小麦粉に付着する虫の正体は?対策法や防止する正しい保存方法も

保管していた小麦粉に虫が付着していたという経験はありますか?本記事では、付着する虫の正体や見つけ方、付着させないための対策法・保存方法などをご紹介します。小麦粉の保管方法に疑問や虫の付着に不安があれば、是非チェックしてみて下さい。

小麦粉に付着する虫の正体は?対策法や防止する正しい保存方法ものイメージ

目次

  1. 1小麦粉に付着する虫の正体は何かを解説
  2. 2小麦粉に付着する虫の正体
  3. 3小麦粉に付着する虫の対策法
  4. 4小麦粉に虫が付着するのを防止する保存方法
  5. 5小麦粉に虫が付着したら食べないほうが良い

「使いかけの小麦粉の中に虫がいた!」
「小麦粉の中に発生してしまった虫は、どんな虫なんだろう?」
「虫を発生させない保存方法はあるのかな?」
このように、保管していた小麦粉に虫が発生してしまった経験がある方もいるのではないでしょうか。せっかく使おうとしたのに、とても残念な気持ちになってしまいますよね。


本記事では、小麦粉に付着する虫の正体や付着させないための対策法・保存方法、付着させてしまった小麦粉は食すことができるのかなどを紹介します。


この記事を読むことで、小麦粉に虫を付着させないための実用的な対策法・保存方法を把握できます。その対策・保管方法をもとにご自身の生活に合わせた方法を選択できるため、虫の発生に不安を感じている方のきっと役に立つ内容となるでしょう。


安心して小麦粉を保存して使用したいと思っている方は、是非この記事をチェックしてみて下さい。

小麦粉に付着する虫の正体は何かを解説

おうちで手作りのパンや焼き菓子を・天ぷらなどを作る際に、小麦粉は欠かせない材料ですね。小麦粉は500g~1kg単位で販売されていることが一般的で、ご家庭では一度に使いきるのは難しいかと思われます。


保管しておいた小麦粉を、いざ使おうとしたら虫がいて困ったということも珍しくありません。


ここでは、小麦粉に付着する虫の正体を解説します。併せて、どこから虫が湧いてくるのか、小麦粉の中から虫を見つける方法を紹介します。

小麦粉に付着する虫の正体


実は食品の中に入り込み、被害を与える虫は数多く存在しています。そのような、食品に付着する虫を食品害虫と呼びます。食品害虫には、それぞれ嗜好性があり、動物性を好む種もいれば、植物性を好む種など実にさまざまです。


小麦粉の原料は小麦という穀物で、小麦を挽いて作られた穀粉です。そんな小麦粉に好んで付着する虫を2つ見ていきましょう。

虫の正体①ダニ


ダニは体長0.5~1㎜ほどの大きさのクモの仲間で体色は白色です。サイズが小さいため、小麦粉の中から見つけ出すことは、なかなか難しいでしょう。


25~30℃の温度、60~80%の湿度で、餌があればどんどん増えてしまいます。大量発生して数が増えると、ダニの動きで見つけることも可能です。


小麦粉だけでなく、お好み焼き粉やパン粉、砂糖、チョコレートなどにつくこともあります。


出典:粉製品とダニが!?アレルギーに要注意!|一般社団法人 奈良県医師会
参照:http://nara.med.or.jp/for_residents/6210/

虫の正体②シバンムシ


シバンムシは、小型の甲虫で日本では50種以上が存在し、貯蔵食品害虫として知られています。体長は2~3mmほどの茶色をしており、小さなカナブンのような見た目が特徴的です。


発生時期は5~11月ですが、冬場でも温かい室内ならば発生する可能性が高く、知らないうちに大量発生しているなんてことも珍しくありません。


シバンムシは小麦粉だけでなく、白玉粉、上新粉のような穀粉そのものや、素麺、パスタといった乾麺、乾パンにも付着して発育します。そのほか、カレーパウダー等の香辛料、乾果、干し椎茸、鰹節、海苔といった乾燥食品にも付着することが知られています。


出典:食品などの害虫として知られる、シバンムシ類|名古屋市
参照:https://city.nagoya.jp/

小麦粉に付着する虫はどこから湧いてくる?

使いかけの小麦粉をクリップなどで止めて保管していたのに、虫が湧いていた・・・なんてことも珍しくありません。そのような場合、付着した虫は一体どこから入り込んだのだろうと疑問に思いますよね。


ダニもシバンムシもとても小さい虫なので、少しの隙間さえあれば容易に侵入することができます。侵入経路として一般的に考えられるのは外からの侵入です。網戸をして窓を開けているから大丈夫と考えていても、少し隙間が空いていれば侵入することができます。


ほかにも、お米に発生した虫が小麦粉に移る場合や、未開封の状態で既に虫が発生している可能性も考えられるので、未開封だからといって油断はできません。

小麦粉の中から虫を見つける方法

つづいて、小麦粉の中から虫を見つける方法を紹介します。小麦粉に発生する虫は大きさが非常に小さいため、大量発生している場合を除いて、すぐに見つけることが難しいです。


まずは色や動きから、小麦粉を注意深く観察してみましょう。シバンムシの体色は茶色なので、比較的見つけやすいですが、問題は小麦粉と似た色のダニです。黒色のお皿や画用紙を用意し、そこに小麦粉を少量出して観察してみるのも良いかもしれません。


他にも、スマートフォンの顕微鏡や拡大アプリを使用して観察するのも有効でしょう。

小麦粉に付着する虫の対策法

小麦粉に付着する虫の正体と侵入経路をここまで紹介しました。料理をつくる際に欠かせない小麦粉ですが、どのような対策をすれば虫の付着を防止できるのでしょうか。


ここでは、小麦粉に付着する虫の対策法を2つ紹介します。併せて、虫が発生してしまった小麦粉はどうすれば良いか、誤って食べてしまった場合はどうなるのかもみていきましょう。

対策法①早めに使い切る

まずは対策の1つとして、早めに使い切ることが有効と言えます。多くの場合、近隣のスーパーマーケットで販売されている小麦粉は500g~1kgと内容量が多いです。ご家庭での使用頻度に合わせて、内容量が小さい小麦粉をECサイトで見つけるのも良いかもしれませんね。


可能な限り買いおきはせずに、必要な量だけ買うことをおすすめします。

対策法②月に1回小麦粉をチェックする

虫を付着させない対策法として、月に1回小麦粉をチェックすることも、保管しておく際には重要だと言えます。保管しておく場合も早めに使い切ることが大前提ですが、やむを得ず保管する際は、定期的に小麦粉をチェックしておきましょう。


チェック方法は、小麦粉の中から虫を見つける方法を活用してみてください。

小麦粉に虫が発生したら捨てたほうが良い

小麦粉に虫が発生してしまった場合は、残念ですが捨てたほうがよいでしょう。見えている虫を取り除いたとしても、死骸や糞などで小麦粉は汚染されている状態です。


虫自体には毒性はありませんが、虫の死骸や糞などのたんぱく質は、アレルギー症状を引き起こす可能性があります。


もったいないと思わずに、虫が発生した小麦粉は処分するようにしてください。

虫が付着した小麦粉を食べてしまったらどうなる?

虫が付着した小麦粉を食べてしまった場合、アレルギー症状を起こす危険性があります。汚染した小麦粉の中にある虫の死骸や糞のたんぱく質は、気管支喘息、アレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎などのアレルギーの病気の原因となる場合があります。


小麦粉を摂取した直後から1時間以内にアナフィラキシーの症状が出た例が2010年に日本で59例報告されたそうです。これは開封後、数ヶ月間から数年にわたり室温保存されていた小麦粉でした。


アナフィラキシーの症状とは、咳、呼吸困難、浮腫、喘鳴、鼻水、じんましん、くしゃみ、鼻づまりなどの症状です。


重症の場合、意識がなくなる意識障害になることもあります。


出典:粉製品とダニが!?アレルギーに要注意!|一般社団法人 奈良県医師会
参照:http://nara.med.or.jp/for_residents/6210/

小麦粉に虫が付着するのを防止する保存方法

小麦粉に虫が発生しないようにするには、どのような保存方法がよいのでしょうか。小麦粉に付着する虫の対策法と一緒に知っておきたい、付着を防止する保存方法を3つ紹介します。


虫を発生させてしまい小麦粉を無駄にしないためにも、しっかり防止策を実践し食品ロスに努めたいですね。


併せて小麦粉を保管する際には、どのような容器に入れるのがよいかも見ていきましょう。

保存方法①常温

常温で小麦粉を保存する際は、ガラスなどの硬い材質でできた密閉容器に入れ、湿気がこもりにくい場所、直射日光を避けた場所へ保管するようにしましょう。


小麦粉は湿気に敏感な食材です。湿気はカビや虫の発生の原因になるだけでなく、小麦粉の品質も変えてしまいます。


小麦粉を保管する適切な環境は、温度が20℃以下、湿度が50%以下が望ましいです。直射日光があたる場場所は、高温になりやすいので避けるようにしてください。また、湿気が少ない風通しのよい場所を選ぶようにしましょう。

保存方法②冷蔵

冷蔵で小麦粉を保存する際は、数回で使い切れる分量を、においのつきにくいホーロー製の密閉容器に入れ、冷蔵庫のなるべく奥で保管するようにしましょう。冷蔵庫内は温度・湿度が一定に保たれているので、気温の高い真夏や、梅雨の時期の保管に適しています。


ただし冷蔵で保存する場合、室温との温度差が原因で結露が発生し、カビの原因となるので、使用後は速やかに冷蔵庫へ戻しましょう。


冷蔵庫のドアポケットの収納は、ものの出し入れで温度差が発生しやすいので避けたが無難でしょう。

保存方法③冷凍


冷凍で小麦粉を保存する際は、冷蔵時と基本的に同じです。数回で使い切れる分量を、においのつきにくいホーロー製の密閉容器に入れ、冷蔵庫のなるべく奥で保管するようにしましょう。


冷凍保存しておいた小麦粉は、冷凍しても固まらずサラサラした状態が保たれますので、使う際も加熱解凍や自然解凍の必要がなく、非常に使いやすいです。


ただし、結露のリスクが冷蔵時よりも高いので、再冷凍して使用することは避け、一度に使い切れるような工夫が必要でしょう。

虫の付着防止には保存する容器も大切

小麦粉に虫が付着するのを防止する保存方法を3つ見てきましたが、保存する容器選びも虫害を防ぐためには大切です。


小麦粉は湿気に弱く、強いにおいがつきやすいという性質がありますので、ガラス製・プラスチック製・ホーロー製の中から選択し、密閉できる形状のものにするようにしましょう。

小麦粉に虫が付着したら食べないほうが良い

せっかく取っておいた小麦粉に虫が付着してしまった場合、すごく残念でもったいない気がしてしまいますよね。ついつい、どうにかして取り除けないかを考えてしまいそうになるかも知れません。


小麦粉に虫が付着したら、アレルギー症状を起こす可能性があるので、食べない方が良いでしょう。ここまでで説明したように、虫により汚染された小麦粉の摂取が原因で、アナフィラキシー症状が出た方も報告されています。


食品ロスを起こさないためにも、なるべく必要分の小麦粉を必要に応じて都度購入する、使いきれず保管する場合も適切な方法・適切な場所で保管するなど工夫をおこなうことが大切ですね。


出典:粉製品とダニが!?アレルギーに要注意!|一般社団法人 奈良県医師会
参照:http://nara.med.or.jp/for_residents/6210/

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