2019年02月09日公開
2024年09月03日更新
サラミの種類と選び方!各国のものや食べ方も紹介!カルパスとの違いは?
サラミはすでに身近な食べ物といえますが、意外に素性がよく分からない点もあります。ソーセージやカルパスとの違いはどうなのか?サラミの発祥地や作り方から、サラミの種類や選び方、いろいろとある食べ方までを詳しく紹介していきます。イタリアやスペイン、ハンガリーなどのサラミの特徴や種類、つまみから主菜に至るまで万能の、サラミを使った料理のレシピなども併せて紹介します。
サラミとは?
発祥の国と歴史
サラミ発祥の国は、ずばりイタリアです。作り方は、豚の挽肉に、塩やラード、ラム酒などを混ぜて腸詰めにして、温度9~10℃、湿度70~75%で、60~90日間乾燥熟成させたものをサラミと呼んでいました。以来、腸詰する具も豚肉だけではなく、牛肉や豚と牛の合挽肉、調味料も塩だけではなくヨーロッパの各国各社で複雑になって、いろいろなサラミが出回っています。
材料や製法
発祥の国イタリアでは、サラミの材料は豚挽肉で調味料は塩とラード、ラム酒で、製法は前章で述べたようなものであった。今では、サラミはヨーロッパ各国で造られていて、サラミの材料も豚挽肉から牛挽肉や牛豚合挽肉、多種類に渡り、製法も調味料が塩のみではなく、サラミにはさまざまなハーブが用いられたり、腸詰め前に茹でたり燻したりするさまざまな作り方も取り入れられています。
国や地域によってサラミに使われるハーブなどは違い、イタリアのサラミはニンニク、ドイツのサラミは塩のみ、ハンガリーのサラミはパプリカやニンニク、スペインのサラミはパプリカや赤唐辛子が加えられます。北米ではペパロニと呼ばれる種類のサラミが、ピザの具として人気の食べ方になっています。
ソーセージを乾燥させたもの?
サラミとはイタリアに発祥したドライソーセージの一種類です。前に述べたような独特の乾燥熟成を経て、保存性や風味を増した加工食品および干物と言えます。乾燥熟成という工程をのぞけば、ソーセージと製法はそれほど変わりません。けれども、日本においてでも水分が35%以下と規定されているように、サラミと名乗るためには乾燥熟成が重要視されています。ちなみにカルパスは水分55%以下のセミドライソーセージの分類です。
つまり、サラミというのはソーセージを乾燥させたもの、と定義できます。サラミソーセージのサラミ(Salami)は、イタリア語の塩(sale)が語源です。
サラミの種類と選び方
イタリア
サラミソーセージ発祥の国イタリアでは、地域によって特徴のある、さまざまな種類のサラミが造られています。中でも代表的なサラミが北イタリアのミラノ、南イタリアのナポリです。ミラノサラミの特徴は、大型のタイプで、作り方が細挽の豚挽肉を使用する点です。ミラノサラミを噛むと、脂肪の粒が口の中で溶けて、味わい深い風味が広がります。これとは違いナポリサラミの特徴は、中型のタイプで、粗挽の豚挽肉を使います。
ナポリサラミには、ほのかな酸味とスパイシーな味わいがあります。ミラノサラミは、イタリアのサラミの定番といってもよく、選び方としては酒のつまみにも料理に添えるのにも適しています。ナポリサラミの選び方は、大人向けのタイプでワインによく合います。
スペイン
スペインのサラミは、イタリアと違い野性的で味が濃厚な特徴をもっています。作り方もスペインの「チョリソー」という種類のサラミは細身のタイプで、豚赤身とばら肉を粗切りして、塩やパプリカ、ニンニクなどを混ぜて寝かせた後に、腸詰します。この製法でイベリコ豚を使用したものを、イベリコチョリソーといい、スペインの絶品のサラミです。この他に、大きく刻んだ豚赤身肉で作る「モルコン」というサラミがあります。
薄切りしたモルコンサラミなどは、選び方としてはワインとの相性は抜群です。また、豚ヒレ肉を使用した「ロモ・エンブティード」というサラミもあります。変わったサラミの選び方としては、ロモ・エンブティードサラミはスペイン独特のサラミです。
ハンガリー
サラミといえば、イタリアやスペインばかりでなく、ハンガリーも絶品サラミが造られることで有名です。ハンガリーはもともと農業や畜産が盛んな国です。ハンガリーの代表的なサラミが「ウインターサラミ」になります。現在では、通年でサラミは造られていますが、かつては冬のみ造られていたためにこの名があります。自然な手法による熟成で、特有の白いカビをまとった逸品のサラミが世界的に知られています。
イベリコ豚と先祖が同じという、ハンガリーの国宝にも認定されているマンガリッツア豚を使用したサラミは、一度は口にしてみたいサラミの選び方として垂涎の的です。
サラミの食べ方
スライスしておつまみに
サラミの良質なものはけっこうな価格になります。保存を利かせるために造られていますから、いろいろな食べ方でじっくり味わいたいものです。まずは定番の食べ方である、スライスしたサラミをワインのつまみにする食べ方です。味わいの異なるサラミを数種類用意して、ケーパーなどを添えればベストなオードブルになります。ワインがすすむことはまちがいありません。
サラダにする
サラミの食べ方で、次にポピュラーなのはサラダに添えることです。ほとんどのどんなサラダにも合います。ドレッシングも選びません。野菜とは違いのある食感と味が、サラダをいっそう引き立ててくれるはずです。一般的な食べ方としては、サラミを細切りにして和えるのがよいでしょう。ソーセージやハムと違い、より食べ方のアクセントになるはずです。
料理のトッピングや具材に
サラミの食べ方として活かし方の多いのは、洋風の料理のトッピングや具材として混ぜ合わせていただく方法です。ピザのトッピングなどは定番化していますが、いろいろなグラタンに混ぜ合わせても、おしゃれな食感や風味を楽しめるはずです。また、サラミを活かす料理といえば、やはりパスタになります。カリカリに炒めてカルボナーラに加えたり、カペリーニの冷製パスタトマトソースに炒めて松の実とともに添えるのもOKです。
サラミとカルパスの違いとは?
カルパスの主原料
サラミとよく混同されるカルパスというものがあります。カルパスは豚と牛、鶏の合挽肉を主原料として、加工された食品でドライソーセージの一種ですが、厳密に言うとセミドライソーセージに分類されます。サラミの原料が豚や牛の単独または合挽の肉であるのに対して、似てはいますがカルパスは豚と牛、鶏の合挽肉でゼラチンも混ぜ合わされています。
カルパスはロシア発祥
サラミがイタリア発祥であるのに、カルパスはロシアが発祥の地です。カルパスはサラミと比較してもリーズナブルで、おつまみというかおやつに近い食べ物として人気です。現在では、イタリア発祥のサラミもロシア発祥のカルパスも、日本で普通に製造されています。
サラミより柔らかい
サラミとカルパスの大きな違いは、その水分量と加工法にあります。サラミは加熱することなく乾燥熟成させたもので、水分量35%以下という基準があります。カルパスは加熱後に乾燥熟成させたもので、水分量も55%以下という基準です。このことがカルパスの方がサラミより身が柔らかいことにもつながっているのです。サラミはドライソーセージと呼ばれ、カルパスはセミドライソーセージよ呼ぶ根拠になっています。
サラミを使ったレシピ
サラミの濃厚カルボナーラの作り方
ベーコンにサラミを加えることで、濃厚なカルボナーラに仕上げるレシピです。ボウルで材料を併せて、茹でたパスタに和えるだけの簡単なレシピになります。
- パスタ100g
- 卵黄2個
- 生クリーム30ml
- 牛乳30ml
- サラミ適量
- オリーブオイル・塩・コショウ
- パルメザンチーズ20g
- ボウルに卵黄・生クリーム・牛乳・パルメザンチーズ合わせておきます。
- サラミをオリーブオイルで炒めます。
- 茹で上げたパスタを湯切りしてボウルに加えます。全体を和えたら塩・コショウで味を整えて完成です。
サラミを使ったサラダの作り方
サラミを使った簡単なサラダのレシピになります。サラミとパルメザンチーズがアクセントになるおしゃれなサラダレシピです。
- 薄く切ったサラミスライス50g
- レタス3枚
- きゅうり1/2本
- ドレッシング「サラダ油大さじ1・酢大さじ1・塩、コショウ少々」
- パルメザンチーズ大さじ2
- レタスは適当な大きさ、きゅうりは斜め薄切りにします。
- ドレッシングを和せておきます。
- 皿に野菜を盛り、サラミをトッピングしてドレッシングを掛けまわします。パルメザンチーズを振って完成です。
おしゃれなサラミのおつまみの作り方
サラミを使って作る、おしゃれなおつまみレシピになります。ビールやワインにぴったりの、簡単なピザトーストレシピです。
- 食パン1枚
- 大きめのサラミ4枚
- ピーマン・玉ねぎ適量
- ピザソース大さじ1
- 溶けるチーズ適量
- ピーマンは千切り、玉ねぎは薄切りにしておきます。
- 食パンにピザソースを塗り、サラミをのせ野菜を上に盛ったら、溶けるチーズを並べてオーブントースターで焼き上げます。
サラミはおつまみから主菜まで使える万能の食材!
サラミ発祥の国から製造法や、サラミの選び方や食べ方、カルパスとの違い、サラミを使ったレシピまで詳しく紹介してきました。サラミというのはおつまみから主菜まで使い勝手の良い万能の食材!であることが分かりました。