バジルの栽培方法・育て方特集!正しい種まきから収穫時期まで!
イタリア料理やフランス料理には欠かせない風味や香りのスパイス、バジルは家庭菜園でも作れてしまうほど栽培方法が簡単な野菜です。その種類は150種類以上になります。バジルは畑や庭への地植えだけでなく、プランターや鉢植えを利用してマンションのベランダや軒下でも栽培できるのが特徴です。バジル栽培のの土づくり、種まきから摘芯、収穫までの正しい栽培方法や栽培のポイント、害虫や病気対策などを紹介します。
目次
イタリア料理のスパイス!バジルの栽培方法を紹介
イタリア料理やフランス料理には欠かせないスパイスがバジルです。ピザやスパゲッティ、ラザニア、スープなどに風味や香りに加えて、見た目のアクセントにも多大な影響を与えるのがバジルです。シソ科の植物としてその種類は150種類以上もあると言われています。バジルは栽培することが簡単であるため家庭菜園でも人気の植物です。バジルの栽培方法を種まきから収穫までポイントを抑えて紹介します。
バジルの種類は?バジルはハーブの仲間
バジルはハーブの一種です。一番人気の品種はスイートバジルです。多くの料理に用いられるとともに、園芸店などで家庭菜園用に販売されているのもスイートバジルが最もメジャーです。寒さに弱い一面はありますが、育て方が簡単であることから人気の品種です。初心者のハーブ栽培におすすめです。レモンバジルという品種はスープや魚料理にマッチするバジルです。味はスイートバジルに似ていますが、柑橘系の香りが特徴です。
ダークオパールバジルはその名の通り、濃い色をしたバジルです。食用というよりも観賞用のバジルです。独特の赤紫色の美しいバジルです。ブッシュバジルは全体がコンパクトである家庭菜園に適したバジルです。リビングの観葉植物としても人気が高く、最近園芸店などでも販売されている人気品種です。アメリカンブルーバジルはバジルの中でも特殊な寒さに強いバジルです。背丈が1メートルを超え、香りが強めの品種です。
ホーリーバジルはスイートバジルに似ていますが、エスニック料理などに使用されることが多いバジルです。健康維持にも効果があるとされ、様々な薬効を求めて栽培されるケースが増加しています。シナモンバジルはその名の通りシナモンの香りがするバジルです。クッキーやパン、デザートなどスイーツ系に利用されることが多い品種です。グリークバジルは、小ぶりであるため観賞用として人気のバジルです。
バジルには様々な種類がありますが、大きく食用をメインとしたものと観賞をメインにしたものがあります。両方に共通しているのが香りです。独特な香りを持っており、室内で栽培した時には、部屋中に香りが漂わせることができます。スイートバジルが初心者にも簡単な育て方の基本的なバジルですが、好きな香りのバジルを栽培するのもおすすめです。
バジルの栽培方法~栽培環境
観葉植物としても最適なバジル栽培
バジルの育て方は畑や庭に地植えするよりもプランターで栽培するのが一般的です。サイズが小さいため、プランターや鉢植えでの育て方がちょうどよいのです。マンションのベランダや戸建ての軒下などにプランターや鉢植えを置いて栽培することが可能です。スペースを取らずに育てることができるのがバジルの魅力の一つです。バジルは食用として育てるほかにも観葉植物を兼ねて栽培することができます。
観葉植物としてバジルを栽培する場合には、部屋の中で育てることも可能です。観葉植物としてインテリアの一部になると人気です。観葉植物は見るだけですが、バジルを観葉植物とするとメリットがあります。それは香りです。バジル独特の甘い香りが部屋の中に程よく漂います。その雰囲気を求めてバジルを栽培する人も増えているのです。
バジルは日光好き
バジルの育て方はとにかく日光が大事です。日光を浴びることでバジルは成長が促進します。そのため、部屋の中で育てる際には、窓際など日差しが常に当たる場所で育てることがキーポイントです。暖かい環境を好むため、栽培は夏季が中心ですが、部屋の中で育てる時には冬でも季節を問わずに栽培できます。部屋の中では一年中バジルを栽培できるのも人気の理由です。
日光好きといっても直射日光や強い西日には注意が必要です。葉焼けを起こしてしまう可能性もあるからです。そのため、部屋の中で育てる時には日光の調整を行うことが必要です。夏の日中はレースのカーテン越しに配置するなど工夫すると効果的です。水やりとともに日光の調整をこまめに行うことで美しい葉とおいしいバジルの収穫につながります。
バジルの栽培方法~栽培時期
バジルの育て方はまず栽培時期を把握するところから始まります。寒さに滅法弱いバジルは、完全に暖かくなってから種まきをします。4月下旬から5月が種まきにベストな時期です。最初の収穫は7月には可能になります。長期間にわたって収穫できるため、早めに種まきするとその分収穫の時期を長く確保できます。寒くなってきたら部屋の中に入れてさらに長い期間収穫できる方法もあります。
一般的な日本での栽培時期の目安ですが、発芽温度が20度以上である事を意識すれば間違いありません。四国、九州、沖縄地方では4月上旬がおすすめ時期です。関東や中部地方では4月下旬まで待つ必要があります。東北や北海道など寒冷地では5月中旬過ぎに行うと寒さでバジルが弱ってしまうこともありません。種をポットに入れて部屋の中で育てるのであれば、もう少し早い時期でも栽培開始できます。
バジルの栽培方法~土づくりと準備
バジル栽培に必要な土は弱アルカリ性の土です。作物を育てると酸性の土壌になりやすいため、庭や畑で栽培する場合には、2週間程度前から土づくりとして石灰を撒いてアルカリ性の土壌にしてあげる必要があります。プランターや鉢植えを利用するときには、園芸店やホームセンターで販売している野菜栽培用の土を購入するのがおすすめです。腐葉土なども配合されており、初心者にも扱いやすい土です。
バジルの栽培方法~種まき
バジルの種まきの方法は、ポットを使う方法とプランターや鉢植え、地植えに直接行う方法の二種類があります。種から発芽して苗にするのが植物を育てるうえで最も難しいポイントとされており、種まきは専用のポットで育てることで苗への育て方が簡単になります。しかし植え替える必要があるため工数がかかります。寒さの時期対策や種の鳥被害を考慮した場合、種まきはポットを使用するほうが安全、確実です。
種は園芸店やホームセンターで販売されている物を購入します。様々な種類のバジルが販売されていますが、それぞれに適正の栽培時期や育て方のコツなどが記載されているので参考にします。種は鉢植えは1ヵ所、プランターであれば、3ヵ所がベストです。地植えの場合には、株同士を20センチ程度間隔をあけて植えます。ポットの場合には、一つのポットに一ヵ所種を植えます。
バジルは寒さ以外にも乾燥にも弱いため、水はしっかりとあげることが大事です。特に種から発芽までの期間はしっかりと土に根を張るためにも水分は必要です。種を植えてから発芽するまでは毎日水を与え、土の表面が乾燥しすぎないように注意します。ポットで栽培し始めた場合には、本葉が10枚程度になったら鉢やプランター、庭や畑に移植します。ポットの中の成長の遅い芽を摘み取ることで成長を促進できます。
バジルの栽培方法~摘芯
バジルの育て方で最も重要ともいえるポイントが摘芯です。余計な葉を摘み取ることで成長を促進させることができます。発芽直後から摘芯が発生するのがバジルの特徴です。ポットで育てている場合も成長が著しく遅い目を摘むことでより大きな葉に成長させることができます。プランターや鉢植えで栽培している場合も同じです。本葉が出てきたことは葉同士が触れ合わない程度に間引きしてあげることがコツです。
草丈じゃ20センチ程度になりますが、バジルは成長が早い植物でもあるため、摘芯はこまめに行います。摘芯は株の成長を促し、余計な栄養分を使用せず大きく丈夫に成長させるために必要不可欠です。二股に分かれている場合には、その一方を切り落とすほど大胆な摘芯を行っても構いません。切り取っても次々と新しい茎を成長させるからです。どれも大事にしておくと全体に栄養が回らず逆に成長を妨げてしまいます。
さらに成長し本場が10枚程度まで成長したときには株同士が20センチから30センチは間隔を保てるように間引きします。バジルの成長には肥料も欠かせません。バジルの育て方では肥料も数多く消費します。肥料をやるタイミングは一週間に一度です。液体肥料を与えます。肥料が少ないと葉が黄色く変色してきます。見た目で分かりやすいのが特徴です。変色しないように肥料を与えることが大事です。
バジルの栽培方法~収穫
4月から5月に種まきをすると収穫時期は7月頃になります。収穫はこの先10月頃まで続けることができます。料理に使う必要な分をその時に摘み取るのが最適な方法です。まだ収穫時期に来ていない場合、摘芯にて摘み取った葉も利用することができます。余すことなく利用できるのもバジルの魅力です。収穫時期は夏の暑い時期です。収穫時期を過ぎても収穫せずに放置すると花が咲きます。
花が咲くと植物は次世代へ子孫を残す活動を始めます。つまり種を作るための行動です。栄養素がすべて花に向けて送られるようになるため、葉に行き渡る栄養が少なくなります。そのため花のつぼみを見つけたときには真っ先に摘み取ってしまうことをおすすめします。葉は摘み取ったあとすぐにしおれて劣化します。そのため、利用する分だけ摘み取るのが基本ですが、少し保存期間を延ばす方法もあります。
摘み取った葉にも水分が行き渡るように水にぬらした脱脂綿の上にバジルの葉を乗せて密封して冷蔵庫保管します。数週間単位で保管することができます。電子レンジで水分を吹き飛ばし乾燥バジルとして保管する事もできます。乾燥バジルは数ヶ月単位で保管することができる方法です。大量の収穫があればおすすめです。細かく砕いた状態で冷凍保管する方法もあります。これも数ヶ月程度保管できます。
バジルの収穫時期は10月程度で終了ですが、そのまま部屋の中にプランターや鉢植えを移動し暖かい部屋の中で引き続き栽培することも可能です。そのまま冬を越すことも不可能ではありません。しかし長持ちさせるのは決して簡単ではありませんので、できる限り早めに収穫して翌年また栽培するのがおすすめです。バジルは連作障害も意識しなければならない為、同じ土を使って育て続けるのはあまり良くないのです。
バジルの栽培方法~病気や害虫対策
バジルの育て方で注意しなければならないのが害虫や病気です。プランターや鉢植えでも屋外に置く場合には、害虫に注意する必要があります。アブラムシなどはバジルを好んで住み着きます。同じ緑色で見つけるのが大変ですが、間引きや摘芯、水やり、追肥の時にしっかりと観察し害虫がついていないか気を付ける必要があります。害虫を見つけたら取り除くとともに、殺虫剤を軽く散布します。
病気にも注意が必要です。バジルは丈夫な植物ですので、病気には一般的にはなりにくいのですが、土の状態が悪い時など病気になりやすくなります。バジルはアルカリ性の土壌を好みますが、酸性の土壌になっていると病気になる可能性も高まります。作物を作り続けると土地は酸性に傾きます。連作障害にも気を付ける必要があります。プランターや鉢植えでは毎年新しい土を使うことも大事なポイントです。
肥料が少ないことで病気になる可能性もあります。液体肥料は週に一回上げるのが鉄則です。量が少なかったり、回数が少ないと病気になる可能性が高まります。万が一病気になったバジルを発見した場合には、その株を処分することをおすすめします。病気の株を残しておくと他の株に影響を及ぼす可能性があるためです。そして肥料を追加するなど病気予防対策を施します。
どんどん増やせる!バジルは挿し木も可能
バジルは種を植えて発芽させてという栽培方法がいっぱんてきですが、挿し木による栽培も可能です。挿し木による育て方も覚えておくと便利です。挿し木に使う茎はバジルの摘芯で発生した茎えを利用します。赤土にさして水やりを続けることで成長します。根が十分に成長したころにプランターや鉢に植え替えると次のバジルを育てることができます。水による挿し木も可能ですが、強く育てるためには土がおすすめです。
挿し木をすることが前提な育て方を行うと最初に撒く種の数を少なくすることができます。スペースが限られてり、ほかの野菜を家庭菜園したいと考えている場合には、挿し木を前提にすることで省スペースで家庭菜園ができます。また省スペースの活用方法に寄せ植えがあります。寄せ植えとはプランターにバジルだけを育てるのではなく、トマトなど他の植物を一緒に植えることです。
ハーブは一般的に寄せ植えに向かないとされていますが、バジルは寄せ植えに向いている特徴を持っています。ローズマリーやパセリなどと一緒に植えることができます。また、トマトと一緒に育てるとバジルがトマトの、虫よけになりトマトを成長促進させるなどの効果もあります。プランターに複数の植物を育てるとプランターが華やかになって見た目も美しくなります。
初心者でも簡単に栽培できるバジル
種まきから収穫まで簡単なバジルは初心者でも育てることができる植物です。プランターや鉢植え、屋外、室内問わずな育て方ができる点も魅力です。香りも楽しむことができるバジルを家庭菜園として、そして観葉植物として育ててみませんか?自家栽培したバジルで作る料理も格別です。