ショウガオールとは?電子レンジでの作り方や効果効能・レシピを紹介
ショウガオールという成分を知っていますか?テレビのダイエット企画で生姜が取り上げられ、その時に注目を受けたのがショウガオールという成分です。ショウガオールにはダイエットだけではなく様々な効能があり健康維持やアンチエイジングに役立つ優秀な成分なのです。生の生姜にはほとんど含まれないショウガオールですが、少し手を加えると健康効果が大きいショウガオールを作ることができます。そのショウガオールについて、効能や効果、作り方など紹介します。
目次
優れた効能を持つ生姜
古くから香辛料として使われていた生姜は体にいいと誰もが知っている香味野菜です。香辛料として使うとピリッとした辛みがあり体がぽかぽかと温まるのを感じることができ、寒い冬などには体を温める料理や鍋などにも使われています。生姜には殺菌効果などもあり、魚の臭みを取ったりお寿司の「がり」として一緒に食べたりと幅広い使われ方がされていて、とてもなじみ深い野菜です。
生姜の成分ショウガオール
少し前になりますが、テレビの企画で生姜を使ったダイエット企画が放送され、改めて生姜の持つパワーに注目が集まりました。様々なダイエット企画はよくテレビでも放送されますが、実際に実行するには無理があったり難しかったり費用が掛かったりします。しかし生姜を使ったダイエットは身近な素材を使い、電子レンジで作る作り方などが簡単な方法であった為、反響を呼びました。
ショウガオールについて紹介
ダイエット企画が放送されたときに生姜の成分として紹介されたのがショウガオールです。最近になってショウガオールが注目を浴びるようになり、どのようにすればショウガオールを効果的に摂取できるか、どういった健康効果があるのかなど様々な角度からショウガオールが注目されて取り入れる人が増えています。今回はそのショウガオールについて効能や効果、作り方などを紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。
生姜にある栄養素
健康に良いと昔から言われる生姜にいはどういった栄養が含まれているのでしょうか?生姜には実はあまり栄養素は含まれていません。生姜にある栄養素は主に、カリウム、マグネシウム、ビタミンC、鉄となっています。カリウムに関しては比較的多く含まれていますが、栄養素だけを見ると生姜には大きな効能はなさそうに感じます。
生姜に含まれているカリウムですが、生姜100gあたり270mgとなっています。カリウムは体の中の塩分バランスを整える役割をし、血圧を正常に保つ効果に期待できる栄養素です。また、体内にある余分な水分を排出させる効能もあるため、ダイエット中に大敵であるむくみにも効能を発揮します。カリウムの摂取量を増やすことで、血圧の低下や脳卒中予防にも効果があると言われています。
カリウムにそういった素晴らし効能があるとしても、100gの生姜を毎日食べることは実際には難しいことだと考えられます。そのほかの栄養素に関しても大量に生姜を食べたのであればそれなりの効果はあるかもしれませんが、実際にはほぼ不可能です。実は生姜の健康に良い効能ははこれら栄養素とはあまり関係のない成分に関係をしているのです。
生姜の効能は辛み成分にあり!
生姜が健康に良いとされる理由は、実は生姜の辛み成分にあります。すりおろした生姜を食べると良く感じることができると思いますが、生姜にはぴりッとした独特の辛みがあります。生姜の健康に関する効能はこの辛み成分にあり、それらを様々な形で取り入れることで得られるものなのです。その為生姜は香辛料としてだけではなく、古くから漢方として用いらた素晴らしい野菜なのです。
生姜辛み成分の「ジンゲロール」
生姜にある辛み成分の主に含まれるのが「ジンゲロール」です。ジンゲロールは生の生姜に多く含まれており、同じく体を温める効果があるとされる「カプサイシン」と同じような成分となっています。ジンゲロールは血管を拡張させ。血流を良くしてくれるという効能があります。血液の循環が良くないことで引き起こされていた、頭痛や肩こりといった症状の改善に効果が期待される成分です。
ジンゲロールの効能とは?
体の中心部の熱を手足といった細部に送り届ける効果があるので、手足が冷える人にはおすすめの成分です。しかし、気を付けたいのは体中心部の熱を細部に送り届けることで、中心部分の冷えが生じ、結果体の冷えが起こることもあります。この効果はマイナスになると考えがちですが、これは生姜のもつ解熱効果であり、夏場にはソーメンなどの冷たい料理と食べること体を自然に冷やしてくれます。
ジンゲロールにはもう一つ解毒作用があります。夏にそうめんと食べる、お寿司と食べるなど生の生姜を食べる機会は多くありますが、これはジンゲロールの殺菌・解毒作用により食中毒を防止する役割を利用した食べ方なのです。しかしこういったジンゲロールの効能は体を冷やすという事を考えると、ジンゲロールはあまりダイエットには向いていない成分であることが分かります。
加熱で生成される「ショウガオール」
ジンゲロールには解毒や解熱の効能がありますが、場合によっては体が冷えることがあります。その事からダイエットに効果があるという成分は別にあると考えるられます。その成分がショウガオールなのです。ショウガオールとジンゲロールは実は深い結びつきがあり、ジンゲロールを加熱したり、乾燥させたりすることで変化した成分がショウガオールなのです。
とても注目されるショウガオールですが、実は生の状態の生姜にはほとんど存在をしていません。生の状態で多く存在をしているのはジンゲロールで、加熱や乾燥により生成してできるのがショウガオールなのです。ショウガオールは最近注目のファイトケミカルですが、発見されているのは大正~昭和初期で早くから効能については研究をされてきました。
ショウガオールは植物に存在するファイトケミカルの一種
ファイトケミカルとは植物に含まれる化学物質のことです。抗酸化作用や免疫力を高める効果があり、色素や香り、苦み、辛み、渋みなどの総称です。ファイトケミカルには他に、ワインに含まれる「ポリフェノール」やトマトに含まれている「リコピン」緑茶の「カテキン」など現在発見されているファイトケミカルは1500種類以上となり、植物が自然界で生き残るための生命力に大きくかかわった成分です。
ショウガオールの効能とは?
出典: http://dykk.biz
ジンゲロールが変化して生成されたショウガオールにはどういった効能があるのか紹介します。植物成分であるファイトケミカルには多くの効能があり、研究がされています。ファイトケミカルの一種であるショウガオールにも健康維持に役立つ効能が多くあります。ジンゲロールもショウガオールも辛み成分ですが、ジンゲロールはすぐ感じる辛み、生姜ロールはあとからじわじわ効いてくる辛みという特徴があります。
ショウガオールの効能その1「体を温める」
ジンゲロールにもあった体を温める効能ですが、ショウガオールにもその効能があります。この2つには大きな違いがあり、ジンゲロールは体の中心部分の温度を末端に送るという役割でしたが、ショウガオールは体の奥深いところから温めるという効能があります。その効果で体がじわーっと温まるのを感じることができ、効果は長時間持続します。中心分が温まるので、体が冷えるという事もありません。
ショウガオールの効能その2「殺菌・抗酸化作用」
殺菌と抗酸化作用はジンゲロールにも認められた作用ですが、ショウガオールにはジンゲロールよりも高い効果があるとされています。殺菌作用には風邪などといった一般的な病気を防ぐ効果のほか、がんなどの病気を予防するという効果にも注目が集まっています。
ショウガオールの効能である抗酸化作用というものは、体に発生をする活性酸素を取り除く効果のことです。人間の体で生成される活性酸素には体をウィルスから守るという働きがあるのですが、過剰に発生することにより老化現象を引き起こすと言われています。活性酸素が発生する要因としては紫外線、喫煙、飲酒など実に様々な要因があげられます。
活性酸素を排除することで、動脈硬化やガンといった生活習慣病を予防できると考えられています。ショウガオールによる抗酸化作用は優れた効果があり、このような生活習慣病を予防する上で殺菌効果との相乗効果により、ジンゲロールよりも更に強力に効果得られると考えられています。
ショウガオールには現在、乳がん、胚細胞がん、肝臓がんに対しての効果が発表されており、ショウガオールにガン予防について大きな期待が寄せられているのです。
ショウガオールの効能その3「ダイエット効果」
テレビ番組でも紹介されていましたが、ショウガオールはダイエット効果も期待することができます。血行を良くして体内を温める効果がショウガオールには、体の中の脂肪や糖質を燃焼させる効能があります。更に体の中の余分な水分を体外に出す効果もあります。それぞれの相乗効果によりショウガオールには優れたダイエット効果があると考えられています。
実験結果としてはランニングにおいて30分で出る脂肪燃焼効果をショウガオール摂取後は20分で達成することができたというものがあります。ショウガオールをただ摂取するのではなく、脂肪燃焼と血流を促進するという効果は、運動を組み合わせることにり更に優れた結果を得ることができるのです。
ショウガオールの効能その4「アンチエイジングによる美肌効果」
ショウガオールには優れた抗酸化作用があります。体内で生成される活性酸素のより肌はには様々なダメージを受けやすくなります。例えば紫外線によるダメージでメラニンが活性化しシミができやすくなります。ターンオーバー周期が乱れることによりダメージを受けた肌は老化現象が起こりやすくなり、しわやたるみといった症状を作りしてしまうのです。
ショウガオールによる抗酸化作用はこのような肌の老化現象を予防する働きがあると考えられます。紫外線を浴びた肌はメラニンが活性化しますが、これは肌が活性酸素から守るためのバリアー機能なのです。その活性酸素を効果的に除去することによりシミやくすみを予防できるのです。このショウガオールの美白効果は美白化粧品よりも効果があるとの報告もされています。
ショウガオールの効能その5「鎮痛効果」
ショウガオールには痛みを抑える効果があります。生理痛や頭痛といった痛みの原因にプロスタグランジンというホルモン物質が関係しています。このプラスタプランジンのホルモン作用を抑えるという効能を持っているのがショウガオールなのです。このプロスタプランジンには子宮の収縮、血液凝固作用などがあり、ショウガオールはこのホルモンの影響による肩こり、頭痛などの体の不調に効果的であると考えられます。
ショウガオールの作り方
ショウガオールは生の状態ではほとんど存在をしない成分です。生の生姜に存在しているのはジンゲロールでこれを80度から100度程度で加熱するとショウガオールに変化します。100度以上の温度になるとショウガオールは壊れてしまうので注意が必要です。また、水分を抜いた状態、つまり乾燥状態でもショウガオールは生成されるので、保管に便利な乾燥状態で粉末にして摂取するのも効果的です。
乾燥生姜はといい、漢方薬でもなじみがあります。乾姜は蒸してから乾燥をさせて最大限にショウガオールを生成させたもので、その数値は普通に乾燥させたものよりも1.2倍増えるとされています。生の生姜から比べるとショウガロールの量は400倍にもなり、ダイエットや健康効果を最大限に引き出したいのであれば、作り方は少し手間がかかりますが、蒸してから乾燥をさせる乾姜を用いるのが良いでしょう。
手軽にできる電子レンジでのショウガオールでの作り方と、蒸した状態から作る乾姜の作り方をそれぞれ紹介します。乾姜にした生姜は粉末にして保管すると料理に振りかけたり、スープに入れたりと便利に使うことができます。粉末を魚に振りかけて下ごしらえすれば匂い消しにも使えます。生姜は乾燥すると1/10になる為、乾姜を作るときは大目に作り、粉末にして瓶などで保管すると長期間の保管が可能です。
電子レンジを使ったショウガオールの作り方
乾燥生姜は作り方に少々時間と手間がかかるので、手軽にショウガオールを取り入れたいのであれば電子レンジで蒸したショウガオールの作り方がおすすめです。生姜はすりおろした状態で置いておくとすぐにジンゲロールが低下してしまうので、すりおろした生姜はすぐに加熱するのが良いでしょう。電子レンジでのショウガオールの作り方は、すり下ろすか刻んだ生姜に水を加えて、500wで4分、750wでは3分加熱します。
電子レンジで作った蒸し生姜は、密封できる保存容器か瓶に入れて早めに食べきります。電子レンジで加熱をしているので口に入れたときの辛みは幾分少なくなっていますが、あとからジワリと感じることができます。これはジンゲロールがショウガオールに変化したという証拠です。電子レンジで作ったショウガオールはスープや料理に活用すると効果的に摂取することが可能です。
ショウガオールを最大限に生かすならチューブより生生姜
チューブ入りの生姜でもいいかなと考えてしまいますが、チューブ入りの生姜はあまりおすすめはできません。すりおろした状態で3分ほど放置した場合、ジンゲロールは約半分にまで減ってしまいます。チューブ入りの生姜はすりおろしてから時間がかなり経過しており、ジンゲロールが少なくなっていると考えられます。保存するために他のものが入っていることあるので、出来るだけすりおろしたものを使用するのが良いでしょう。
ショウガオールを最大限に摂取!「乾姜」の作り方
蒸して乾燥させた乾姜になるとショウガオールの量は最大限に引き出されます。生姜はきれいに洗い痛んだ部分の皮をむきます。スライサーなどでスライスして30分ほど蒸していきます。蒸し終わった生姜をキッチンペーパーに並べて天日干しなら1日、室内なら1週間ほど干して乾燥させます。乾燥した生姜はミキサーなどで粉末にしておくと使いやすくなります。粉末の方が余すことなく食べれるのでおすすめの保管方法です。
蒸し器が面倒でああれば、電子レンジで加熱する作り方もあります。電子レンジで作る場合はシリコンスチーマーが必要です。シリコンスチーマーは蒸し器と同じ状態を電子レンジで再現することができるのです。電子レンジでの加熱は600w4分程度が目安ですが、ご家庭の電子レンジの加熱具合により多少の調整が必要となります。様子を見て電子レンジの加熱時間を調整してください。加熱後は干して乾燥させて粉末などで保管します。
オーブンを使った乾姜の作り方
出典: https://latte.la
電子レンジを使わず、乾姜をオーブンで作る作り方も紹介します。ショウガオールは100度以上になると消滅するため、高温での加熱には向いていませんがオーブンであれば80度から100度の温度設定が可能なので、その温度で一定に加熱をすることで、ショウガオールを効果的に生成する作り方になります。作り方は生姜をスライスして天板に並べ、80度から100度の温度設定で約1時間加熱します。粉末にして保管すると良いでしょう。
干すだけでも乾姜は作れる
オーブンもシリコンスチーマーも蒸し器もないという事であれば、スライスして普通に乾燥させるだけでもショウガオールを作ることは可能です。加熱により効果的にショウガオールが発生しますが、乾燥をさせただけでも蒸した乾姜よりショウガオールは少なくなりますがショウガオールは生成されるのです。作り方はスライスして天日干しをして乾燥させ粉末などにの状態で密封して保管しておきます。
乾姜の粉末がおすすめの理由
乾姜を作ってそのままの状態で保管しておくのもいいですが、ショウガオールの効能を最大限に取り込みたいのであれば粉末の状態にしておくことをおすすめします。先に説明をしていますが粉末だと使い勝手良いというほかに、ショウガオールの効果の持続時間に注目をして説明します。
ショウガオールの体を温める持続時間に注目すると、その持続時間は大体3時間程度であると言われています。つまりショウガオールの効果は3時間程度であるという事になり、ショウガオールの効果を継続させたいのであれば3~4時間程度に1度摂取がおすすめとなります。この時に生姜を使った生姜紅茶が手軽で摂取しやすくおすすめなとなっており、生姜紅茶に粉末を使うことにより手軽に飲むことができるのです。
粉末にしておくことで口の中に繊維が残ることも少なくなり、大変摂取しやすい状態になります。紅茶にシナモンと粉末にした生姜を入れることでインドのチャイ風ドリンクにアレンジすることも可能で、味を甘くすれば子供でも飲むことが可能で、冬の風邪予防などに大いに活用ができるようになります。その為乾姜を作ったのであれば、粉末での保管が一番使い勝手が良くおすすめとなっています。
ショウガオールを簡単摂取「生姜紅茶」
レンジで蒸した生姜や乾姜を手軽に摂取するのにおすすめなのが生姜紅茶です。親しみ深い紅茶には、抗酸化作用、殺菌作用、ダイエット効果にリラックス効果など数々の効能があることが分かっています。生姜を紅茶に入れることにより相乗効果が期待される健康飲料になるのです。作り方は簡単でティーバッグで紅茶を作ったらレンジで作った蒸し生姜や粉末の乾姜を紅茶に加えて飲むだけです。はちみつを加えるのもおすすめです。
最近では生姜紅茶にも様々なレシピが紹介をされています。生姜紅茶は簡単に作れて健康効果も大きいのですが、毎日の飲むとなると飽きてきてしまいます。そんな時は少しアレンジをしてみるのもおすすめです。マシュマロを加えてみたり、かたくり粉でとろみをつけてみたりしてスイーツ感覚で食べて見るのもおすすめです。スイーツ感覚で美味しく食べてダイエットや健康維持に効果があるのはとてもうれしい効果だと言えます。
ショウガオールをダイエットや健康維持に役立てよう
生姜の注目成分ショウガオールについて紹介をしました。ショウガオールには数多くの効能があり、ダイエットや健康維持などに大きな効果があるとされている成分ですが、生の生姜にはほとんど含まれていません。しかし、生姜は入手しやすくショウガオールの作り方も簡単です。電子レンジで作る蒸し生姜や、乾燥させて作る乾姜を取り入れて、ダイエットや健康維持に役立ててみてはいかがでしょうか?