の中国の四川料理には欠かせない香辛料が花椒油(ホアジャオユ)です。花椒油は麻婆豆腐や担々麺には必ず入っている香辛料です。花椒油はホアジャオユと読みます。
自宅で本格的な四川料理を作ろうとしたときには必ず使うのが花椒油です。本格でなくてもいつもの市販の麻婆豆腐に花椒油を加える使い方をするだけで、今までと全く違う料理に仕上げることもできます。
そんな病みつきになるような調味料である花椒油について紹介します。花椒油はスーパーでも販売しているため手軽に手に入れることができますが、自家製の花椒油を作ることもできます。花椒油の作り方やおすすめのレシピも紹介します。
花椒油(ホアジャオユ)とはどんな香りのスパイス?
しびれるような味わいが魅力の香辛料が花椒油(ホアジャオユ)です。四川料理に欠かせない辛さを出すために使われるスパイスです。四川料理には唐辛子と花椒をベースにしたスパイスがありますが、それぞれ辛さに特徴があります。日本には和山椒がありますが、これと花椒は同じ仲間ながら全く異なる辛さを持っています。
中華料理に使われる香辛料
中華料理では様々な香辛料の使い方があります。その中でも辛みを出すための香辛料は中華料理で頻繁に利用されます。辛みの香辛料は二種類存在し、一つが唐辛子をベースにした香辛料です。ヒリヒリする辛みが特徴です。もう一つが花椒をベースにした香辛料です。こちらはしびれるような辛みが特徴です。
花椒油は花椒をベースにしたしびれるような辛みを活かした香辛料です。癖になるような辛さが特徴で、四川料理の辛さを際立たせる使い方に主に利用されています。
味わい・香りの特徴
花椒油は特徴的な香りを持っています。芳醇で華やかな香りがします。料理に加えるだけで、食べる前から食欲がわいてくるような香りが特徴です。四川料理では香りも楽しんでもらえるように花椒油を使っているケースもあります。
花椒油の味わいは、最初はフレッシュな味わいです。しかし後からしびれるような辛さが襲ってきます。辛さは口の中に広がるような辛さで、癖になる辛さです。ただ辛いだけなく独特の辛さを持っていることから、料理をより際立たせることができるのです。
日本の和山椒の仲間
四川料理では花椒を使用しますが、日本では山椒が使われています。花椒は中華山椒と呼ばれ、日本の山椒とは区別されています。日本の和山椒は青山椒や藤椒とも呼ばれています。和山椒も油として藤椒油の名称で販売されています。花椒油のホアジャオに対して藤椒油はタンジャオユと呼びます。
花椒とは同じミカン科サンショウ属に属していますが、全くの別物です。中華山椒は中国が原産であるのに対して、青山椒は日本が原産で原産地が異なります。
花椒油と藤椒油では辛さや味わいも異なります。藤椒油は花椒油と比較してマイルドな辛さなのが特徴です。藤椒油はフレッシュで香りがひときわ強く、しびれるような辛さがなく上品な大人の辛さを味わうことができます。四川料理でも藤椒油は使用されていますが、藤椒油と花椒油を料理によって使い分けています。
花椒油の作り方と材料
花椒油はスーパーなどで瓶入りで販売しており、手軽に入手することができます。しかし自宅で手作りすることもできます。材料も少なく短時間で手軽に作れます。
材料
花椒油を作るために必要な材料は、花椒とサラダ油だけです。花椒とサラダ油で作る純粋な花椒油は、しびれるような辛さが前面に出た花椒油です。辛すぎるのは苦手の場合や上品でマイルドな辛さに仕上げたいときには材料に青山椒をブレンドすることもできます。自家製の花椒油は材料のアレンジも可能です。
用意するもの
用意するのは中華鍋とざるです。中華料理は火力が命とも言われているため、強い火力のガスコンロがあればベストですが、家庭用のガスコンロでも花椒油を作ることは可能です。中華鍋がない場合でもフライパンで代用できます。フライパンは底が平らになっているため、傾けるなど作り方に工夫が必要です。
作り方
花椒油の作り方は、花椒と同じ量の熱湯を準備し、熱湯と花椒をなじませます。花椒を柔らかくするとともに香りを引く出させる効果があります。ラップをして20分から30分程度寝かせます。寝かせた後、キッチンペーパーで余分な水分を吸収させます。油と混ぜるため余分な水分はできるだけ吸い取っておきます。
次に中華鍋にサラダ油を入れて150度程度まで熱します。そして花椒を投入しますが、一気に入れるのが美味しい花椒油の作り方のコツです。軽くなじませて火を止めて一日放置します。翌日、ざるにあけて花椒を取り出せば、花椒油の完成です。
花椒油の香りを引き出す使い方!おすすめレシピ5選
花椒油はスパイスです。スパイスは調理に活用して初めてその旨味を発揮します。花椒油の香りを活かしたレシピを紹介します。家庭でも簡単に作れるレシピばかりで作り方も簡単です。
麻婆豆腐
- 木綿豆腐1丁
- 白ネギのみじん切り10cm分
- ラー油大さじ1杯
- 豚ひき肉150g
- 豆板醤少々
- 醤油少々
- 紹興酒200ml
- 熱湯200ml
- 中華だしの素小さじ2杯
- 甜麺醤大さじ2杯
- 豆鼓醤小さじ2杯
- 片栗粉大さじ1杯
- 花椒油小さじ1杯
- 豆腐は水切り、1cm程度の大きさにカットします。
- フライパンにラー油を入れて高温に熱します。
- 豚ひき肉と豆板醤を入れてさらに白ねぎ、醤油、紹興酒を入れて混ぜます。
- 熱湯、中華だしの素、甜麺醤、豆鼓醤を加えてさらに混ぜます。
- 豆腐を入れて5分程度煮込みます。
- 火を止めて水溶き片栗粉を入れてとろみをつけます。
- 最後に花椒油をかけて完成です。
麻婆豆腐は市販の素を使用するととても簡単に作ることができますが、市販の素を使用しないレシピの作り方です。辛さやスパイスの分量をお好みで変えることができるため、オリジナルの辛さの麻婆豆腐を作ることができます。花椒油は最後にかけるのがポイントです。子供が食べるのであれば辛すぎるため藤椒油を使う方法もあります。
ピリ辛たたききゅうり
- きゅうり2本
- 塩適量
- 鶏ガラスープの素小さじ1杯
- 醤油小さじ1/2杯
- ごま油小さじ2杯
- 砂糖少々
- 花椒油小さじ1/2杯
- きゅうりは水洗いして叩いて柔らかくします。
- 1cm程度の大きさにきゅうりをカットして袋に塩と一緒に入れてもみます。
- 鶏ガラスープの素と醤油、ごま油、砂糖、花椒油を混ぜてタレを作ります。
- きゅうりをざるにあけて絞り、水分を絞り出します。
- 調味料と合わせれば完成です。
作り方のポイントは名前の通りきゅうりは叩くことです。叩けば叩くほど美味しいたたききゅうりになります。花椒油はお好みで分量を変えることで辛さの調節ができます。
炒飯・炒め物
- 冷飯1.5合
- 高菜50g
- 青ネギ一本
- 油大さじ1杯
- 塩コショウ少々
- 花椒油適量
- ラー油適量
- フライパンに油を敷いて高温に熱します。
- 冷飯を入れて炒めたのち、塩コショウで味付けします。
- パラパラの状態になったら高菜とネギを入れさらに炒めます。
- 最後にラー油と花椒油を入れてひと混ぜすれば炒飯の完成です。
四川料理の炒飯はしびれる辛さが特徴です。花椒油の使い方次第で辛さ際立つ炒飯を家庭で作ることもできます。辛い物が苦手な人は藤椒油でマイルドな辛さにする作り方がおすすめです。
刺身や野菜のマリネ
- ほたて7個
- ボイルむきえび5尾
- たこ足1本
- オリーブオイル100cc
- ホワイトワインビネガー大さじ2杯
- スライスたまねぎ1/4個
- 塩小さじ1杯
- 乾燥パセリ少々
- 花椒油お好み
- オリーブオイルとホワイトワインビネガーと花椒油を混ぜておきます。
- 魚介類とスライス玉ねぎに塩を振って馴染ませておきます。
- 魚介類とスライス玉ねぎに1を付けて約半日寝かせます。
- パセリを振りかければ完成です。
花椒油を魚介類に漬け込んでおくことで芳醇な香りが漂うマリネになります。花椒油の量でしびれる辛さをコントロールできます。あと一品追加したい夕食の献立に最適なレシピです。
鯖缶
- 鯖缶1缶
- 花椒油お好み
- 鯖缶を皿に盛ります。
- お好みの量の花椒油をかければ完成です。
材料がとてもシンプルで簡単なレシピですが、香り際立つ美味しいおつまみです。花椒油はたっぷりかけても大丈夫です。パスタのソースとして利用するレシピもおすすめです。
花椒油を使って本格四川料理に挑戦してみよう!
花椒油(ホアジャオユ)は、四川料理でよく使われるスパイスです。使い方はとても簡単で料理レシピにかけたり混ぜたりするだけです。芳醇な香りとフレッシュでしびれる辛さを簡単に料理に加えることができます。
料理ブームの今、本格的な料理にチャレンジする人が増えています。花椒油は料理のアクセントとして欠かせない存在です。花椒油を使って本格四川料理にチャレンジしてみませんか?