きゅうりは世界一栄養がないギネス認定の野菜？気になる効能を調査！

きゅうりはサラダにしたり、漬物やピクルス、和物などさまざまな料理に使える万能野菜です。ほかの野菜に比べて値段も比較的リーズナブルで、一年を通して手に入りやすいので常備しているという方も多いと思います。

そんなきゅうりが世界一栄養価が低い野菜、という不名誉な噂があるのを知っていますか？今回は本当のところきゅうりの栄養がどうなっているのか、気になる効果効能について徹底検証していきます！
 

きゅうりが世界一栄養がない、と言われている理由についてリサーチしました。それには世界一有名なギネス記録によるものだったのです。

きゅうりはギネスワールドレコード、つまりギネスブックに登録されているのは事実です。ギネスブックに登録された野菜であり、ギネス認定を受けたというのは事実です。

でも、これには少し誤解があり、ギネス記録に掲載された記録名は「Least calorific fruit」、つまり最も低いカロリーの野菜、という意味になります。この世界一カロリーが低い野菜というのが、日本で世界一栄養のない野菜、という認識が広がり、きゅうりは世界一栄養価が低い野菜という烙印を押されてしまったのです。
 

きゅうりの栄養価について気になる情報がもうひとつあります。それは一緒に食べた食材のビタミンCを破壊してしまう、というものです。これについて調べてみるときゅうりに含まれているアスコルビン酸酸化酵素が原因で、ビタミンCを含む食材と一緒に摂取すると従来の還元型ビタミンCが酸化型ビタミンCに変異するということに基づいています。

ただ、きゅうりに含まれるアルススコビン酸酸化酵素という栄養は酵素からの破壊によりビタミンCを減少させる、とされていたのですが、近年の研究により一度破壊された酸化型ビタミンCでも体内で変異前の還元型ビタミンCに戻ることが解明され、結果的にはビタミンCは破壊されないということがわかりました。
 

きゅうりにはどのくらいのビタミン、ミネラルなどの栄養が含まれ、きゅうりの栄養価による効果効能にどんなものがあるのかくわしく紹介していきます。

きゅうりには豊富なβカロテンという栄養が含まれています。βカロテンは緑黄色野菜に多く含まれる栄養価で、体内で必要に応じてビタミンAに変換され、夜間の視力維持や皮膚の粘膜の健康維持を助ける効果効能があります。

厳密に言うときゅうりは淡色野菜ですが、表皮のグリーンの部分にβカロテンが含まれています。そのほかの効果効能として後発ガン作用や免疫賦活作用に効果が期待できるほか、喉や肺などの呼吸器系統を守る働きがあるとされています。

きゅうりには身体に重要な働きをするミネラル、カリウムをたくさん含んでいます。そのミネラル量は200gで、ピーマンに含まれるミネラル190mgよりも大医療となっています。

カリウムには塩分を排泄する働きがあり、高血圧に効果があるとされています。またこのミネラルは利尿作用があるので体内の水分量を調節して、むくみの解消に効果があるほか、筋肉や心筋活動を正常にする効能が期待されます。

きゅうりには有効な栄養、ビタミンCも含まれています。その量はトマトの1.26倍ということなので、トマトよりもきゅうりの方がビタミンCが豊富ということになります。

ビタミンCはコラーゲンの合成を助け、シミやソバカスを予防する効能や、肌にハリを与える効果があります。またストレス解消や免疫力の強化に有効なので、ストレスを抱えがちな現代人は積極的に摂取したい栄養になります。
 

きゅうりにはアスコルビナーゼという物質も含まれています。これは前述したアスコルビン酸酸化酵素と同等のもので、ビタミンCを酸化させる物質です。このアスコルビナーゼには弱点があり、加熱や酸に弱いとされていて、漬物などにして発酵させると酵素の作用がなくなります。

アスコルビナーゼにより一度酸化したビタミンCも、体内で元に戻るのですが、より効果的に摂取したい方はきゅうりを調理して食べるのがおすすめです。また、酸と組み合わせると栄養価を有効活用できるので、お酢を使ったドレッシングを使ったり、マヨネーズなどであえるほか、さっと炒めて食べるとよいでしょう。

そのほか、きゅうりに含まれるシリカというミネラルには肌や爪、毛髪の老化防止、修復改善に効能が期待でき、豊富なビタミンミネラルが含まれているため、世界一栄養価が低い野菜というレッテルは全くの誤解だったということになります。
 

きゅうりに豊富なビタミンミネラルが含まれることがわかりましたが、ギネスブックにも登録されているとおり世界で一番カロリーが低い野菜ということで、ダイエットにも効果が期待できます。

実際の数字を詳しく見てみるときゅうり1本100gあたりのカロリーは14kcal、小ぶりのきゅうり85gあたりのカロリーは12kcal、大きめのきゅうり1本180gでもカロリーは25kcalしかありません。

たとえばほかの野菜と比べるととうもろこしは100gあたり99kcal、かぼちゃは93kcal、ごぼうは58kcal、にんじんは36kcal、たまねぎは37kcalとなっていて、比較すると圧倒的にカロリーが低いため、ダイエットにはもってこいの野菜です。

きゅうりは生のまま食べられ、ぽりぽりと歯ごたえがあるのでしっかり噛むことで満腹中枢が刺激されるため過食が防げるという点でもダイエットに効果があります。

また、近年発見されたきゅうりに含まれるホスホリパーゼという酵素に体内の脂肪分解効果があることがわかったため、まさにダイエット向きの野菜と言えます。ダイエット中に小腹がすいたら、おやつの代わりにカロリーの低いきゅうりを食べるのがおすすめです。

最後にきゅうりの栄養をさらに高めたり、効果的に栄養が摂取できるおすすめのダイエットレシピを紹介します。生のきゅうりを食べるだけだと飽きてしまいがちですが、おすすめのレシピで調理することで、毎日続けて食べることができます。どれも簡単にできるレシピばかりなので、ぜひ参考にしてください。
 

• 切干大根20g
• きゅうり1本
• 塩少々
• A白すりごま大1
• Aぽん酢大2
• Aごま油小1
• Aラー油少々

1. 切干大根は水で10分ほどさらし、しっかり水気を切っておきます。
2. きゅうりは千切りにして塩もみにして、同様に水気を切ります。
3. 切干大根、きゅうり、材料Aを加えてよく混ぜ、全体になじんだら完成です。

ダイエットにおすすめのきゅうりレシピひとつめは、栄養たっぷりの乾物切干大根を使ったレシピです。歯ごたえがあり、旨みの詰まった切干大根ときゅうりの相性は抜群です。材料さえあれば簡単にできるうえ、カロリーが低いのでダイエット中のお助けレシピになります。

• A水1リットル
• Aスライスレモン4枚
• きゅうり1/2本

1. きゅうりは短冊切り、または輪切りにしておきます。
2. 材料Aとともにボトルに入れます。お好みのハーブを加えてもOKです。
3. ふたをして1時間ほどおけば完成です。

栄養の詰まったきゅうりをさらにダイエットに生かすためにおすすめのレシピ、キューカンバウォーターを紹介しました。きゅうりの栄養を効率よく摂取しながらもデトックス効果も期待できます。

• きゅうり2本
• 梅干し大1個
• Aサラダ油 小さじ1弱
• Aかつお削り節 ひとつまみ
• Aこしょう少々

1. きゅうりはピーラーで皮をむいたら、5cm幅に切って縦4等分に切ります。
2. 梅干は種を除き包丁で荒く叩いておきます。
3. ボウルにきゅうり、梅干、材料Aを加え、よく混ぜ合わせたらできあがりです。

きゅうりをさっぱりと和風献立でいただくレシピです。ほどよい酸味のある梅の風味と、歯ごたえのよいきゅうりとのハーモニーが好相性で、箸が止まらないおいしさです。上手に作るポイントはきゅうりの皮をむいて青臭さを軽減させることで、ぐっと食べやすくなります。簡単なレシピで、箸休めにもぴったりの一品です。

今回はきゅうりに含まれる栄養を中心にその効果、効能について検証してきましたが、参考になりましたか？世界一栄養が低いと言われるきゅうりも、実際には世界一カロリーが低いというだけで、栄養が低いというのは誤解でした。栄養豊富なきゅうりを毎日の献立に役立て、栄養を無駄なく取り入れましょう！