2019年04月01日公開
2024年09月10日更新
ドライソーセージとサラミ・カルパスの違いとは?食べ方やレシピも紹介
ドライソーセージといってぱっと思い浮かぶのはサラミやカルパスではないでしょうか。しかし、ともに見た目も食感も似ているので、その違いはわかりづらいものです。実はカルパスとサラミは似て非なるものなのです。旨みが凝縮しているドライソーセージですが、気になるカロリーや糖質、塩分をはじめ、おつまみとして以外のおすすめの食べ方やレシピ、ドライソーセージの種類について調べてみました。
目次
ドライソーセージとサラミ・カルパスはどう違う?
ドライソーセージを代表するのがサラミとカルパスですが、カルパスは見た目がサラミより小さいだけで、そんなに大きな違いが無さそうに感じてしまいがち。しかし、サラミとカルパスには大きな違いがあります。サラミとカルパスの違いとは一体何でしょうか?そんな疑問に答えていきます。
ドライソーセージ・サラミ・カルパスの違い
まず、ドライソーセージとサラミ、カルパスとの違いについて説明していきます。ドライソーセージと一言で言っても実は種類があり、原料をはじめ塩分や水分などさまざまな違いがあります。
ドライソーセージの製法
ドライソーセージのベースとなるソーセージはひき肉に塩コショウやスパイスなどを加えたもので、ここまでは、通常のソーセージと同じです。違いはここからで、一般的なソーセージは加熱処理を行うのに対し、ドライソーセージは加熱しません。
代わりに長期保存ができるよう、加熱せず、ソーセージを熟成・乾燥させて出来上がるのがドライソーセージです。これらの期間は2~3ヶ月に及びます。
水分含有量
ドライソーセージは一般的に「ドライソーセージ」と「セミドライソーセージ」に分けられます。日本の農林規格では、水分量が35%以下のものを「ドライソーセージ」、水分量が35~55%のものを「セミドライソーセージ」としています。これらは、食品衛生法上、常温での流通が許可されています。
ドライソーセージの種類
ドライソーセージは日本の農林規格上だと「ドライソーセージ」と「セミドライソーセージ」に分かれます。乾燥度合いや製法などによってドライソーセージとセミドライソーセージに分類されています。これらに代表されるのがサラミとカルパスです。
ただしドライソーセージは2種類にわかれていますが、その中で国や地域によって作られるさまざまな種類のドライソーセージが存在しています。辛いソーセージとして有名なチョリソーやボローニャソーセージもドライソーセージの一種です。
サラミとカルパスの違い
サラミとカルパスの違いは水分量と原材料の違いです。また発祥の地も違います。日本の規格の中でサラミは「ドライソーセージ」に分類され、カルパスは「セミドライソーセージ」に分類されています。同じドライソーセージといっても種類が違います。つまりサラミは水分量が35%以下、カルパスは水分量が55%以下ということです。
ドライソーセージ「サラミ」の特徴・食べ方
ドライソーセージに分類されているサラミですが、サラミにはどんな特徴があるのでしょうか?サラミの原料や発祥地、おすすめの食べ方などについて説明していきます。
サラミの原料
伝統的なサラミは牛肉と豚肉の合いびき肉、もしくは牛肉のみ、豚肉のみのひき肉を原料としています。このひき肉にスパイスなどを加え、腸詰し乾燥させて出来上がったのがサラミです。サラミは2~3ヶ月熟成・乾燥させています。
発祥地
サラミの発祥の地はイタリアです。中でもミラノのサラミがもっとも代表的なサラミとして有名です。またナポリをはじめ、そのほか地域によってさまざまななサラミがあり、一言でサラミといっても多くの種類が存在しているのです。サラミとはイタリア語で塩を意味するサーレが由来となっています。
味の特徴
サラミは生産地によって味の違いが出てきます。同じイタリアでもマイルドな塩気と風味を味わえるのがサラミの代表的な産地ミラノ産のものです。逆にイタリア産でもナポリのものは、唐辛子やブラックペッパーを使っているのでスパイシーさが特徴です。くせがないものを好む方、脂のジューシーさを求める方には、ローマ産がぴったりです。
ピザ・パスタのトッピング
サラミの主な食べ方といえば、やはりスライスしてピザのトッピングにしたり、パスタの具として使われることです。中でもサラミのピザは数あるピザの種類の中でも人気です。またパスタでは、スライスしたものをトッピングとして乗せたり、ほかの具材と一緒に混ぜるなどさまざまな食べ方をしています。
ビール・赤ワインのつまみ
豚肉を長期保存するために塩分を多く含んでいるサラミは、お酒のおつまみにぴったりです。特に赤ワインやビールなどにサラミがもつ塩気がマッチします。特にスペイン産のサラミは赤ワインによく合います。薄くスライスしてビールや赤ワインで楽しんでみてください。
ドライソーセージ「カルパス」の特徴・食べ方
ドライソーセージの中でもせみドライソーセージに分類されるカルパスですが、その特徴はドライソーセージのサラミとは違っています。カルパスの特徴や、おすすめの食べ方を説明します。
カルパスの原料
サラミが豚肉や牛肉のひき肉を使うのに対し、カルパスは原料に豚肉・牛肉・鶏肉のひき肉を使っています。これらにブラックペッパーやにんにくなどを加え、2~3ヶ月かけて熟成・乾燥させていきます。つまりサラミと違うのは、鶏肉が使われているという点です。香辛料や調味料については、地域差があります。
発祥地
カルパス発祥の地はロシアです。サラミとの大きな違いは一口で食べられるサイズのものが多いことと、サラミと比べて柔らかいことです。カルパスとはロシア語でソーセージを意味するカルバーサが由来となっています。
味の特徴
セミドライソーセージのカルパスは、ドライソーセージと比べ、水分量が高いこともあり、スパイスや塩分などがしっかりと利いたものが多いのが特徴です。ただ、サラミよりやわらかいので、食べやすい仕上がりです。そのため子どもでも食べやすくなっています。
おやつ
一口サイズに包装されて販売していることが多いカルパスは、ちょっと小腹がすいたときや、おやつにぴったりです。小さくてもしっかり肉が詰まっているので、満足感もあります。お茶うけとしても十分おいしくいただけます。
ウイスキーのつまみ
スパイスがきいているカルパスはウイスキーに合うおつまみとしてもいただけます。ウイスキーは甘みのあるお酒なので、カルパスのスパイスがおつまみとして良いアクセントになるためです。特にハイボールとあわせるとウイスキー初心者でも驚くほどのマッチングです。
ドライソーセージのアレンジレシピ
そのままおつまみなどとして食べることが多いドライソーセージですが、一手間加えてると立派な料理ができあがります。ドライソーセージの意外な美味しさと食べ方を発見できるおすすめのアレンジレシピを紹介します。
サラミとエリンギのペペロンチーノ
- スパゲティ100g
- サラミ40g
- エリンギ2本
- ニンニク1片
- 鷹の爪1本
- 塩適量
- ブラックペッパー適量
- オリーブオイル大さじ2
- スパゲティを茹でる。
- サラミは薄くスライス、エリンギは食べやすい大きさに切り(歯ごたえを楽しむならスライスしないほうがいい)、にんにくはみじん切にする
- フライパンに大さじ2のオリーブオイル、ニンニク、鷹の爪を入れて炒め、香りが出てきたらサラミとエリンギを足して炒める
- パスタを加えてよく混ぜ、塩とブラックペッパーで味を調える
サラミはパスタととっても相性が良く、さまざまな種類の野菜とパスタにできます。特にエリンギを使うとサラミとエリンギの歯ごたえを楽しむことができるレシピです。じっくり炒めることでうまみが出てくるので、淡白なエリンギがそのうまみを吸って美味しく出来上がります。
このレシピでは、野菜をキャベツやブロッコリーに代えても美味しいペペロンチーノが出来上がります。
サラミとアボカド・チーズのサラダ
- レタス2枚
- サラミ1本
- アボカド1/2
- チーズ30g
- Aオリーブオイル大さじ1
- A酢大さじ半分
- Aバルサミコ酢小さじ1
- A塩コショウ適量
- レタスは食べやすい大きさに切り、アボカドとチーズは一口大に、サラミは縦に細く切る
- Aの材料を合わせてドレッシングを作る
- レタス、アボカド、サラミ、チーズを盛り付けドレッシングをかけてできあがり
サラダにもマッチするサラミは合わせる材料しだいでおつまみとしての食べ方もできます。またドライソーセージは歯ごたえがあるので、野菜とは違う食感も楽しめます。このレシピでは、レタスとアボカドを使っていますが、ブロッコリーを使ってもおいしくできるレシピです。ワインやウイスキーなどと一緒に楽しんでください。
香りがクセになるセロリ入りカルパスチャーハン
- ご飯250g
- カルパス50g
- たまご1個
- セロリの茎50g
- セロリの葉10g
- 塩コショウ適量
- Aしょうゆ小さじ1
- A日本酒小さじ1
- Aみりん小さじ半分
- Aおろしにんにく少々
- セロリの茎、葉、カルパスはみじん切り、たまごは溶いておきAの半量と混ぜ合わせる
- フライパンで油を熱し、セロリの茎をひと混ぜしたあと、カルパスとといたたまごを入れ半熟になったらご飯をいれる
- ご飯がほぐれたらセロリの葉をいれ軽く塩コショウする
- その後Aの残りを加えて炒め、水分がなくなったらできあがり
香味野菜のセロリはくせが強く苦手な人が多いのですが、熱することでセロリが持つ甘味がでてきます。また、その甘味にカルパスの塩気が加わりほのかに香るにんにくが食欲をそそります。またカルパスの旨みもたっぷりといきた意外な美味しさを発見できるチャーハンレシピです。
カルパスが絶妙な味わいのジャーマンポテト
- ジャガイモ3個
- あら引きウインナー4本
- カルパス30g
- オリーブオイル大さじ2
- にんにく1カケ
- マジックソルト小さじ1
- じゃがいもは食べやすい大きさに切りレンジに4分かけるか、茹でてスッと串が通る硬さにしておく
- ウインナーは3等分、カルパスは細切り、にんにくは粗みじん切りにする
- フライパンにオリーブオイルを入れにんにくを炒め、香りが出たらじゃがいも、ウインナー、カルパスを加えて炒める
- 全体に火が通ったら、マジックソルトを全体にかけて、できあがり
おつまみの定番、ジャーマンポテトのレシピですが、カルパスを使うことで、程よい塩気が加わり、美味しいおつまみができあがります。カルパスはおやつカルパスを使ってもOKです。とても簡単なレシピですが、マジックソルトを使うことで、まるでお店の様な味に仕上がります。
ドライソーセージのカロリー・糖質・塩分
さまざまな食べ方ができるドライソーセージですが、ドライソーセージのカロリーや糖質や塩分はどれくらいあるのでしょうか?ドライソーセージのカロリーや糖質、塩分がわかればダイエット時にも役立ちますし、1日にどれくらい食べても大丈夫なのかという指標になります。
サラミのカロリー・糖質
豚肉やひき肉に脂質を加えているため意外とそのカロリーが高いのがサラミです。サラミのカロリーは100gあたり497kcalです。ウインナーソーセージ100gあたり321kcalで、肉類全体の平均カロリーだと292kcalなので、サラミのカロリーは高いのです。
一方の糖質ですが、100gあたり2.1gで、ウインナーソーセージの3.1gと比べると低いのですが、肉全体の平均糖質は1.1gで1枚あたりだと糖質は約0.147gと、こちらも高い方だといえます。これはサラミ自体には繊維質などがあまりなく、脂質に含まれる糖質などが多いためです。つまりサラミはカロリーも糖質も高いのです。
サラミの塩分
では、サラミの塩分はどうでしょうか?サラミに代表されるドライソーセージはウインナーソーセージのように加熱処理をせず、保存性を高めるために塩分が多く含まれています。サラミ100gあたりの塩分は3.6gでこれはウインナーソーセージの1.9gのおよそ2倍にあたります。
これは肉の加工食品の中でも高い数値です。サラミはカロリー・糖質・塩分すべてにおいて高い加工食品といえます。
カルパスのカロリー・糖質
セミドライソーセージのカルパスの100gあたりのカロリーは約470kcalです。497kcalのサラミと比べると若干低くはなっていますが、肉類全体の平均カロリー292kcalと比べるとカロリーが高いことがわかります。
そしてダイエット中などに気になる糖質ですが、おやつなどで販売されている一口サイズのカルパスの糖質量は約0.3gほどといわれています。また1本が大きなカルパスだと60gあたり約6.3gの糖質量となっています。カルパスもサラミと同じくカロリーが高いのですが、糖質はおやつサイズなら問題になる高さではありません。
カルパスの塩分
カルパスはセミドライソーセージのため、加熱処理をしていません。そのため塩分も高くなっています。カルパスの塩分は100gあたり約3.5gです。サラミの100gあたり3.6gとほとんど変わらない高さです。
1日に摂取していい塩分量は10gといわれているので、カルパス1本食べてしまうと1日の3分の1もの塩分を摂取してしまうことになります。
ドライソーセージのおすすめ商品
さまざまな国やメーカーから販売されていて、種類の多いドライソーセージですが、あまりの種類の多さにどれがおすすめなのか迷うこともあるでしょう。そこでドライソーセージのおすすめ商品を紹介します。
徳用カルパス
さまざまなメーカーから販売され種類の多いカルパスを代表する商品といえばなとりが製造している「徳用カルパス」です。安いところだと1袋あたり400円程度で購入できるのもおすすめできる点です。一口サイズなのでおつまみやおやつにぴったりです。
ちび助カルパス辛口
山形県の食肉加工メーカー「楯岡ハム」が作っている「ちび助カルパス辛口」は辛党の人に人気のカルパスでリピーターが多いのが特徴です。素材の味はしっかり、なのにピリッとした辛さがお酒にぴったりと評判です。山形ではお茶請けにも食べられている特に辛党におすすめのカルパスです。
サラミ・ミラノ
香辛料が使われているのにもかかわらず、クセが強すぎずサンドイッチやサラダなどのレシピにも使いやすいおすすめのサラミがイタリア・ミラノの「サラミ・ミラノ」です。味付けは繊細で、子どもも食べられる万人向けのサラミです。
サラミ ヴィスマリーノ
「サラミ ヴィスマリーノ」は数あるサラミの種類の中でも本格的なイタリアの白カビタイプサラミですが、クセの強い白カビタイプのサラミの中ではクセが少なく食べやすいサラミです。脂身が多いため脂身の美味しさを堪能したいときにおすすめです。またやわらかいのでスライスがおすすめの食べ方です。
ドライソーセージは色々な料理に使える!
そのまま食べることが多いドライソーセージですが、おすすめのアレンジレシピを活用すれば料理にも活用できることがわかりました。国や地域によって同じドライソーセージでも種類があるので、色々と食べてみて自分好みのドライソーセージを見つけるのも楽しいのではないでしょうか。