2018年06月13日公開
2024年07月18日更新
シマチョウとマルチョウの部位の違いは?美味しい焼き方&レシピも紹介
みなさんはシマチョウとマルチョウの違いを知っていますか?いえ、そもそもそれぞれがどこの部位でどんな特徴があるかを説明できますか?シマチョウとマルチョウはその部位の違いから、味も違えば食感も違います。ただし同じホルモンとしての共通点も多く特に料理では同じようなレシピに使う事もできますよ。今回はシマチョウとマルチョウを美味しく味わう為の下処理や焼き方のポイントや、おすすめのレシピを沢山紹介していきます。読み終わる頃にはビールが飲みたくなるかもしれません、お気をつけください!
目次
ホルモンの定番シマチョウを学ぶ
シマチョウはホルモン中でも定番の部位の一つで、その名前を聞いた事がある方、あるいは焼肉屋さん・ホルモン焼き屋さんでのお好みメニューだという方も多いでしょう。ですが、シマチョウがいわゆるホルモン、モツであることは知っていても、それがどこの部位かを正確に答えられる人は少ないのではないでしょうか?
シマチョウは、牛の大腸を指す食肉の呼び名です。シマチョウのことを狭義の意味でのホルモンと呼ぶ場合もありますが、その名称は脂が縞状に入っていることに由来しています。テッチャンという呼び名で呼ばれることもありますが、これは元々朝鮮語で大腸を意味する「대창(テチャン)」に由来しているようです。
そもそもホルモンとは、生肉以外の部位で昔は廃棄されていた部位を含む臓物肉全般が含まれており、皮や胃、肝臓や心臓、腸などなどが利用されています。かつては焼肉専門店や、大阪の一部にあるホルモン屋などで供されるのみの料理でしたが、味付けのパック製品が販売されたことでや食肉店が取り扱うようになり、一般家庭でも食べられるようになりました。
シマチョウだけではなくマルチョウもホルモンに欠かせない
シマチョウはホルモンの代表格として、それがそのままホルモンと呼ばれるほどに普及していることを説明してきましたが、それと名前がそっくりなマルチョウも負けてはいません。ぷりぷりとした食感と脂の強い甘味が好みな方も多くいるのではないでしょうか?
シマチョウが牛の大腸部分であれば、マルチョウは牛の小腸の部位を指す名称です。小腸は牛の腸の入り口部分にあたり、大腸と比べて薄くぷりぷりとした脂がたっぷりとのっているのが特徴です。シマチョウと比べて肉厚ではありませんが、むしろそれが食べやすさにつながっていてその甘味と相まって多くの人に好まれる部位でもあります。
マルチョウの名前の由来ですが、小腸を切り開くことなく筒状のままカットして”丸い”状態を保ったホルモンだからです。このマルチョウという言葉か小腸そのものを指すようにもなっていて、小腸を切り開いて丸い状態でなくなっている場合でもそのままマルチョウと呼ばれます。
データで見るシマチョウとマルチョウの違い
ここまでシマチョウとマルチョウの事をそれぞれ学んできましたが、ざっくりまとめると、シマチョウもマルチョウも牛のホルモンで、シマチョウは大腸を指し肉厚な食感と縞状に入った脂が特徴で、マルチョウは小腸を指し、小腸を切り開くことなく筒状していて、肉が薄くぷりぷりとした脂が特徴であるということになります。
味と食感ではなく、データでもそれぞれの違いを見ていきたいと思います。それぞれ100gあたりに含まれる栄養素の比較で、まずはマルチョウですがカロリーは287kcal、たんぱく質は9.9g、脂質は26.1g含まれています。シマチョウはカロリーが162kcal、たんぱく質が9.3g、脂質は13gとなります。その食感や味からもわかるとおりシマチョウの方がヘルシーと言えそうです。
シマチョウはマルチョウと比べて、カロリーとたんぱく質が低く、脂身も少ない為に栄養素の面でも、味わいでもヘルシーに食べられることでしょう。データどおりシマチョウは脂身が少なく肉厚で弾力もあることからその食感・噛み応えからもホルモンらしさを味わうことが出来ますよ。
シマチョウの美味しい焼き方を学ぶ
シマチョウを美味しく味わう為にはその焼き方にもポイントがあります。このポイントはシマチョウに限らずホルモン全般に共通することなので覚えておいて損は無いですよ。焼肉屋さんなどでいただく場合にはそのポイントさえ押さえておけばいいのですが、自宅でいただく場合には焼く前にも美味しくいただくポイントがあります。
美味しくいただく為のポイントですが、焼く前にしっかりと下処理をしてあげることです。シマチョウに限らず市販のホルモン全般は余程新鮮なものでなければ臭みがある為に、ひと手間加えて下処理を行ってあげることでより美味しくいただくことが出来るようになります。
まずはシマチョウ全体にたっぷりと塩をかけしっかりと揉み込むようにして汚れを落としていきます。”まぶす”ではなく”揉み込む”イメージで力をいれて、30秒程かけて全体を良くもみ込んだら水で洗い流します。
次に唐揚げを作る要領で小麦粉をたっぷりと振りかけます。塩に加えて小麦粉を使う事で汚れや臭み、ぬめりをしっかりと落とすことが出来ますよ。1~2分かけて全体にまぶしたら、水で小麦粉を洗い流しキッチンペーパーを使って水気をよく切れば下処理は完了です。
次のポイントとなる美味しい焼き方ですが、これはホルモンを焼く際の大原則と考えてもいいかもしれません。皮目と脂目のある白系ホルモンは皮目から焼くのが鉄則です!脂のある面から焼いてしまうと、ホルモンが焦げ付きやすく、焼きあがるまでに美味しい脂もどんどん流れ出てしまいます。また脂が流れてしまうことで飛び跳ねや煙の原因にもなってしまいます。
ホルモノの美味しさは皮の部分の食感は勿論ですが、脂の旨味も大切な要素の一つです。そんな脂がどんどん流れ出てなおかつ焦げ付くようなことになってしまっては余りに勿体無いとは思いませんか?シマチョウを焼く際にも皮から焼き上げ、最後に全体に火を入れるようにすれば、綺麗に焼きあがったシマチョウを美味しくいただくことが出来ますよ!
シマチョウの美味しいレシピ『牛モツ鍋』
シマチョウの美味しいレシピ『牛モツ鍋』作り方
シマチョウは色々な調理方法で美味しくいただくことが出来ますが、何と言っても定番中の定番であるモツ鍋を外すことはできないでしょう。モツ鍋は専門店もあるほどで、スープも沢山の種類がありますが基本の醤油味のモツ鍋レシピを紹介していきます。
シマチョウの下処理は上で説明したように塩と小麦粉を使えば汚れや臭みが取れて美味しいもつ鍋に仕上がります。分量は2人分で、シマチョウを200g、キャベツを1/4玉、もやしを1/2袋、ニラ1/2束、水500cc、しょうゆ25cc、めんつゆ25cc、味噌大さじ2、にんにく1かけ、唐辛子適量を準備しましょう。
キャベツは荒めのざく切りに、ニラも食べやすい大きさにカットします。水以下すべての調味料を鍋に入れよく混ぜ合わせて、もやし、シマチョウ、キャベツ、ニラを入れ、一番上に刻んだ唐辛子を載せましょう。蓋をして中火で20分程煮込めば完成です!
シマチョウの美味しいレシピ『牛モツ鍋』味わい方
出典: https://ymall.jp
牛モツ鍋の旨さはモツの食感と脂の甘味と旨味がポイントです。しっかりと下処理したシマチョウであれば臭みも無く、醤油味で仕立てたシンプルな持つ鍋でもその旨味を存分に楽しむことが出来ますよ!また様々な部位を入れても美味しく味わるのがモツ鍋のいいところ、もちろんマルチョウももつ鍋にぴったりです。
シマチョウの美味しいレシピ『スタミナホルモンニラキムチ丼』
シマチョウの美味しいレシピ『スタミナホルモンニラキムチ丼』作り方
シマチョウは食感も特徴的なホルモンで、いつもの得意の肉料理も、いつもの肉からシマチョウに変えるだけでその味わいが劇的に変化しますよ!モツ鍋の次は、ヘルシーなシマチョウを使ったスタミナたっぷりのどんぶりを紹介します。
こちらも二人分の分量です。キムチ200g、シマチョウ100g、ニラ2束、もやし1/2袋、卵黄2個、いり胡麻、ごま油適量、ごはん2膳少々がメインの材料となります。調味料には醤油大さじ2、みりん小さじ2、砂糖小さじ1、すりおろしにんにく少々を準備しましょう。
調理はとても簡単で、料理が苦手な男性にもおすすめですよ!ニラは5cmに切り、すべての調味料を混ぜ合わせ、中火で熱したフライパンにごま油を引き、シマチョウともやし、キムチと調味料を入れ炒めたらニラを加えてサッと炒めましょう。
シマチョウの美味しいレシピ『スタミナホルモンニラキムチ丼』味わい方
出来上がった炒め物はそのままおかずにしてビールのお供にするのもいいのですが、ご飯にのせて丼ぶりに仕立てることでその真価を発揮します!大きめの丼ぶりにご飯を盛り、出来上がった炒め物を載せて中心に卵黄を落としてみて下さい。見た目にも美しい一杯は食べる前から美味しい事が伝わって来ます。丼ぶりっていいものです!
シマチョウの美味しいレシピ『味噌ダレホルモン』
シマチョウの美味しいレシピ『味噌ダレホルモン』作り方
シマチョウはホルモン焼きでも鉄板メニューで、焼き上げて焼肉のタレをつけるだけでもとても美味しいのがご存知のとおりですが、味噌ダレでいただくのもとても美味しくておススメです。宮城県のご当地グルメである気仙沼ホルモンが好きな人には堪らない味付けかもしれません。
分量はこちらも二人前で、シマチョウが100gにあとは調味料で、お好みの味噌が大さじ1、にんにく小さじ1、酒小さじ2、みりん小さじ1、砂糖小さじ1、輪切りの唐辛子を適量、塩少々を準備します。上で説明した手順で下処理をしたシマチョウをジップロックなどのパックいれ、そこにすべての調味料を入れて良くもみ込みます。その後、半日から一日を目安に冷蔵庫に放置してじっくりと味を染み込ませましょう。
しっかりを味を染み込またシマチョウは油をいれ中火で熱したフライパンに投入していきます。ここでも焼き方のポイントは皮目から焼くことです。焼き方のポイントを守ることはホルモンの焼き方の鉄則を守る事につながります。全体に焼き色が付き、適度に焦げ目がつけば出来上がりのタイミングです。
シマチョウの美味しいレシピ『味噌ダレホルモン』味わい方
ホルモンの焼き方の鉄則を知り、シマチョウの焼き方を極めた皆さんが作る味噌ダレホルモンは抜群の仕上がりになったことでしょう。抜群の焼き方で仕上げた味噌ダレホルモンはビールのお供に最高です。ビールが好きな方にとってはそれなくして食べられない事でしょう!是非味わってみて下さい。
マルチョウの美味しいレシピ『ホルモン野菜炒め』
マルチョウの美味しいレシピ『ホルモン野菜炒め』作り方
シマチョウと並んで人気のホルモンであるマルチョウも様々な料理に使えます!下拵えや焼き方のポイントはシマチョウで説明した内容を活かすことが出来ますよ。ここではおつまみにぴったりなマルチョウを使った野菜炒めを紹介していきます。
分量はこちらも二人分で、マルチョウを100g、キャベツを1/8玉、玉葱1/4個、塩コショウと醤油を適量準備してください。マルチョウは下処理をして、キャベツは一口大にざく切り、玉葱はうす切りにしておきます。フライパンに薄く油をひいたらマルチョウを炒めましょう。焼き方はポイントで紹介したとおり皮目から焼くことになりますがマルチョウは全面皮目です。ころころと転がすような焼き方で全体を焼きましょう。
全体が色付き焦げそうになるくらいまでマルチョウを焼いたら、キャベツとタマネギを投入します。強火で野菜を炒め塩コショウで味付けをし、最後に醤油を鍋肌に垂らし風味付けをすれば完成です!
マルチョウの美味しいレシピ『ホルモン野菜炒め』味わい方
完成した野菜炒めはご飯のお供にも、ビールのお供にもなる最高の一品です。シマチョウとは違い、皮が薄く脂が多いため全然違う食感を味わうことが出来ますよ!同じ野菜炒めをシマチョウとマルチョウで作って食べ比べるのもいいかもしれません。
マルチョウの美味しいレシピ『ホルモン焼うどん(岡山風)』
マルチョウの美味しいレシピ『ホルモン焼うどん(岡山風)』作り方
シマチョウとマルチョウはモツ鍋にぴったりの具材ですが、〆と言えばちゃんぽん麵でしょうか?どちらもちゃんぽん麵以外の麺料理にも美味しく使う事が出来ますよ。ここでは岡山県のB級グルメである津山ホルモンうどんをイメージした焼うどんを紹介します。
二人前の材料は、うどん二玉、マルチョウ150g(シマチョウでもOK!他の部位を混ぜるのもアリです!)、キャベツ適量、玉葱1/2個、長ネギともやしを適量、焼肉のタレ適量、味噌適量準備してください。ホルモンは下処理し、それぞれの野菜は食べやすいサイズに切り分けます。うどんは冷凍のものであれば解凍を、袋麺であればレンジで温めておきます。
まずはホルモンをフライパンで焼きます。焼き方のポイントで紹介したようにそれぞれの部位の皮目から焼き上げるのがポイントです。皮から焼き全体に火がとおってきたら、野菜を投入して炒めていきます。味付けは味噌を焼肉のタレで溶いたものをフライパンに流し入れましょう。全体を混ぜ合わせながら炒め、もやしを加え火がとおったら完成です。
マルチョウの美味しいレシピ『ホルモン焼うどん(岡山風)』味わい方
ホルモン焼きうどんや野菜を少な目にして辛めに仕上げるのがポイントです。絡めの焼肉のタレや豆板醤などを加えるのもおすすめ!紅しょうがや青のりを振りかけて、ピリ辛のホルモンうどんを味わいながらのど越しのいいビールを流し込んでみませんか?
シマチョウとマルチョウどちらも美味しくいただくのが一番!
ここまでシマチョウとマルチョウの違いと美味しく味わう為のポイントを紹介してきましたがいかがでしたか?どちらも食感が全く違うホルモンですが、お互い同じようなレシピでさまざまな料理を楽しむことが出来ます。様々なレシピを楽しみながら食感や味の違いを感じてみて下さい。今年の夏はビール片手にシマチョウ+マルチョウレシピをローテしてみませんか?