2019年01月12日公開
2024年08月27日更新
上野「大統領」はディープな人気大衆酒場!名物もつ焼きと酒が旨い!
上野の大統領は、「よっ!大統領!」の掛け声から店名がついたといわれる庶民に人気の居酒屋です。上野のガード下にある本店と、そのすぐ近くにある支店とも、上野のソウルフードであるもつと旨い酒を目当てのお客さんで昼間から賑わっています。名物のもつ焼きや特製煮込みをはじめとする大統領の人気のメニューを紹介します。上野に立ち寄る機会があれば、ぜひ大統領でディープな上野を堪能してみてください。
上野の大統領はディープな大衆居酒屋
上野にある大衆居酒屋「大統領」を知っていますか?朝10時の開店から途切れることなく店内は満席状態で、相席は当たり前、初めてきた人はその雰囲気に少し気後れしてしまいそうなディープさが漂う居酒屋です。しかしその雰囲気を気に入ったお客さんにとっては、実に面白い店であるのは間違いありません。隣のお客さんと仲良く語るもよし、一人黙って飲むのもよし、上野の大統領で昼飲みを楽しんでみませんか?
上野の大統領に行ってみたい!
上野の大統領とは?
上野のアメ横は、終戦後にできた巨大な闇市がルーツです。人々の空腹を満たしていた掘っ立て小屋の食堂が、やがて飲み屋街を作りました。上野は日の高いうちからお酒を飲む「昼飲み」の代表的な街でもあります。上野には立ち飲みでさっとお酒を楽しめる店や、リーズナブルな店が多いため、はしご酒にも最適です。その上野の中でも代表的な居酒屋が大統領で、平日でも10時の開店と同時にお客さんでいっぱいになります。
いまだに闇市時代の雰囲気を色濃く残している大統領ですが、安くて旨い料理と酒を求める多くのお客さんで賑わいます。上野の大衆居酒屋というと、比較的年齢層の高い男性が集まっているイメージがあるかもしれませんが、お店の雰囲気と味のクオリティが口コミで評判となり、女性客も少なくありません。一人でもグループでも、気軽に旨い酒と料理を楽しめるお店です。
上野の大衆居酒屋の中でも有名店
1950年に上野のガード下で煮込みを売る、小さな酒場から始まった大統領。下町の酒場のソウルフードといえるモツを看板に営業を続けています。新鮮なモツ肉の旨さが評判を呼び、大衆居酒屋が多く立ち並ぶ上野界隈でも有名なお店となりました。「1000円でべろべろに酔える」という「せんべろ」居酒屋の中でも特に人気のあるお店です。
ディープな上野の街のディープな居酒屋のスタッフは、下町らしいチャキチャキの接客です。60年以上ここで働いている大御所や、注文の大声が素敵な看板娘もこの店の魅力で、狭い店内にごった返す多くのお客さんにどんどん料理や酒を運ぶ様子は見事です。店外まで広がるテーブル席がありますが、隣の店が休みのときには隣の店先にまで大統領のテーブルが並びます。
上野の大統領は予約できる?
いつもお客さんでいっぱいの大統領は、4人のうちまだ3人しか来てないからもう1人分の席をキープしておくということも基本的にNGです。しかし、スタッフがさっさと空いた席にお客を誘導したり、他のお客さんと交渉して席を譲ってもらったりしながら遅れてきた1人のスペースができるそうですから、安心して先に飲み始められます。少し大勢で飲みたいようなときには予約も可能らしいので、お店に連絡してみましょう。
大統領には本店と支店がありますが、どちらかというと昔から上野のガード下にある本店のほうがより昭和色が強く、新しくできた支店のほうが広くて明るく女性にも安心という雰囲気です。本店にはトイレもなく、支店まで行って用を足すそうですから、初めて大統領を訪れるならまずは支店のほうをおすすめします。
上野の大統領のおすすめメニュー
まずはもつ焼きを食すべし!
大統領でまず注文すべきは、お店自慢のもつ焼きです。この大ぶりのもつ焼きは盛り合わせでも単品でも、1串あたり90円と驚くほどリーズナブル。タレと塩とが選べますが、おまかせにするとほとんどタレで出てきます。下町らしいしっかりと甘じょっぱい大統領のタレの味をぜひ味わってみてください。とにかく飛ぶように売れるお店なので鮮度は抜群、基本的に焼き置きはせず焼き立てで運ばれてきます。
焼き立てのもつ焼きの味は格別ですが、単品だと1皿に2串ずつのっているので、値段の割に大ぶりなもつ焼きを単品で何種類か頼んでしまうとすぐにお腹いっぱいになってしまうかもしれません。1串ずついろいろな部位が入ったもつ焼き盛り合わせなら、シロ(大腸・小腸)・ハツ(心臓)・レバー(肝)・ガツ(胃)・子袋(子宮)の基本レパートリーが楽しめるのでおすすめです。
永遠の看板メニュー「大統領特製煮込み」
もつ焼きと並ぶ、いや、それ以上の大統領の名物料理、永遠の看板メニューといえばこの「大統領特製煮込み」(420円)です。つまみメニューの一番はじめにひときわ目立つ赤文字で大書してあり、「創業当初から変わらぬ馬モツを使ったあっさり系の煮込みです」と書き添えてあります。常連客は迷わずこの煮込みを注文します。珍しい馬モツ、堂々たるイチオシ感に惹かれてか、結局大統領ではほとんどのお客が煮込みを食べています。
大鍋で煮込まれた特製煮込みにはこんにゃくや焼き豆腐も入っています。薬味のネギがのっていますが、好みで七味唐辛子を振りかけていただきます。煮崩れしにくい馬モツを、仙台の味噌と愛知の味噌を配合してじっくり煮込んだ煮込みを口に入れると、まず味噌の風味、次に馬モツの歯ごたえが感じられます。モツから出た独特の旨味がしみていく体に、酒を流し込む。至福のひと時です。
周りがみんな食べている「牛ハラミ焼」
気が付いたら周りがみな食べていた、という人気のつまみは牛ハラミ焼(350円)です。柔らかい牛肉は、ちょっといい焼肉屋で食べているような風味で、この値段なら人気があるのも納得。もつ焼きとは違う濃い目のタレが美味しさの秘密です。
大統領にはリーズナブルなメニューが豊富
大統領といえば、とにかく安い!旨い!つまみも酒もメニューが豊富!これに尽きます。焼き物メニューを見てください。上野のソウルフードのモツに限らず、どれも数百円で食べられます。さといも焼(300円)やイカボール焼(350円)もおすすめです。隠れた人気メニューはサバ焼き(480円)で、ここのサバが一番旨いとリピートする常連客も多いようです。
注文するとすぐに出てくるポテトサラダ(320円)は、滑らかな口当たりと仕上げにかけられた黒コショウのきりりとした辛さが食欲をそそる、期待以上の逸品です。アジのなめろう(400円)は味噌と薬味でしっかりたたかれ、旨味たっぷりで酒がどんどん進みます。くさやひもの(400円)もあります。隣の客がくさやを食べ始めたら臭いでわかり、なんだかこちらも食べたくなってしまいます。
大衆居酒屋といえば「ホッピー」
大衆居酒屋で飲む酒といって思い浮かぶのはホッピー(450円)ではないでしょうか。ビールの代替品として1948年に生まれたホッピーは、焼酎で割って飲むビール味の飲み物です。冷やしたジョッキに入った焼酎ロックに自分の好みの割合でホッピーを流し込んで飲むスタイルが一般的です。ビールより軽く、焼酎よりも優しいホッピーは、どんな料理にも合う大衆的な酒と言えます。
ホッピーは西日本ではあまり見かけないので、出張で東京に来たビジネスマンの方や各地から集まった学生さんたちにもぜひ飲んでみていただきたい関東の味です。
ホッピー以外のドリンクメニューは、日本酒が240円からとやはりこちらもリーズナブル。一級酒、二級酒という昔ながらの呼び方が懐かしい日本酒は、ポットからグラスへ熱燗が注がれます。大都会の玄関口である上野という土地柄、各地の日本酒や焼酎も揃えられています。ふるさとへの想いを胸に飲むお客さんも多いのでしょう。
こちらの酎ハイ(350円)は、ジョッキに入った焼酎と氷、炭酸水が別に出され、自分で好きなように割って飲むスタイルです。電氣ブラン(450円)も遠方の方にはなじみがないかもしれませんが、浅草や上野で飲み継がれてきたブランデーベースのカクテルです。上野の味をしっかり堪能してみてください。
上野の大統領の店舗情報
大統領本店について
上野のアメ横、ガード下にあるのが大統領本店です。今時全面喫煙可というのも昭和っぽい雰囲気を醸し出しています。JR上野駅不忍口から徒歩3分、京成上野駅正面口から徒歩2分です。本店の営業時間は毎日10:00~24:00、年中無休です。支払はカード不可になっていますのでご注意を。
大統領支店について
本店から20mほど離れたところにある大統領支店には、JR上野駅正面出口、東京メトロ上野駅4番出口から徒歩5分、御徒町駅からも徒歩5分で到着します。本店と同じく、営業時間は10:00~24:00、年中無休、カード不可です。本店よりも広く、店の入り口に並んだテーブルや、2階席、2階ベランダのテーブルを含めると140人ぐらいが入れます。
どちらかというと、本店よりも支店の方が広くて明るく、老若男女、一人でもグループでもどんな客層でも楽しみやすいかもしれません。本店はよりディープな人好み。とはいえ、本店も支店も近いので、様子を見に行って空いているほうの店に入ってみましょう。
上野の大統領で楽しい時間を過ごそう!
上野の街のディープな居酒屋、大統領にはここにしかない魅力があります。平日の昼間から旨い料理と酒を食らいたいときにはぜひどうぞ。勿論、夜まで途切れることなく開いています。