インゲンの栽培と育て方のコツとは?つるなし・つるあり別に紹介!
夕食の献立やおつまみなどに活躍するインゲンは、天ぷらや胡麻和え、バターソテーなどにするのがおすすめです。そんなインゲンを家庭で栽培することができます。初心者でも簡単な育て方とあってインゲンの家庭菜園は人気です。インゲンにはつるありとつるなしの二種類存在します。それぞれのインゲンの栽培方法や育て方、収穫時期、病気や害虫から守る方法、気象トラブルを避ける工夫などを紹介します。
目次
栄養満点のインゲンを家庭菜園で!インゲンの栽培方法を紹介
和食のレシピが豊富なインゲンは、おつまみや献立に大活躍です。天ぷらや胡麻和え、バターソテーなどにするとおいしいですよね。しかも栄養豊富であるため、健康維持にも欠かせない存在です。人間の生活に欠かせないビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。またマグネシウムやアミノ酸など体内で作れない栄養素もたくさん含まれており、必要な栄養素のほとんどがインゲンで摂取できる万能な野菜です。
そんなインゲンを家庭菜園で栽培することが人気になっています。畑や庭がなくてもマンションのベランダでも簡単に栽培することができるのが特徴です。インゲンはつるが伸びるため栽培は難しいと思われがちですが、インゲンにはつるありとつるなしの二種類があります。つるなしインゲンであれば、コツをつかめば育て方も簡単です。つるなしとつるありのインゲンのそれぞれの栽培方法を紹介します。
インゲンにはつるありとつるなしが存在!栽培方法も違う?
インゲンにはつるありとつるなしが存在します。一般的にはインゲンと聞くとツルが伸びて育つイメージがあります。つるなしインゲンは全くツルが存在しないのではなく、ツルが極端に大きくならない為、栽培時に支柱などを必要としないだけの違いです。そのため、厳密にはツルがないインゲンは存在しないのです。家庭菜園をはじめて行う人はつるなしインゲンがおすすめです。
つるありインゲンとつるなしインゲンの栽培方法の違いはツルに対する考慮が主な相違点です。つるありの栽培は、ツルをどのように巻き付けるのか、そしてツル同士絡み合わないように配慮するなどの対策が必要です。一方つるなしインゲンの場合には、ツルを考慮しなくてよい分、高さがないため日当たりなどを考慮することが必要になります。生育過程で育て方に違いがあるのが特徴です。
インゲンの栽培は簡単!家庭菜園に向いている?
インゲンの栽培は比較的簡単です。家庭菜園では様々な植物を家庭で育てることができますが、種から育てるのが難しい野菜も数多く存在します。そのため、発芽してある程度成長した苗をベースに育て始めるケースが多いのですが、苗を買うとなると種を買うより値段が高くなっています。初心者でも種から育てることができるインゲンは比較的簡単な家庭菜園の野菜です。コツをつかめば簡単に育てることができます。
種をまく時期も冬越しなどをせずにしっかりと気温が暖かくなってから種まきを行うことができるため、面倒な手間暇をかけずに栽培できます。害虫や病気などにならないように見守ったり観察することは最低限必要ですが、あまり付きっきりにならなくても栽培できる為、日中は仕事をしながらでも帰宅後に十分対応できる育て方です。初めて家庭菜園を始める人にはおすすめの野菜です。
インゲンの栽培のコツ
インゲンを栽培するときにはつるあり、つるなしに関わらず、深めのプランターを利用することがコツです。インゲンは長期にわたって収穫をすることができます。長期収穫を実現するには、根付かせることが必要です。想像以上に深いところまで根をつかせるのがインゲンの特徴です。そのため、プランターを利用する育て方の場合には、深めを利用します。畑や庭でも深いところまで土になっているかを確認しておきます。
つるありインゲンの栽培方法~栽培時期
インゲンの種まきから収穫までは一律暖かい時期に行うのが鉄則です。インゲンは寒さに弱い野菜であるため、気温が低いと死滅してしまいます。また暖かい時期であれば、いつでも種まきと収穫を行うことができます。そのため次々に種まきを行い、収穫時期を少しずつずらすことで連続収穫も可能です。暖かい地方では、一年で3回種まきから収穫までを行っています。インゲンの育て方に細かいルールは存在しません。
一般的な育て方としてすっかり暖かくなった4月下旬や5月に種まきを開始します。南の地域ですでに暖かいのであれば、もっと早くてもかまいません。逆に北日本などまだ寒い地方は寒い日がなくなるまで根気よく種まきを待ちます。収穫は7月から8月です。そのため、6月に種まきをして9月に収穫することもできます。常に暖かい時期に栽培をするように調整すれば良いのです。
つるありインゲンの栽培時期は畑や庭で育てる時には特に台風シーズンを避けるようにすることをおすすめします。台風は毎年8月後半から9月、10月にかけて日本列島を襲います。つるありインゲンは高さ2メートル以上になることも多く、台風の風で倒れてしまいやすいのです。そのため、台風シーズンまでには収穫を終えていることがベストです。また雨台風で水浸しになって収穫できなくなることも防げます。
つるありインゲンの栽培方法~準備から土づくりと種まき
インゲンの育て方で最初にしなければならないのは土づくりです。庭や畑がある場合には耕します。ベランダで家庭菜園をする場合には、プランターを準備します。そして土を作ります。ホームセンターや園芸店で購入した培養土がベストです。培養土は程よくブレンドされた栄養満点の土なので初心者でも安心して使えます。畑や庭の場合には、消石灰を二週間前ほど前にまいておくことをおすすめします。
種をまく一週間前に培養土に元肥を混ぜておきます。土の目安は深いほど良いのですが、プランターの場合には、プランターの8割程度の高さにとどめておくことがベストです。畑や庭で栽培する場合には水はけに留意します。周りより20センチ程度高く盛った上に種をまくことがおすすめです。水はけは成長に著しく関わりますので、インゲンの育て方のキーポイントの一つです。
次に種まきです。株と株の間隔が重要です。つるありインゲンの場合には、30センチから40センチ程度間隔をあけて種をまきます。ポットと呼ばれる穴を掘りそこに種を入れて2センチほどの盛り土をします。ポットの中には3粒の種を入れます。そして種まき後の水やりはさらっと程度でかまいません。あまり多く水をやるとインゲンの豆が腐ってしまう可能性があります。発芽までは水をやりすぎないように注意します。
つるありインゲンの栽培方法~成長過程
インゲンの大事な手入れの一つに間引きがあります。元気な本葉だけを残してそれ以外を摘み取ることでより成長を促すことにつながります。目安は2枚を残して残りは摘み取ることです。そしてネットや支柱の準備です。つるありインゲンは2メートルや3メートルにまで成長します。そのため、できるだけ高さのある支柱を立てるとともに、つるが絡みやすいように支柱の間にネットを張り巡らせます。
インゲンの育て方で大事なのは風通しが良いことと日光がしっかりと当たることです。ネットをあまり細かくしすぎるとツルが集中してしまうため、粗めにネットを張ることがコツです。水やりは毎日欠かせず行いますが、インゲンの花に水がかかると受粉に影響を及ぼすため、花本体に水がかからないような水やりがコツです。また、肥料を好む野菜でもあるため、週一回の肥料まきも忘れずに行います。
つるありインゲンの栽培方法~収穫
野菜の収穫で最も難しいのは、収穫時期です。早すぎても遅すぎてもいけません。絶妙なタイミングで収穫をしてあげることが大事です。農家のように出荷のタイミングを計算しなくてもよい分、家庭菜園の収穫時期は野菜の状態を確認して今と思った瞬間に収穫することが大事です。つるありインゲンの場合には、開花してから二週間程度が収穫時期のタイミングです。
収穫はインゲンを手で触って柔らかい感じが残っている状態を確認するのがコツです。収穫時期を過ぎるとすぐに固くなってしまいます。そのため、収穫時期には毎日のように確認することをおすすめします。収穫は手でもぎ取らずにハサミで根元から切り取ります。病気予防のためにも、ハサミを使うのがコツです。適正な収穫時期を守ると株を長持ちさせることができます。
つるなしインゲンの栽培方法~栽培時期
つるなしのインゲンの栽培時期はつるありのインゲンと同じように暖候期に栽培します。低温が全滅させる一番の要因ですので、遅霜の心配もなくなった4月下旬から5月上旬の栽培開始がおすすめです。つるありのインゲンの場合、台風シーズを避けることがおすすめですが、つるなしの場合でもつるありほど神経質になる必要はありませんが、台風は思いもよらない被害を出す可能性があるため、避けることをおすすめします。
つるなしインゲンの栽培方法~準備から土づくりと種まき
土づくりや準備に関してはつるありの場合と同じです。しかし種まきの間隔がつるありの場合と異なります。つるなしの場合、それほど間隔をあける必要はありません。約25センチ間隔で種をポットに埋めます。ツルが邪魔することがないため、間隔は狭くできます。ベランダで栽培するときなどスペースが限られているときにはつるなしインゲンがおすすめです。
つるなしインゲンの栽培方法~成長過程
つるなしインゲンの場合、支柱やネットを大掛かりに準備する必要はありません。しかしツルが短いだけで、存在しないわけではない為、短い支柱を立てると成長に役立ちます。ネットは必要ありません。ツルが短い分、成長は土に近いところで行われます。水やりの際に跳ね返りに注意しないと腐ったり病気になったりするので注意が必要です。畑や庭での栽培では盛り土を利用することをおすすめします。
つるなしインゲンの場合、背が低いため、畑や庭で栽培するときには、日光を遮らないように注意する必要があります。ほかの植物などで影になってしまうことで日光が当たらず成長が遅くなることを避けなければなりません。ベランダでの栽培でも壁が日光を遮る可能性があるため、高い場所にプランターを置くか、日当たりが良くなるように場所を移動するなど工夫することが必要です。
つるなしインゲンの栽培方法~収穫
開花後二週間程度で収穫適正時期になるのは、つるありもつるなしも同じです。この時期を逃すと実が固くなってしまうため、毎日観察して収穫時期を見逃さないようにすることが大事です。つるがなくても実をつけたままにしておくと株にダメージが増えます。できる限り早めに摘み取って株を長持ちさせることがコツです。
インゲンの栽培方法~病気と害虫対策
家庭菜園での悩みの共通事項に病気や害虫があります。植物に虫がつくことは新鮮な証拠でもあるのですが、せっかくの実を滅ぼす可能性がある害虫は予防することが大事です。害虫を防止する方法に防虫剤を散布する方法もありますが、あまりおすすめできません。品質を重視する農家であれば、農薬を散布することは仕方のないことですが、家庭菜園ではわざわざ農薬をまいて危険にする事は避けるべきです。
一番効果的な方法は防虫ネットを活用する方法です。つるありもつるなしでも適用できる害虫対策です。全体をネットで覆ってしまうので害虫がつく心配はかなり低くなります。畑や庭で家庭菜園を行う場合には、有効な方法ですが、マンションのベランダで家庭菜園をする場合には、日当たりがさらに悪くなってしまうため、防虫ネットをかけ続ける事はあまり得策ではありません。
害虫は早期発見で対策を施すことができます。そのため、インゲンを放置せずに一日一回は様子を見ることが必要です。必要に応じて農薬やネットを活用することができます。毎日様子を見ることは病気を発見するのにも有効です。病気を治すというより周りのインゲンに拡散しないように間引くことが病気の対策方法です。土を耕す際に消石灰をまくことで病気になりにくくなるため、消石灰を利用するのも有効です。
インゲンの栽培方法~トラブル対策
せっかく育てたインゲンも植物ですので生き物です。自然現象に対応することができないなどの理由で全滅してしまう可能性もあります。あらかじめ予測できる気象状況であれば、対策を施すことが大事です。台風は毎年決まったシーズンに到来します。風と雨はインゲンを脅威に追い込みます。そのため、インゲンを台風シーズに育てないのがコツです。台風シーズン前にすべて収穫まで終えてしまうことです。
つゆの時期などは雨対策が必要です。水はけがよくないとインゲンは腐ってしまいます。そのため、畑や庭でインゲンを栽培するときには、インゲンを植える場所を盛り土にすることで多少の雨に対応することができます。約20センチ程度の盛り土が有効です。また、ベランダの場合には、軒下などを上手に活用することで雨被害を逃れることができます。また、水はけのよいプランターを利用することもコツです。
初心者でも簡単!インゲンで家庭菜園を始めよう!
インゲンの種まきをずらしながら家庭菜園で栽培すると収穫時期には次々と収穫できるようになります。毎日の献立やおつまみにインゲンを活用することができます。インゲンはマンションのベランダでも育てることができます。初心者でもコツをつかめば育て方も簡単とあって最近に人気です。インゲンを手作りして食卓に並べてみませんか?